*

「鉄旅日記」2013年春 最終日(和歌山-東京)その1-打田、妙寺、高野口、橋本、五条、吉野口、法隆寺、平城山、木津、京田辺、四條畷、住道(和歌山線、関西本線、学研都市線) 【爆弾低気圧襲来日、青春18きっぷで西へ】

公開日: : 最終更新日:2025/06/16 旅話, 旅話 2013年

鉄旅日記2013年4月7日その1・・・打田駅、妙寺駅、高野口駅、橋本駅、五条駅、吉野口駅、法隆寺駅、平城山駅、木津駅、京田辺駅、四條畷駅、住道駅(和歌山線、関西本線、学研都市線)

早朝、和歌山(わかやま)駅(紀勢本線/阪和線/和歌山線/和歌山電鐵 和歌山県)にて

2013・4・7 6:04 打田(うちた)駅(和歌山線 和歌山県)
2分の停車。
紀ノ川を渡り数駅。
小ぶりの石庭が置かれた駅だった。
木造の駅前と田舎の空。
不意に山塊が起ち現れ、雨の上がった朝の空気に霞んでいる。

そして粉河でまたひと降り。

張り出した低気圧は世界に安定を許さない。

6:32  妙寺(みょうじ)駅(和歌山線 和歌山県) 
3分の停車。
世界遺産丹生都比売神社参詣駅とある。

まだ営業前の朝の村で、急いで列車に戻り、不覚だが駅前風景を覚えていない。
車窓風景に変化は見られない。

空は明るいが、雨は降り止まない。

6:42 高野口(こうやぐち)駅(和歌山線 和歌山県)
3分の停車。

高野山と聞いて、かつて寄ったあの堂塔伽藍を思い出す。
世界の高野山。
ある者は流され、あの者は自ら上がり歴史から消えた遥かなる聖域。

麓の玄関口に古く格調高い駅があった。

和歌山から乗ってきた野球少年たちは降り、オレは元旅館と思われる駅前の古い建物を見上げる。

初老の駅員にも威厳があり、旅情は最高点に達した。

7:02 橋本(はしもと)駅(和歌山線/南海高野線 和歌山県)
10数分の停車。

南海高野線との接続駅。
前回寄った時は、確か駅前のあの石段で少女たちが遊んでいたっけな。

和歌山以来の街で、紀ノ川へとつながる駅前通りから路地へと曲がり歩く。
そこには古くからの生活と商売があった。
豆腐屋の姿を記憶している。
またひとつ想い出の街に戻った。

南海乗場からは少しイカれた男の怒鳴り声が聞こえていた。


7:25 五条(ごじょう)駅(和歌山線 奈良県)
数分の停車。

柿の葉寿司は土産としてどうだろう。
雅な売店の前でしばしたたずんだ。

古い旅館に料理屋。
歴史を感じさせる街並みに5年前に寄った時とは違う感慨を持った。

朝に降る静かな雨。
そう、歴史の雨。
幕末騒動はここ五条の代官所を襲撃した天誅組の挙兵から始まり、紀ノ川の渡しには廃線跡の表示と島原の乱の原因を作った松倉重政の墓があった。

8:44 吉野口(よしのぐち)駅(和歌山線/近鉄吉野線 奈良県)
数分の停車。

吉野の山から近鉄線が下りてくる。
ここ吉野でもまた歴史の雨が降った。
そぼ降る雨の中を、木材の町にかつて車寅次郎がいた痕跡を探した。

地元民にとっては田舎の風景だろうが、オレには里山の風景だ。
癒やされるという言葉はあまり好きじゃないが、今オレはそんな状態でいる。

8:35 法隆寺(ほうりゅうじ)駅(関西本線 奈良県)
王寺で関西本線に乗り換える。

古の里に降りた優しい雨が、斑鳩の里で冷たい雨に変わった。
聖徳太子ゆかりの日本最古の木造建築物はここから約1.5キロの地点にあり、駅前にはチープな商店街がある。

大学時代にしばし思いを寄せた女性に似た素敵な人を見かけ、かつてそんな女性をデートに誘っていた時代があったことを思い出した。
今じゃそう思い返すこともないが、大切な記憶だ。
何だか信じられないような気持ちになる。

