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「鉄旅日記」2018年秋【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】最終日(松戸-五井-大原-安房鴨川-松戸)その1-市川塩浜、五井、上総牛久、馬立、上総鶴舞、里見(京葉線/外房線/小湊鉄道)

公開日: : 最終更新日:2024/04/23 旅話, 旅話 2018年

鉄旅日記2018年9月23日・・・市川塩浜駅、五井駅、上総牛久駅、馬立駅、上総鶴舞駅、里見駅(京葉線/外房線/小湊鉄道)
2018・9・23 7・06 市川塩浜(いちかわしおはま)駅(京葉線/武蔵野線 千葉県)
金町、松戸、新松戸。
昨夜の道を明けた朝にたどるのは新鮮な気持ちだ。

中山競馬場、東京湾。
武蔵野線は、舞浜で降りるのであろう人々をひと駅ごとに乗せて湾岸に出た。

乗り換えのために倉庫街のような駅に降りる。
野良猫が眠たげに歩く様子を思わず写す。

そしてビールと肉まん。
眠いよ。

8:28 五井(ごい)駅(外房線/小湊鉄道 千葉県)
鑑定師に告げられたのだが、オレは周囲を笑顔にしながら幸せになっていく。

そう思っていたよ。
イエメンにいるアメリカ人の友人に対してもそんな気持ちでいる。

この町の朝に触れられてうれしい。
特に何があるわけでもなく、駅周辺を歩くには10分もあてれば十分で、ビールとお握りを購入。
ディーゼル音を響かせる昭和の客車に早くから乗り込んで発車を待っている。



ゴルフバッグを抱えた紳士が乗り込んでいる。
やがて田園を往く。

最初の駅、上総村上には、昭和人はこんなに小さかったのかと思うほど、小さな小さな駅舎があった。

9:11 上総牛久(かずさうしく)駅(小湊鉄道 千葉県)
この列車の終点。
深い皺を顔に刻んだ老人が座っている。

あたりは住宅街だが、店のシャッターは下り、まるで夕方のような疲れが町を覆っている。
吹く風も涼しくなり、2018年も黄昏に向かいつつあることを感じている。
この町で。

ここからじゃ東京もずいぶん遠くなった。


上りがもうじきくる。
ひと駅戻ろう。

9:38 馬立(うまたて)駅(小湊鉄道 千葉県)
日に照らされた真っ白な駅名標と花壇が遠い日を思い起こさせる。
どことなく幸せな気分になる。


人は暮らしているが、どうして次々と店は閉まっていくのか。
あの焼肉屋は夜には開くのだろうか。
営業しているのは美容室とコインランドリーだけだった。

途中馬立橋を渡る。
農夫の話し声が聞こえる。

千葉にも訛りがある。
昨日、銚子に至る道で知った。

10:33 上総鶴舞(かずさつるまい)駅(小湊鉄道 千葉県)
明治維新期の3年間。
廃藩置県に至るまで鶴舞藩が存在したとのこと。

街道に出ても何もなく、大宮神社では土地の会合が持たれていた。

発電所跡から蝉の声が響き、コーヒースタンドの置かれた広場からは子供の声が聞こえ、柿の実はこれから赤くなる。

車をつけたおじさんが家族に話す声が聞こえる。
ホームから見えるこの曲線を描く線路がよくCMに使われると。

居眠りでもしているよりしょうがないが、この穏やかな時は得がたいと思う。
苔むして使われなくなったホームを眺めながら、この鉄道が多くの人々を目的地まで運んでいた時代があったことを想う。



じきに幸せになるオレが、よく晴れた空の下で笑っている。

11:16 里見(さとみ)駅(小湊鉄道 千葉県)
行き違い3分の停車。
狭い駅前にこの沿線にしては珍しく人が集まっている。

古い駅舎が続くひたすらの田舎道。
居眠りするにはちょうどよく、駅に着いて目を開ける。

特産品などが売られている駅で、首から籠を提げ、派手な衣装の売り子のおじさんが列車内に入ってくる。

レトロと言える鉄道文化だが、人の触れ合いに古いも新しいもない。

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