「鉄旅日記」2014年冬 最終日(鬼怒川温泉-東京)-小佐越、大桑、大谷向、下今市、西新井、大師前(東武鬼怒川線/東武大師線) 【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】
鉄旅日記2014年12月7日・・・小佐越駅、大桑駅、大谷向駅、下今市駅、西新井駅、大師前駅(東武鬼怒川線/東武大師線)
鬼怒川温泉駅から徒歩10分の鬼怒川の眺め


小佐越駅から徒歩数分の鬼怒川の眺め


2014・12・7 10:05 小佐越(こさごえ)駅(東武鬼怒川線 栃木県)
駅前を会津西街道が通る東武ワールドスクエアの最寄駅。
東武ワールドスクエアには社員旅行で行ったよ。
世界の有名建築物のミニチュアが集まるそこは、十分に楽しめる観光スポットだが、オレとしてはあまり長くいられるような場所ではなかった。
萬年橋まで歩いて鬼怒川を見に行く。
対岸に渡り、貼られていた選挙ポスターに目をやり、川に架かる物流用のロープに感嘆し、「あぁいい眺めだ」と呟いて駅に戻る。
いい仲間と湯に浸かり酒を飲んだ昨夜。
あまり飲めなかったな。
朝メシももう少し食べておけばよかった。
でも思い返せば面白いことばかりだった。
ホテル館内のカラオケ空間には初老の男たちが多く集まり、居合わせた女性の一団が歌に合わせて舞う。
彼女たちから「サライ」を歌ってくれてせがまれてマイクを握ったのは酔っていたからだけど、ステージからのそんな眺めは笑えたよ。
様々な人生があって、年の瀬にみんなで温泉地に向かったんだな。
オレも含めて何だかいじましいよ。
寒さに慣れたわけじゃないだろうが、小雪のちらつく晴天に体の震えは起こらない。
睡眠は足りていないが爽快だ。
叶うことならいつまでもあの仲間と野球をしていたい。
打撃には好感触を持っている。
来年こそ柵越えの一発を打ちたいものだ。

10:47 大桑(おおくわ)駅(東武鬼怒川線 栃木県)
小佐越から乗り合わせた初老の男性はこの駅で降りて散髪屋に向かった。
ふと駅を振り返ると乗客の足りていない下り特急列車が停車している。
大桑小学校の広い校庭を眺めてある感慨が浮かんだような気がするが、たいしたことじゃない。
去年一昨年は仲間たちと車に分乗して鬼怒川温泉に向かった。
あの時に車から眺めた駅が、昨日今日立ち寄った駅のどれだったのかと思う。
その駅は今市を過ぎてから現れたから、今回必ず立ち寄っている筈なのだが、どれも記憶とは違った。
妙な感覚を味わっている。
ある意味で、今年はもう終わった。
冬のはじめに舞う雪はまだやまないが、雲間から漏れた日差しはあたたかい。
次の列車がくるまで、何を考えるでもなく目の前にある野球場を眺めている。

大谷向(だいやむかい)駅(東武鬼怒川線 栃木県)にて

大谷向~下今市間(徒歩)


11:33 下今市(しもいまいち)駅(東武日光線/東武鬼怒川線 栃木県)
大谷向からひと駅を歩く。
一度じっくり歩いてみたかった今市は古い商店街が軒を連ね、七福神が招く昭和の街だった。
駅前のそば屋で熱燗と大ざるを注文したら冷奴がついてきた。
話し好きのおばさんはしきりに寒いとこぼす。
確かに寒い。
ちなみにあのそば屋の屋号を控えておこうと店を出てから注意深く見てみたが、「生蕎麦」の暖簾の他には何もなかった。
幕の内弁当売りのオヤジさんは今日もホームで大声を張り上げている。
やっぱり昭和の街だ。
とても気に入っている。

西新井(にしあらい)駅(東武スカイツリーライン/東武大師線 東京都)にて

西新井大師参道


14:58 大師前(だいしまえ)駅(東武大師線 東京都)
西新井駅は巨大な駅だったが、街はごく平凡だった。
やたらと空地が目立つ高層住宅街に民主党候補者の声が響く。
多くの足立区民とすれ違う。
爽やかな笑顔で自転車を操る女性が印象に残っている。
西新井大師は駅のすぐ裏手にある。
閑散とした境内にテキ屋が屋台を並べ、冬にしてはあたたかな日差しの下で、うまくいかない商売にうつむき、顔には皺を寄せている。
こじんまりとした参道は好ましい。
草団子に手焼き煎餅。
草団子を買って帰りたいけど、そうしたところで結局オレしか食わないからな。
正月には賑わうであろう一帯は正月準備に追われてはいるが穏やかなものだ。
練馬では見かけることのない身なりの老人が行き交う下町。
大師線は西新井との間を10分間隔で往復している。
7号環状線の脇にある終着駅は無人で、店子の入居もなく、不自然とも思える静けさをまとっていた。
今日の東京はあたたかく、とても穏やかな場所でこの旅を終えた。


