*

「車旅日記」1997年1月【空しい日々を振り払い、28年目の人生もまた旅。そんな年頭の姿でございます。】-町田、愛甲石田駅、御殿場駅、岩波駅、熱海駅、西湘パーキング、奈良北

公開日: : 最終更新日:2025/05/12 旅話, 旅話 1997年

車旅日記1997年1月4日

1997・1・4 1:01 東京町田
明かりをつけた部屋にストーンズの「Start Me Up」がかかった。

昨日は怠惰に過ごした。
去年のオレはまだ抜けきっていない。

昨日もそうだったが、これから海を目指す理由が見つからない。
強いてあげれば暇だからだ。
5日も続けてひとりで酒を飲むことにも飽きた。

明日になればまたここにいるだろうが、今夜くらいは別な場所にいてもいい。
少し体を休めすぎた。

タフにいきたいのであれば、やっぱり旅立たなければならない。
ひとりでいる限りは。

着替えよう。
音楽テープは4本もあれば足りるだろう。

2:00 愛甲石田駅
空を見上げることから始めてみた。
たくさんの星が出ていた。
気分はよかった。

今夜のペース展開はかなりいい。
早々に厚木市内を抜けて、246と129の分岐点を過ぎた。

これから車はまばらになっていく。
でも恐れることはない。

今夜はかなり調子がいい。
缶コーヒーは2本目に入った。

3:10 御殿場駅
今夜の月はC Moon。
さすがにこの時間だとトイレ付近にたむろしている便所臭い連中はいない。

わずかに酔っ払いがひとりだけ。
人影はそれだけだ。

ここには以前降り立ったことがある。
街並は変わっていないが、駅は変わった。
きれいになったじゃないか。

246号国道はタフだった。
速いのが多いよ。

いろんな事情があってそれぞれ走っているのだろうが、オレと同じ事情のヤツはいない。
だから出足の遅いトラックについていく。
オレはこれでいい。

それにしてもさっき買った缶コーヒー。
一番苦そうなやつを選んだつもりだったけど、かなり甘い。
甘すぎる。

ストーンズが調子いい。
どの曲の途中だったか忘れたけど、聞いていて不意に彼女の顔が浮かんだ。

3:33 岩波駅
さっき背筋を伸ばし忘れた。
ここに立ち寄ったのはそのためだ。

駅はシャットアウトされている。
御殿場で小用を済ませておいてよかった。

間もなく沼津。
日の出まで目的の場所で待っていられそうにない。
ルート変更の方向で腹はほぼ固まっている。

いいだろう。
それも旅だ。

4:30 熱海駅
南の街にやってきた。
ここに着くまでに心細い瞬間があった。

年が改まろうと、こんなオレに変化はない。
スピードを出せないオレを時折情けなく思うことがある。
2日前にオレを助手席に乗せた友人の走りは小気味よかった。

でもここまで来ればもう大丈夫。
例外を除けばたいていは穏やかに走っているだろう。

それにしてもストーンズは偉大だった。
心細さを消してくれたんだ。

まだ朝は来ない。
だから東へ向かう。
つまり東京の方角へ。

ただ突っ走る。
それだけの夜だった。
満足はしている。

「新年明けましておめでとうございます」という建設省からの挨拶表示が道に架かっていた。
思わず、「おめでとう」と声を返した。

今年もよろしく。

5:12 西湘バイパス‐西湘パーキング
制限速度を守っている人々と走ると気分がいくぶんいい。
スピードの乗った連中とだと気分が優れない。

オレは制限速度でいく。
そしてその速度でどこへでも行く。
今年もどこへでも行くさ。

缶コーヒーは3本目になる。
これが最後だ。
もう帰るんだよ。
今夜はこれでおしまい。

この感じじゃ地元で日の出が拝めるだろう。
つまらない執着にはこだわらない。
今のオレが望む場所へ向かう。

6:48 奈良北
今日もいい天気。
そしてじきに日が昇る。

地元にも素晴らしい場所がある。
かつて遊んだ丘や川がブルドーザーで崩され跡形もなくなった代わりに、朝日の昇る素敵な坂道が生まれた。

そこでこれから太陽が昇ってくる地点をずっと見ている。

ボブ・ディランのギターと歌声が切なくていい響きだ。

関連記事

「鉄旅日記」2020年睦月 最終日(鷹ノ巣-東京)その4‐中条、新発田、新津、長岡(羽越本線/信越本線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

鉄旅日記2020年1月13日・・・中条駅、新発田駅、新津駅、長岡駅(羽越本線/信越本線) 17:3

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.3 初日(東京-多治見)その4-古虎渓、釜戸、美乃坂本、多治見(中央本線) 【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】

鉄旅日記2019年3月23日・・・古虎渓駅、釜戸駅、美乃坂本駅、多治見駅(中央本線) 18:23

記事を読む

「鉄旅日記」2017年冬 最終日(喜多方-東京)その2-会津若松、芦ノ牧温泉、大川ダム公園、芦ノ牧温泉南(会津鉄道)/大塚山古墳群【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】

