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「鉄旅日記」2019年弥生Part.3【明知鉄道、名鉄築港線。その2線に乗るために、東海道を下っていったのでございます。】最終日(多治見-東京)その2-中津川、坂下、落合川、南木曽、十二兼、洗馬、塩尻(中央本線)

公開日: : 最終更新日:2024/04/13 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年3月24日・・・中津川駅、坂下駅、落合川駅、南木曽駅、十二兼駅、洗馬駅、塩尻駅(中央本線)
11:55 中津川(なかつがわ)駅(中央本線 岐阜県)
駅に到着する間際。
車窓に展開された雄大な景観に思わず目を見張った。

実はこの国は絶景に満ちている。

今日も街を歩くことなくビールとともに列車に乗り込んだ。
木曽路は今外国人旅行者にとって有名らしい。



岩村も木曽の街道に匹敵するだけの町並みを持っていた。
目を開かれたような、とても新鮮な気分でいる。

12:27 坂下(さかした)駅(中央本線 岐阜県)
誰もが寒いと言う。
確かに吹く風は冷たい。
でも空はこんなにも晴れて、日差しは暖かい。

国境の町で列車を待っている。
今じゃ不必要なまでに広大な敷地内で酒を飲んでいる身だが、ここに敷かれている鉄路が、オレや彼女、そして最愛の存在が暮らす町までつながっている事実を愛している。



オレと同じく次の列車を待つ3人の青年がいる。
誰もがスタイリッシュでかわいらしい存在で、異国の顔をしている。
オレと目が合った青年は頭を下げた。

この国も変わりつつある。
否めない。

人を受け入れることに内外は関係ない。
度量を示す世代にオレはいる。

酒屋の女将は立派な人だった。
狭い店内を商品で埋めていた。
そんな光景にうれしくなるんだよ。

ここからひと駅戻る。

13:02 落合川(おちあいがわ)駅(中央本線 岐阜県)
この駅前を車寅次郎が歩く姿を覚えている。

特徴的な駅前風景だ。
駅と木曽川を分かつものは狭い駅前通りのみ。

ダムで塞き止められた木曽川はいつも緑色をしている。



雄大な眺めを目にしていた。
比較する対象物などいらない。
ただ緑色にたゆたう川を眺めていた。

今オレはここにいるのだということだけを感じながら、緑色の川を眺めていた。

13:24 南木曽(なぎそ)駅(中央本線 長野県)にて

14:37 十二兼(じゅうにかね)駅(中央本線 長野県)
南木曽からひと駅の徒歩行。
ひたすら上りのつらい道中だった。

川辺に目をやると巨岩がゴロゴロしている。
自然の摂理とはいえ、どうしたらあんな構造物が出来上がるのか興味を持つ。

豊臣秀吉が見たら、しめ縄を張って大坂まで持っていくだろう。
そんなことを考えながらの徒歩行。





わずかな集落が現れるたびに駅が近いのではと思い、やがてこの駅の跨線橋が現れる。
おおよその想定時間内だった。

木曽路は険しかった。
だけどこの谷間で鍛え抜かれた兵団は天下をとれるのだと歴史は教えてくれる。

16:18 洗馬(せば)駅(中央本線 長野県)にて



17:37 塩尻(しおじり)駅(中央本線/中央本線辰野支線/篠ノ井線 長野県)
洗馬で降りて、木曽の道を1時間の徒歩行。





塩尻は遠く、北アルプスの雪は消えていた。

少し疲れてしまった。
30分前に出る列車に乗りたかったが叶わず、疲れてしまった。

気の乗らないランチに出向いている彼女にシンパシーを感じているのかもしれないし、洗馬からの道が面白味を欠いていたのかもしれない。

でも、オレはあの道を歩いてきた。
誇りにしていい。

今までに降りたことのなかった塩尻駅西口は夕日を浴びていた。

岩村で購入した卵焼きが絶品だ。
あの奥さんが焼いたものだろうか。
とにかく絶品だよ。

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