*

「鉄旅日記」2013年春【青春18きっぷで、関東途中下車旅】その2-結城、下館、川島、岩瀬、笠間、十王、小木津、磯原、湯本、内原、羽鳥、土浦、ひたち野うしく(水戸線、常磐線)

公開日: : 最終更新日:2024/06/04 旅話, 旅話 2013年

鉄旅日記2013年3月31日その2・・・結城駅、下館駅、川島駅、岩瀬駅、笠間駅、十王駅、小木津駅、磯原駅、湯本駅、内原駅、羽鳥駅、土浦駅、ひたち野うしく駅(水戸線、常磐線)

12:03 結城(ゆうき)駅(水戸線 茨城県)
関東平野に一級の寒気が張りついている。

室町の頃の結城合戦ではこの地に天下の軍勢が押し寄せた。
茨城地域は反抗的な土地柄なのか歴史上に大きな騒動の記録をいくつか残している。

古くは平将門。
最近では水戸天狗党、幕末の大鳥圭介、土方歳三軍の転戦記。

しかしそんな歴史の痕跡は見当たらず、廃屋の目立つ駅前には葬儀屋が雇った車両誘導員が所在なげに立ち尽くし、飲食スナックは駅前通りを外れた駐車場エリアで灰色にうずくまっている。
ホテルが2軒あって市役所口には巨大な集合施設がそびえていた。

12:29 下館(しもだて)駅(水戸線/真岡鐵道/関東鉄道常総線 茨城県)
茨城で起こった歴史上の騒動には明治の加波山事件もある。
その志士たちが眠る墓がある。

私鉄含め3線が乗り入れる下館は鉄道の街。
駅は北九州の折尾駅を彷彿とさせる洋館建築で古いものに違いない。

街の地図には城跡、蔵の町並みといったものが記されている。
利根川につながる水運で栄えた街なのだろう。

前回ここに寄った時と今との間に13年の歳月がある。

12:52 川島(かわしま)駅(水戸線 茨城県)
2駅戻る。

日立ケミカルの工場に通じていた線路が剥がされていた。

寿司屋以外特に目に付くもののない駅前に平成ホテルとビジネスホテルがある。
工場利用者用だろうか。
ここじゃ桜は満開だ。

再び水戸方面へ。
車窓から眺める今日2度目の下館の街はとても大きく見える。

14:06 岩瀬(いわせ)駅(水戸線 茨城県)
小貝川を渡り、湿原のような大池を跨ぎ、大和駅に思いを残し、だだっ広い岩瀬駅前で途方に暮れる。

50号国道に出てマクドナルドに寄り、あったかいコーヒー。
こんな寒い日の居場所として悪くなかったが、注文したすべてを腹に入れたらすぐに古い町並を歩き駅に戻った。
やけに中華料理屋の多い通りだった。

平将門が大乱を起こした地はもう過ぎたのだろうか。
水郷筑波の表示だけが案内板に踊っている。

今日は花見旅。
50号国道では見えなかった旅情の中にいる。

14:49 笠間(かさま)駅(水戸線 茨城県)
日本三大稲荷の街。

駅前は過疎と不景気、そして今日の花冷えに暗く沈んでいる。

40年前に国際プロレスはディック・マードック、ダスティ・ローデスのジ・アウトローズを呼び、この街でタイトル戦を組んだ。

駅からじゃお稲荷さんも体育館も遠く、雑居ビルの壁は剥がれ、「旅館いなみ」裏の駅前横丁のドアは朽ち、どちらも夢の跡を晒していた。

16:26 十王(じゅうおう)駅(常磐線 茨城県)
水戸偕楽園は梅祭りで臨時駅を開放し、二人の梅美人に着物を着せ観光アピールをしていた。
水戸駅で常磐線に乗り換える。

