2018年秋 最終日(松戸-五井-大原-安房鴨川-松戸)その2-養老渓谷、上総中野、大多喜、国吉、大原(小湊鉄道/いすみ鉄道) 【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】
鉄旅日記2018年9月23日・・・養老渓谷駅、上総中野駅、大多喜駅、国吉駅、大原駅(小湊鉄道/いすみ鉄道)
12:14 養老渓谷(ようろうけいこく)駅(小湊鉄道 千葉県)
沿線中に現れた一大観光地。









駅に着いて酒の看板が見えた時はうれしかった。
飯にもありつけるだろう。
牛久や鶴舞で調達できるつもりでいたけど叶わなかったんだ。
人の出入りは更新され、車も入ってくる。
鮎の塩焼きを楽しみ、人々は様々。
足湯に浸かり、ソフトクリームをなめ、子供たちは元気に走り回る。
歩いていける場所があればと思っていたけど、養老渓谷はそんなに甘いものじゃないようだ。
そうしてさっきから座って酒を飲んでいる。
44分に上りが出る。
それに乗って2、3駅戻ろうかと思っていたが、どうやらトロッコ列車らしい。
この列はこれが目当てだったか。
それじゃオレの席はないな。
あと1時間ここにいて、次のを待つよ。
サザンオールスターズの楽曲をオルゴールにしたものが繰り返し流れるみんなの広場。
休日とはいいものだ。
愛しいものを思わないわけじゃないが、身勝手に今を生きている。
切ないメロディが流れてくれば、そりゃ切なくもなる。
もっともそんなオレを身勝手だと言う人間は、ここにはいないけど。
13:57 上総中野(かずさなかの)駅(いすみ鉄道/小湊鉄道 千葉県)
秋空の下にいる。
夏はまだ日差しの中にいる。
泣き止まない男の子に胸が苦しくなる。
酒が過ぎたせいか泣きそうだ。
まるで悠久の時を続けそうな上総中野駅前。




学生たちがいたかつての平日。
ドンツキの宿屋は開いていて、昼食を終えた中年夫婦が出てくるところに出くわし、あぁ営業していてよかったと、この土地のために思った。
あとは何もない駅前。
いすみ鉄道に乗り換えている。
この里山が未来への土産だと考える小湊鉄道の態度を支持したい。
この国の郷愁を姿にすると、おそらくまだ当分はこの風景を指す。
14:32 大多喜(おおたき)駅(いすみ鉄道 千葉県)
10分の停車。
房総の小京都を謳う大多喜。




町の地図を見ると観光通りに店が隙間なく並んでいる。
復興天守閣は車内から見える。
徳川家康はなぜ腹臣とも言うべき本多平八郎をこの場所に据えたのか。
海上から房総半島に上がり、江戸を脅かす勢力があったのだろうか。
あるいは長く房総を治め、大坂冬の陣の年に改易となった里見一族への抑えが必要だったのか。
観光地の入口には大手門が立ち、ライダーの往来が見られる。
以前から注目を浴びていたのかは知らないが、房総の内陸を旅してきた身からすれば、奇跡のような町にいる。

14:53 国吉(くによし)駅(いすみ鉄道 千葉県)
15分の停車。
控え目な物売りが客の動静を伺い、購入の意思を伝えると素朴に感謝を伝えてくる。
二人の男の子を連れた母親に自然と目がいき、この町に何があるのか知らずに列車に戻った。
これまでの人生の集大成が見える旅だ。
本当の集大成はまだ少なくとも30年後の話。
49年の集大成がこれならいい。
未来を生きる子供たちを愛せているんだ。
これならいいよ。
それに見渡すところの老若男女。
みんな抱き締めてあげられるよ。


15:22 大原(おおはら)駅(外房線/いすみ鉄道 千葉県)
人間愛に満ちた一両編成のいすみ鉄道を降りて日常のようなJR線に乗ると、観光色は消えて、まさに日常に戻る。
あの列車に乗っていたのなら、その意味が分かるだろう。
ただ、そんな在り方では生きられない現実がある。
鉄道は間違いなく生き残るべきだ。



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