*

「鉄旅日記」2019年弥生Part.1【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】最終日(紀伊田辺-東京)その2-吉野口、高田、畝傍、桜井、柳本(和歌山線/桜井線)

公開日: : 最終更新日:2024/04/13 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年3月3日・・・吉野口駅、高田駅、畝傍駅、桜井駅、柳本駅(和歌山線/桜井線)
10:46 吉野口(よしのぐち)駅(和歌山線/近鉄吉野線 奈良県)
行き違い4分の停車。

懐かしい駅だ。
駅も駅前も変わりはなかった。

ここは御所市になるのか。
高台に御所小学校があった。

眠気に負けていたけど、彼女から便りがきて気分を持ち直した。
おばあさまを亡くされて、彼女は今大変な思いをしている。

停車していた近鉄列車が吉野方面へとカーブを曲がり視界から去った。

「男はつらいよ」第39作「寅次郎物語」に吉野は登場する。
マドンナは秋吉久美子さん。

車寅次郎の別れの情景があった下市口駅への思いが募った。

11:07 高田(たかだ)駅(和歌山線/桜井線 奈良県)
この列車は和歌山線の終点王寺へは行かず、ここから桜井線に乗り入れる。
ターミナル駅の高田で6分の停車。

閑散とした駅前。
商店の類いも見当たらない。

そうだったか。
確か近鉄駅には人波があったように記憶しているが。
そう、この駅に降りるのも2度目になる。

あの日は近鉄高田駅まで歩き、近鉄線で大和郡山に至り、JR郡山駅まで歩いた。
大和大納言秀長が治めた大和郡山という街に興味があったんだ。

桜井へ向かう線路は、方向を転じるように敷かれている。

11:18 畝傍(うねび)駅(桜井線 奈良県)
行き違い3分の停車。

畝傍山に向かう川辺がきれいな旧街道になっていた。

奈良にはもう一度行くべきだ。
いや、何べんも行くべきだ。

あれが「百人一首」に詠まれた天香久山か。
たいして雅やかには見えないが、古代人には聖地だ。
敬意を持ちたい。

また一方には畝傍山。
麓には橿原神宮がある。
神武天皇を祀る「日本のはじまりの地」。
いつか参らなければならない。

後ろに目を転じれば耳成山。
大和三山は三角形を描いている。

古く格調高い駅舎は健在だった。


ここからしばらく歩けば近鉄の大和八木駅に至る。
近鉄旅をした際に降りた大和八木の夜明かりは賑やかだった。

かつて旅した頃より賑やかだと感じた「まほろばの里」。

次はまた冬あたりに目指すのもいい。

11:28 桜井(さくらい)駅(桜井線/近鉄大阪線 奈良県)
4分の停車。

桜井もかつて歩いた。
昼飯には三輪ソーメン。
味のある小路を歩いた。
懐かしい。

賢島から近鉄線を乗り継いで桜井を通ったこともある。

駅前と駅を写して戻る。

桜井線の駅名は桜井を挟んでこのように続く。
香久山、三輪、巻向。

古代史にまつわる奈良の地名には引かれる。

桜井線はここからほぼ直角に北へ転じる。

11:39 柳本(やなぎもと)駅(桜井線 奈良県)
行き違い3分の停車。

「崇神天皇陵」と刻まれた古びた石碑が立つ脇に小さな祠がある。


たいして魅力的景色があるわけじゃないが、奈良が持つそうした歴史的な事情には興味がある。

たんなる溜池も、あるいは歴史的背景を持つのではないかと注意を深めたりする。

【Facebookへの投稿より】
一番列車で紀州田辺を出まして、全国制覇の町として懐かしい箕島、猫の「たま」駅長がいる和歌山電鐵の貴志と降りて、現在帰京の途中でございます。

「たま」駅長のご出勤は10時とのことでお目にかかれなかったのですが、「いちご電車」「たま電車」を走らせて、鉄道文化をつなぐ地方鉄道の健闘に心からの敬意を持ったものでございます。

本日通ってまいりました御所、畝傍、香久山、三輪、巻向、櫟本、帯解、京終と、まるで百人一首を目にするような駅名が並ぶ奈良県を、あらためて魅力的に感じた帰り道でございます。

関連記事

「鉄旅日記」2018年師走【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】2日目(津-松阪-伊勢奥津-鳥羽-神島)その1-津、阿漕、松阪、家城、伊勢奥津(紀勢本線/名松線)

