*

「鉄旅日記」2019年長月【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】初日(東京-盛岡)その2-郡山、福島、曽根田、仙台、一ノ関(東北本線)

公開日: : 最終更新日:2024/04/13 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年9月21日・・・郡山駅、福島駅、曽根田駅、仙台駅、一ノ関駅(東北本線)
11:08 郡山(こおりやま)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/水郡線/磐越東線/磐越西線 福島県)
11:06発の福島行が新幹線の遅れにより発車が遅れている。

改札外にある駅そば「あさか」の味はやはりいい。
福島中通りは、話に聞いているとおり東北にしては寒くはないのだろう。
汁に過度な塩気はなく、高血圧を気にするオレをして飲み干しそうになった。

郡山ではいつも過去を見ていた。
あるいはどの街でもそうした態度でいたかもしれない。

もうよそうと思う。

オレと郡山はこれから新たに出会う。

次の福島でその付き合い方を探る。

12:05 曽根田(そねだ)駅(福島交通飯坂線 福島県)にて

12:25 福島(ふくしま)駅(東北・北海道新幹線/山形新幹線/東北本線/奥羽本線/阿武隈急行/福島交通飯坂線 福島県)
次の仙台行の発車まで40分強ある。

飯坂線ひとつ目の駅が味わい深いものであることを、何度も通るうちに知っていた。
迷わず線路伝いに歩く。

繁華街を外れた裏通りを歩くこと10分弱。
曽根田駅に到着。

昭和あるいは明治大正にまで遡りそうな駅前に置かれたラジカセから轟音が響いている。
何かのイベント前なのだろう。

待合室では穏やかな顔をした人々が飯坂に向かう列車を待っていた。

帰りは大通りを歩く。
印象深いものがあるわけではなく、人通りの少ない通りを歩いていく。

飯坂線、阿武隈急行の乗場はパチンコ屋の脇にひっそりとある。
文化に対する敬意が欠けている。

明後日また福島に降りる際には何を思うのか。

14:13 仙台(せんだい)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/仙山線/仙石線/仙台市地下鉄南北線/仙台市地下鉄東西線 宮城県)
13:55到着の列車は同時刻発の小牛田行に接続はしていなかった。

予測できなかったわけじゃない。
その場合は新幹線を利用すればいい。
簡単なことだ。
余計に金はかかりはするが。

仙台駅上空は厚い雲に覆われていた。
大人も子供も楽天野球団の帽子をかぶる姿を多く見かける。
駅はとても混みあっていた。

今乗っている「やまびこ」は臨時列車で少し慌ててしまった。
そして北へ向かうにつれて空には青が見えてきた。

黄金に輝く稲穂が美しい。
山も海も東京でも見られないことはないが、これは見られない。

そこにも旅を感じている。

15:14 一ノ関(いちのせき)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/大船渡線 岩手県)
東北人の多くは長袖を羽織っているが、例え涼しい風が吹き付けてもオレはまだ半袖の方がいい。

がらんとした広い駅のホーム。
待ち人は少なく、オレもまた途方に暮れている。

たいして腹が減っているわけじゃないが、1番ホームにある「駅そば」でラーメンを食べたのは暇だったのと、そこで出す430円のラーメンがとても美味いことを知っていたからだ。
今日もとても美味かった。

大槻玄沢はじめ3名が銅像として立つ駅前。
この街に泊まったのは1月だった。
それはつい最近のことに思えるが、あれからいろいろあった。

新幹線の到着を告げるメロディが聞こえてくる。
「みちのく一人旅」を連想させるどこか物悲しいメロディ。

そうか。
義経はこの地で死んだのだと、駅弁に記されたその名を見てあらためて感じるところがあった。

北国みちのくにつきまとう悲哀はもう過去のものにしてもよさそうなものだが、独特の旅情もまた土地柄だ。

思えばかつてオレが旅に出るといえば、行き先は常に東北だった。

男は北に向かうものだと心惹かれ、またそこには安心できる人種が暮らしていると感じていた。

関連記事

「鉄旅日記」2005年秋【軽井沢で挙式する身内を祝うために、初めて鉄道で旅をいたしました。ここから鉄旅が始まったのでございます。】最終日(小諸-軽井沢-高崎-水戸-東京)その1-小諸、軽井沢、横川(しなの鉄道)

鉄旅日記2005年11月7日・・・小諸駅、軽井沢駅、横川駅(しなの鉄道) 2005・11・7 東京

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】2日目(湯沢-鷹ノ巣)その2‐鯉川、東能代、岩館、深浦(奥羽本線/五能線)