鉄旅日記2017年12月3日・・・会津若松駅、芦ノ牧温泉駅、大川ダム公園駅、芦ノ牧温泉南駅(会津鉄道

記事を読む

「鉄旅日記」2014年冬 最終日(鬼怒川温泉-東京)-小佐越、大桑、大谷向、下今市、西新井、大師前(東武鬼怒川線/東武大師線) 【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】

鉄旅日記2014年12月7日・・・小佐越駅、大桑駅、大谷向駅、下今市駅、西新井駅、大師前駅(東武鬼怒

記事を読む

「鉄旅日記」2015年春 初日その1(東京-岩倉)-蒲郡、三河鳥羽、吉良吉田、西尾、桜町前、新安城、知立、猿投、赤池、豊田市、新豊田(名鉄蒲郡線/名鉄西尾線/名鉄本線/名鉄三河線/名鉄豊田線) 【名鉄電車2DAYフリーきっぷで行く、中京旅】

鉄旅日記2015年3月7日その1・・・蒲郡駅、三河鳥羽駅、吉良吉田駅、西尾駅、桜町前駅、新安城駅、知

記事を読む

2020年水無月【緊急事態宣言から解放された週末。石和温泉につかりにいった記憶をSNS風に綴ります。】-甲府、善光寺、酒折、石和温泉、大月(中央本線/身延)

鉄旅日記2020年6月20日~21日・・・甲府駅、善光寺駅、酒折駅、石和温泉駅、大月駅(中央本線/

記事を読む

「鉄旅日記」2017年夏 (姫路-十三)その1-山陽姫路、山陽網干、飾磨、大塩、高砂、山陽垂水、垂水、滝の茶屋、山陽塩屋、塩屋、山陽須磨(山陽電車本線/山陽電車網干線) 【私鉄王国で過ごす夏】

鉄旅日記2017年8月13日・・・山陽姫路駅、山陽網干駅、飾磨駅、大塩駅、高砂駅、山陽垂水駅、垂水駅

記事を読む

「鉄旅日記」2005年聖夜-鹿島神宮、新鉾田、鉾田、石岡(鹿島線/鹿島臨海鉄道/鹿島鉄道/常磐線) 【廃線となった鹿島鉄道に乗った記録が残されておりました。】

鉄旅日記2005年12月24日・・・鹿島神宮駅、新鉾田駅、鉾田駅、石岡駅(鹿島線/鹿島臨海鉄道/鹿島

記事を読む

「車旅日記」1998年春 初日(東京-岩手山SA)-町田、蓮田SA、都賀西方PA、黒磯PA、阿武隈PA、吾妻PA、菅生PA、前沢PA、岩手山SA 【下北半島を目指した春。男の旅は北を目指すものと思っていた20代後半。高倉健さんの影響でございましょうか。】

車旅日記1998年5月1日 1998・5・1 11:53 東京町田 出発を前にして空が晴れてきた。

記事を読む

「鉄旅日記」2018年春 最終日(飯田-東京)その3-日出塩、贄川、村井、上諏訪、日野春、西国分寺、新松戸(中央本線/武蔵野線) 【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月8日・・・日出塩駅、贄川駅、村井駅、上諏訪駅、日野春駅、西国分寺駅、新松戸駅(

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年文月 ツレと訪ねた佐久海ノ口温泉~諏訪湖旅でございます。初日(東京-佐久海ノ口) ‐甲府、小淵沢、清里、野辺山、佐久海ノ口(中央本線/小海線)【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年7月23日・・・甲府駅、小淵沢駅、清里駅、野辺山駅

「鉄旅日記」2022年水無月 最終日(中山平温泉-東京)その4 ‐土浦、ひたち野うしく、亀有(常磐線)【鳴子温泉郷の湯を求めての旅でございます。】/葛西神社~江戸川堤葛飾情緒

鉄旅日記2022年6月12日・・・土浦駅、ひたち野うしく駅、亀有駅(

「鉄旅日記」2022年水無月 最終日(中山平温泉-東京)その3 ‐勝田、水戸、友部、宍戸(常磐線/水戸線)【鳴子温泉郷の湯を求めての旅でございます。】

鉄旅日記2022年6月12日・・・勝田駅、水戸駅、友部駅、宍戸駅(常

「鉄旅日記」2022年水無月 最終日(中山平温泉-東京)その2 ‐小牛田、松島、高城町、陸前浜田、榴ヶ岡、仙台(東北本線/仙石線)【鳴子温泉郷の湯を求めての旅でございます。】

鉄旅日記2022年6月12日・・・小牛田駅、松島駅、高城町駅、陸前浜

「鉄旅日記」2022年水無月 最終日(中山平温泉-東京)その1 ‐中山平温泉、鳴子温泉(陸羽東線)/旅館三之丞湯【鳴子温泉郷の湯を求めての旅でございます。】

鉄旅日記2022年6月12日・・・中山平温泉駅、鳴子温泉駅(陸羽東線

→もっと見る

    PAGE TOP ↑