*

「鉄旅日記」2009年晩秋 最終日(和田山-東京)その1-和田山、福知山、丹波竹田、石生、篠山口、三田、神鉄三田、宝塚、阪急宝塚、川西池田、川西能勢口、伊丹、阪急伊丹(山陰本線/福知山線) 【陰陽を行き来した3日間。この国の秋は美しゅうございました。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/16 旅話, 旅話 2009年

鉄旅日記2009年11月23日・・・和田山駅、福知山駅、丹波竹田駅、石生駅、篠山口駅、三田駅、神鉄三田駅、宝塚駅、阪急宝塚駅、川西池田駅、川西能勢口駅、伊丹駅、阪急伊丹駅(山陰本線/福知山線)

2009・11・23 6:09 和田山(わだやま)駅(山陰本線/播但線 兵庫県)
和田山駅前センター街は夜が続いている。

「道の宿」があった丘からは駅の空が赤く見えた。

あたたかいコーヒーと煙草。
いろいろ評判は悪いが、煙草があってよかったと思っている。

東京に帰ったら、やってやろう。

一番列車に乗る。
線路は播但線と分かれて次の梁瀬へ。

7:13 福知山(ふくちやま)駅(山陰本線/福知山線/舞鶴線/近畿タンゴ鉄道宮福線 京都府)
テレビ塔が白く煙っている。

マラソン参加者の到着はまだだが、1万人ものランナーが押し寄せるという。
この街一番の大変な騒ぎになるのだろう。

プロレスラー小橋建太さんの故郷。
どっこいせ福知山。
丹波の首都はこの街になる。

駅前通りから、あおい通り三丁目商店街、浮世小路。

浮世小路では、ここも京都と物思いにふける。

八坂神社石段下の小路はもっと狭かった。
去り際に彼女とキスをした記憶が蘇る。

列車が走り出す。

お城が見えて、土師川が去り、そして福知山を後にする。

7:31 丹波竹田(たんばたけだ)駅(福知山線 兵庫県)
ここは市島町。
すでに兵庫県に入っている。

昔懐かしい石造りの改札口に駅員の姿はなく、駅前商店もない。

「鉄道を守ろう」との標語がかかる小さな駅で、数分の停車。

7:49 石生(いそう)駅(福知山線 兵庫県)
3分の停車。

駅を出て突き当りには大きな古い家がある。
由緒を感じさせる、とても印象的な町角だった。

駅前の喫茶スナックは営業を続けているのだろうか。

8:30 篠山口(ささやまぐち)駅(福知山線 兵庫県)
霧に煙る篠山口。

天空の城跡がある中心地はここから離れていて、そこに行くにはバスが必要。
駅前には殺風景な大型店があるのみで、弁当屋は閉まっている。

霧が深くなる。

濃厚な山の気配があるが、霧で見えない。

木村拓哉さん演じる「華麗なる一族」に生まれた男は、篠山山中に分け入り、自ら命を絶った。

計画を変更して長駈木津まで走る快速列車に乗る。

8:39古市駅着。
この駅にもかつて寄った。

福知山マラソンの参加者の移動はピークを過ぎたようだ。
大阪からは専用列車も出ていた。

霧の中で太陽が顔を出した。

あの朧な光なら真正面から向き合える。

9:43 三田(さんだ)駅(福知山線 兵庫県)
霧は晴れていない。

日差しは戻った。

ここから福知山線の本数は増える。
阪神地域への入口のような街だが、この先にもまだ鄙はある。

阪急百貨店がある西口を武庫川まで歩く。
アーケード街も色街もあって、都会の面相も持つ街だった。

この国にはまだまだ知らない街がある。

神戸電鉄の終着駅がここにある。

霧が晴れた。

神鉄三田(しんてつさんだ)駅(神戸電鉄三田線 兵庫県)にて

10:29 宝塚(たからづか)駅(福知山線 兵庫県)
降りてみて驚いた。

格調高い街。
高台には高級住宅地が雛壇上に並び、品のない店の類は見当たらず、阪急の街であることが判る。

三田からは面相を変えた武庫川が川幅を広げて流れ、阪急電鉄はここ宝塚に始発駅を置いて、偉大なる街を造った。

JR駅はとても小さくて貧相だと振り返ると、その脇に阪急駅を意識したような新駅舎を建造中で、ほぼ出来上がっている。
ほんの少しだが、阪急駅への遠慮があるように思える。

