「鉄旅日記」2012年春 その2-恵那、瑞浪、土岐市、多治見、千種、鶴舞、金山、天竜川、袋井(中央本線、東海道本線) 【青春18きっぷで、名古屋往復】
鉄旅日記2012年3月25日その2・・・恵那駅、瑞浪駅、土岐市駅、多治見駅、千種駅、鶴舞駅、金山駅、天竜川駅、袋井駅(中央本線、東海道本線)
13:40 恵那(えな)駅(中央本線/明知鉄道 岐阜県)
中山道の宿場町恵那。
気温5度。
雨に小雪が混じる。
盛大に煙が上がっていたかつての記憶の中の恵那。
それは阿木川沿いの王子製紙板紙工場から吐き出されたものだと知った。
冬に向かう鉄道風景にとてもよく合っていた。
明知鉄道ホームが賑わっている。
いつかこの街に泊まる計画を立てていた。
ご破算にはしないよ。
明知にも必ず行く。
14:14 瑞浪(みずなみ)駅(中央本線 岐阜県)
昭和の駅前風景だったよ。
街を歩き、土岐川の畔にしばしたたずむ。
古い駅前ビルにアーケード。
どこにでもあった風景はどうして姿を消していくのか。
朝に東京を出て、今オレは岐阜県にいるんだな。
今更ながらに驚いている。
名古屋に向かう列車はまだ空いている。
14:39 土岐市(ときし)駅(中央本線 岐阜県)
伊野川に小路がある。
唯一の繁華街みたいなものだ。
セントラルホテルだったかの看板は割れていた。
もう一軒の真っ青なビジネスホテルはもう少し他の色合いにした方がよくはないか。
余計なお世話なことは分かっているが。
寒風。
土岐川に架かる橋では霙に濡れた。
その脇で青空市をやっていて、思わず甘い物を二つ手にした。
「ありがとにいちゃん」とおばちゃん。
開けるのが楽しみだ。
きっと美味いだろう。
15:08 多治見(たじみ)駅(中央本線/太多線 岐阜県)
陶都を謳う多治見。
駅が新しくなっていた。
土岐川の流れは変わらないが、土岐からはだいぶ下ってきたようだ。
多治見はその坂下にある大きな街だった。
アーケードにもどこにも人がたくさんいたよ。
もう少し歩いてみたい街だった。
次は太多線に乗りに来よう。
15:46 千種(ちくさ)駅(中央本線/名古屋市営地下鉄東山線 愛知県)
名古屋の風もまた冷たい。
朝から旅をしてきて、ようやく名古屋に紛れた。
ロータリーでぐるっと360度を見渡す。
街並は山手線の五反田に似ているが、東京、大阪、福岡とは違う都会の風景だ。
でも一体何が違うのかをうまく説明できない。
15:56 鶴舞(つるまい)駅(中央本線/名古屋市営地下鉄鶴舞線 愛知県)
鶴舞公園に面している。
桜まつりはもうすぐだ。
高速道路が走り、ムコウに都会が見えた。
風から冬が消えた。
東京と比べてばかりで名古屋には悪いが、見えた都会は巣鴨あたりに似ていたよ。
16:18 金山(かなやま)駅(中央本線/東海道本線/名鉄本線 愛知県)
改札を抜けたら大都会の人波が行き交う街だった。
「明日なる!」なるモールではイベントの最中で大変な数を動員していた。
JRと名鉄を合わせて金山総合駅と呼ぶ発想は気に入ったよ。
同じくJRと名鉄が乗り入れる一宮でも一宮総合駅と呼ぶようだ。
それにしても変なヤツをよく見かける。
これが異邦人の目なのだろう。
でも電車の中でスルメを齧って匂いを撒き散らすおばちゃんは初めて見た。
名古屋ではそれがオッケーってことだ。
オレにはまったく理解ができないが。
浜松行新快速は混んでいる。
大府、刈谷、安城、岡崎・・・どこまでこのままなのだろう。
18:00 天竜川(てんりゅうがわ)駅(東海道本線 静岡県)
豊橋で乗り換え、さらに浜松で乗り換え、次の天竜川で下りる。
この冷たい風はどこへ行こうと吹いている。
時に強風だ。
この時間帯だとさすがに体にも気持ちにも堪える。
歩き回ろうという気は起こらない。
駅前にはそれなりの往来がある。
迎えの車も次々にやってくる。
タクシー会社は目の前だ。
高層マンションもあって寂れた印象はない。
ただ、商店がない。
駅名となっている天下の暴れ川はどこを流れている。
列車に乗る。
そして大河天竜川を渡った。
18:26 袋井(ふくろい)駅(東海道本線 静岡県)
最後に降りた袋井は街だった。
駅前は明るく、街を照らす居酒屋の類も夕暮れの袋井に溶け込み、きれいだったよ。
