*

「鉄旅日記」2018年弥生 初日(東京-会津若松)その3-只見、会津川口、会津本郷、南若松、会津若松(只見線/会津鉄道) 【青春18きっぷを握り、目指したのはまたしても会津。練馬から旅立つ最後の旅でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/13 旅話, 旅話 2018年

鉄旅日記2018年3月3日・・・只見駅、会津川口駅、会津本郷駅、南若松駅、会津若松駅(只見線/会津鉄道)

14:32 只見(ただみ)駅(只見線 福島県)
集団就職で東京に向かう少年少女を、車寅次郎が涙まじりに見送った駅も今や昔。
当時の姿はなく、高い雪の壁に隠れている。

そんな光景が続き、いつしか眠りに落ち、目を開ければ果てしない雪原がまぶしく、やがて時刻表への掲載が途絶えた田子倉駅を通過する。

風景に変化はない。
果てしない雪の世界。

嘆息を洩らした男性に一声かける。
「ボクもこんな世界に身を置いた経験はありません」と。

只見で強制的に下ろされ、駅舎へと進む。

かつての7月に駅前に車を止めたことがあるが、果たして同じ場所へと誘導されるのかと思いきや、同じ場所だった。

幕末の長岡戦争で前線に立った長岡藩家老、河井継之介が負傷した後に会津に向かった険しい道を、代行バスに揺られている。

15:29 会津川口(あいづかわぐち)駅(只見線 福島県)
只見川が鏡面のように輝いている。

不通となった鉄路に積まれた雪は壁となり、台風被害からの復旧の見通しは後回しにされ、列車が走らなくなってからずいぶん経つ。


その区間、只見会津川口間をバスに揺られてきた。

行き交う車もなく、忘れ去られたような地帯を走ってきた。

言わば手つかずの真冬の世界。
誰もが嘆息を洩らし、緑色の川面にカメラを向ける。

17:23 会津本郷(あいづほんごう)駅(只見線 福島県)
美しい景色だった。
だけど眠りに落ちる。

会津坂下へと至る高所から見る会津盆地は絶景だった。
知ってか知らずか車内の大半が立ち上がり、カメラを向ける。

雪原に磐梯山をはじめ山々が映える。
只見線の旅とはかくも美しいものか。

かつて車寅次郎がいたことがある、ひとつ手前の会津高田駅は、ここ本郷駅と同じ構造に造り変わっていた。

駅前風景はたぶん変わっていない。
その映画を見たのはつい最近のことだ。

駅で降りて列車を見送る。
先に磐梯山がある。
雪原が広がる風景を前にしばし茫々とする。



海を眺めているような、離れがたい場所だった。

18:11 南若松(みなみわかまつ)駅(会津鉄道 福島県)
先客に遠慮して外にいた。

たいして寒くはないんだ。
ビールと唐揚げ棒も手にしていた。
はばかりがある。

コンビニでは老会津婦人が親切にしてくれた。

美しい会津盆地に下ってきて、この町にかつて新政府軍という地獄の軍団がやってきたのかと、周囲に視線を巡らした。

どこで待ち受ければいいのか分からないほど、会津盆地は広かった。

会津本郷駅から徒歩で移動中にスマホが電池切れとなり、会津盆地のマジックアワーと、本郷大橋からの景色を撮り損ねた。
痛恨だが仕方がない。
スマホとのベストなつきあい方を明日模索する。

芦ノ牧温泉方面に4名が乗車して、若松方面への客はオレのみ。

会津はもはや他人じゃない。

20:48 駅前フジグランドホテル819号室
12月と同じホテルにいる。

ここはいい。
近くの温泉施設の無料券をつけてくれるし、美味しい朝食の用意もある。
気に入って今回も選んだ。

でもラーメンはいい。
今日はそんな気分じゃない。

3ヶ月前は磐梯山と一部を除いて雪のなかった会津盆地も、一面の雪景色。
あれからの日々にオレにも大きな変化があった。

世は無常。
SMAPの「夜空のムコウ」がリフレインする中を若松駅に降りた。

少し疲れてしまった。
FacebooKへの投稿はよして、すべてを伝えたい人にメッセンジャーを送る。

もう眠いよ。
明るい時間の日本酒1/2升がきっと効いたんだな。

汽笛が聞こえる。
土合で見かけた父子をここ会津若松で見た。

どんな旅路だったのか。
やがてオレもきっと。

関連記事

2018年夏-吾野駅、横瀬駅、秩父駅、皆野駅、西武秩父駅(西武秩父線/秩父鉄道)【SNSへの投稿より】秩父旅のご紹介でございます。

鉄旅日記2018年8月26日・・・吾野駅、横瀬駅、秩父駅、皆野駅、西武秩父駅(西武秩父線/秩父鉄道)