鉄旅日記2018年12月23日・・・津駅、阿漕駅、松阪駅、家城駅、伊勢奥津駅(紀勢本線/名松線) 2

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】初日(東京-桑名-阿下喜-西藤原-四日市-内部-西日野-津)その3-河曲、富田浜、河原田、津(関西本線/伊勢鉄道)

鉄旅日記2018年12月22日・・・河曲駅、富田浜駅、河原田駅、津駅(関西本線/伊勢鉄道) 18:1

記事を読む

「鉄旅日記」2016年夏【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】初日(東京-弘前)-福島、仙台、北山形、新庄、秋田、井川さくら、大館、弘前(東北本線/仙山線/奥羽本線)

鉄旅日記2016年8月10日・・・福島駅、仙台駅、北山形駅、新庄駅、秋田駅、井川さくら駅、大館駅、弘

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.2【青春18きっぷ常磐旅。この当時、常磐線は富岡止まりでございます。そしてこの季節、臨時駅の偕楽園駅に列車が止まります。】その3-常陸太田、東海、大甕、南中郷、石岡(水郡線常陸太田支線/常磐線)

鉄旅日記2019年3月10日・・・常陸太田駅、東海駅、大甕駅、南中郷駅、石岡駅(水郡線常陸太田支線/

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】2日目(五所川原-北上)その2‐大館、大鰐温泉、大鰐、中央弘前、弘前(奥羽本線/弘南鉄道大鰐線)

鉄旅日記2019年11月3日・・・大館駅、大鰐温泉駅、大鰐駅、中央弘前駅、弘前駅(奥羽本線/弘南鉄道

記事を読む

「車旅日記」2004年秋【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】2日目(宇野-下津井-新見-津山-城崎)走行距離377㎞ その2-月田駅、津山駅、智頭駅、餘部駅、鎧駅、レイセニット城崎

車旅日記2004年11月21日 2004・11・21 15:05 月田駅(11月20日の京都駅より

記事を読む

「鉄旅日記」2008年皐月【旅は京都から始まり、山陰から下関へ。そして四国へと渡ったのでございます。】2日目(出雲-柳井)-出雲市、大田市、益田、長門市、仙崎、阿川、小串、幡生、防府、柳井(山陰本線/仙崎支線/山陽本線)

鉄旅日記2008年5月3日・・・出雲市駅、大田市駅、益田駅、長門市駅、仙崎駅、阿川駅、小串駅、幡生駅

記事を読む

「車旅日記」2005年冬【どこへ行こうか。まっさきに浮かんだのが、昨夏に旅した南九州でございました。】最終日(人吉-天草-熊本空港)走行距離240㎞ その2-上天草、三角駅、肥後長浜駅、宇土駅、上熊本駅、肥後大津駅、熊本空港駅、東京葛飾金町

車旅日記2005年2月13日 14:31 107号県道 上天草市大矢野島旅館大国横空地(2月11日

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】初日(東京-大船渡)その3‐多賀城、高城町、石巻、鹿又(仙石線/石巻線)

鉄旅日記2020年2月22日・・・多賀城駅、高城町駅、石巻駅、鹿又駅(仙石線/石巻線) 12:44

記事を読む

「車旅日記」2004年秋【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】最終日(城崎-豊岡-舞鶴-京都)走行距離256㎞-レイセニット城崎、城崎駅、豊岡駅、久美浜駅、宮津駅、西舞鶴駅、東舞鶴駅、福知山駅、京都駅

車旅日記2004年11月21日 2004・11・22 8:57 レイセニット城崎413号室 強い

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その1‐松戸、土浦、友部(常磐線)

鉄旅日記2020年4月4日・・・松戸駅、土浦駅、友部駅(常磐線) 20

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その4‐藤枝、静岡、熱海、上野、北千住(東海道本線/常磐線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・藤枝駅、静岡駅、熱海駅、上野駅、北千

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その3‐多治見、金山、豊橋、御厨(太多線/中央本線/東海道本線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・多治見駅、金山駅、豊橋駅、御厨駅(太

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その2‐猪谷、高山、久々野、古井、美濃川合(高山本線/太多線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・猪谷駅、高山駅、久々野駅、古井駅、美

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その1‐速星、越中八尾、楡原(高山本線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・速星駅、越中八尾駅、楡原駅(高山本線

→もっと見る

    PAGE TOP ↑