*

「鉄旅日記」2013年春【青春18きっぷで、関東途中下車旅】その1-赤羽、岡本、烏山、大金、宝積寺、氏家、石橋、自治医大、小金井、小山(東北本線、烏山線)

公開日: : 最終更新日:2019/07/27 旅話 * 結婚後2013年

冒険家志望のあなたへ【1話】

 

鉄旅日記2013年3月31日その1
2013・3・31 5:20 赤羽(あかばね)駅(東北本線/高崎線/京浜東北線/埼京線 東京都)
ちょうど一週間前、この街の善意に救われた。
警察官も善良だった。
安心したあとのステーキとビールは格別だった。

あの日、騒ぎとは別にオレは駅周辺を見渡しボーリング場を探した。
話は18歳の時まで遡る。

当時北浦和で暮らしていた友人を剣道部連中で訪ねた翌日、みんなで投げた場所なんだ。
そこでオレはかなりのハイスコアを叩き出したと記憶している。
もはやそのボーリング場はないだろうと踏んでいた。
そして実際見当たらなかった。

この街の一角に場所を占めてからおそらく不変と思われる「一番街」に足を踏み入れ、明け方の酔客を見かけて、一人だった頃を想った。

女が男を待っていた。
もうオレはあれに似たような情景の主役を張ることもないけど、その代わりに得たものが唯一無二のものだ。
焦がれていた暮らしとは必ずしも言えないまでも、明かりのついた家のドアを開ける時はいつも幸福感に包まれる。

誰かの嘔吐物をかわして駅へ戻る。
外はしとしと雨。
風がなきゃ雨の日も悪くない。

7:17 岡本(おかもと)駅(東北本線/烏山線 栃木県)
関東平野の外れにいる。
薄曇りだ。
オールドスタイルの連結車がやってきて、これからオレを烏山に運ぶ。

宇都宮からの車中、AKB48の大島優子さん似の笑顔がとても素敵な女性と乗り合わせた。
あまりにも可愛らしいのでなんとなく目を離せずにいたら、彼女の友人が合流しタガログ語が聞こえてきたことに衝撃を受けた。

そして今、別の列車に乗り込んだオレに、先に乗っていたフィリピン人女性5名が咎めるような視線を向けた。
彼女たちは人生の目標をどこに置きながら異国暮らしをしているのだろうか。

4号国道バイパスを見下ろす岡本の町。
10分も歩けばあれば十分な町だったが、飲食店にスーパー、ビジネスホテルが散見され、比較的大きな街で見られるような駅があった。

すでに旅情の中にいる。

8:26 烏山(からすやま)駅(烏山線 栃木県)
滞在24分じゃ足りなかった。

角のNTTから294号国道には駅入口まで商店が並び、若鮎を謳う町に相応しく釣具店は早くも店を開け、祭の中心地、山あげ会館周辺にはアメリカンなビール屋が2、3に寿司屋、そば屋、スナックなどが並び、駅前には旅館がある。
そして未だ冬枯れのお寺の山門。

この町は面白い。
住んでも面白い。
そう思ったよ。

霧雨、花冷えの烏山。
東京とは気温にして2、3度違うだろう。

温泉旅館のような駅舎の正面に駅そばが営業していた。

8:46 大金(おおがね)駅(烏山線 栃木県)
駅名にあやかり駅舎横に大金神社がある。
駅舎にも小判があしらわれている。

駅を出たドンツキにJAの建物。
地方でよく見かける風景のひとつだ。

じきに佐々木健介率いるプロレスがこの町にやってくる。

岡本で記した行きの5人組はここで降りていった。
周辺には肥料の匂いが漂っていた。

9:21 宝積寺(ほうしゃくじ)駅(東北本線/烏山線 栃木県)
烏山線との分岐駅で降りて、外の「ちょっ蔵」脇で一服。

散り始めた桜の木が冷たい雨に凍えている。

白河の関が近いこのあたりには陸奥の風が吹き込む。

駅で待つ者はみな震え、車内には冬の装いが目立つ。

9:48 氏家(うじいえ)駅(東北本線 栃木県)
宝積寺から黒磯方面にひと駅。

このあたりで氏家という性を名乗る大名が関ヶ原の頃にいたかもしれない。
司馬遼太郎さんの「関ヶ原」にその男は出てくる。

駅前商店街に琴平通り商店街。
駅前旅館、かえるの塩焼き、蔵造り参番館、割烹三好屋、ホテル結婚式場の清水荘・・・。
二つの商店街を抜けると県道に出て飲食スナックを集めたビルやそば屋、洋品店が並ぶ。

この町の小振りな賑わいを愛でた20分だった。

宇都宮方面に戻る。

10:31 石橋(いしばし)駅(東北本線 栃木県)
4号国道に向かって商店が延び、碁盤の目のような町が広がっていた。
この駅前の夜の灯をきっとオレは気に入るだろう。

