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「鉄旅日記」2021年春 最終日(米内沢-東京)その1 ‐米内沢、鷹巣、鷹ノ巣、早口、秋田(秋田内陸縦貫鉄道/奥羽本線) 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/03 旅話, 旅話 2021年

鉄旅日記2021年4月18日・・・米内沢駅、鷹ノ巣駅、早口駅、秋田駅(秋田内陸縦貫鉄道/奥羽本線)

2021・4・18 6:04 米内沢(よないざわ)駅(秋田内陸縦貫鉄道 秋田県)

温泉館は近々休業に入ると伺った。週末の宿泊客はオレも含めてわずかなもの。コロナ禍で大変なご苦労をなさってきた。

ご厄介をおかけした礼を述べて温泉館を出て、しばらく川辺を歩いてきた。

熱い湯が湧き、川霧がたつ。東京では得られない清々しい朝。

阿仁川の水運で栄えた町に多くの旧跡が残る。その中に縄文時代晩期集落の白坂遺跡がある。

そこで発見された「笑う岩偶」が観光駅長を勤める米内沢駅。人気のない駅前と合わせて眺め、ようやく冬の気配が消えた秋田という国柄を想う。

昨夜も写した駅舎内にはピアノ、電子ピアノが置かれ、作曲家の成田為三の出身地ということから町は音楽館を持つ。

その名も「浜辺の歌音楽館」。そして不意に誰もいない駅に「浜辺の歌」の美しいピアノ演奏が流れ、感動が身を震わせた。

何という美しいメロディー。何か大切なものを教えられたような気分でいる。

降り続けた雨は一旦上がり、雲は白を取り戻し、隙間に覗く青は神々しく、輝かしい未来を予感させてくれる。

6:41 鷹巣(たかのす)駅(秋田内陸縦貫鉄道 秋田県)にて

6:50 鷹ノ巣(たかのす)駅(奥羽本線 秋田県)

先に触れた縄文遺跡にはストーンサークルが残る。秋田内陸線は時空を超えた価値を示す得がたい路線。車内には「ブサかわいい」と愛された秋田犬の写真が飾られていた。

終点の鷹巣へ。去年はこの町に泊まったよ。またこの線区を往く旅を計画するだろう。

世界一の大太鼓の里はまた雨。初めてこの町を通った15年前も雨だった。

アーケード街を歩く姿はなく、空はまたグレーに覆われた。

ふと傘に目をやると桜の花びらがついていた。

7:13 早口(はやぐち)駅(奥羽本線 秋田県)

鷹ノ巣から弘前行に乗る。米代川に沿う。右手に姿のいい山が現れる。

2駅目。快速列車が停車する早口で降りる。

次の快速秋田行が来るのは11分後。あの山や川辺に下りられるだろうかと外に出れば大雨。米内沢での朝のひとときは楽園だった。

レンガ造りが残る駅舎はきっと歴史的な価値を持つものだろう。特徴的な姿を愛でた後、運動系少女4名とともに上り列車を待っていた。

あるいはコンビニでもあるかと思っていたが、仕方がない。覚悟はしていたが、秋田まで水だけで過ごさなければ。

9:11 秋田(あきた)駅(秋田新幹線/奥羽本線/羽越本線/男鹿線 秋田県)

グレーの空を眺めていた。目をつむることが多かった。八郎潟が見えてくると振り向いてしばし眺めた。

この3月に開業したばかりの新駅「泉外旭川駅」で降りるつもりでいたけど、腹が減っている。車窓から見渡したところすぐに食料を調達できる店もない。車両基地内にできた一風変わった駅で、もちろん興味を引いたが、計画を変更した。

その頃には車内も県都に向かう人々で賑わっていた。

「駅そば」で朝食。メニューに「コロッケそば」があるなら、たいていの場合選ぶ。

駅構内に置かれた「なまはげ」の前では駅員さんが並び、何事かが進行中。ただ、売店から出てみると散会していた。

羽越本線に乗る。そして駅旅を重ね、在来線特急で新潟に出て、上越新幹線で帰る予定でいる。

向かいのシートでご婦人が編み物をしている。昔はよく見た牧歌的な風景が得がたいものに思える。

桂根を過ぎると日本海が見え始めた。そして空には米内沢で見たような青。

1時間後の空を信用できるか。それでまた計画は変わる。

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