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「鉄旅日記」2014年冬【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】最終日(鬼怒川温泉-東京)-小佐越、大桑、大谷向、下今市、西新井、大師前(東武鬼怒川線/東武大師線)

公開日: : 最終更新日:2018/12/31 旅話 * 結婚後2014年

冒険家志望のあなたへ【1話】

 

鉄旅日記2014年12月7日
鬼怒川温泉駅から徒歩10分の鬼怒川の眺め

小佐越駅から徒歩数分の鬼怒川の眺め

2014・12・7 10:05 小佐越(こさごえ)駅(東武鬼怒川線 栃木県)
駅前を会津西街道が通る東武ワールドスクエアの最寄駅。
東武ワールドスクエアには社員旅行で行ったよ。世界の有名建築物のミニチュアが集まるそこは、十分に楽しめる観光スポットだが、オレとしてはあまり長くいられるような場所ではなかった。
萬年橋まで歩いて鬼怒川を見に行く。対岸に渡り、貼られていた選挙ポスターに目をやり、川に架かる物流用のロープに感嘆し、「あぁいい眺めだ」と呟いて駅に戻る。
いい仲間と湯に浸かり酒を飲んだ昨夜。あまり飲めなかったな。朝メシももう少し食べておけばよかった。でも思い返せば面白いことばかりだった。ホテル館内のカラオケ空間には初老の男たちが多く集まり、居合わせた女性の一団が歌に合わせて舞う。彼女たちから「サライ」を歌ってくれてせがまれてマイクを握ったのは酔っていたからだけど、ステージからのそんな眺めは笑えたよ。様々な人生があって、年の瀬にみんなで温泉地に向かったんだな。オレも含めて何だかいじましいよ。
寒さに慣れたわけじゃないだろうが、小雪のちらつく晴天に体の震えは起こらない。睡眠は足りていないが爽快だ。叶うことならいつまでもあの仲間と野球をしていたい。打撃には好感触を持っている。来年こそ柵越えの一発を打ちたいものだ。

10:47 大桑(おおくわ)駅(東武鬼怒川線 栃木県)
小佐越から乗り合わせた初老の男性はこの駅で降りて散髪屋に向かった。ふと駅を振り返ると乗客の足りていない下り特急列車が停車している。大桑小学校の広い校庭を眺めてある感慨が浮かんだような気がするが、たいしたことじゃない。去年一昨年は仲間たちと車に分乗して鬼怒川温泉に向かった。あの時に車から眺めた駅が、昨日今日立ち寄った駅のどれだったのかと思う。その駅は今市を過ぎてから現れたから、今回必ず立ち寄っている筈なのだが、どれも記憶とは違った。妙な感覚を味わっている。
ある意味で、今年はもう終わった。冬のはじめに舞う雪はまだやまないが、雲間から漏れた日差しはあたたかい。次の列車がくるまで何を考えでもなく目の前にある野球場を眺めている。

大谷向(だいやむかい)駅(東武鬼怒川線 栃木県)にて

大谷向~下今市間(徒歩)

11:33 下今市(しもいまいち)駅(東武日光線/東武鬼怒川線 栃木県)
大谷向からひと駅を歩く。一度じっくり歩いてみたかった今市は古い商店街が軒を連ね、七福神が招く昭和の街だった。駅前のそば屋で熱燗と大ざるを注文したら冷奴がついてきた。話し好きのおばさんはしきりに寒いとこぼす。確かに寒い。ちなみにあのそば屋の屋号を控えておこうと店を出てから注意深く見てみたが、「生蕎麦」の暖簾の他には何もなかった。
幕の内弁当売りのオヤジさんは今日もホームで大声を張り上げている。やっぱり昭和の街だ。とても気に入っている。

西新井(にしあらい)駅(東武スカイツリーライン/東武大師線 東京都)にて

西新井大師参道

14:58 大師前(だいしまえ)駅(東武大師線 東京都)
西新井駅は巨大な駅だったが、街はごく平凡だった。やたらと空地が目立つ高層住宅街に民主党候補者の声が響く。多くの足立区民とすれ違う。爽やかな笑顔で自転車を操る女性が印象に残っている。
西新井大師は駅のすぐ裏手にある。閑散とした境内にテキ屋が屋台を並べ、冬にしてはあたたかな日差しの下で、うまくいかない商売にうつむき、顔には皺を寄せている。こじんまりとした参道は好ましい。草団子に手焼き煎餅。草団子を買って帰りたいけど、そうしたところで結局オレしか食わないからな。
正月には賑わうであろう一帯は正月準備に追われてはいるが穏やかなものだ。練馬では見かけることのない身なりの老人が行き交う下町。大師線は西新井との間を10分間隔で往復している。7号環状線の脇にある終着駅は無人で、店子の入居もなく、不自然とも思える静けさをまとっていた。今日の東京はあたたかく、とても穏やかな場所でこの旅を終えた。

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