宝塚大劇場は花の通りを抜けた川べりにあるようだ。
列車から見えるだろうか。

今までこんなにも優雅な街に降りたことはない。

阪急宝塚(はんきゅうたからづか)駅(阪急電鉄宝塚線/阪急電鉄今津線 兵庫県)にて

11:03 川西池田(かわにしいけだ)駅(福知山線 兵庫県)
何もないと思わせる駅だった。

今見えている眺めも何の変哲もない郊外風景だが、5分ほど歩いたところに阪急、ジャスコ、西友が固める街中に川西能勢口駅があった。
阪急と能勢電鉄が乗り入れていて、能勢電鉄はここが始発駅になる。

ここらあたりの関西とはまるで縁を持たなかった。
街の名も、そこを走る鉄道の存在も知識の中にはない。

関西にはこうして散発的に街が存在していて、東京には伝わらない底知れない実力を持っている。
彼等の話す言葉も含めて独立圏のように感じている。

改札前ですれ違おうとした爺さんが、大相撲でかつて舞の海関がよく見せた、横に大きく飛んで相手をかわす立ち合いのように、大袈裟に横に飛び、「ぶつかるがな!」と大きく叫び、驚いた表情を向ける。

ぶつからないような間合いで歩いていたのだが。

そんな経験もまた関西らしい。

川西能勢口(かわにしのせぐち)駅(阪急電鉄宝塚線/能勢電鉄 兵庫県)

11:48 伊丹(いたみ)駅(福知山線 兵庫県)
背後にアウトレットモールを持つ。
ここから阪急駅まで街は長かった。

阪神淡路大震災で駅が崩壊した阪急駅は終着駅だった。
私鉄王国関西の鉄道事情を熟知できるのはいつになるだろうか。

JR駅前に有岡城址が残る。
織田信長に叛いた荒木村重が籠り、滅ぼされた街。
開城にあたり、城内にいた者は老幼共に斬られる悲劇が起こった。

土産は酒蔵通りで揃えた。
酒屋ではトム・ウェイツの「トム・トラバーツ・ブルース」が流れていた。

彼女に連絡しよう。
最近はちょっと錯綜していて、いろいろなことがうまくいかず、彼女に対する気持ちも説明のつけられない状態に陥っていて、問題が片づく見込みも立たない。

でも土産は必要だった。

阪急伊丹(はんきゅういたみ)駅(阪急電鉄伊丹線 兵庫県)にて

関連記事

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】3日目 いよいよ金沢へ‐その1(R1→湖岸道路)伏見、山科西野、大津駅、瀬田駅、守山、彦根

車旅日記1996年5月5日 1996・5・5 11:36 1号国道‐伏見 黄金週間の混雑は古都の上

記事を読む

「鉄旅日記」2003年冬 初日(宇部-博多)その1-山口宇部空港、宇部新川、宇部、下関、小倉、折尾、飯塚、博多(宇部線/山陽本線/鹿児島本線/筑豊本線/篠栗線) 【ご縁と別れがあり、34歳の誕生日を北九州で迎えた日の記憶でございます。】

鉄旅日記2003年2月15日・・・山口宇部空港、宇部新川駅、宇部駅、下関駅、小倉駅、折尾駅、飯塚駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏 初日(東京-徳山)穂積、姫路、英賀保、金光、福山、天神川、徳山(東海道本線、山陽本線) 【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】

