「鉄旅日記」2019年弥生Part.1【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】最終日(紀伊田辺-東京)その2-吉野口、高田、畝傍、桜井、柳本(和歌山線/桜井線)
鉄旅日記2019年3月3日・・・吉野口駅、高田駅、畝傍駅、桜井駅、柳本駅(和歌山線/桜井線)
10:46 吉野口(よしのぐち)駅(和歌山線/近鉄吉野線 奈良県)
行き違い4分の停車。
懐かしい駅だ。
駅も駅前も変わりはなかった。
ここは御所市になるのか。
高台に御所小学校があった。
眠気に負けていたけど、彼女から便りがきて気分を持ち直した。
おばあさまを亡くされて、彼女は今大変な思いをしている。
停車していた近鉄列車が吉野方面へとカーブを曲がり視界から去った。
「男はつらいよ」第39作「寅次郎物語」に吉野は登場する。
マドンナは秋吉久美子さん。
車寅次郎の別れの情景があった下市口駅への思いが募った。
11:07 高田(たかだ)駅(和歌山線/桜井線 奈良県)
この列車は和歌山線の終点王寺へは行かず、ここから桜井線に乗り入れる。
ターミナル駅の高田で6分の停車。
閑散とした駅前。
商店の類いも見当たらない。
そうだったか。
確か近鉄駅には人波があったように記憶しているが。
そう、この駅に降りるのも2度目になる。
あの日は近鉄高田駅まで歩き、近鉄線で大和郡山に至り、JR郡山駅まで歩いた。
大和大納言秀長が治めた大和郡山という街に興味があったんだ。
桜井へ向かう線路は、方向を転じるように敷かれている。
11:18 畝傍(うねび)駅(桜井線 奈良県)
行き違い3分の停車。
畝傍山に向かう川辺がきれいな旧街道になっていた。
奈良にはもう一度行くべきだ。
いや、何べんも行くべきだ。
あれが「百人一首」に詠まれた天香久山か。
たいして雅やかには見えないが、古代人には聖地だ。
敬意を持ちたい。
また一方には畝傍山。
麓には橿原神宮がある。
神武天皇を祀る「日本のはじまりの地」。
いつか参らなければならない。
後ろに目を転じれば耳成山。
大和三山は三角形を描いている。
古く格調高い駅舎は健在だった。
ここからしばらく歩けば近鉄の大和八木駅に至る。
近鉄旅をした際に降りた大和八木の夜明かりは賑やかだった。
かつて旅した頃より賑やかだと感じた「まほろばの里」。
次はまた冬あたりに目指すのもいい。
11:28 桜井(さくらい)駅(桜井線/近鉄大阪線 奈良県)
4分の停車。
桜井もかつて歩いた。
昼飯には三輪ソーメン。
味のある小路を歩いた。
懐かしい。
賢島から近鉄線を乗り継いで桜井を通ったこともある。
駅前と駅を写して戻る。
桜井線の駅名は桜井を挟んでこのように続く。
香久山、三輪、巻向。
古代史にまつわる奈良の地名には引かれる。
桜井線はここからほぼ直角に北へ転じる。
11:39 柳本(やなぎもと)駅(桜井線 奈良県)
行き違い3分の停車。
「崇神天皇陵」と刻まれた古びた石碑が立つ脇に小さな祠がある。
たいして魅力的景色があるわけじゃないが、奈良が持つそうした歴史的な事情には興味がある。
たんなる溜池も、あるいは歴史的背景を持つのではないかと注意を深めたりする。
【Facebookへの投稿より】
一番列車で紀州田辺を出まして、全国制覇の町として懐かしい箕島、猫の「たま」駅長がいる和歌山電鐵の貴志と降りて、現在帰京の途中でございます。
「たま」駅長のご出勤は10時とのことでお目にかかれなかったのですが、「いちご電車」「たま電車」を走らせて、鉄道文化をつなぐ地方鉄道の健闘に心からの敬意を持ったものでございます。
本日通ってまいりました御所、畝傍、香久山、三輪、巻向、櫟本、帯解、京終と、まるで百人一首を目にするような駅名が並ぶ奈良県を、あらためて魅力的に感じた帰り道でございます。
関連記事
-