勇ましい駅名のこの地に焦がれてから4年になるのか。
降りたら何もなく、洒落た造りのきれいな駅に「喧嘩どころ茨城」の怒声が聞こえた。

発生場所は喫煙所で声の主は二人の若者。
ふざけ合い、笑い合っていた。

16:57 小木津(おぎつ)駅(常磐線 茨城県)
ひと駅戻る。

日立電線の城下町だった。
行けども行けども工場で、グレーの三角屋根が果てしなく連なっている。

今日は日曜日。
操業が休みなら町もお休み。
通りで見かけた者はいない。
この町にもシティホテルがある。

骨にまで染みわたるような春の寒さだ。

17:52 磯原(いそはら)駅(常磐線 茨城県)
跨線橋から海が見える。

歩いていこうと思ったけど6号国道まで出たところで断念した。
遠いし寒い。

北茨城の佑都磯原。
でも日曜日はやはり休みだな。
いま寿司屋の電灯が点った。

列車が走りだして2年前に津波が襲った海岸に出た。
雨情の町を、あれ以上先には行けなかったけど、あったかい列車に乗ってオレはさらに北へと向かっている。

18:37 湯本(ゆもと)駅(常磐線 茨城県)
みちのくの風が体を冷やす。

寒さへの耐性に自信を持つこのオレを凍えさせる寒さが東北、北関東という土地柄だ。

湯本に着いて、山頂まで連なる橙の提灯行列が駅を出るまでもなく見えて、何事かを持った町に着いたことを知った。

湯のあたたかさまでは伝わらないが、真実のいわきを知った。
かつて常磐炭坑で栄え、磐高(ばんこう)こと磐城高校は夏の甲子園で準優勝の実績を持ち、漫画「ドカベン」でも、いわき東高校を夏の甲子園の決勝まで送り込んだいわきの実力を見た気がした。

ハワイアンリゾートは地図の外れ、山あいに位置していた。

東京方面へ戻る。


20:26 内原(うちはら)駅(常磐線 茨城県)
数分の停車。

メールが届いた。
どうやら東京も寒いらしい。
当たり前の話だ。

駅前は柵に囲われ、広大なロータリーのムコウに交番が光を放つ。
他に見えたのは街路灯の明かりだけだった。

20:44 羽鳥(はとり)駅(常磐線 茨城県)
特急通過待ちで5分の停車。

町の灯はすべて落ち、駅名を照らす電灯も消えていた。

あたたかい車内がありがたい。

21:16 土浦(つちうら)駅(常磐線 茨城県)
10分近く停車。
亀城公園に下りる。

巨大な駅ビルだったことに前回降りた時には気づいていたのだろうか。
外に出て1階に下りて駅を振り返って初めて事態に気づいた。
大きな街の明かりがそこにあった。

かつて土浦から筑波山麓へと通じる鉄道が走っていた。
オレが生きていく歴史は続いていくが、その間に様々な歴史に終止符が打たれ、またこれからも繰り返されるのだろう。

21:30 ひたち野うしく(ひたちのうしく)駅(常磐線 茨城県)
数分の停車。
かつての筑波万博駅だと知ったのはWeb上でのことだった。

まるでNASAの関連施設だ。
未来型の光を発した駅の周囲は広大な駐車場にあてられ、その無機的なたたずまいはこの上なく人工的だ。

ここから未来なり宇宙なりに行ければいいが、今現在ここを発着しているのは上野行きであり、北の方へは今どこまで行けるのだろう。

原発事故により常磐線は分断され、全線開通の見通しに対してオレが知っている情報はない。

話がだいぶ逸れた。
そんな駅だが、西友の他に存在したものを挙げることはできない。

関連記事

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】3日目 金沢を後にして‐その3(R8→北陸道)小矢部、富山駅、有磯海SA

車旅日記1996年5月5日 22:15 8号国道‐小矢部 恋する女よ。 あれからオレはまだ走っ

記事を読む

「車旅日記」2004年秋【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】2日目(宇野-下津井-新見-津山-城崎)走行距離377㎞ その2-月田駅、津山駅、智頭駅、餘部駅、鎧駅、レイセニット城崎

