「車旅日記」2000年夏Part.1 最終日(小千谷-桐生-下妻-東京)道の駅おぢや、塩沢らーめんショップ、月夜野情報サービスセンター、旅の駅桐生、道の駅しもつま、柏市あけぼの2丁目、葛飾金町 【信濃、飛騨、そして能登島。帰りは北陸路。この国の美しさをあらためて感じました夏旅でございます。】
車旅日記2000年7月23日
2000・7・23 2:09 17号国道‐おぢや(道の駅)
都合3時間ほど眠ったのだろうか。
横でスケボーをやっている連中がいて、何台かの大型トラックがエンジンをかけたまま眠りに落ちている。
情報センターでは3人の若者がだべり、その横で中年の男が横になり、少し離れたところではまたひとりの男が立ち上がろうとしている。
酒はもう抜けた。
あれくらいのビールなら、オレには水みたいなものだ。
まだ眠いけど、気持ちも昂ってきたし出発だ。
眠ければ、またどこかで眠ればいい。
3:25 17号国道‐塩沢町ラーメンショップ 1034㎞
快調に飛ばし、飯を腹に入れる。
だんだん体が起きていくのがわかる。
これより湯沢を抜けて、三国越え。
朝日はどこで昇るだろうか。
4:52 17号国道‐月夜野情報サービスセンター 1098㎞
気温20度。
朝はまだ涼しい。
三国越えはなかなか気分がよかった。
湯沢あたりで空が紅くなりはじめ、峠を下るともう今のような感じ。
ヒグラシの声、鳥のさえずり。
外の音すべてが愛しい。
少し休もうかと思ったが計画変更。
最終ルートが決まった。
前橋まではこのまま。
それから50号、294号。
あまり活動したことのないこの時間帯に、好きなことをしていられることがうれしい。
朝を走ることで、この旅はさらに美しいものになった。
6:35 50号国道‐旅の駅桐生 1164㎞
肥料臭い前橋を抜けて50号。
どこまで走らされるのかと思ったよ。
途中、どこかで馬鹿をやってきたような朝帰りの連中を多く見かけた。
連中にとっては夜が一番居心地がいいのだろう。
三国越えの際に出会わなくてよかった。
それにしても乾いたルートだ。
太陽の光も靄でもかかっているように鈍い。
一刻も早く家に帰りたくなったよ。
そんな気分はまたどこかで変わるかもしれないけれど。
8:36 294号国道‐しもつま(道の駅) 1236㎞
北関東の小都市が群生する50号国道にはつまらない建物や看板が立ち並び、あまり見るべきものはなかった。
桐生を出る時には隅のかび臭いところに座り込んでいる連中を見かけた。
何でそうなのだろう。
オレの理解力を超えたところで連中は生きている。
ルートは294号へ。
下館から10㎞ばかり走った。
眠ったのだか分からないような時間を横たわっていただけの割には調子がいい。
今のペースでいけば2時間後には江戸川を越える。
今日もまた暑い夏の日が訪れている。
9:54 6号国道‐柏市あけぼの2丁目 1287㎞
・・・。
12:38 東京葛飾金町 1304㎞
10:40到着。
待ちかねたビール。
道中着ていたものたちは洗濯を済まして外で風に揺れている。
いい旅だった。
トヨタレンタカーにも世話になった。
22:59 東京葛飾金町
旅を終えて明日のことを考えている。
旅の中よりも明らかに小さいことを考えている。
東京は暑いな。
風はたまにしか吹かない。
昨日の小千谷は涼しかった。
能生、小千谷。
いい風が吹いていた。
2日目に車を少しこすってしまって、その精神的な影響を心配したけど、どうということはなかった。
そりゃちょっと落ち目な時に心を曇らすことはあったけれど、終わってみれば引きずるものはなかった。
トヨタレンタカーの寛大さには感謝。
ここで暮らしている限り贔屓にする。
道中記録に目を通している。
クライマックスを探すけど、今回はそれらしきものはない。
全般にわたって旅を楽しむ姿を拙く残している。
収穫と言える。
本当に好きなことをひとつくらい持っていたい。
旅とビール。
オレはそれでいい。
土産で買ってきた地ビールは全部飲んじゃったな。
せめて2日に分けて楽しみたかったけど、ついでに木曽の酒も開けた。
暑いし、長い昼寝を楽しんだし、今夜はそうは眠れないだろう。
旅とビール。
きっと年寄りになってもやっているだろう。
どこか適当なところでリタイアして、すべての情報を遮断して日本列島を海沿いに走ろう。
それが済んだらUSA縦断。
シカゴからニューオリンズまで。
英語を勉強しておかなきゃ。
こうしていると昨日までの3日間の時間的区別がつかない。
能登島の夜など昨日のことのようにも思えるし、1週間前のことのようにも思える。
長かった。
肯定的な意味で一日はひたすら長かった。
次のツアー日程も決まった。
もう3週間後のことになる。
今夜はこんなつもりじゃなかったけれど、気持ちよく酔っ払った。
ボチボチやめなきゃな。
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