このあたりの景色はあまり記憶に残りそうにない。

9:10 平城山(ならやま)駅(関西本線/奈良線 奈良県)
丘の電車区の先に新興住宅地があった。

野球少年に休日はなく、昨日今日とよく見かける。

奈良駅でまたさっきの女性と乗り合わせる。彼女は京都へ向かう。

車もあまり通らない駅前に商店街はなく、そぼ降る冷たい雨に震えている。

いや、さっきとは違う女性だった。
彼女はミニスカートをとてもチャーミングに着こなしていたんだ。

9:20 木津(きづ)駅(関西本線/奈良線/学研都市線 京都府)
学研都市線に乗り換える。

初めて通った時には古戦場を思わせた野原に家が建ち、変貌を続けていた木津駅は完成し、現代アートを思わせる新駅舎に生まれ変わっていた。

商店の少ない寂しい駅前通りには変化がなかった。

9:41 京田辺(きょうたなべ)駅(学研都市線 京都府)
数分の停車。
同志社大の街だ。

平和堂が迎える駅前広場に街を見る。
近鉄駅に向かう道筋が透き通って見えた。

近鉄線とはこの街で袂を分かち、河内平野へ向かう。

都会が近づくと人恋しくなる。

10:15 四条畷(しじょうなわて)駅(学研都市線 大阪府)
数分の停車。

楠木正行最期の地。
圧倒的なまでに劣勢な戦場に、彼はとても華やかな姿で現れたという。

かつての古戦場の面影はどこにもなく、学園街として人々のざわめきにあふれている。

どうでもいいことだが、この路線にはオールタイム女性専用車両が導入されている。

小楠公はここから約200メートルの所に眠っている。

10:30 住道(すみのどう)駅(学研都市線 大阪府)
数分の停車。

大東市とは東京じゃなかなか聞かない地名だ。
駅前を流れる水路に「大阪ビッグリバーブルース」や「悲しい色やね」を重ねる。

川を渡ると街並みが続いていた。
オレの未来には、尽きることなく未知の街が存在している。

関連記事

「鉄旅日記」2014年冬 最終日(鬼怒川温泉-東京)-小佐越、大桑、大谷向、下今市、西新井、大師前(東武鬼怒川線/東武大師線) 【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】

鉄旅日記2014年12月7日・・・小佐越駅、大桑駅、大谷向駅、下今市駅、西新井駅、大師前駅(東武鬼怒

記事を読む

「鉄旅日記」2018年如月 最終日(直江津-六日町-大前-東京)その2-八色、浦佐、五日町、水上、後閑、上牧、八木原(上越線) 【冬の町を見たくて、週末パスを買いました。】

鉄旅日記2018年2月11日・・・八色駅、浦佐駅、五日町駅、水上駅、後閑駅、上牧駅、八木原駅(上越線

記事を読む

「鉄旅日記」2021年夏 最終日(上田-東京)その3 ‐十日町、越後川口、渋川、敷島(飯山線/上越線) 【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】

鉄旅日記2021年7月11日・・・十日町駅、越後川口駅、渋川駅、敷島駅(飯山線/上越線) 1

記事を読む

2018年初秋 最終日(桑名-東京)その1-桑名、養老、大垣、揖斐、垂井、美江寺、本巣、樽見(養老鉄道/東海道本線/樽見鉄道) 【JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」でめぐる東海旅】

鉄旅日記2018年9月16日・・・桑名駅、養老駅、大垣駅、揖斐駅、垂井駅、美江寺駅、本巣駅、樽見駅(

記事を読む

「車旅日記」2000年夏Part.1 最終日(小千谷-桐生-下妻-東京)道の駅おぢや、塩沢らーめんショップ、月夜野情報サービスセンター、旅の駅桐生、道の駅しもつま、柏市あけぼの2丁目、葛飾金町 【信濃、飛騨、そして能登島。帰りは北陸路。この国の美しさをあらためて感じました夏旅でございます。】