車旅日記2004年11月21日・・・月田駅、津山駅、智頭駅、餘部駅、鎧駅、レイセニット城崎 200

記事を読む

「車旅日記」2003年夏【北海道初上陸。2,300㎞を移動した5日間の記録でございます。】最終日(札幌-苫小牧-室蘭-函館)走行距離366㎞ -札幌東急イン、支笏湖、苫小牧駅、室蘭駅、地球岬、豊浦駅、5号国道パーキング、函館駅、函館山、函館空港

車旅日記2003年8月17日・・・札幌東急イン、支笏湖、苫小牧駅、室蘭駅、地球岬、豊浦駅、5号国道パ

記事を読む

「鉄旅日記」2018年春【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】最終日(飯田-安曇野-木曽-東京)その2-安曇沓掛、信濃常盤、細野、海ノ口、信濃大町、信濃松川、安曇追分、南松本(大糸線/篠ノ井線)

鉄旅日記2018年4月8日・・・安曇沓掛駅、信濃常盤駅、細野駅、海ノ口駅、信濃大町駅、信濃松川駅、安

記事を読む

「鉄旅日記」2014年冬【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】最終日(鬼怒川温泉-東京)-小佐越、大桑、大谷向、下今市、西新井、大師前(東武鬼怒川線/東武大師線)

鉄旅日記2014年12月7日・・・小佐越駅、大桑駅、大谷向駅、下今市駅、西新井駅、大師前駅(東武鬼怒

記事を読む

「鉄旅日記」2012年春【青春18きっぷで、ダム湖に水没する鉄路へ】その2-川原湯温泉、岩島、群馬藤岡、高麗川、拝島、昭島、中神、武蔵溝ノ口、武蔵中原、鹿島田、尻手(吾妻線、八高線、青梅線、南武線)

鉄旅日記2012年4月1日その2・・・川原湯温泉駅、岩島駅、群馬藤岡駅、高麗川駅、拝島駅、昭島駅、中

記事を読む

「車旅日記」1997年梅雨明け【疲れきった若き日々。またしても向かうのは北でございました。】(東京-鳴子温泉)初日-町田、用賀、築地、北松戸、荒川沖駅、美野里パーキング、常陸多賀駅、いわき久ノ浜パーキング

車旅日記1997年7月19日 1997・7・19 19:42 東京町田 さしたる感慨も浮かばない

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その2‐益田、三保三隅、浜田、波子(山陰本線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・益田駅、三保三隅駅、浜田駅、波子駅(山陰本線) 10:03

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】最終日(速星-東京)その1‐速星、越中八尾、楡原(高山本線)

鉄旅日記2020年3月22日・・・速星駅、越中八尾駅、楡原駅(高山本線) 2020・3・22 7:

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【青春18きっぷで、甲斐駿河途中下車旅】その2-源道寺、入山瀬、下部温泉、塩之沢、甲斐常葉、市川大門、甲府、新府、穴山、東山梨、東所沢(身延線、中央本線、武蔵野線)

鉄旅日記2013年3月3日その2・・・源道寺駅、入山瀬駅、下部温泉駅、塩之沢駅、甲斐常葉駅、市川大門

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】最終日(三次-東京)その1‐三次、上下、府中(福塩線)

鉄旅日記2020年7月26日・・・三次駅、上下駅、府中駅(福塩線)

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その5‐備後落合、備後庄原、三次(芸備線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・備後落合駅、備後庄原駅、三次駅(芸

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その4‐宍道、加茂中、出雲横田、出雲坂根(木次線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・宍道駅、加茂中駅、出雲横田駅、出雲

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その3‐黒松、仁万、出雲市、荘原(山陰本線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・黒松駅、仁万駅、出雲市駅、荘原駅(

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その2‐益田、三保三隅、浜田、波子(山陰本線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・益田駅、三保三隅駅、浜田駅、波子駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