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「鉄旅日記」2018年初秋 初日(東京-桑名)その2-吉原、岳南江尾、本吉原、吉原本町、吉原、富士川、新蒲原、西焼津、新豊橋、三河田原(岳南電車岳南線/東海道本線/豊橋鉄道渥美線)【「JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」でめぐる東海旅】

公開日: : 最終更新日:2025/05/10 旅話, 旅話 2018年

鉄旅日記2018年9月15日・・・吉原駅、岳南江尾駅、本吉原駅、吉原本町駅、富士川駅、新蒲原駅、西焼津駅、新豊橋駅、三河田原駅(岳南電車岳南線/東海道本線/豊橋鉄道渥美線)

8:48 吉原(よしわら)駅(東海道本線/岳南電車岳南線 静岡県)
東海道本線で吉原駅に降りると、これまた古色な岳南電車駅が跨線橋を渡った先に見える。

日本夜景遺産に認定された岳南電車。
古めかしい工場地帯を走り、吉原本町を除いたすべてが無人駅で、すべての駅から富士山が見えるという。

工場脇にある改札はおそらく開業当時のままで、切符切りが陣どった鉄枠が残されている。

主な乗客は工場労働者なのだろう。
土曜日の朝、本吉原を過ぎるとオレを含めて乗客は3名になった。

車窓から町は見えず、工場と団地と空地の中を終点駅に向かっている。

9:15 岳南江尾(がくなんえのお)駅(岳南電車岳南線 静岡県)
東海道新幹線の高架が聳える終着駅前には何もなく、味のある駅舎とホームに並んだ色違いの客車を写して、到着してから5分後に発車する緑色の列車に乗り込む。

人の姿も鉄道作業員の他には見かけず、土曜日の雨にあたりは静まり返っていた。


9:33 本吉原(ほんよしわら)駅(岳南電車岳南線 静岡県)にて

9:55 吉原本町(よしわらほんちょう)駅(岳南電車岳南線 静岡県)
岳南電車の駅はどれも味わい深かった。

工場脇の本吉原には唯一駅舎がなく、煙突から吐き出される煙を間近に見て傘を広げ、徒歩約5分。
吉原本町駅はそんな距離にある。

駅前通りは吉原本町通りと呼ばれ、アーケードが設置されている。

ビールは売っていないかと歩けば1分で7ELEVEN。
店員が進めてくれたバームクーヘンも購入して開けっ広げの駅で雨の音を聞く。

静岡は冬も暖かいのだと、ただ漠然と思う。

10:10 吉原(よしわら)駅(東海道本線/岳南電車岳南線 静岡県)
岳南電車の旅は終了。

時に、車内の灯を消して夜景を楽しむ列車を運行するとのこと。

工場群に富士山。
富士山の夜景は御来光を求める登山者が放つ光が数珠つなぎに見えて、富士山の輪郭すら浮き上がらせる。

岳南電車駅を出て狭い路地を歩き、工場群の煙突から上がる煙を眺めて足早に駅舎に身を入れる。
冷たい雨じゃないが、用心が必要な雨だ。

駅前には何もなかった。

10:38 富士川(ふじかわ)駅(東海道本線 静岡県)
大河富士川はすでに渡り終えている。
ここで思うことはいつも変わらない。

かつて1号国道から眺めた富士川上空に上がったお月さま。
富士川を挟んで源氏軍と対陣していた平家軍は、水鳥の大群の飛び立つ音に驚き、潰走。

丘陵地帯が太平洋へと迫りくる狭い土地に集落が開け、視界には緑が濃い。

駅前に関所跡によく見られる棒柱が2本立っている。
何事の跡かと近寄ってみれば単なるオブジェらしい。
周辺地図にはキウイパークと記されていた。

10:56 新蒲原(しんかんばら)駅(東海道本線 静岡県)
箱根、三島、沼津、原、吉原とたどり東海道15番目の宿場蒲原。

駅前広場には桜えび漁に出ていたさくら丸が象徴として鎮座している。

太平洋の気配がしてきたが、駅前から見えるのは大型スーパーにマンション、鋸屋根の工場、凄絶な姿を晒す廃屋が2軒。

「義経の硯水」なる旧跡がある。
富士川合戦から源頼朝との対面へと至る頃の言い伝えであろう。

11:58 西焼津(にしやいづ)駅(東海道本線 静岡県)
静岡で島田行に乗り継ぐ。

ヤマトタケル東征伝に登場する焼津。
火攻めをかけられた故事にちなんだ地名だ。

駅前には一軒の居酒屋の他には何もなく、広い曇り空の下で遠くに新幹線の高架が見える。
細かい雨は降り続き、なすこともなく駅に戻る。

11分後にやってくる浜松行に乗る。

13:43 新豊橋(しんとよはし)駅(豊橋鉄道渥美線 愛知県)
浜松で乗り継ぎ、豊橋行に乗る。

豊橋鉄道渥美線の始発駅新豊橋まで線路沿いに徒歩3分。
エスカレーターを下りて見上げた豊橋の街は大きく、また賑わっていた。

初めて豊橋に下りたのはもう10年以上前。
今じゃ何食わぬ顔で通りすぎているけど、当時も街の大きさに驚き、路面電車が走っていることに感動して、軌道に沿ってしばらく歩いたものだった。

市内線には後で乗りにいく。
今は渥美半島に向かっている。

14:31 三河田原(みかわたわら)駅(豊橋鉄道渥美線 愛知県)
新豊橋を出た単線を走る列車。

JR線路を跨ぐや延々と民家の中を走り、やがて視界が開け、半島の中に平野を見るような景観に出くわす。

海辺が遠望できて多くの風力発電機が回っている。

3両編成の列車は混雑することなく約35分で終着駅へ。

雨は上がっていた。
田原は町のようだが全貌を知ることなく12分後に出る折り返しの列車で離れた。

城跡があるようだ。

三河の空は広く、車窓風景に特筆すべきものは見いだせなかった。

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