車旅日記2000年7月23日 2000・7・23 2:09 17号国道‐おぢや(道の駅) 都合3時

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その2‐大館、大鰐温泉、大鰐、中央弘前、弘前(奥羽本線/弘南鉄道大鰐線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

鉄旅日記2019年11月3日・・・大館駅、大鰐温泉駅、大鰐駅、中央弘前駅、弘前駅(奥羽本線/弘南鉄道

記事を読む

「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-米内沢)その5‐比立内、阿仁合、阿仁前田温泉、合川、米内沢(秋田内陸縦貫鉄道) 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】

鉄旅日記2021年4月17日・・・比立内駅、阿仁合駅、阿仁前田温泉駅、合川駅、米内沢駅(秋田内陸縦

記事を読む

「鉄旅日記」2018年神無月 初日(東京-米原-福井-越前大野)その2-越前花堂、花堂、越前大野(越美北線)/越前大野城【北陸へ。信州へ。友を訪ねての巡礼旅でございます】

鉄旅日記2018年10月6日・・・越前花堂駅、花堂駅、越前大野駅(越美北線)/越前大野城 16:3

記事を読む

「鉄旅日記」2019年如月 最終日(安中-東京)その3-海尻、八千穂、信濃川上、佐久海ノ口、甲斐小泉、小淵沢(小海線)/海尻城址 【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】

鉄旅日記2019年2月10日・・・海尻駅、八千穂駅、信濃川上駅、佐久海ノ口駅、甲斐小泉駅、小淵沢駅(

記事を読む

「車旅日記」2001年黄金週間 2日目その2(京都-志賀-京都)-祇園まで彼女をさらいに行ったのでございますが・・・【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月4日 大津方面に向かう161号国道は渋滞している。ハウンド・ドッグ&極

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2023年新春 2日目(泉佐野-彦根)その6 ‐信楽、安土、彦根(信楽高原鐡道/草津線/東海道本線)【南海各支線、水間鉄道、泉北高速鉄道、阪堺電気軌道、、、関西乗り鉄旅でございます。】

鉄旅日記2023年1月8日・・・信楽駅、安土駅、彦根駅(信楽高原鐡道

「鉄旅日記」2023年新春 2日目(泉佐野-彦根)その5 ‐関、柘植、貴生川(関西本線/草津線/信楽高原鐡道)【南海各支線、水間鉄道、泉北高速鉄道、阪堺電気軌道、、、、関西乗り鉄旅でございます。】

鉄旅日記2023年1月8日・・・関駅、柘植駅、貴生川駅(関西本線/草

「鉄旅日記」2023年新春 2日目(泉佐野-彦根)その4 ‐住吉、天王寺駅前、天王寺、大阪阿部野橋、大和小泉、奈良(阪堺電軌阪堺線/阪堺電気上町線/関西本線)【南海各支線、水間鉄道、泉北高速鉄道、信楽高原鐡道、、、関西乗り鉄旅でございます。】

鉄旅日記2023年1月8日・・・住吉駅、天王寺駅前駅、天王寺駅、大阪

「鉄旅日記」2023年新春 2日目(泉佐野-彦根)その3 ‐中百舌鳥、和泉中央、岸里玉出、天神ノ森、恵美須町(南海高野線/泉北高速鉄道/阪堺電軌阪堺線)【南海各支線、水間鉄道、信楽高原鉄道、、、関西乗り鉄旅でございます。】

鉄旅日記2023年1月8日・・・中百舌鳥駅、和泉中央駅、岸里玉出駅、

「鉄旅日記」2023年新春 2日目(泉佐野-彦根)その2 ‐貝塚、住吉大社、粉浜、岸里玉出、汐見橋、桜川(南海本線/南海高野線)【南海各支線、水間鉄道、阪堺電気軌道、泉北高速鉄道、信楽高原鉄道、、、関西乗り鉄旅でございます。】

鉄旅日記2023年1月8日・・・貝塚駅、住吉大社駅、粉浜駅、岸里玉出

→もっと見る

    PAGE TOP ↑