関連記事
-
-
「鉄旅日記」2020年卯月 最終日(新津-東京)その4‐浪江、いわき、常陸多賀、石岡(常磐線) 【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】
鉄旅日記20220年4月5日・・・浪江駅、いわき駅、常陸多賀駅、石岡駅(常磐線) 16:34 浪江
-
-
「鉄旅日記」2009年秋 4日目(佐賀-松浦)その1-佐賀、肥前竜王、里信号場、喜々津、浦上、浦上駅前、長崎駅前、長崎、長与、諫早(長崎本線/長崎電気軌道/長崎本線長与支線) 【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】
鉄旅日記2009年9月21日・・・佐賀駅、肥前竜王駅、里信号場、喜々津駅、浦上駅、浦上駅前駅、長崎駅
-
-
「鉄旅日記」2018年秋 初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その3-笹川、外川、犬吠、犬吠埼、銚子、椎柴、松岸(成田線/銚子電鉄)【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】
鉄旅日記2018年9月22日・・・笹川駅、外川駅、犬吠駅、銚子駅、椎柴駅、松岸駅(成田線/銚子電鉄)
-
-
「車旅日記」2005年春 初日(松本-富山)走行距離317㎞ その2-妙高高原駅、親不知駅、アパホテル富山駅前 【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】
車旅日記2005年4月29日・・・妙高高原駅、親不知駅、アパホテル富山駅前 16:44 妙高高原駅
-
-
「車旅日記」2006年皐月 2日目(黒磯-仙台)その1-道の駅明治の森黒磯、高久駅、黒田原駅、白河駅、安積永盛駅、三春駅、船引駅、磐城常葉駅、川前駅、小川郷駅、四ツ倉駅 【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】
車旅日記2006年5月3日・・・道の駅明治の森黒磯、高久駅、黒田原駅、白河駅、安積永盛駅、三春駅、船
-
-
「鉄旅日記」2021年師走 最終日(古川-東京)その3 ‐瀬見温泉(陸羽東線)/湯前神社/山神社 【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】
鉄旅日記2021年12月6日・・・瀬見温泉駅(陸羽東線)/湯前神社/山神社 11:37 瀬見
-
-
「鉄旅日記」2007年新春 最終日(金沢-東京)-金沢城址、金沢、倶利伽羅、黒部、直江津、長野、東京(北陸本線/信越本線/長野新幹線) 【本格的に鉄旅が始まりまして、まずは冬の北陸を目指したのでございます。】
鉄旅日記2007年1月8日・・・金沢駅、倶利伽羅駅、黒部駅、直江津駅、長野駅、東京駅(北陸本線/信越
-
-
「鉄旅日記」2019年弥生Part.1 最終日(紀伊田辺-東京)その3-奈良、加茂、伊賀上野、亀山、静岡、沼津(関西本線/東海道本線) 【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】
鉄旅日記2019年3月3日・・・奈良駅、加茂駅、伊賀上野駅、亀山駅、静岡駅、沼津駅(関西本線/東海道
-
-
「鉄旅日記」2014年春 初日(東京-紀伊勝浦)その2-山田上口、宮川、川添、伊勢柏崎、尾鷲、新鹿、熊野市、紀伊勝浦(参宮線、紀勢本線) 【青春18きっぷで、紀伊半島へ】
鉄旅日記2014年3月8日その2・・・山田上口駅、宮川駅、川添駅、伊勢柏崎駅、尾鷲駅、新鹿駅、熊野市
-
-
「鉄旅日記」2018年卯月 その2-阿字ヶ浦、那珂湊、勝田、大津港、日立、常陸多賀(ひたちなか海浜鉄道湊線/常磐線)【ときわ路パスでめぐる常陸旅でございます。】
鉄旅日記2018年4月25日・・・阿字ヶ浦駅、那珂湊駅、勝田駅、大津港駅、日立駅、常陸多賀駅(ひたち
