*

「鉄旅日記」2017年冬 最終日(喜多方-東京)その1-会津若松、笈川、堂島、喜多方、会津若松(磐越西線) 【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/15 旅話, 旅話 2017年

鉄旅日記2017年12月3日・・・会津若松駅、笈川駅、堂島駅、喜多方駅(磐越西線)

2017・12・3 6:39 会津若松(あいづわかまつ)駅(磐越西線/只見線/会津鉄道 福島県)
12月の空が明るい。
きっと晴れるだろう。

磐梯山がよく見える。
街を離れる前にあの山に向かって歩いていこう。

戊辰戦争から150年。
朝敵だの賊軍だのと苛まれた歴史も完全な過去になり、薩摩長州土佐肥前においてもそうだが、現代ではおとなしくなった会津。

歴史に埋もれさせる街じゃない。

「ならぬものはならぬ」

「ダメなものはダメだ」
子供の頃はよく聞いたように思う。

道理も何もあったものじゃない言いざまだが、
でもそういうものだ。

「イヤなものはイヤだ」
人の本質に合っている。

ある種そうした力強い言葉を聞かなくなってから久しい。

車窓から眺める磐梯山




6:59 笈川(おいかわ)駅(磐越西線 福島県)
冬枯れの田野。

霜が下り、水は凍りつき、一面の霧。

幻想的な冬の光景に打たれている。


反対方向からくる次の列車でひと駅戻る。


7:26 堂島(どうじま)駅(磐越西線 福島県)
正面に磐梯山を見る美しい場所にいる。

四方見渡せば山に囲まれた会津盆地。
写真に収めたい風景の中で、まるでオレまでが一枚の絵に収まったような感覚でいた。

貴女に見てほしくて。
厳選した3枚を送る。

分厚い雲がカーテンのように太陽を隠しているが、防ぎきれず日が射してくる。
凍えている指も力を得て、思いが止まらない。

刻一刻と景色は移り変わり、磐梯山は靄に隠れる。
それでも美しい。

そんな場所にいる。
他には何もない。

空の青と靄がシンクロした幻想的な光景を見ながら、愛しい存在をひたすらに想っている。








再び車窓より

8:19 喜多方(きたかた)駅(磐越西線 福島県)
堂島で発生した霧は会津盆地を包み、喜多方に降りると冬の冷気に凍えた。

あたりには雪が残る。
最近降ったものだろう。

これが東北の寒さ。
思えば初めて浴びることになる。

喜多方は20年以上振りになる。
あの日、連休シーズンだったこともあり駅は賑わっていた。

あるいはSLを走らせた日だったのかもしれない。
近寄れないほどだった。

閑散とした駅前。
かつてはここから熱塩まで延びる日中線が敷かれていた蔵の町。

もう一度ここでラーメンを食べたい。
そうも思ってこの旅は計画された。

繁華街は市役所あたりにあるのかと歩いたが、途中で止めた。
案外遠い。

若松に戻れば朝飯が待っている。

9:58 会津若松(あいづわかまつ)駅(磐越西線/只見線/会津鉄道 福島県)
ホテルでしっかり朝食。
味噌汁、うまかったな。
よく覚えておこう。

磐梯山はホテルの部屋からよく見えた。
今日も快晴。
とてもよく映えた。

さっき若松に戻る際、喜多方を出て、若松に間もなく到着するというアナウンスが流れるまで、世界は深い霧に覆われていた。

やがて日が霧を照らし、世界は黄金色に変貌した。
とても幻想的でロマンチックな気持ちにさせられた。

飯森山や大塚山古墳群など駅周辺には見所がある。
でもどうやらオレが気付いていなかった便が、休日限定であとしばらくで出るようだ。

それに乗るよ。

関連記事

「鉄旅日記」2020年盛夏 2日目(防府-肥前鹿島)その6‐博多南、博多、鳥栖、佐賀、肥前鹿島(博多南線/鹿児島本線/長崎本線) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月14日・・・博多南駅、博多駅、鳥栖駅、佐賀駅、肥前鹿島駅(博多南線/鹿児島本

記事を読む

「鉄旅日記」2015年夏 最終日(広島-東京)-広島、向洋、東岡山、高島、守山(山陽本線、東海道本線) 【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】

