*

「鉄旅日記」2018年秋 初日(松戸-流山-潮来-銚子-東金-松戸)その3-笹川、外川、犬吠、犬吠埼、銚子、椎柴、松岸(成田線/銚子電鉄)【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】

公開日: : 最終更新日:2025/05/10 旅話, 旅話 2018年

鉄旅日記2018年9月22日・・・笹川駅、外川駅、犬吠駅、銚子駅、椎柴駅、松岸駅(成田線/銚子電鉄)

12:44 笹川(ささがわ)駅(成田線 千葉県)
上り列車の遅れで8分の停車。
思いがけず外に出る。

歓迎門が迎える町で、駅員さんの姿もある。
ただし電話対応に追われ見向きもしない。

やはり土地の言葉は訛り、概して声は大きい。

利根川に沿った平らな土地を眺め続けている。

下総豊里に近づき、とうとう利根川の水面が姿を現した。

13:29 外川(とかわ)駅(銚子電鉄 千葉県)
ここから歩いて犬吠までと思ったが、折り返し列車に乗ることにした。

3度目の銚子電鉄。
あれからも健闘していたようだ。

本銚子駅は、去年だったかに特番でタレントのヒロミさんがプロデュースして駅舎を改装する様を見た。

誰もいない駅に降りたかつてと違い、カメラを構えた大勢が駅の内外でざわめいている。

潮に焼けた家並に廃校跡。

「黒潮打線」で全国制覇した銚子商業の姿を甲子園で見なくなって久しい。


14:06 犬吠(いぬぼう)駅(銚子電鉄 千葉県)
犬吠埼へと至る道は、記憶通りにも違うようにも見えた。
黒潮が打ち寄せる様は雄々しく、遠目には氷河が浮かんでいるような荒々しさを感じた。



海辺のグランドホテルは閉鎖して、地球が丸く見えることを謳うマリンパークもまた閉鎖。
灯台下の広大なレストランも改装中で、現在の犬吠埼が直面している課題を想う。

遊園地だって潰れるんだ。
子供たちはゲームに夢中で、バーチャル世界は新しく、現実世界の銚子は廃れている。

オレも何を求めて3度も銚子電鉄に乗ったのかうまくは言えないが、あそこは非日常的場所で、普段とは違った気分になれることを知っているからだろう。

灯台を眺めるのは久しぶりだ。
ただわけもなく、いいものだな。


味のある犬吠駅で、またビール。
つまみは銚子電鉄名物「ぬれ煎餅」。



オレにつられて藪蚊も入ってきやがった。

14:57 銚子(ちょうし)駅(総武本線/成田線/銚子電鉄 千葉県)
まるで湧くように車が押し寄せる駅前に圧倒される思いで振り向けば、駅舎は生まれ変わっていた。

脇には懐かしい旧駅舎が小ぶりではあるけど保存されている。

利用者によっては、自分の歴史にケチがついたような気持ちにさせられるかもしれない。
オレも南国をイメージできたあの駅舎が好きだった。

たぶんこの駅前にいるのは5度目になる。

銚子は遠い街で、思う気持ちは望郷に近い。
もう来ることはないだろうなどといつも思いながら、こうしてまたやってきて銚子電鉄にも乗っている。

オレは伊勢志摩に縁が深いと複数の鑑定師が告げている。
思い当たるものがなくはないが、オレと銚子の縁も、こうとなれば並大抵のものじゃない。

15:47 椎柴(しいしば)駅(成田線 千葉県)
利根川を見たくて、銚子からきた道を2駅戻る。

利根川は河川敷に隠れ容易に近づけない。
柵に止まっていたカラスたちは威嚇するでもなく道を開け、やがて最接近を果たした。

それでもずいぶん向こうを流れている。
油っぽい道を歩きながら土地のご婦人に会釈する。



帰りは戦国の頃に創建された神錆びた神社を通り抜け、もう一度地酒屋に目を向け、戻る。

新しく始めたビジネスへの対応をしていても、体内に入れた6本のビールは邪魔をしない。
素晴らしい休日。


15:57 松岸(まつぎし)駅(総武本線/成田線 千葉県)
ここには2度目の下車。
総武本線に乗り換える。

懐かしさを誘う駅前に変化はなく、かつて食糧を調達したヤマザキのお店の看板はそのままだったが閉まっていた。

3分の滞在。

関連記事

「鉄旅日記」2000年晩秋【京都の女性に恋をしていた頃がございました。その京都時代のはじまりでございます。】-京都タワーホテル

鉄旅日記2000年11月23日~24日 2000・11・23 0:03 京都タワーホテル924号室

記事を読む

「鉄旅日記」2016年夏 最終日(大館-東京)-大館、十和田南、荒屋新町、前沢、一ノ関、愛宕、国府多賀城、陸前山王、北白川、東白石、蒲須坂、片岡(花輪線/東北本線) 【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】

