*

「鉄旅日記」2019年霜月 2日目(五所川原-北上)その1‐五所川原、津軽五所川原、津軽中里、鯵ヶ沢、東能代(津軽鉄道/五能線) 【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/07 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年11月3日・・・五所川原駅、津軽五所川原駅、津軽中里駅、鯵ヶ沢駅、東能代駅(津軽鉄道/五能線)

2019・11・3 6:17 五所川原(ごしょがわら)駅(五能線 青森県)にて

6:31 津軽五所川原(つがるごしょがわら)駅(津軽鉄道 青森県)
聞き馴染みのない声を放つ鳥の群れが飛んでいく。

薄暗い平屋で人の動く気配があり、2階のスナックからは不健康そうな咳が聞こえてくる。

ホテルには立佞武多の巨大な姿が置かれていた。
昨夜食事に寄った一休寿司の前を通り、駅へ。


東奥日報の販売所では女性がうつ伏せて眠り、バスの待合所の女性が働く姿、昭和的な駅前通り、雨上がりの空に美を感じた。

厳しい冬がもうじきやってくる。
そんな土地で早朝から立ち働く人々に美を感じた。

土産はここで。

JR駅に隣接する津軽五所川原駅へ。

古いものだけが残された津軽鉄道で津軽平野を往く。


7:14 津軽中里(つがるなかざと)駅(津軽鉄道 青森県)
終点の津軽中里へは約30分強。
ウイスキーハイボール片手に車窓を眺めていた。

冷気に震える駅前。
少年少女たちが三々五々に集まってくる。

到着して9分後に町を出ていく列車に乗り込むことに後悔したくなるが、でもこれといってやることがあるわけじゃない。



車窓から眺める津軽平野は懐かしく、天に対して遮るものはただのひとつもなく、ひたすらに平らかな世界に心打たれている。


あの日も確か聴いたはずだ。
ブルース・スプリングスティーンの「サンダーロード」。

列車は金木に着いている。

3分の停車時間があるが、芦野公園や太宰を懐かしく思い、また訪ねることもあるだろう。

8:32 鰺ヶ沢(あじがさわ)駅(五能線 青森県)
津軽五所川原駅に戻り、五能線へ乗り換え。
東能代行はほどなくして入線した。

行き違い5分の停車。
岩木山はまだ左手に見えている。

一度覗いた日本海はまた隠れ、団体客が乗り込んできた。

付近の葉は色づくにはまだ早く、絶景に至るにもまだ早い。

温泉の観光バスが待つ駅前は観光地の風情で、何事かが待ち受けている予感を与えるものだった。

やがて見えだした日本海は荒々しく、車内は一気にざわめきだした。

10:43 東能代(ひがしのしろ)駅(奥羽本線/五能線 秋田県)
鰺ヶ沢から乗ってきた団体客は深浦で降りた。
3分の停車時間があったが、狭い駅舎内の混雑を予想して改札の外に出ることは断念した。

深浦に着く間に千畳敷などの名所に止まっていくが、ざわつく車内に逆らうように眠りに落ちていた。

十二湖、岩館。
海岸線と離れず、五能線はたんたんと進んでいく。

大河の気配に目を上げると米代川に差し掛かっていた。

やがて能代に到着。

五能線には降りたい駅がいくつかある。
計画はたっていないが、再訪の意思は明確にある。

乗り換え時間2分。
構内を写すうちに奥羽本線大館行が入線してきた。


【Facebookへの投稿より】
津軽を旅しておりました。

岩木山がよく見えたものでございます。

まるで昭和の時代にトリップしたかと思わせる町を歩き、天に対してまっ平らな姿を晒す津軽平野を眺めて浮かびましたのは、吉幾三の楽曲ではなく、ブルース・スプリングスティーンの「thunder road」でございました。

関連記事

「鉄旅日記」2020年如月 最終日(釜石-東京)その3‐一ノ関、小牛田、仙台、福島、郡山(東北本線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】

鉄旅日記2020年2月24日・・・一ノ関駅、小牛田駅、仙台駅、福島駅、郡山駅(東北本線) 11:4

記事を読む

「車旅日記」2005年初夏 初日(長岡-山形)走行距離388㎞ その2-福島駅、峠駅、今泉駅、荒砥駅、アパホテル山形駅前大通 【長岡、会津、庄内。戊辰戦争ゆかりの地を巡りたかったのだと記憶しております。】

