*

「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-米内沢)その2‐小牛田、瀬峰、田尻、新田(東北本線)/伊豆沼 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/03 旅話, 旅話 2021年

鉄旅日記2021年4月17日・・・小牛田駅、瀬峰駅、田尻駅、新田駅(東北本線)/伊豆沼

8:57 小牛田(こごた)駅(東北本線/石巻線/陸羽東線 宮城県)

列車が小牛田に到着する頃、石巻へ向かう列車が駅を離れていく光景が見えた。

動きのない風景の中で、それは生き物のようでもあり、遊園地のアトラクションのようでもある。カーブを曲がって、真っ直ぐな一本道を去っていく姿にはたまらない哀愁がある。

美里町ターミナル駅。今日も閑散として、アテにしていた酒屋はまだ開いていない。

満天星通りの水路を写し、暖かな待合室へ。雨音は大きくなり、入線した列車に乗るために人々が出ていった待合室に、次の女川行を待つ女子高生が入ってきた。

まだ9時過ぎ。町が動き出してから間がない。

9:31 瀬峰(せみね)駅(東北本線 宮城県)

駅員さんに迎えられて降りた駅には、善意の書庫が置かれていた。

栗原観光のタクシーが止まる駅前。バスを待つ人々の穏やかな話し声が聞こえる脇で、つぶれてから相当な歳月が経過したであろうパチンコ屋の看板が特徴づける駅前風景を写す。そして流線形の廃れた家並に美を感じる。

かつて車窓から廃線にまつわる石碑を眺めたのはここだったのではないかと、駐車場となった駅の反対側に目を向けると、それらしきものが認められる。

さっき異郷の女性が渡ってきた跨線橋を上がりそちらへ。

仙北鉄道瀬峰駅跡の石碑。瀬峰駅と築館駅、瀬峰駅と登米駅を結ぶ2路線を持つ軽便鉄道で、1968年に廃止された。

少し前まではこの先の石越からも栗原観光の線が敷かれていたが、その跡もやがて消えていってしまうのだろう。

9:58 田尻(たじり)駅(東北本線 宮城県)

ひと駅戻る。今日は小牛田~一ノ関間のいくつかの駅に降りることが大いなる目的。

立派な駅前通りがある。見渡す先にはローソンがある。

安心できるだけの金を財布に入れ忘れたことに気づいたのはどこだったか。コンビニ銀行とは便利だ。ただ土曜日は手数料が330円と高い。

この先にも街はあるさ。水とレモンサワーだけを購入して離れる。

通りにはなかなか洒落た飲食店がある。コンビニに車をつける人々は後をたたないが、駅に用を持つ者はなく、雨よけのないホームを濡れながら歩き、ひとりひっそりと一ノ関行に乗る。

11:03 新田(にった)駅(東北本線 宮城県)

127歳の新田駅。東北本線最古の駅舎とのこと。その歴史的な建屋も12月に建て変わる。その姿はこの村に馴染むだろうか。

伊豆沼を見に行く。栗原観光では栗駒山に次ぐ地位を持つようで、毎年冬には3,000羽にも上るオオハクチョウが飛来する日本最大の越冬地とのこと。

畜舎の臭いに誘われるように線路に沿って歩くと5分ほどで踏切に出る。線路を渡れば伊豆沼。

何度も車窓から眺めてきたが案外大きい。野鳥観察所の屋上でしばし時を過ごした。

踏切脇のお店でささやかに金を落とす。流れていた緩やかな音楽にも誘われた。

アイスクリームや豚まんを食べてあげたかったけど、ちょっと気分が違った。地元の酒とずんだをはじめとした団子。

店を出ると鳥居と石段に気づいた。この村の神は、村の一番高い場所におわす。

お参りを済ますと社の背後から人が出てきて驚いた。村の古老で、最初は怪訝そうにしていたが、すぐに打ち解けて様々な話を聞かせてくれる。

正直なところ言ってることの半分以上は理解できなかったが、ハナタレ小僧の時分には石段などはなく、麓の一の鳥居までよくソリ遊びをされたそうだ。

伊豆沼では鴨を獲って地元の店に売ったとのこと。牧歌的な時代の話だ。

もっと話したそうだったが、駅に戻った。「大学生か?」と聞かれたのにはさすがに驚いたが、見慣れぬ人間を見る機会に乏しそうな彼には、五十路に入ったオレでも若く見えたのだろう。

 新田の駅名由来は遠く古代にさかのぼる。中央政権が奥東北を蝦夷と呼んで敵対視した頃、多賀城に征討拠点を置き、新田には柵が築かれた故事による。

関連記事

「鉄旅日記」2012年晩秋【休日おでかけパスで、相模線途中下車旅】保土ヶ谷、大船、香川、北茅ヶ崎、厚木、社家、相武台下、原当麻、下溝、片倉、八王子、猿橋、西八王子、武蔵小金井、東小金井(横須賀線、東海道本線、相模線、横浜線、中央本線)

