*

「鉄旅日記」2019年師走 最終日(酒田-東京)その1‐酒田、象潟、砂越(羽越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/06 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年12月8日・・・酒田駅、象潟駅、砂越駅(羽越本線)

2019・12・8 5:34 酒田(さかた)駅(羽越本線 山形県)
24年前の話になる。
この街がオレにとって一番遠い街だった頃のことだ。

阪神・淡路大震災が起こり、春にオウム真理教が地下鉄サリン事件を起こした1995年。
駅前に車を止めて夜を明かすつもりでいたんだ。

警察官の職務質問を受けたり、結果眠れない夜となり、真夜中に街を離れた。

当時の酒田はもっと賑やかだった。
今や駅前に駐車スペースはなく、従って当時を思う気持ちが湧いてこなかったのは自然なことだった。

強く乾いた北風が吹いていた。
でもその風は師走の日本海を思わせるほど冷たくはなかった。

5:35発の秋田行に乗っている。

6:49 象潟(きさかた)駅(羽越本線 秋田県)
大切に思う場所なんだ。
その地を粉雪が舞う。

駅を降りて海岸に向かった。
かつて泊まった旅館がどこにあったか思い出すことはできず、角の廃墟前には砂が溜まり、寂れ乾いたリゾートを見つめる胸にやるせなさが募る。

「もういい」と背を向けて九十九島へ。
暁に見る田野に浮かぶ島々は深遠な気持ちを呼び起こし、蚶満寺では鐘が鳴る。
手を合わせ祈りを捧げる。


1804年に起きた象潟大地震によって入江が約2m以上隆起して陸地となり、国指定天然記念物の姿となった九十九島。
入江に浮かんでいた頃は松島のような景観だったのだろう。

駅前の民芸喫茶は健在だった。
美人のおかみさんもご健在だろうか。
あの店で飲んだコーヒーの味は忘れがたい。

奥の細道最北の地、象潟。
最後に鳥海山を望み、離れた。





上浜から女鹿にかけて荒々しい日本海を右手に見て、吹浦を過ぎて鳥海山を正面に見る。

遊佐を過ぎて、左手には鳥海山、右手に雲間から覗く太陽。
地には冬枯れた田園。
夢中でスマホを向ける。








まるで神の庭を見るようだ。

7:42 酒田(さかた)駅(羽越本線 山形県)
かつてオレがいた場所。
やはりその感慨が湧くことはなく、明るい時間帯の酒田駅を写す。

恋人にお土産のポッキーを購入。
余目から陸羽西線に乗り入れる列車に乗る。

行き先はこのまま真っ直ぐ羽越本線だが、その列車には砂越駅で乗る。
そして発車。

東酒田駅前の冬枯れた田に白鳥が群れている。
神の庭は続いている。

8:03 砂越(さごし)駅(羽越本線 山形県)
冷たい北風に吹かれている。
日本海に吹く風を浴びている。

海は荒れていた。
そんな風。

ここ平田は彫刻の町らしい。
柿の木や米の貯蔵倉を写す静かなひととき。

覚悟はしていたが、やはり寒い。
酒田でも雪が舞っていた。

強くありたい。
ふと浮かんだそのひとこと。






列車は北余目に着き、相変わらず冬枯れた景色を眺めている。

関連記事

「鉄旅日記」2020年文月 2日目(香住-東萩)その3‐末恒、浦安、米子、揖屋(山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

鉄旅日記2020年7月24日・・・末恒駅、浦安駅、米子駅、揖屋駅(山陰本線) 10:39&n

記事を読む

「鉄旅日記」2012年春 その2-富士宮、身延、鰍沢口、市川大門、南甲府、石和温泉、山梨市、塩山、甲斐大和、四方津、梁川、上野原、国分寺、武蔵境(身延線、中央本線) 【青春18きっぷで、相模・駿河・甲斐途中下車旅】

鉄旅日記2012年3月20日その2・・・富士宮駅、身延駅、鰍沢口駅、市川大門駅、南甲府駅、石和温泉駅

記事を読む

「車旅日記」2005年初夏 初日(長岡-山形)走行距離388㎞ その1-長岡駅、小出駅、田子倉駅、只見駅、会津水沼駅、会津坂下駅、猪苗代駅 【長岡、会津、庄内。戊辰戦争ゆかりの地を巡りたかったのだと記憶しております。】