鉄旅日記2015年8月15日その2・・・広島駅、向洋駅、東岡山駅、高島駅、守山駅(山陽本線、東海道本

記事を読む

「鉄旅日記」2009年皐月【四国へ、途中下車の旅】3日目(琴平-高知)-琴平、讃岐財田、阿波池田、大歩危、土佐山田、後免、後免町、安芸、奈半利、高知、桟橋通五丁目(土讃本線、土佐くろしお鉄道阿佐線、土佐電気鉄道桟橋線)

鉄旅日記2009年5月3日・・・琴平駅、讃岐財田駅、阿波池田駅、大歩危駅、土佐山田駅、後免駅、後免町

記事を読む

「鉄旅日記」2019年年始 最終日(一ノ関-東京)その3-名取、岩沼、福島、郡山、新白河、上野(東北本線) 【雪が見たくて北へ向かいました。そして初めて仙台空港線に乗ったのでございます。】

鉄旅日記2019年1月6日・・・名取駅、岩沼駅、福島駅、郡山駅、新白河駅、上野駅(東北本線) 15

記事を読む

「鉄旅日記」2022年如月 初日(東京-常陸大子)その2 ‐十二橋、潮来(鹿島線) 【十二橋駅~潮来駅、鹿島神宮西の一之鳥居~鹿島神宮、棚倉を歩く旅。】

鉄旅日記2022年2月5日・・・十二橋駅、潮来駅(鹿島線) 8:18  十二橋(じ

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 2日目(防府-肥前鹿島)その4‐企救丘、志井公園、小倉、黒崎、黒崎駅前、筑豊中間(北九州モノレール/鹿児島本線/筑豊電気鉄道) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月14日・・・企救丘駅、志井公園駅、小倉駅、黒崎駅、黒崎駅前駅、筑豊中間駅(北

記事を読む

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その3 ‐南甲府、金手、甲府、八王子、京王八王子(身延線/中央本線)/甲府城跡 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・南甲府駅、金手駅、甲府駅、八王子駅、京王八王子駅(身延線/中央本

記事を読む

「車旅日記」2000年夏Part.1 3日目(能登島-氷見-小千谷)能登島、道の駅いおり、氷見港、道の駅ウェーブパークなめりかわ、朝日町栄食堂、親不知ピア・パーク、道の駅能生、長岡市宮本、道の駅おぢや 【信濃、飛騨、そして能登島。帰りは北陸路。この国の美しさをあらためて感じました夏旅でございます。】

車旅日記2000年7月22日 2000・7・22 9:00 能登島某リゾートクラブ 昨夜は風の音を

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 最終日(石巻-東京)その2-久田野、新白河、豊原、白坂、黒磯、西那須野、那須塩原、矢板(東北本線) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】

鉄旅日記2016年3月21日その2・・・久田野駅、新白河駅、豊原駅、白坂駅、黒磯駅、西那須野駅、那須

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走 最終日(酒田-東京)その3‐押切、帯織、長岡(信越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

鉄旅日記2019年12月8日・・・押切駅、帯織駅、長岡駅(信越本線) 15:35 押切(おしきり)

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その4 ‐西国分寺、北府中、新小平、青梅街道、北朝霞、朝霞台(武蔵野線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・西国分寺駅、北府中駅、新小平駅、青

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その3 ‐南甲府、金手、甲府、八王子、京王八王子(身延線/中央本線)/甲府城跡 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・南甲府駅、金手駅、甲府駅、八王子駅

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その2 ‐十島、鰍沢口、甲斐住吉、国母、常永(身延線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・十島駅、鰍沢口駅、甲斐住吉駅、国母

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その1 ‐新静岡、静岡、由比、富士、芝川(東海道本線/身延線)/駿府城址 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・新静岡駅、静岡駅、由比駅、富士駅、

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 2日目(焼津-静岡)その3 ‐尾盛、千頭、金谷、静岡(大井川鐡道井川線/大井川鐡道本線/東海道本線)/くれたけインプレミアム静岡駅前 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

2022年3月20日・・・尾盛駅、千頭駅、金谷駅、静岡駅(大井川鐡道

→もっと見る

    PAGE TOP ↑