鉄旅日記2016年8月13日・・・大館駅、十和田南駅、荒屋新町駅、前沢駅、一ノ関駅、愛宕駅、国府多賀

記事を読む

2018年夏-吾野駅、横瀬駅、秩父駅、皆野駅、西武秩父駅(西武秩父線/秩父鉄道)【SNSへの投稿より】秩父旅のご紹介でございます。

鉄旅日記2018年8月26日・・・吾野駅、横瀬駅、秩父駅、皆野駅、西武秩父駅(西武秩父線/秩父鉄道)

記事を読む

「鉄旅日記」2006年晩夏-伊勢崎、桐生、西桐生、下仁田、上州富岡、高崎(高崎線/両毛線/上信電鉄) 【ふと誘われるように、上州へ向かう列車に乗ったのでございます。】

鉄旅日記2006年9月2日・・・伊勢崎駅、桐生駅、西桐生駅、下仁田駅、上州富岡駅、高崎駅(高崎線/両

記事を読む

「鉄旅日記」2020年初秋 最終日(高松-東京)その2 ‐茶屋町、岡山、倉敷、倉敷市、水島、常盤、栄、三菱自工前(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年9月22日・・・茶屋町駅、岡山駅、倉敷駅、倉敷市駅、水島駅、常盤駅、栄駅、三菱自

記事を読む

「鉄旅日記」2021年師走 初日(東京-古川)その3 ‐千徳、宮古、盛岡、古川(山田線/東北新幹線)/蛇の目寿司 【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月4日・・・千徳駅、宮古駅、盛岡駅、古川駅(山田線/東北新幹線)/蛇の目寿司

記事を読む

「鉄旅日記」2012年春 その1-保谷、稲毛、都賀、四街道、久住、下総神崎、松岸、銚子(総武本線、成田線) 【青春18きっぷで、銚子へ、房総へ。】

鉄旅日記2012年3月12日その1・・・保谷駅、稲毛駅、都賀駅、四街道駅、久住駅、下総神崎駅、松岸駅

記事を読む

「鉄旅日記」2018年卯月 その3-佐和、友部、下館、騰波ノ江、下妻、石下(常磐線/水戸線/関東鉄道常総線) 【ときわ路パスでめぐる常陸旅でございます。】

鉄旅日記2018年4月25日・・・佐和駅、友部駅、下館駅、騰波ノ江駅、下妻駅、石下駅(常磐線/水戸線

記事を読む

「車旅日記」2003年晩秋・番外編【京都にて】-京都御所、宇治川公園、京都駅

車旅日記2003年11月25日・・・京都御所、宇治川公園、京都駅 2003・11・25 10:57

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月 初日(東京-大船渡)その3‐多賀城、高城町、石巻、鹿又(仙石線/石巻線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】

鉄旅日記2020年2月22日・・・多賀城駅、高城町駅、石巻駅、鹿又駅(仙石線/石巻線) 12:44

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その4 ‐西国分寺、北府中、新小平、青梅街道、北朝霞、朝霞台(武蔵野線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・西国分寺駅、北府中駅、新小平駅、青

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その3 ‐南甲府、金手、甲府、八王子、京王八王子(身延線/中央本線)/甲府城跡 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・南甲府駅、金手駅、甲府駅、八王子駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その2 ‐十島、鰍沢口、甲斐住吉、国母、常永(身延線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・十島駅、鰍沢口駅、甲斐住吉駅、国母

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その1 ‐新静岡、静岡、由比、富士、芝川(東海道本線/身延線)/駿府城址 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・新静岡駅、静岡駅、由比駅、富士駅、

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 2日目(焼津-静岡)その3 ‐尾盛、千頭、金谷、静岡(大井川鐡道井川線/大井川鐡道本線/東海道本線)/くれたけインプレミアム静岡駅前 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

2022年3月20日・・・尾盛駅、千頭駅、金谷駅、静岡駅(大井川鐡道

→もっと見る

    PAGE TOP ↑