「鉄旅日記」2020年睦月【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】最終日(鷹ノ巣-東京)その3‐余目、三瀬、羽前水沢、間島(陸羽西線/羽越本線)
鉄旅日記2020年1月13日・・・余目駅、三瀬駅、羽前水沢駅、間島駅(陸羽西線/羽越本線)
14:02 余目(あまるめ)駅(羽越本線/陸羽西線 山形県)
古口の手前で最上川と再会。
それ以前に鮭川などの河川が複雑に入り組む様を眺める。
長いトンネルを抜けると深い谷合。
そしてまた長いトンネルが続く。
最上川は河口に向けて川幅を広げ、滔々と流れている。
かつてオレがいたドライブインが見えたよ。
滝が落ち、麓には鳥居がある。
あの滝が御神体ということか。
無常の世で、あの景色が変わらずあることが奇跡のように思える。
人とはこうして傲慢になっていくのか。
清川駅があるが、清川八郎の生地だろう。
幕末に生まれ、新選組が生まれるきっかけを創り、やがて非業の死を遂げる彼の評価は芳しいものではないが、時代を動かした男であることは間違いない。
余目に近づくにつれてまた大地は開け、最上川は遠ざかる。
陸羽西線の所要時間は46分。
南野駅の手前から真っ白な鳥海山が姿を見せた。
余目はUFOの町と知ったのは最初の訪問の後。
駅横広場にオブジェがある。
そりゃ人類も宇宙に出るんだ。
地球人が唯一無二の存在と思うのは傲慢に過ぎる。
乗り換え時間7分。
14:58 三瀬(さんぜ)駅(羽越本線 山形県)
余目で接続した上り羽越本線はあつみ温泉行。
日本海に出る手前の三瀬駅に降りる。
何があるわけでもない一帯を小学校に向けて下りていく。
途中、外壁にチャップリンを描いた家を通る。
特に感想はない。
一周して戻る。
まるで雪はなく、真冬にしては穏やかな気候。
鳥の声を聞いていると、寂しいとか侘しいとか、そういった気持ちになる。
他に音はない。
そしてこの旅もまもなく終わりに近づいているとぼんやり思う。
ひと駅を引き返す。
15:22 羽前水沢(うぜんみずさわ)駅(羽越本線 山形県)
滞在時間は8分。
そして三瀬方面に再び引き返す。
酒屋がありビールを購入。
そして巨大倉庫を写す。
庄内平野は晴れて、やがて日が暮れる。
そんな予感しかない午後。
入線する新津行が逆光に映えた。
途中長時間の停車を繰り返しながら新津に着くのは18:47。
そして再び三瀬に着く。
あの山を越えれば絶景の日本海が見える。
16:46 間島(まじま)駅(羽越本線 新潟県)
飽かずに日本海を眺めていたよ。
寂しい車内。
並行する国道を行き交う車も少なく、気紛れのような日差しを寄越す空は鈍色。
笹川流れの桑川駅を過ぎたらもう日本海は望めないと思いきや、間島駅前にも広がっている。
貨物列車通過待ち11分の停車。
海岸線に出る。
12月にその存在を知った粟島が見える。
スサノオが司る海は神聖なるもの。
口の中が少ししょっぱい。
間島を出てしばらく、羽越本線は内陸に進路を変えて、日本海が去っていく。
行く手に夕焼けが見える。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2012年夏【青春18きっぷで、みちのく・北海道途中下車旅】2日目(横手-室蘭)-横手、土崎、八郎潟、大館、弘前、青森、泉沢、久根別、七飯、仁山、渡島沼尻、森、八雲、長万部、伊達紋別(奥羽本線、江差線、函館本線、渡島砂原支線、室蘭本線、室蘭支線)
鉄旅日記2012年8月12日・・・横手駅、土崎駅、八郎潟駅、大館駅、弘前駅、青森駅、泉沢駅、久根別駅
-
-
「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】4日目(旭川-稚内)走行距離428㎞その3-稚内サンホテル
車旅日記2004年5月4日・・・稚内サンホテルにて 21:39 稚内サンホテル325号 素敵な部屋
-
-
「鉄旅日記」2018年師走【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】最終日(神島-鳥羽港-伊良湖岬-三河田原-豊橋-東京)その3-三河田原、新豊橋、豊橋、東静岡、沼津(豊橋鉄道渥美線/東海道本線)
鉄旅日記2018年12月24日・・・三河田原駅、新豊橋駅、豊橋駅、東静岡駅、沼津駅(豊橋鉄道渥美線/
-
-
「鉄旅日記」2003年冬【ご縁と別れがあり、34歳の誕生日を北九州で迎えた日の記憶でございます。】最終日(博多-小倉-門司港-宇部)その2-門司港にて
鉄旅日記2003年2月16日 2003・2・16日の記憶 門司港行の鹿児島本線に乗る。 門司港レトロ
-
-
「車旅日記」2005年春【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】最終日(富山-岩瀬浜-糸魚川-松本)走行距離218㎞ その1-アパホテル富山駅前、城川原駅、岩瀬浜駅、東富山駅、中滑川駅、滑川駅、魚津駅、石田駅、電鉄黒部駅、入善駅
車旅日記2005年4月30日・・・アパホテル富山駅前、城川原駅、岩瀬浜駅、東富山駅、中滑川駅、滑川駅
-
-
「鉄旅日記」2019年弥生Part.1【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】初日(東京-紀伊田辺)その3-周参見、椿、白浜、紀伊田辺(紀勢本線)
鉄旅日記2019年3月2日・・・周参見駅、椿駅、白浜駅、紀伊田辺駅(紀勢本線) 19:12 周参見(
-
-
「鉄旅日記」2018年師走【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】初日(東京-桑名-阿下喜-西藤原-四日市-内部-西日野-津)その2-西藤原、あすなろう四日市、内部、日永、西日野、泊、南四日市(三岐鉄道三岐線/四日市あすなろう鉄道内部線/四日市あすなろう鉄道八王子線)
鉄旅日記2018年12月22日・・・西藤原駅、あすなろう四日市駅、内部駅、日永駅、西日野駅、泊駅、南
-
-
「鉄旅日記」2009年初夏【上信越ひとり旅】初日(東京-十日町)-上野、高崎、大前、渋川、沼田、水上、越後湯沢、六日町、越後川口、十日町(高崎線/吾妻線/上越線/飯山線)
鉄旅日記2009年7月18日・・・上野駅、高崎駅、大前駅、渋川駅、沼田駅、水上駅、越後湯沢駅、六日町
-
-
「車旅日記」2006年初夏【これが最後の車旅でございます。鈴鹿山脈を回るように、終着駅を探して走ったのでございます。】2日目(岐阜-津-名張-近江八幡)その1-東横イン名鉄岐阜、大垣駅、養老駅、阿下喜駅、西藤原駅、湯の山温泉駅、四日市駅、鈴鹿サーキット稲生駅
車旅日記2006年7月16日・・・東横イン名鉄岐阜、大垣駅、養老駅、阿下喜駅、西藤原駅、湯の山温泉駅
-
-
「車旅日記」2004年夏【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】4日目(鹿児島-田原坂-長崎)走行距離384㎞その1-鹿児島東急イン、城山公園、鹿児島中央駅、出水駅、八代駅、熊本駅
車旅日記2004年8月14日・・・鹿児島東急イン、城山公園、鹿児島中央駅、出水駅、八代駅、熊本駅