静岡はあたたかい。
火曜日にそう実感した。
東海道は今日も晴れだ。
そして最後に袋井で降りることを選んだオレの勝ちだ。
いい気分だよ。
これから静岡、熱海、品川、池袋と乗り継いで、オレの家に着くのは23:00を過ぎる。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2019年霜月 初日(東京-五所川原)その5‐撫牛子、川部、五所川原、津軽五所川原(五能線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】
鉄旅日記2019年11月2日・・・撫牛子駅、川部駅、五所川原駅、津軽五所川原駅(五能線) 19:5
-
-
「鉄旅日記」2020年如月 最終日(釜石-東京)その4‐安積永盛、鏡石、須賀川、新白河、黒磯、宇都宮(東北本線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】
鉄旅日記2020年2月24日・・・安積永盛駅、鏡石駅、須賀川駅、新白河駅、黒磯駅、宇都宮駅(東北本線
-
-
「鉄旅日記」2017年夏 最終日(十三-東京)その2-野洲、米原、神領、定光寺、中津川、塩尻、岡谷、日野(東海道本線/中央本線)【私鉄王国で過ごす夏】
鉄旅日記2017年8月14日・・・野洲駅、米原駅、神領駅、定光寺駅、中津川駅、塩尻駅、岡谷駅、日野駅
-
-
「鉄旅日記」2019年如月 最終日(安中-東京)その1-安中、松井田、西松井田、横川、軽井沢、大屋(信越本線/しなの鉄道) 【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】
鉄旅日記2019年2月10日・・・安中駅、松井田駅、西松井田駅、横川駅、軽井沢駅、大屋駅(信越本線/
-
-
「鉄旅日記」2016年春 最終日(水沢-東京)その1-水沢、花巻、遠野、陸中大橋、小佐野、釜石、恋し浜、盛(東北本線、釜石線、三陸鉄道南リアス線) 【東日本大震災被災地へ】
鉄旅日記2016年3月6日その1・・・水沢駅、花巻駅、遠野駅、陸中大橋駅、小佐野駅、釜石駅、恋し浜駅
-
-
「鉄旅日記」2016年春 最終日(石巻-東京)その2-久田野、新白河、豊原、白坂、黒磯、西那須野、那須塩原、矢板(東北本線) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】
鉄旅日記2016年3月21日その2・・・久田野駅、新白河駅、豊原駅、白坂駅、黒磯駅、西那須野駅、那須
-
-
「鉄旅日記」2020年卯月 初日(東京-新津)その5‐小国、坂町、新津(米坂線/羽越本線) 【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】
鉄旅日記2020年4月4日・・・小国駅、坂町駅、新津駅(米坂線/羽越本線) 17:50 小国(おぐ
-
-
「鉄旅日記」2020年如月 2日目(大船渡-釜石)その1‐大船渡、盛、綾里、唐丹(大船渡線/三陸鉄道リアス線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】
鉄旅日記2020年2月23日・・・大船渡駅、盛駅、綾里駅、唐丹駅(大船渡線/三陸鉄道リアス線) 2
-
-
「鉄旅日記」2008年初秋 2日目(羽咋-福井)その2-松任、小松、あわら湯のまち、三国港、福大前西福井、田原町、福井(北陸本線/えちぜん鉄道三国芦原線/福井鉄道福武線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】
鉄旅日記2008年9月14日・・・松任駅、小松駅、あわら湯のまち駅、三国港駅、福大前西福井駅、田原町
-
-
「鉄旅日記」2020年文月 初日(東京-香住)その4‐太秦、撮影所前、帷子ノ辻、保津峡、千代川(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】
鉄旅日記2020年7月23日・・・太秦駅、撮影所前駅、帷子ノ辻駅、保津峡駅、千代川駅(山陰本線)