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走 最終日(酒田-東京)その2‐小波渡、五十川、府屋、あつみ温泉(羽越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

鉄旅日記2019年12月8日・・・小波渡駅、五十川駅、府屋駅、あつみ温泉駅(羽越本線) 8:59

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月 最終日(釜石-東京)その3‐一ノ関、小牛田、仙台、福島、郡山(東北本線) 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】

鉄旅日記2020年2月24日・・・一ノ関駅、小牛田駅、仙台駅、福島駅、郡山駅(東北本線) 11:4

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 最終日(門司港-東京)その2‐若松渡場、戸畑渡場、戸畑、下関(若戸渡船/鹿児島本線) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月16日・・・若松渡場、戸畑渡場、戸畑駅、下関駅(若戸渡船/鹿児島本線)

記事を読む

「鉄旅日記」2017年夏 3日目(姫路-十三)その2-新開地、湊川、鈴蘭台、三木上の丸、三木城址、三木、粟生、神鉄三田、ウッディタウン中央、横山、有馬口、有馬温泉、鵯越(神戸電鉄有馬線/粟生線/三田線/公園都市線) 【私鉄王国で過ごす夏】

鉄旅日記2017年8月13日・・・新開地駅、湊川駅、鈴蘭台駅、三木上の丸駅、三木駅、粟生駅、神鉄三田

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】最終日 北陸より東京へ‐その3(R20)諏訪湖、韮崎、道の駅甲斐大和

車旅日記1996年5月6日 16:28 諏訪湖 松本市内を通過して塩尻峠を下りていく。 塩尻峠は

記事を読む

「鉄旅日記」2017年秋 その2-和田塚、由比ヶ浜、長谷、鎌倉大仏殿高徳院、極楽寺、稲村ケ崎、七里ヶ浜、鎌倉高校前(江ノ島電鉄) 【湘南へ向かう休日。江ノ電に乗りに行ったのでございます。】

鉄旅日記2017年11月12日・・・和田塚駅、由比ヶ浜駅、長谷駅、極楽寺駅、稲村ケ崎駅、七里ヶ浜駅、

記事を読む

「車旅日記」2004年夏 4日目(鹿児島-田原坂-長崎)走行距離384㎞その1-鹿児島東急イン、城山公園、鹿児島中央駅、出水駅、八代駅、熊本駅 【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】

車旅日記2004年8月14日・・・鹿児島東急イン、城山公園、鹿児島中央駅、出水駅、八代駅、熊本駅

記事を読む

「車旅日記」2006年皐月 5日目(青森-安達)その2-宮古駅、吉里吉里駅、盛駅、大船渡駅、気仙沼駅、女川駅、石巻駅、利府駅、道の駅あだち 【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】

車旅日記2006年5月6日・・・宮古駅、吉里吉里駅、盛駅、大船渡駅、気仙沼駅、女川駅、石巻駅、利府駅

記事を読む

「鉄旅日記」2006年晩秋 2日目・最終日-尾奈、新所原、豊橋、本長篠、鳥居、三河槇原、中部天竜、佐久間、大嵐、伊那小沢、天竜峡、松本(天竜浜名湖鉄道/東海道本線/飯田線/中央本線) 【浜名湖へ。そして飯田線に乗って、友に会いにいったのでございます。】

鉄旅日記2006年11月4日/11月5日・・・尾奈駅、新所原駅、豊橋駅、本長篠駅、鳥居駅、三河槇原駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その4 ‐関都、猪苗代湖畔、上戸、磐梯熱海(磐越西線)/志田浜~上戸浜/伊東園ホテル磐梯向滝【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・関都駅、猪苗代湖畔駅、上戸駅、磐梯熱

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その3 ‐黒磯、泉崎、白河、郡山(東北本線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・黒磯駅、泉崎駅、白河駅、郡山駅(東北

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その2 ‐文挟、鹿沼、鶴田、宇都宮(日光線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・文挟駅、鹿沼駅、鶴田駅、宇都宮駅(日

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その1 ‐金町、上野、宇都宮(常磐線/東北本線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・金町駅、上野駅、宇都宮駅(常磐線/東

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その5 ‐東浦和、東川口、吉川、吉川美南、南流山(武蔵野線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】/江戸川堤菜の花絶景

2022年3月21日・・・東浦和駅、東川口駅、吉川駅、吉川美南駅、南

→もっと見る

    PAGE TOP ↑