車旅日記2005年7月16日・・・長岡駅、小出駅、田子倉駅、只見駅、会津水沼駅、会津坂下駅、猪苗代駅

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走 初日(東京-酒田)その1‐金町、北千住、上野、高崎(常磐線/高崎線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

鉄旅日記2019年12月7日・・・金町駅、北千住駅、上野駅、高崎駅(常磐線/高崎線) 2019・1

記事を読む

「車旅日記」2000年夏Part.1 最終日(小千谷-桐生-下妻-東京)道の駅おぢや、塩沢らーめんショップ、月夜野情報サービスセンター、旅の駅桐生、道の駅しもつま、柏市あけぼの2丁目、葛飾金町 【信濃、飛騨、そして能登島。帰りは北陸路。この国の美しさをあらためて感じました夏旅でございます。】

車旅日記2000年7月23日 2000・7・23 2:09 17号国道‐おぢや(道の駅) 都合3時

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 初日(東京-水沢)その1-郡山、杉田、五百川、高城町、矢本、野蒜、陸前赤井、石巻、女川(東北本線/仙石線/石巻線) 【東日本大震災被災地へ】

鉄旅日記2016年3月5日その1・・・郡山駅、杉田駅、五百川駅、高城町駅、矢本駅、野蒜駅、陸前赤井駅

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 最終日(門司港-東京)その4‐周防高森、徳山、下松、光(岩徳線/山陽本線)/虹ヶ浜 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月16日・・・周防高森駅、徳山駅、下松駅、光駅(岩徳線/山陽本線)/虹ヶ浜

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月 3日目(萩-三次)その1‐萩、玉江、東萩(山陰本線)/萩散策 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

鉄旅日記2020年7月25日・・・萩駅、玉江駅、東萩駅(山陰本線)/萩散策 2020・7・2

記事を読む

「車旅日記」1996年秋 2日目(新潟‐鳴子温泉) 道の駅豊栄、道の駅朝日、道の駅温海、象潟駅-茶房くにまつ、蚶満寺、九十九島、矢島、鳴子サンハイツ 【夏をあきらめきれず、秋。再び夏のルートへと向かったのでございます。】

車旅日記1996年11月2日 1996・11・2 8:17 7号国道‐豊栄(道の駅) よく眠れたよ

記事を読む

「鉄旅日記」2006年晩秋 2日目・最終日-尾奈、新所原、豊橋、本長篠、鳥居、三河槇原、中部天竜、佐久間、大嵐、伊那小沢、天竜峡、松本(天竜浜名湖鉄道/東海道本線/飯田線/中央本線) 【浜名湖へ。そして飯田線に乗って、友に会いにいったのでございます。】

鉄旅日記2006年11月4日/11月5日・・・尾奈駅、新所原駅、豊橋駅、本長篠駅、鳥居駅、三河槇原駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

2022年初秋【SNSへの投稿より】両国散歩-両国駅、吉良邸跡、回向院、鼠小僧供養墓、国技館、旧国技館(日大講堂)跡、隅田川、両国物語

【2022年9月8日 両国散歩】 お得意先を訪ね、お昼時に町に

「鉄旅日記」2022年晩夏 「ツレとの房総日帰り旅」鋸山に登り、木更津で夏の名残を惜しんだのでございます。 ‐浜金谷、君津、木更津(内房線)/鋸山ロープウェー【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年8月27日・・・浜金谷駅、君津駅、木更津駅(内房線

2022年晩夏【SNSへの投稿より】写真をお楽しみいただけますと幸いでございます。ー金町夕景~金蓮院、葛西神社、江戸川堤

【2022年8月21日】 拙宅の裏には弘法大師ゆかりの金蓮院と

「鉄旅日記」2022年盛夏 最終日(大津-東京)その4 ‐舞阪、高塚、静岡(東海道本線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月15日・・・舞阪駅、高塚駅、静岡駅(東海道本線

「鉄旅日記」2022年盛夏 最終日(大津-東京)その3 ‐稲沢、名古屋、豊橋、二川(東海道本線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

2022年8月15日・・・稲沢駅、名古屋駅、豊橋駅、二川駅(東海道本

→もっと見る

    PAGE TOP ↑