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「鉄旅日記」2020年卯月 初日(東京-新津)その4‐置賜、高畠、米沢(奥羽本線) 【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/05 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年4月4日・・・置賜駅、高畠駅、米沢駅(奥羽本線)

15:32 置賜(おいたま)駅(奥羽本線 山形県)
上り列車で降りる。
15:06着。
オレと一緒にひとりの高校生が降りていく。

小さな駅に降りて山形の平凡な姿を写す。
ここではコロナ騒ぎなど存在しないに等しい。
跨線橋を越えた先にホテルがあった。


そして高畠へとひと駅戻る。
15:37発。
30分近くもここにいたのか。

山形の地方区分は置賜、村山、庄内、最上に分かれる。

その一つを冠した駅にいた。

牛小屋を眺めながら恋人とメッセンジャーで文通する。
心から穏やかな休日。

東京にいてテレビでもつけりゃこの心持ちは望めない。

16:01 高畠(たかはた)駅(山形新幹線/奥羽本線 山形県)
ワインの里はまほろぼの里。
子供たちが遊び喜ぶ声が聞こえる駅には温泉がある。


ほぼなすこともなく過ごした置賜での時間を失敗だとは思わないが、ここらでひとっ風呂浴びるという旅もいいと思う。

駅前を眺めて酒を買い込んで、ついでに玉こんにゃくと彼女への土産にベーコンまで買って、夕方の風に吹かれていた。

車寅次郎を気どるには東北はちょうどいい。

かつて車で旅をしていた頃に、この町に寄って親父にワインを買って帰ったことがある。
肝臓の数値を気にしつつ働き盛りだった当時の父。
オレは20歳代だった。

そんなオレも、あの頃の父の年齢に近くなってきた。

16:02発、米沢行に乗っている。

16:16 米沢(よねざわ)駅(山形新幹線/奥羽本線/米坂線 山形県)
16:11着。
乗り継ぎ時間5分。

ホームの端に追いやられた米坂線。
郡山駅での水郡線、原田駅での筑豊本線を思い出す。

ともあれ3度目の米坂線を楽しみにしていた。

1度目は夕暮れから夜にかけて。
2度目は去年1月。
荒天だった。

冷たい雪が降りしきる中を西米沢駅で降りて、上杉神社にお詣りして南米沢駅に出た去年。

1972年にはジャイアント馬場×アブドーラ・ザ・ブッチャーの世界王座争奪戦が組まれ、1975年の世界オープン選手権ではラッシャー木村×ドリー・ファンク・ジュニア、ヒロ・マツダ×パット・オコーナー、グレート草津×ディック・マードック、マイティ井上×ケン・マンテルといった夢の対決が実現した街。
記録には5,000人以上の観客が集まったとある。

すべては夢のようだ。

年に一度、「上杉まつり」で川中島合戦が再現される川原を見ておきたかった。
それがオレにとっての米沢。
今回もそれは叶わない。

以前はまるで信じていなかったが、今は上杉謙信が単身で武田信玄に斬りつけたのは真実だと思っている。

代わり映えのない里の風景を眺めていた。
やがて、かつて列車の交換待ちで降りた羽前小松駅に着いて、目に入る駅前商店街に「あの頃は・・・」と思う。

米沢の歴史同様に、オレにも歴史がある。

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