「鉄旅日記」2020年弥生 初日(東京-高山)その6‐渚、高山(高山本線)/うま宮 【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】
鉄旅日記2020年3月20日・・・渚駅、高山駅(高山本線)/うま宮
17:54 渚(なぎさ)駅(高山本線 岐阜県)
上り特急通過待ちで7分の停車。
暮れなずむ飛騨路。
高山に着くまで、もう停車はない。
残念だが、でも高山本線でオレはかなり多くの駅に降りてきたのだろう。
この愛すべき線区がより身近になった。
時刻表で7分。
実際には2分ほど早く到着したため時間はあった。
川辺に寄った。




最近思う。
こうまで水辺を好む理由について。
きっと前世からの倣いなのだと、51歳になったオレは矛盾もなく感じている。
灌木に視界を遮られた川辺は寂しく寒々しく、だけど残照を残した空には吸い込まれる。
あれが記憶に残る渚駅での情景。
波打ち際を意味する渚の文字。
こうした川辺にその名が現れることが新鮮でもある。
18:28 高山(たかやま)駅(高山本線 岐阜県)にて


22:05 高山セントラルホテル404
高山駅は大きく変貌していた。
この姿になってしばらく経つらしい。
駅前で記念写真を撮る人は引きも切らないが、街を歩く人の姿は極端に少ない。
明らかにコロナの影響だ。
しばらく歩くとアーケード通りに行き当たる。
この通りだけは覚えていたよ。
そして変わりない。
観光地区の古い町並みはそこから川向こうにある。
照明を落とした店構え。
街の雰囲気を損なわない見事さ。
そこで商売を営む人々の誇りを感じる。







駅近くの蕎麦屋に入ろうと思っていた。
適度に空いていたし、居心地もよさそうだった。
でも町外れのアーケード通りに一軒だけ明かりを灯した店に入った。
うどんを謳っているが、ラーメン、飛騨牛。
たくさんのメニューが貼られていた。
「うま宮」というお店。
先客はすぐに出ていき、ご主人との二人の時間を過ごした。
飛騨牛の串焼き、イカと海老の串焼き、漬け物盛り、牛スジ煮込み。
よもやま話に花が咲き、互いの人生に共感し、どぶろくやつまみをサービスしてくれる。
悪いから「一杯奢らせてください」と言うと、ご主人は恭しく自らに生ビールをついだ。
高山料理とは野菜料理と知り、ご主人自慢の漬け物には舌鼓を打った。
漬け物ステーキなるものもメニューにはある。


濃い時間は過ぎて席を立つ。
気持ちよく酔った。
「また来てください」とのご主人の言葉に素直に頷いた。
さらに先には寺が並び、外国人観光客に人気だと聞いていたので歩く。
寺はまだ先にあったのだろう。
白山神社で立ち止まる。




祈ることはいつも同じ。
可愛い狛犬を労い、駅への帰路につく。
「うま宮」は閉まっていた。

ホテルには温泉がある。
ここの湯も温まる。
【Facebookへの投稿より】
この連休も旅に出ております。
甲州路では南アルプスを仰ぎ、木曽路には名残雪が舞っておりました。
木曽谷を下り、美濃、飛騨へ。
高山に宿泊いたしました。
外国人観光客の消えた街に人通りはなく、静かな夜を過ごしたのでございます。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2018年師走 初日(東京-津)その3-河曲、富田浜、河原田、津(関西本線/伊勢鉄道) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】
鉄旅日記2018年12月22日・・・河曲駅、富田浜駅、河原田駅、津駅(関西本線/伊勢鉄道) 18:
-
-
「鉄旅日記」2022年師走 最終日(会津宮下-東京)その4 ‐大宮、尾久、三河島(高崎線/常磐線)【11年ぶりに全線運転再開を果たした只見線に乗りにいきました。】
鉄旅日記2022年12月11日・・・大宮駅、尾久駅、三河島駅(高崎線/常磐線) 17:45
-
-
「鉄旅日記」2023年浅春 最終日(松本-東京)その2 ‐稲荷山、姨捨、田沢、坂北、西条(篠ノ井線)【友を訪ねての信濃旅でございます。篠ノ井線全駅下車を果たした旅でもございました。】
鉄旅日記2023年3月5日・・・稲荷山駅、姨捨駅、田沢駅、坂北駅、西条駅(篠ノ井線) 8:3
-
-
「鉄旅日記」2022年盛夏 4日目(高松-大津)その3 ‐野里、香呂、仁豊野、溝口、鶴居、寺前(播但線)【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】
鉄旅日記2022年8月14日・・・野里駅、香呂駅、仁豊野駅、溝口駅、鶴居駅、寺前駅(播但線)
-
-
「鉄旅日記」2007年皐月 2日目(米子-福山)-松江、宍道、出雲横田、出雲坂根、備後落合、塩町、府中、福山(山陰本線/木次線/芸備線/福塩線)/福山城 【夜汽車で東京を離れ、山陰山陽へ。鉄旅最初の長旅でございました。】
鉄旅日記2007年5月4日・・・松江駅、宍道駅、出雲横田駅、出雲坂根駅、備後落合駅、塩町駅、府中駅、
-
-
「鉄旅日記」2018年師走 初日(東京-津)その2-西藤原、あすなろう四日市、内部、日永、西日野、泊、南四日市(三岐鉄道三岐線/四日市あすなろう鉄道内部線/四日市あすなろう鉄道八王子線) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】
鉄旅日記2018年12月22日・・・西藤原駅、あすなろう四日市駅、内部駅、日永駅、西日野駅、泊駅、南
-
-
「車旅日記」2005年春 初日(松本-富山)走行距離317㎞ その1-新宿駅、松本駅、明科駅、聖高原駅、冠着駅、姨捨駅、篠ノ井駅、川中島駅、飯山駅 【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】
車旅日記2005年4月29日・・・新宿駅、松本駅、明科駅、聖高原駅、冠着駅、姨捨駅、篠ノ井駅、川中島
-
-
「鉄旅日記」2018年師走 初日(東京-津)その1-金町、西桑名、楚原、阿下喜、麻生田、丹生川(常磐線/三岐鉄道北勢線/三岐鉄道三岐線) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】
鉄旅日記2018年12月22日・・・金町駅、西桑名駅、楚原駅、阿下喜駅、麻生田駅、丹生川駅(常磐線/
-
-
「鉄旅日記」2020年文月 3日目(萩-三次)その1‐萩、玉江、東萩(山陰本線)/萩散策 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】
鉄旅日記2020年7月25日・・・萩駅、玉江駅、東萩駅(山陰本線)/萩散策 2020・7・2
-
-
「鉄旅日記」2022年新春 初日(東京-湯瀬温泉)その3 ‐盛岡、渋民、八幡平、湯瀬温泉(IGRいわて銀河鉄道/花輪線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】
鉄旅日記2022年1月8日 盛岡駅、渋民駅、八幡平駅、湯瀬温泉駅(IGRいわて銀河鉄道/花輪線)
