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「鉄旅日記」2019年長月 初日(東京-盛岡)その3-盛岡、上米内、区界(東北本線/山田線)/大正館 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/07 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年9月21日・・・盛岡駅、上米内駅、区界駅(東北本線/山田線)/大正館

17:39 盛岡(もりおか)駅(東北・北海道新幹線/秋田新幹線/東北本線/田沢湖線/山田線/花輪線/IGRいわて銀河鉄道 岩手県)
平泉を過ぎて北上川を車窓から眺めると力尽きたかのように眠った。
列車に揺られているといくらでも眠れるが、夜になると案外眠れないものだ。

岩手山がよく見える。

昨日始まったラグビーワールドカップは釜石でも行われる。
大男たちの祭典を駅では盛り上げていた。

これから山田線へ。

道理などなく、どうしても降りたい駅がある。

18:07 上米内(かみよない)駅(山田線 岩手県)
行き違い4分の停車。

イーハトーブは東京より東に位置している。
日没は多少遅いと踏んでいたが、ほぼ変わらずあたりは真っ暗だ。

盛岡ではそこそこいた乗客も2駅目には7割方降りてしまって、この先で増えることはあるのだろうか。

駅前で商売をされているお宅が店先で賑やかに食事をしていた。
懐かしく暖かい風景に気持ちが和む。


東京から恋人が便りをくれるが、オレはこうしてひとり。

そんな旅好きの男が目指したいと思う場所に向かっている。

19:32 区界(くざかい)駅(山田線 岩手県)
兜明神岳の麓、区界峠。

宮古から物資を運ぶ馬方や旅人は、盛岡入りの前夜をここで労ったとある。
さらに峠の茶屋の逸話も記されたポスターが壁に貼ってある。



106号国道を行き交う車の速度は速く、凄まじい音として聞こえてくる。
ただし車が絶えると静寂の後かすかに秋の虫の声がする。

駅を下ってすぐのところに道の駅「区界高原」がある。
気温は13度と表示されていた。

ひとつ手前の上米内から30分。
上米内の次の駅が区界だった。

道の駅で見た地図にはその間に2つの駅が記されていた。
いつ廃駅になったのか。
オレの頭でも上米内の次が区界ではなかった。

上り3本、下り2本。
この駅に止まる列車は日々それしかない。

かつて使われていたホームは朽ちて、その間にいくつもの線路が敷かれていたことが窺える空間がある。
酔いも手伝ったのだろうが、慎重に線路に下りてみた。


闇の中に現在と過去を見た。
未来は見えなかった。

もう少し星が見えてもよさそうだが、仕方がない。
両の掌を天にかざしてみた。

神々が宝物のようなものをいくつも乗せてくれたような感覚があって、計り知れない幸福感を味わっていた。

19:48発盛岡行き。
10分ほど経った頃、警笛を発した後に1両の車両は停車した。

鹿と衝突したようだ。
衝撃が伝わることはなく、車両は停車したままだ。
トンネル内ではないが、インターネットは通じていない。

13分後に運転を再開した。

21:51 大正館3号室
いくぶん肌寒い盛岡の街。
でもこの部屋の窓は開けてある。

これでいい。
盛岡市民が行き交う音がする。

駅から北上川に架かる不来方橋に向かう。
ホテルの他はひとつの商店もなく、広い道を行く車もまばらだった。

旅館はすぐに見つかり繁華街に向けて歩く。
映画館前の狭い広場で夕涼みのような光景が見られ、アーケード街の人出は多かったが、音を覚えていない。

駅も街もとても静かだった。

コンビニで買った盛岡名物冷麺。
とても美味かった。
次はきちんとした店に入ろうと思う。

【Facebookへの投稿より】
旅に出ております。

昨夜、道理も何もなくJR山田線の区界駅に降り立ち、「ひとりぼっちの世界」で70分ほど物思いに耽りました。

宿は盛岡にとっておりました。

北上川は美しく、曇天ではありましたが、岩手山も顔を出してくれました。

現在、三陸へと向かっております。

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