新幹線高架下の駅で、地鳴りのような音が頭上を行き交い、駅前には教会のモニュメントが建ち、塔の一番上で花嫁花婿が幸せを発信している。

町にあったプラザホテルからは従業員が去り、次の入居者を募集していた。

10:52 自治医大(じちいだい)駅(東北本線 栃木県)
駅名に冠された大学病院が視界左手にその巨大な姿を見せる町。

マクドナルド、TSUTAYA、タリーズ。
造られた町には東京で馴染みの看板が似合う。

町に出ると人通りは多かった。

11:05 小金井(こがねい)駅(東北本線 栃木県)
車両基地の町には駅前にそれと判る車輪をかたどったモニュメントが置かれている。
その隣に薄墨桜。

松葉旅館が迎える小金井下野風土記と国分寺の町。
お勧めの散策路には紫式部の墓をはじめ興味深い字句が並んでいた。

関東に京女の墓? 
歴史には謎が多い。
嘘も多いのだろう。
それぞれの人生のように。

11:32 小山(おやま)駅(東北新幹線/東北本線/両毛線/水戸線 栃木県)
奥行のない鉄道の街。

子供の頃に散々TVCMを流していた小山遊園地は確か閉鎖されてから何年も経つ筈だ。

以前にこの街に降りてからからは10年近くになるのだろうか。
まったく何もなかった反対口に街ができている。

そうした事情で出現した街はどこも似ている。
宇都宮、長野、名古屋。
あの京都八条口でさえそうだった。

小山と言えば思い出す友人がいる。
話に聞いていた彼の母と妹はご健勝だろうか。

現在の小山は、513年の昔に上杉征伐に会津へ向かう天下の大軍がこの地で重要な会議を開き、関ヶ原の戦いにおける東軍の陣容が決まった故事により「決断の地」と謳っている。

関連記事

「鉄旅日記」2013年夏【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】2日目(徳山-南宮崎)その2-津久見、日代、浅海井、狩生、佐伯、直見、宗太郎、南延岡、南日向、東都農、佐土原、南宮崎(日豊本線)

<a href="//ck.jp.ap.valuecommerce.com/servlet/r

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【爆弾低気圧襲来日、青春18きっぷで西へ】初日(東京-和歌山)その2-和泉府中、東岸和田、日根野、熊取、りんくうタウン、関西空港、紀三井寺、黒江、紀伊中ノ島、和歌山(阪和線、関西空港支線、紀勢本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年4月7日その2 17:4

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【青春18きっぷで、房総途中下車旅】その1-検見川浜、大貫、保田、那古船形、富浦、安房勝山、館山、太海、江見、勝浦、行川アイランド、東浪見、御宿(京葉線、内房線、外房線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年3月9日その1 2013

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】3日目(南宮崎-隼人)その1-南宮崎、伊比井、北郷、飫肥、日向大束、志布志、油津、日南、木花、田吉、宮崎空港(日南線、宮崎空港線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年8月12日その1 201

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【青春18きっぷで、関東途中下車旅】その2-結城、下館、川島、岩瀬、笠間、十王、小木津、磯原、湯本、内原、羽鳥、土浦、ひたち野うしく(水戸線、常磐線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年3月31日その2 12:

記事を読む

「鉄旅日記」2013年如月【休日おでかけパスで、上総下総途中下車旅&習志野シンフォニックブラス(NSB)演奏会】その1-我孫子、東我孫子、新木、湖北、布佐、小林、木下、安食、下総松崎、成田空港、酒々井、物井、東千葉、本千葉、西千葉、新検見川、幕張、東船橋、津田沼(成田線、総武本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年2月17日その1 201

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【爆弾低気圧襲来日、青春18きっぷで西へ】最終日(和歌山-東京)その2-海老江、野田、吹田、摂津富田、向日町、西大路・・・(東西線、大阪環状線、東海道本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年4月7日その2 海老江(

記事を読む

「鉄旅日記」2013年春【爆弾低気圧襲来日、青春18きっぷで西へ】最終日(和歌山-東京)その1-打田、妙寺、高野口、橋本、五条、吉野口、法隆寺、平城山、木津、京田辺、四條畷、住道(和歌山線、関西本線、学研都市線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年4月7日その1 早朝、和

記事を読む

「鉄旅日記」2013年如月【休日おでかけパスで、上総下総途中下車旅】その2-久留里、上総亀山、横田、木更津、巌根、袖ヶ浦、長浦、姉ヶ崎、八幡宿、浜野(久留里線、外房線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年2月17日その2 17:

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】4日目(隼人-岩国)その2-熊本、久留米、鳥栖、吉塚、長者原、古賀、東郷、赤間、幡生(鹿児島本線、山陽本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2013年8月13日その2 13:

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】3日目(釧路-旭川)走行距離533㎞-釧路パシフィックホテル、阿寒丹頂の里、阿寒湖、足寄駅、池田駅、十勝清水駅、樹海ロード日高、夕張駅、熊追橋付近、藤田観光ワシントンホテル旭川

冒険家志望のあなたへ【1話】   車旅日記200

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】2日目(紋別-釧路)走行距離367㎞その2-止別駅、緑駅、裏摩周、摩周駅、塘路駅、釧路湿原駅、細岡駅、釧路パシフィックホテル

冒険家志望のあなたへ【1話】   車旅日記200

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】2日目(紋別-釧路)走行距離367㎞その1-紋別港、サロマ湖三里浜オートキャンプ場、芭露駅跡、サロマ湖ワッカ原生花園、網走市鉄道記念館、網走監獄、網走駅、北浜駅、浜小清水駅

冒険家志望のあなたへ【1話】   車旅日記200

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】初日(東京-旭川-紋別)走行距離339㎞-深川駅、留萌駅、おひら鰊番屋、士別駅、にしおこっぺ花夢、紋別セントラルホテル

冒険家志望のあなたへ【1話】   車旅日記200

「鉄旅日記」2016年夏【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】最終日(大館-東京)-大館、十和田南、荒屋新町、前沢、一ノ関、愛宕、国府多賀城、陸前山王、北白川、東白石、蒲須坂、片岡(花輪線/東北本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記201

→もっと見る

    PAGE TOP ↑