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「鉄旅日記」2006年新春【雪の降った翌日。近くのローカル線に乗りに出かけました。】-馬橋、流山、幸谷、新松戸、佐貫、竜ケ崎(常磐線/総武流山電鉄/関東鉄道竜ヶ崎線)

公開日: : 最終更新日:2023/04/27 旅話, 旅話 2006年

鉄旅日記2006年1月22日
雪原だったよ。

この町に降った雪はだいぶ消えていたけど、京成の踏切の手前で滑って左手と左膝をついてしまった。
凍った道を大股で歩く愚を悟った。

今年はいい年になるに違いないが、壊すとか、傷むとかという事柄までは避けられないようだ。

松本清張を正月以来開く。
小さな旅に出た。

馬橋へ。
金町からは3駅目になる。

江戸川堤もまた美しい雪原。
東京にしちゃ珍しい風景といえるだろう。
あるいはもう2度と見ることはないかもしれない。

それから川を越える際は注意深く景色を眺めた。
利根川、小貝川。
天下の暴れ川も両岸に雪を積んで、神妙に冬景色を形作っていた。

新聞予報じゃ今日の最高気温は10度。
車内は空いている。

流山へ。
馬橋駅の古びたホームに名優を想い、終点までは5駅、10分そこら。

2018年9月22日撮影

流山駅はとても小さな駅だった。
周辺に都会化の波は及ばず、新選組流亡の地らしいたたずまいを保っている。

2018年9月22日撮影

近藤勇陣屋跡は狭い道を前にして、民家に埋もれるようにあった。
「過去」という言葉が浮かぶ。
大河ドラマで扱われたのは2年前。
またしばらくは忘れられるのだろう。

2018年9月22日撮影

駅を見下ろす位置に住宅街ができている。
雪にかき消された匂いを探る犬が主人に怒鳴られている。

上り列車にはそこそこの乗客がいる。
幸谷駅で降りる。

2018年9月22日撮影

駅上はマンションになっていて、新松戸駅が目の前にある。
消費者金融の看板とチェーン展開する居酒屋が目立つ駅前だが、常磐線と武蔵野線が交わり、こうして総武流山電鉄ともつながっている。

2018年9月22日撮影

佐貫まで400円。
関東鉄道竜ヶ崎線は30分に1本の運行。
地図を見ると牛久沼はすぐの距離だが、そっちには寒々しい道だけが延びている。

佐貫駅は1階に食べ物屋が入り、2、3階は塾が占拠している。
ディーゼル列車が寂しい線路を進む。
終点の竜ケ崎はわずか2駅先。

2018年4月30日撮影

竜ケ崎駅はとても寂しい風景の中にあった。
テレビじゃ駅伝中継。

2018年4月30日撮影

駅前のリサイクル・ショップからはエリック・クラプトンの「アンプラグド」。
市役所やテレビ塔は離れた場所にある。
商店街にはシャッター色以外の色はなかった。
待合所にはゲーム機が置かれ、「駅そば」はメニューを揃えているが、ドアを開ける客はいない。
オレも缶コーヒーにしたよ。
近くには立派なお寺がある。

次の佐貫行を待つ人々は凍えている。
オレもそのひとり。

流山に竜ケ崎。
今日訪ねた2つの終着駅では、寒さが身に染みた。

大相撲初場所千秋楽では、大関栃東が本割の大一番を制して見事3度目の優勝を飾った。

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