「鉄旅日記」2017年夏【私鉄王国で過ごす夏】3日目(姫路-十三)その1-山陽姫路、山陽網干、飾磨、大塩、高砂、山陽垂水、垂水、滝の茶屋、山陽塩屋、塩屋、山陽須磨(山陽電車本線/山陽電車網干線)
鉄旅日記2017年8月13日・・・山陽姫路駅、山陽網干駅、飾磨駅、大塩駅、高砂駅、山陽垂水駅、垂水駅
-
「車旅日記」2000年春【一年のブランクを経て、旅再開。出発場所は東京町田から、下町葛飾へと変わっております。】2日目(新潟豊栄‐象潟)道の駅豊栄、道の駅神林、瀬波温泉龍泉、道の駅温海、立岩海底温泉、酒田南郊、象潟駅、象潟松籟館
車旅日記2000年5月4日 2000・5・4 8:09 7号国道-豊栄(道の駅) 路上で夜を明か
-
「鉄旅日記」2019年弥生Part.1【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】最終日(紀伊田辺-東京)その1-紀伊田辺、箕島、和歌山、伊太祈曽、貴志(紀勢本線/和歌山電鐵貴志川線)
鉄旅日記2019年3月3日・・・紀伊田辺駅、箕島駅、和歌山駅、伊太祈曽駅、貴志駅(紀勢本線/和歌山電
-
「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】2日目(高松)その1 ‐瀬戸大橋遠景、丸亀城、少林寺、津嶋神社参道、津島ノ宮駅、詫間海軍航空隊跡、箱浦(浦嶋伝説の地)、父母ヶ浜
車旅日記2020年9月20日・・・瀬戸大橋遠景、丸亀城、少林寺、津嶋神社参道、津島ノ宮駅、詫間海軍
-
「鉄旅日記」2020年睦月【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】最終日(鷹ノ巣-東京)その2‐角館、大曲、峰吉川、新庄(田沢湖線/奥羽本線)
鉄旅日記2023年1月13日・・・角館駅、大曲駅、峰吉川駅、新庄駅(田沢湖線/奥羽本線) 10:00
-
「車旅日記」1998年夏【伊那、木曽から志賀高原へ。気乗りのしない旅で選んだ行き先は、初夏の信濃路でございました。】最終日(志賀高原湯田中-中込-東京)-湯田中、菅平湖、中込ローソン、竜王駅、道の駅甲斐大和、藤野駅、東京町田
車旅日記1998年7月20日 1998・7・20 7:25 湯田中‐某クラブ志賀高原 486㎞
-
「鉄旅日記」2016年夏【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】4日目(富良野-大館)その1-富良野、滝川、岩見沢、白石、新札幌、北広島、恵庭、千歳、新千歳空港(根室本線/函館本線/千歳線/石勝線)
鉄旅日記2016年8月13日・・・富良野駅、滝川駅、岩見沢駅、白石駅、新札幌駅、北広島駅、恵庭駅、千
-
「鉄旅日記」2009年初夏【上信越ひとり旅】最終日(長岡-東京)-長岡、東三条、吉田、新潟、新津、会津若松、郡山、磐城石川、磐城塙、玉川村、常陸大宮、金町(信越本線/弥彦線/越後線/磐越西線/水郡線/常磐線)
鉄旅日記2009年7月20日・・・長岡駅、東三条駅、吉田駅、新潟駅、新津駅、会津若松駅、郡山駅、磐城
-
「鉄旅日記」2014年春【ときわ路パスで、常陸ローカル旅】その1-水海道、三妻、下妻、大田郷、下館、久下田、茂木、真岡、大和、新治、水戸(関東鉄道常総線/真岡鐵道/水戸線)
鉄旅日記2014年4月27日その1・・・水海道駅、三妻駅、下妻駅、大田郷駅、下館駅、久下田駅、茂木駅
-
「鉄旅日記」2018年如月【冬の町を見たくて、週末パスを買いました。】初日(東京-河口湖-新島々-長野-直江津)その1-保谷、代々木、都留市、富士山、河口湖(西武池袋線/山手線/中央本線/富士急行)
鉄旅日記2018年2月10日・・・保谷駅、代々木駅、都留市駅、富士山駅、河口湖駅(西武池袋線/山手線