「鉄旅日記」2018年師走 最終日(神島-鳥羽港-伊良湖岬-三河田原-豊橋-東京)その2-中之郷駅、伊勢湾フェリー乗場、道の駅伊良湖クリスタルボルト(伊勢湾フェリー) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】
鉄旅日記2018年12月24日・・・中之郷駅、伊勢湾フェリー乗場、道の駅伊良湖クリスタルボルト(伊勢湾フェリー)
10:28 伊勢湾フェリー乗り場
旧鳥羽小学校を下りると鳥羽の片隅の街路。




近鉄中之郷駅(志摩線)がある。
カードが使える設備は施したものの、カバーをかぶり駅は無人で、単線の線路が伊勢志摩へと延びていた。




車を運べる伊勢湾フェリーだが、出港を待つ者は少ない。
やがて伊良湖からの客が降りてきて賑やかになる。
子供たちを「お帰り」と迎える父親の姿がある。
駅にも港にも、人が作る喜びや切なさがある。
そんな光景を愛している。


船内はがらがらの中、伊良湖に向けて出港している。

12:15 道の駅伊良湖クリスタルポルト
大型客船の揺れは少なく、快適な船内時間を過ごす。
菅島を過ぎて、右手に神島を見る。
あの島で何かが起きたのだと、魂が訴えている。
朝、出港に際して八代神社の鳥居を見つめていたら、山の隙間から太陽が顔を見せた。
昨夜の月と今朝の太陽と。
神秘の島がオレに見せてくれた愛だった。
昨夜は闇で見えなかったが、月を見ていた真下には八代神社がある。
伊良湖岬は風が強い。
伊勢湾は真っ青で、風は強く波は高い。
これが伊良湖関門の正体なのだろう。
ただ、神島から真っ直ぐに伊良湖に来ていたら現在の境地はない。
導きに感謝している。
伊良湖灯台に向かう道から神島が正面に見える。
スマホを向けるが、風が強くて焦点が合わない。
ただ、それでこそ祈りは深く、古くから伊良湖水道を行き来する海人たちの祈りの深さを思う。
神島との別れはつらかった。
伊良湖を出て豊橋に向かうバスに揺られている。
まるで禿げ山のような岬の景観は風によって造られたのであろう。
観光地には今昔があり、伊良湖で商売を考えた夢の跡が廃墟としていくつか残されている。
すべてあの風のせい。
神は古くからこの地域に何を訴えかけてきたのか。









【Facebookへの投稿より】
伊勢湾フェリーで愛知県渥美半島の伊良湖岬に上陸いたしました。
伊良湖水道は渦潮の鳴戸、瀬戸内の音戸と並び三大関門と称される海上の難所で、それはそれは凄まじい風を浴びたものでございます。
ですが、美しい岬でございました。
今朝出港いたしました神島を正面から見つめて、いい旅だったなと我ながら思うのでございます。
現在帰京中でございます。
皆さま、メリークリスマス!🎅
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