「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その3 ‐米沢、赤湯、中川、山形、北山形(奥羽本線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】
鉄旅日記2021年10月10日・・・米沢駅、赤湯駅、中川駅、山形駅、北山形駅(奥羽本線)
9:29 米沢(よねざわ)駅(山形新幹線/奥羽本線/米坂線 山形県)
米沢は快晴。雪が降る中を降りたこともある馴染みの駅前風景を目にして喜びが湧く。

振り向けばメルヘン的な米沢駅。この姿も愛している。

次の山形行が来るまでしばらく時間があり、2年前には行けなかった最上川へ。
途中に「峠の力餅」米沢店を見る。峠駅限定の味と思っていたが、支店を持っていたとは。より一層のご繁栄を願う。
5月開催の「米沢上杉まつり」で川中島合戦が再現される松川河川敷はこの風景の中にあるのだろう。視界には公園化した河川敷と穏やかな流れ。


昨日は寒く感じた装いも、日差しが戻れば暑いと感じる。
改札を入ると、有名駅弁「牛肉どまん中」売場。当然というか気持ちが向くが、その先にある「米沢牛弁当」売場のおじさんの会釈に合い、近づくにつれて彼の顔に笑みが広がっていった。
9:54 赤湯(あかゆ)駅(山形新幹線/奥羽本線/山形鉄道フラワー長井線 山形県)
2分の停車。ラーメンの町を謳う南陽市。そんな証しを駅を背景に写す。

飯坂温泉で11年前の記憶を引っ張り出したが、同じ日にここにも存在している。
あの日も雨混じりだったけど、11年越しの山形の青空を眺めている。
10:06 中川(なかがわ)駅(奥羽本線 山形県)
時間調整のためか3分の停車。上りホームにある駅舎へ急ぐ。
なかなかに愛らしい三角駅舎の背後には岩部山。奇岩怪石に彫られた三十三体の観音様が鎮座する506メートル。

これが喜び。米沢~山形間では降りたことのない駅は茂吉記念館前のみとなった。
上下線が敷かれた線路内の幅は驚くほど狭く、ここを走る新幹線の対応力とJRの叡智に敬意を持つ。
羽州街道は晴れ渡っている。
10:38 山形(やまがた)駅(山形新幹線/奥羽本線/仙山線/左沢線 山形県)
ディーゼル音が響き渡る山形駅。ここでは12分の滞在。


森高千里さんの「雨」が流れていたかつての夕暮れ駅前を思い出していた。霞城公園のベンチでは横になった20代。オレと山形の関わりにも歴史がある。
先に出る左沢線に乗って、ひと駅先の北山形で降りることにする。
発車した列車は霞城公園横を通りすぎた。
10:54 北山形(きたやまがた)駅(奥羽本線/仙山線/左沢線 山形県)
10分前に左沢線でこの駅に着いて、左沢線専用駅舎を出て、踏み切りを渡ってひと回り。




かつて降りた際には工事中だった奥羽本線、仙山線駅舎は完成を見て、パトカーが停まる先の広場で、小便小僧は悠然と放つ。

完成した駅舎をくぐることもまた、この旅の目的だった。



左沢線ホームと奥羽本線、仙山線ホームが別にあり、それぞれの線路がⅤ字に交わる特別とも言える鉄道風景。


同じような風景で思いつくのは外房線と東金線の大網駅、高徳本線と鳴門線の池谷駅、近江鉄道本線と多賀線の高宮駅、富山地方鉄道本線と立山線の寺田駅。
仙山線に乗る。次の羽前千歳駅を出ると仙山線は大胆なまでに大きく右に舵を切って、仙山国境の奥羽山脈への上り道に向かう。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-米内沢)その1‐金町、上野、古川、陸前谷地(常磐線/東北新幹線/陸羽東線) 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】
鉄旅日記2021年4月17日・・・金町駅、上野駅、古川駅、陸前谷地駅(常磐線/東北新幹線/陸羽東線
-
-
「鉄旅日記」2018年師走 最終日(神島-鳥羽港-伊良湖岬-三河田原-豊橋-東京)その3-三河田原、新豊橋、豊橋、東静岡、沼津(豊橋鉄道渥美線/東海道本線) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】
鉄旅日記2018年12月24日・・・三河田原駅、新豊橋駅、豊橋駅、東静岡駅、沼津駅(豊橋鉄道渥美線/
-
-
「鉄旅日記」2020年晩秋 2日目(砺波-武生)その5‐福井、新福井、勝山、福井口(えちぜん鉄道勝山永平寺線) 【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】
鉄旅日記2020年11月22日・・・福井駅、新福井駅、勝山駅、福井口駅(えちぜん鉄道勝山永平寺線)
-
-
「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その2 ‐十島、鰍沢口、甲斐住吉、国母、常永(身延線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】
鉄旅日記2022年3月21日・・・十島駅、鰍沢口駅、甲斐住吉駅、国母駅、常永駅(身延線) 1
-
-
「鉄旅日記」2008年初秋 2日目(羽咋-福井)その2-松任、小松、あわら湯のまち、三国港、福大前西福井、田原町、福井(北陸本線/えちぜん鉄道三国芦原線/福井鉄道福武線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】
鉄旅日記2008年9月14日・・・松任駅、小松駅、あわら湯のまち駅、三国港駅、福大前西福井駅、田原町
-
-
「鉄旅日記」2005年秋 最終日(小諸-東京)その2-高崎、新前橋、前橋、中央前橋、小山、水戸、東京葛飾金町(信越本線/両毛線/水戸線/常磐線) 【軽井沢で挙式する身内を祝うために、初めて鉄道で旅をいたしました。】
鉄旅日記2005年11月7日・・・高崎駅、新前橋駅、前橋駅、中央前橋駅、小山駅、水戸駅(信越本線/両
-
-
「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】最終日 北陸より東京へ‐その1(北陸道→R8)有磯海SA、玉ノ木パーキング、親不知ピアパーク、能生
車旅日記1996年5月6日 3:40 北陸自動車道-有磯海SA 多少はスッキリしたんだ。 あれから
-
-
2020年如月【水上温泉につかりにいったある週末の記憶をSNSへの投稿より振り返ります。】-土合、水上、後閑、沼田(上越線)
鉄旅日記2020年2月8日~9日・・・土合駅、水上駅、後閑駅、沼田駅(上越線) 水上に投宿する前に
-
-
「鉄旅日記」2018年師走 2日目(津-松阪-伊勢奥津-鳥羽-神島)その1-津、阿漕、松阪、家城、伊勢奥津(紀勢本線/名松線) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】
鉄旅日記2018年12月23日・・・津駅、阿漕駅、松阪駅、家城駅、伊勢奥津駅(紀勢本線/名松線)
-
-
「鉄旅日記」2018年神無月 最終日(松本-辰野-天竜峡-岡谷-東京)その1-松本、辰野、北殿、伊那市、伊那福岡、伊那本郷、上片桐、飯田、天竜峡(篠ノ井線/中央本線辰野支線/飯田線) 【北陸へ。信州へ。友を訪ねての巡礼旅でございます】
鉄旅日記2018年10月8日・・・松本駅、辰野駅、北殿駅、伊那市駅、伊那福岡駅、伊那本郷駅、上片桐駅
