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「鉄旅日記」2018年秋【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その4-飯岡、東金、大網、蘇我、海浜幕張、船橋法典、市川大野、東松戸(総武本線/東金線/内房線/京葉線/武蔵野線)

公開日: : 最終更新日:2023/04/29 旅話, 旅話 2018年

鉄旅日記2018年9月22日
16:12 飯岡(いいおか)駅(総武本線 千葉県)
行き違い3分の停車。
跨線橋を下りると改札口まで駈ける。

町があり、駅員さんのいる駅だった。

駆け上がり、駆け下りる。
飛び込んだ先には小さな女の子がかわいらしい声を上げていて、思わず笑いかける。

今も彼女の歌い声が聞こえてくる。

東日本大震災で被害を受けた旭。
総武本線から海辺は見えないけど、オレは忘れていないよ。

ここ一週間でイエメンに駐留する米軍の軍医と友達になった。
彼は54歳で5年前に奥さんと娘さんを不幸な自動車事故で亡くし、ひとり残った息子さんはアフリカで勉学に励んでいるという。

愛国心を持ち、平和を愛するタフな男だ。
そんな彼へのレターに苦心している。

16:57 東金(とうがね)駅(東金線 千葉県)
成東では1分の接続。
わずか3駅の東金線に乗り換える。

行き違い3分の停車。
2度目の東金。

前回は10年前にはなるだろう。
夕方を迎えた駅前の交通量は多く、以前より華やいで見えた。

17:09 大網(おおあみ)駅(内房線/東金線 千葉県)
4分の接続。
空は曇天が開かれ、漏れる日差しはまぶしい。

八の字に交差する大網駅の構造は好きだけど、接続時間は常に短く、長くいられた試しがない。

もっともここから大網海岸は遠く、酒は売っているが、駅前には何もない。

17:42 蘇我(そが)駅(内房線/外房線/京葉線 千葉県)
追憶の日々をたどるわけじゃないが、この駅に前回いたのは14、5年前になるだろう。
松本清張さんをはじめ、その日に読んでいた本まで覚えている。
カメラ機能を持たないケータイを握っていた。

あの頃より年はとったけど、今はより自分の人生を生きている。

あの日、外房線と内房線が分かれる様を確かに見たが、その光景を見渡せる跨線橋は駅から離れている。
歩いていったのだろう。
まったく記憶にないが。

駅前商店街の奥行きは深くないが、東西口とも駅を始点として広い道が真っ直ぐに延びている。

臨海地帯にまるで雲のような煙りが上がっている。

列車は動きだし、すっかり日の短くなった沿岸に時に東京湾が顔を出し、20代にはよく車で向かったポートタワーが見えた。

もうだいぶ古くなっただろうが、ライトアップされた姿は見事だった。

18:12 海浜幕張(かいひんまくはり)駅(京葉線 千葉県)
凄まじい人波に揉まれた。
駅前は立ち止まることにも苦労するし、券売機売場には入場規制の列が続き車内は満員。


メッセのイベントはここまでの破壊力を持つとは驚きだ。

マリンスタジアムでは千葉ロッテの福浦選手が通算2000本安打を達成したという。

大勢の人々が集まると、普段はネオンが空しく見える街もまた別の顔を持つことを知った。
ネオン、とてもきれいだったよ。

18:37 船橋法典(ふなばしほうてん)駅(武蔵野線 千葉県)
乗ったのは南船橋から武蔵野線に入る列車。

大勢が降りた。
その波が引くと改札口はとたんに静まり返る。

「法典の湯」という天然温泉が徒歩5分の場所にあると手書きのような看板が伝えている。

いくつものコンビニと駅前高架橋を行き来する車。

記憶に残るのはおそらくそんなところだが、駅の明かりはまぶしかった。

18:47 市川大野(いちかわおおの)駅(武蔵野線 千葉県)
高架駅に到着して、階段を下りて改札口に向かう。

線路と交差するように駅前道路が走り、コンビニとドラッグストアの明かりに照らされている。

信号を渡った先が商店街であることは間違いないが、多くは夜と同化していた。

スポーツ紙の見出しは安倍首相3選と大坂なおみ選手の活躍。

沿岸からやってくる列車の混雑はほぼ緩和したか、もしくは元々ここまでは及ばないのか。

19:01 東松戸(ひがしまつど)駅(武蔵野線/北総鉄道北総線 千葉県)
次の列車はまた混んでいる。
そして今日の旅はふたつ先の新松戸で乗り換えれば終わる。

ここは高架を走る北総線との接続駅で、広いロータリーを照らす数は少なく薄暗い印象を受ける。

この沿線じゃ西船橋の繁栄が濃く、下るに従いネオンの数は減っていく。

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