車旅日記2005年7月16日・・・福島駅、峠駅、今泉駅、荒砥駅、アパホテル山形駅前大通 17:00

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月 2日目(盛岡-宮古)その2-釜石、津軽石、宮古、田野畑、堀内(三陸鉄道リアス線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月22日・・・釜石駅、津軽石駅、宮古駅、田野畑駅、堀内駅(三陸鉄道リアス線)

記事を読む

「鉄旅日記」2009年皐月【四国へ、途中下車の旅】2日目(三ノ宮-琴電琴平)-三ノ宮、元町、和田岬、兵庫、須磨、西明石、加古川、網干、上郡、和気、高松、志度、琴電屋島、瓦町、一宮、琴平(山陽本線、和田岬支線、瀬戸大橋線、予讃本線、高徳本線、琴平電鉄志度線、琴平電鉄琴平線)

鉄旅日記2009年5月2日・・・三ノ宮駅、元町駅、和田岬駅、兵庫駅、須磨駅、西明石駅、加古川駅、網干

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春 初日(東京-和歌山)その2-和泉府中、東岸和田、日根野、熊取、りんくうタウン、関西空港、紀三井寺、黒江、紀伊中ノ島、和歌山(阪和線、関西空港支線、紀勢本線) 【爆弾低気圧襲来日、青春18きっぷで西へ】

鉄旅日記2013年4月7日その2・・・和泉府中駅、東岸和田駅、日根野駅、熊取駅、りんくうタウン駅、関

記事を読む

2019年師走~2020年弥生【SNSへの投稿より】大晦日、正月、誕生日、菜の花の頃。

【Facebookへの投稿より2019年12月31日】 【今年も暮れゆく東京】 素敵な出会いもあれ

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.3 最終日(多治見-東京)その2-中津川、坂下、落合川、南木曽、十二兼、洗馬、塩尻(中央本線) 【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】

鉄旅日記2019年3月24日・・・中津川駅、坂下駅、落合川駅、南木曽駅、十二兼駅、洗馬駅、塩尻駅(中

記事を読む

「鉄旅日記」2008年皐月 3日目(柳井-徳島)-柳井、大畠、西条、岡山、高松、高松築港、オレンジタウン、引田、池谷、鳴門、徳島(山陽本線/本四備讃線/高徳本線/鳴門線) 【旅は京都から始まり、山陰から下関へ。そして四国へと渡ったのでございます。】

鉄旅日記2008年5月4日・・・柳井駅、大畠駅、西条駅、岡山駅、高松駅、高松築港駅、オレンジタウン駅

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月 2日目(湯沢-鷹ノ巣)その3‐驫木、風合瀬、大戸瀬、千畳敷、北金ヶ沢(五能線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

鉄旅日記2020年1月12日・・・驫木駅、風合瀬駅、大戸瀬駅、千畳敷駅、北金ヶ沢駅(五能線) 13

記事を読む

「車旅日記」1997年1月【空しい日々を振り払い、28年目の人生もまた旅。そんな年頭の姿でございます。】-町田、愛甲石田駅、御殿場駅、岩波駅、熱海駅、西湘パーキング、奈良北

車旅日記1997年1月4日 1997・1・4 1:01 東京町田 明かりをつけた部屋にストーンズの

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その3 ‐川部、五所川原、木造(五能線)/神武食堂 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・川部駅、五所川原駅、木造駅(五能線)

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その2 ‐東大館、大館、弘前(花輪線/奥羽本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・東大館駅、大館駅、弘前駅(花輪線/奥

「鉄旅日記」2022年新春 2日目(湯瀬温泉-三沢)その1 ‐湯瀬温泉、鹿角花輪、十和田南(花輪線)/和心の宿姫の湯 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月9日・・・湯瀬温泉駅、鹿角花輪駅、十和田南駅(

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その3 ‐盛岡、渋民、八幡平、湯瀬温泉(IGRいわて銀河鉄道/花輪線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日 盛岡駅、渋民駅、八幡平駅、湯瀬温泉駅(I

「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その2 ‐竜田、原ノ町、鹿島、仙台、小牛田、一ノ関(常磐線/東北本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月8日・・・竜田駅、原ノ町駅、鹿島駅、仙台駅、小

→もっと見る

    PAGE TOP ↑