鉄旅日記2013年8月10日・・・穂積駅、姫路駅、英賀保駅、金光駅、福山駅、天神川駅、徳山駅(東海道

記事を読む

「鉄旅日記」2019年年始 最終日(一ノ関-東京)その3-名取、岩沼、福島、郡山、新白河、上野(東北本線) 【雪が見たくて北へ向かいました。そして初めて仙台空港線に乗ったのでございます。】

鉄旅日記2019年1月6日・・・名取駅、岩沼駅、福島駅、郡山駅、新白河駅、上野駅(東北本線) 15

記事を読む

「鉄旅日記」2019年年始 初日(東京-一ノ関)その1-金町、上野、高崎、六日町、長岡、見附(常磐線/高崎線/上越線/信越本線) 【雪が見たくて北へ向かいました。そして初めて仙台空港線に乗ったのでございます。】

鉄旅日記2019年1月5日・・・金町駅、上野駅、高崎駅、六日町駅、長岡駅、見附駅(常磐線/高崎線/上

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その2‐大館、大鰐温泉、大鰐、中央弘前、弘前(奥羽本線/弘南鉄道大鰐線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

鉄旅日記2019年11月3日・・・大館駅、大鰐温泉駅、大鰐駅、中央弘前駅、弘前駅(奥羽本線/弘南鉄道

記事を読む

「鉄旅日記」2015年夏 3日目(鹿児島中央-西鉄柳川)その1-指宿、枕崎、入野、開聞、山川、喜入、瀬々串、慈眼寺、南鹿児島、郡元(指宿枕崎線) 【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】

鉄旅日記2015年8月14日その1・・・指宿駅、枕崎駅、入野駅、開聞駅、山川駅、喜入駅、瀬々串駅、慈

記事を読む

「鉄旅日記」2007年皐月 3日目(福山-岡山)-福山、三原、呉、広島、三次、備後落合、東城、岡山(山陽本線/呉線/芸備線/伯備線) 【夜汽車で東京を離れ、山陰山陽へ。鉄旅最初の長旅でございました。】

鉄旅日記2007年5月5日・・・福山駅、三原駅、呉駅、広島駅、三次駅、備後落合駅、東城駅、岡山駅(山

記事を読む

「鉄旅日記」2017年冬 最終日(喜多方-東京)その3-鬼怒川温泉、東武ワールドスクウェア、上今市、今市、下今市、南栗橋(野岩鉄道/東武鬼怒川線/東武日光線 【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】

鉄旅日記2017年12月3日・・・鬼怒川温泉駅、東武ワールドスクウェア駅、上今市駅、今市駅、下今市駅

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏 最終日(岩国-東京)-岩国、海田市、岡山、西大寺、播州赤穂、山科、南草津、豊橋、愛野、菊川、熱海(山陽本線、赤穂線、東海道本線) 【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】

鉄旅日記2013年8月14日・・・岩国駅、海田市駅、岡山駅、西大寺駅、播州赤穂駅、山科駅、南草津駅、

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「車旅日記」2001年黄金週間 初日その3(東京-京都)-桂川PAから四条烏丸へ。恋焦がれた女性に会いにいく男の話でございます。【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月3日・・・桂川PA 24:58 名神自動

「車旅日記」2001年黄金週間 初日その2(東京-京都)-初狩PA、諏訪湖SA、恵那峡SA、養老SA、多賀SA【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月3日・・・初狩PA、諏訪湖SA、恵那峡SA、養

「車旅日記」2001年黄金週間 初日その1(東京-京都)-金町、高円寺駅、調布駅、日野駅、弁天島温泉天下茶屋 【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月3日・・・金町、高円寺駅、調布駅、日野駅、弁天

「鉄旅日記」2001年初桜【京都の女性に恋をしていた頃がございました。そんなある3月の記憶でございます。】

鉄旅日記2001年3月31日 2001・3・31の記憶(京都編

「鉄旅日記」2001年如月誕生日その2【京都の女性に恋をしていた頃がございました。その日に京都にいたのでございます。】

鉄旅日記2001年2月17日 2001・2・17の記憶(京都編

→もっと見る

    PAGE TOP ↑