鉄旅日記2012年11月17日・・・保土ヶ谷駅、大船駅、香川駅、北茅ヶ崎駅、厚木駅、社家駅、相武台下

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生 最終日(速星-東京)その1‐速星、越中八尾、楡原(高山本線) 【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

鉄旅日記2020年3月22日・・・速星駅、越中八尾駅、楡原駅(高山本線) 2020・3・22 7:

記事を読む

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その1 ‐金町、東京、三島(常磐線/東海道本線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月19日・・・金町駅/東京駅/三島駅(常磐線/東海道本線) 2022・3

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春 2日目(西舞鶴-魚津)その1-西舞鶴、東舞鶴、若狭高浜、小浜、上中、十村、木ノ本、余呉、高月、永原、敦賀(舞鶴線/小浜線/北陸本線/湖西線) 【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】

鉄旅日記2014年3月22日その1・・・西舞鶴駅、東舞鶴駅、若狭高浜駅、小浜駅、上中駅、十村駅、木ノ

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春 最終日(紀伊勝浦-東京)その2-神志山、賀田、九鬼、相賀、紀伊長島、多気、名古屋、豊田町、六合、由比(紀勢本線/東海道本線) 【青春18きっぷで、紀伊半島へ】

鉄旅日記2014年3月9日その2・・・神志山駅、賀田駅、九鬼駅、相賀駅、紀伊長島駅、多気駅、名古屋駅

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春 その2-瓜連、静、山方宿、袋田、西金、下小川、後台、常陸津田、常陸青柳、神立、高浜、牛久(水郡線/常磐線) 【ときわ路パスで、常陸ローカル旅】

鉄旅日記2014年4月27日その2・・・瓜連駅、静駅、山方宿駅、袋田駅、西金駅、下小川駅、後台駅、常

記事を読む

「鉄旅日記」2009年晩秋 最終日(和田山-東京)その2-大阪、桜島、西九条、阪神西九条、久宝寺、放出、京橋、京阪京橋、近江舞子、近江今津、近江塩津(大阪環状線/桜島線/関西本線/おおさか東線/学研都市線/湖西線) 【陰陽を行き来した3日間。この国の秋は美しゅうございました。】

鉄旅日記2009年11月23日・・・大阪駅、桜島駅、西九条駅、阪神西九条駅、久宝寺駅、放出駅、京橋駅

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【青春18きっぷで、房総途中下車旅】その1-検見川浜、大貫、保田、那古船形、富浦、安房勝山、館山、太海、江見、勝浦、行川アイランド、東浪見、御宿(京葉線、内房線、外房線)

鉄旅日記2013年3月9日その1・・・検見川浜駅、大貫駅、保田駅、那古船形駅、富浦駅、安房勝山駅、館

記事を読む

「車旅日記」2000年春 最終日(郡山‐茂木‐下館‐東京)郡山スターホテル、新白河駅、黒羽くらしの館、茂木駅、下館駅、みつかいどうロードパーク、葛飾金町 【一年のブランクを経て、旅再開。出発場所は東京町田から、下町葛飾へと変わっております。】

車旅日記2000年5月7日 2000・5・7 8:35 郡山スターホテル510号室 最後の朝がやっ

記事を読む

「鉄旅日記」2016年夏 4日目(富良野-大館)その2-南千歳、苫小牧、登別、東室蘭、北舟岡、伊達紋別、長万部、森、新函館北斗、大館(千歳線/室蘭本線/函館本線/北海道新幹線/奥羽本線) 【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】

鉄旅日記2016年8月13日・・・南千歳駅、苫小牧駅、登別駅、東室蘭駅、北舟岡駅、伊達紋別駅、長万部

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年皐月 ツレと訪ねた下部温泉~富士宮~田子の浦旅でございます。初日(東京-下部温泉) ‐市川大門、下部温泉(身延線)【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年5月28日・・・市川大門駅、下部温泉駅(身延線)

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その3 ‐駒形、前橋大橋、高崎、本庄(両毛線/高崎線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・駒形駅、前橋大島駅、高崎駅、本庄駅(

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その2 ‐国定(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・国定駅(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その1 ‐磐梯熱海、新白河、小山(磐越西線/東北本線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・磐梯熱海駅、新白河駅、小山駅(磐越西

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その4 ‐関都、猪苗代湖畔、上戸、磐梯熱海(磐越西線)/志田浜~上戸浜/伊東園ホテル磐梯向滝【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・関都駅、猪苗代湖畔駅、上戸駅、磐梯熱

→もっと見る

    PAGE TOP ↑