鉄旅日記2020年1月12日・・・鯉川駅、東能代駅、岩館駅、深浦駅(奥羽本線/五能線) 10:19

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】3日目(大分-佐賀)その1-大分、中判田、豊後竹田、宮地、肥後大津、水前寺、辛島町、熊電上熊本、上熊本(豊肥本線/熊本市電)

鉄旅日記2009年9月20日・・・大分駅、中判田駅、豊後竹田駅、宮地駅、肥後大津駅、水前寺駅、辛島町

記事を読む

「鉄旅日記」2012年初冬【週末パスで、甲信越途中下車旅】最終日(長野-東京)その2-小諸、岩村田、佐久平、中込、臼田、小海、野辺山、清里、大月(小海線、中央本線)

鉄旅日記2012年12月9日その2・・・小諸駅、岩村田駅、佐久平駅、中込駅、臼田駅、小海駅、野辺山駅

記事を読む

「車旅日記」2004年秋【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】最終日(城崎-豊岡-舞鶴-京都)走行距離256㎞-レイセニット城崎、城崎駅、豊岡駅、久美浜駅、宮津駅、西舞鶴駅、東舞鶴駅、福知山駅、京都駅

車旅日記2004年11月21日・・・レイセニット城崎、城崎駅、豊岡駅、久美浜駅、宮津駅、西舞鶴駅、東

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【関東ぶらぶら旅その2-武蔵から相模へ】-川口、浦和、深谷、倉賀野、寄居、東飯能、飯能、寒川、茅ヶ崎、辻堂、新橋(京浜東北線/高崎線/八高線/相模線/東海道本線)

鉄旅日記2009年10月27日・・・川口駅、浦和駅、深谷駅、倉賀野駅、寄居駅、東飯能駅、飯能駅、寒川

記事を読む

「鉄旅日記」2019年如月【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】最終日(安中-東京)その1-安中、松井田、西松井田、横川、軽井沢、大屋(信越本線/しなの鉄道)

鉄旅日記2019年2月10日・・・安中駅、松井田駅、西松井田駅、横川駅、軽井沢駅、大屋駅(信越本線/

記事を読む

「鉄旅日記」2017年夏【私鉄王国で過ごす夏】最終日(十三-東京)その1-十三、大阪梅田、大阪、東淀川、茨木、島本、桜井の繹跡、桂川、京都(阪急電鉄宝塚本線/東海道本線)

鉄旅日記2017年8月14日・・・十三駅、大阪梅田駅、大阪駅、東淀川駅、茨木駅、島本駅/桜井の繹跡、

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】最終日(鷹ノ巣-東京)その2‐角館、大曲、峰吉川、新庄(田沢湖線/奥羽本線)

鉄旅日記2023年1月13日・・・角館駅、大曲駅、峰吉川駅、新庄駅(田沢湖線/奥羽本線) 10:00

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】最終日(宮古-東京)その1‐宮古、岩手船越、浪板海岸、吉里吉里(三陸鉄道リアス線)

鉄旅日記2019年9月23日・・・宮古駅、岩手船越駅、浪板海岸駅、吉里吉里駅(三陸鉄道リアス線) 2

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】初日(東京-砺波)その1 ‐金町、東京、黒部宇奈月温泉、新黒部(常磐線/北陸新幹線/富山地方鉄道本線)

鉄旅日記2020年11月21日・・・金町駅、東京駅、黒部宇奈月温泉駅

「鉄旅日記」2020年神無月【ツレと筑波山を訪ねたのでございます。関東に暮らす身にとりまして、高所に上がりますと平野の果てに浮かぶ筑波山はいつか登るべき山でございました。】-北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男体山、筑波山頂駅、宮脇駅、筑波山神社、沼田バス停、つくば駅(つくばエクスプレス/筑波山シャトル/筑波山ロープウェイ/筑波山ケーブルカー)

鉄旅日記2020年10月4日・・・北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】最終日(高松-東京)その2 ‐茶屋町、岡山、倉敷、倉敷市、水島、常盤、栄、三菱自工前(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区

鉄旅日記2020年9月22日・・・茶屋町駅、岡山駅、倉敷駅、倉敷市駅

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】最終日(高松-東京)その1 ‐高松港3番乗場、直島宮浦海の駅、宇野港、宇野駅(高松→直島宮浦フェリー/直島宮浦→宇野フェリー)

鉄旅日記2020年9月22日・・・高松港3番乗場、直島宮浦海の駅、宇

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】3日目(高松)その2 ‐金刀比羅宮、善通寺駅、高松港公園、八十場駅、白峰宮、天皇寺、磯禅師墓

車旅日記2020年9月21日・・・金刀比羅宮、善通寺駅、高松港公園、

→もっと見る

    PAGE TOP ↑