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「鉄旅日記」2009年晩秋【陰陽を行き来した3日間。この国の秋は美しゅうございました。】最終日(和田山-福知山-大阪-近江塩津-東京)その2-大阪、桜島、西九条、阪神西九条、久宝寺、放出、京橋、京阪京橋、近江舞子、近江今津、近江塩津、東京葛飾(大阪環状線/桜島線/関西本線/おおさか東線/学研都市線/湖西線/東海道新幹線)

公開日: : 旅話 2009年

鉄旅日記2009年11月23日
12:19 大阪(おおさか)駅(東海道本線/大阪環状線/福知山線 大阪府)
どこも工事中。
博多も、石岡も。
大阪駅も工事中。

圧倒的なパワーを感じる大都会大阪に紛れたくて久々に降りた。

なにわ娘が美しいことは知っている。
胸が高鳴る。

大阪以外にこうした作用をもたらす街はない。

世界にもないかもしれない。

12:48 桜島(さくらじま)駅(桜島線 大阪府)
大阪環状線で西九条まで。
そして桜島線へ。

駅を降りると阪神高速天保山大橋を上に見る。

観覧車はどこのものだろう。
天保山船着き場か。

終着駅のここには何もなくて、降りていった人々の後をついていくと、ことごとくがユニバーサルシティ従業員入口に消えていった。
その先は何やら倉庫のようだ。

大阪方面に引き返す。

この車両に乗る者はオレを含めて4名を数えるのみ。

13:17 西九条(にしくじょう)駅(大阪環状線/桜島線 大阪府)
トンネル横丁にゴールドタウン。

コテコテの大阪があり、未来鉄道を思わせる阪神電車が交差する。

JRガード下にはごちゃごちゃした店が並び、東京じゃ浅草橋あたりに似ているけど、より濃い。

その様をオレは大阪的と表現している。

嫌いじゃない。

むしろ仲間に入れてほしい。

阪神西九条(はんしんにしくじょう)駅(阪神なんば線 大阪府)

13:49 久宝寺(きゅうほうじ)駅(関西本線/おおさか東線 大阪府)
ここは八尾市になる。
駅前は再開発中で、以前はおそらく何もなかったのだろう。

大阪環状線で天王寺に出て、天王寺から関西本線で4駅。
ここはすでに郊外。
もっとも2駅目の平野駅ですでにその気配はあった。

これより近年開業の新線、おおさか東線に乗る。

14:21 放出(はなてん)駅(学研都市線/おおさか東線 大阪府)
大阪の零細工場が密集する下町と聞いていた。

工場群は駅周辺にはなく、みゆき通りというシブいアーケード街に目が向き、そこを歩く。

栄町と合わせた通りは、祝日ということもあってか多くがシャッターを下ろし、流行っているようには見えない。

第一ビルだったか。
お座敷、宴会とドーンと謳っている迫力のあるビル。

昔は東京にもあったけど、今は見ない。
上野あたりにあったのが最後だろう。

大阪らしさとは、懐かしさも意味している。

15:09 京橋(きょうばし)駅(大阪環状線/学研都市線/東西線/大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線 大阪府)
気取った街かと思っていたら下町だった。

駅周辺に蜘蛛の巣のように張り巡らされた商店街は、昼間から酒を飲むのが当たり前のような一帯で、大阪城を見に行こうとしていたオレは苦もなくそっちを選んだ。

おでんを出す立ち飲み屋でビールを2杯。
あの味を出せるのは東京じゃ浅草、赤羽あたりだが、大阪には天王寺をはじめいくらもある。

街が持つ実力の中で最も敬意を払うものだ。

京橋は、京阪電鉄、地下鉄も走る要衝の街だった。

京阪京橋(けいはんきょうばし)駅(京阪本線 大阪府)にて

17:06 近江舞子(おうみまいこ)駅(湖西線 滋賀県)
大阪に戻り、京都からはいよいよ最後の湖西線。

懐かしい以外のことを言いたいが、今日だけは勘弁。
かつての京都の恋人を思い出していた。

彼女の実家は比叡山坂本にある。
お姉さんは当時アフリカにいて、彼女は今どこにいるのだろう。

このあたりにはいない気がする。
自由に生きている女性だった。

湖西の家並は美しかった。
琵琶湖に飽きることはないから、当時はろくに見ていなかったのだろう。
とても新鮮な気持ちで、暮れゆく湖西の風景に溶け込むようだった。

かつて何度も降りた志賀駅と同じように、舞子駅前にも商店などはなく寂しいものだ。

内湖ともいえる水たまりに目を向ける。

17:41 近江今津(おうみいまづ)駅(湖西線 滋賀県)
次に来たのは近江今津行だった。

降りてみると町だった。
以前からこうした役割を持っていたのだろう。
若狭の小浜へ向かうバスが出ている。

美しい灯がともり、寒くなり始めた季節でほんのりとした温もりを感じる。

覗く時間はなかったが、高架橋からはアーケード街が見えた。

夕暮れが似合う町で、もうしばらくいたかった。

滋賀県内でしばしば見かける平和堂が湖西にも現れるようになった。

18:05 近江塩津(おうみしおつ)駅(北陸本線/湖西線 滋賀県)
かつて何度も通った8号国道。

その道沿いに、いつも寄りたいと思いながら通り過ぎていた駅がある。

その駅にいる。

駅員の姿はなく、降りたのはオレのみ。

三日月と一番星の下で、最後の旅の記録を記している。

ホームはずいぶんと高い位置にあって、長い階段を上がりきるとホームへ通じる通路が長く、そこが待合所となり、椅子が三つ四つ置かれている。
とても寒そうな場所だ。

北陸にはもう冬が訪れているだろうか。

24:04 東京葛飾金町
米原から立ちっ放しを覚悟していた新幹線は、岐阜羽島から座れた。
赤穂義士の史伝が面白くてずいぶんと読み進んだ。

旅は米原で終わったようなものだが、新幹線はひどい混みようだった。

小田原で半分が降りて、小田原という街に対しての認識をあらためる。

赤穂義士の話も影響しているが、ごく自然に強く生きていこうと思った。

やりたいことを存分にやった3日間だった。
すべてやり直すと誓ったのはごく最近のことだった。

今朝のような目覚めをいつも迎えて出かけたいと思う。

あの深い霧が晴れてあたたかくなったのは三田でのこと。
そんな時というのがある。

とてつもない日本晴れがいつか頭上を覆うさ。
それだけは間違いないと思って生きていこう。

そう、すべて出直しだよ。

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