*

「鉄旅日記」2008年皐月【旅は京都から始まり、山陰から下関へ。そして四国へと渡ったのでございます。】最終日(善通寺-東京)-善通寺、多度津、丸亀、坂出、岡山、京都、野洲、東京葛飾(土讃本線/予讃本線/本四備讃線/山陽本線/東海道本線)

公開日: : 最終更新日:2024/05/10 旅話, 旅話 2008年

鉄旅日記2008年5月6日・・・善通寺駅、多度津駅、丸亀駅、坂出駅、岡山駅、京都駅、野洲駅(土讃本線/予讃本線/本四備讃線/山陽本線/東海道本線)
2008・5・6 6:16 善通寺(ぜんつうじ)駅(土讃本線 香川県)
朝が来れば、夜には見えなかったものが見える。

通りの先で讃岐富士が日を浴びている。

市役所前を通り、その奥に見えた歴史的建造物に首をひねり、朝の列車に飛び乗る。
待ち時間はなかった。

この旅で迎えた一番気持ちのいい朝。

素直にお大師様に首を垂れる。

6:33 多度津(たどつ)駅(土讃本線/予讃本線 香川県)
四国の鉄道発祥の地、少林寺拳法発祥の地、四国霊場第七十七番札所道隆寺。

給水塔にSL。

駅前に商店はなく、始発の高松行に乗る。

「瀬戸の花嫁」が流れる地域へと戻ってきた。

7:04 丸亀(まるがめ)駅(予讃本線 香川県)
城下町丸亀。
駅に着いてまず目についたのが丸亀競艇の看板だった。

とみや町、通町、浜町。
ぽっこりとした讃岐富士を望み、お城を仰ぎ見る。

やがて宇多津。
「恋人たちの聖地」に立つゴールドタワー。

讃岐娘もまた美しい。

7:44 坂出(さかいで)駅(予讃本線/本四備讃線)
元町栄筋、本通商店街、サンロード大黒通り。

古くから栄えた街なのだろう。
讃岐富士はここでも望める。

そう言えば、坂出商業も最近甲子園で見ていない。

松山行の特急が駅を出て、やがて四国を出る海峡線がやってくる。

瀬戸内の景色との再会を待っている。

最後の日がこんなにも晴れてうれしい。

8:08~8:14 瀬戸大橋より


9:09 岡山(おかやま)駅(山陽新幹線/山陽本線/赤穂線/津山線/吉備線/伯備線/宇野線/本四備讃線 岡山県)
四国はもう遠い。

瀬戸内ともしばらくのお別れになるが、馴染みといえるものにはなった。
それだけオレも旅を重ねてきたのだろう。

去年の岡山は雨だった。

12:49 京都(きょうと)駅(東海道新幹線/東海道本線/山陰本線/湖西線/奈良線/近鉄京都線 京都府)にて

13:41 野洲(やす)駅(東海道本線 滋賀県)
ここが最後の停車駅。

平凡ともとれる駅前に身を置いて、漏れ聞こえてくる関西訛に微笑む。

晴天の下の近江平野が美しい。

23:15 東京葛飾金町
旅とともに「豊饒の海」4部作も終わった。

巨匠三島由紀夫が最後に言いたかったことを理解しようとしている。
今もその作業は続いている。

月修寺の門跡となった愛すべき聡子は信じがたいことを口にして、本田を苦しめる。
そんな光景で壮大な4部作は幕を閉じ、三島はその数か月後に市ヶ谷自衛隊駐屯地で割腹自殺した。

彼は老いを否定して、転生を信じていたのだろうか。

遺作からの彼の行動にはそうした推理が容易に立つが、謎なのだろう。

それにしても、朝に四国を出て、各駅停車を乗り継いでその日のうちに東京に帰れるとは。
その事実に驚いている。

関連記事

「鉄旅日記」2020年盛夏【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】2日目(防府-肥前鹿島)その2‐厚狭、美祢、長門湯本、長門市(美祢線)

鉄旅日記2020年8月14日・・・厚狭駅、美祢駅、長門湯本駅、長門市駅(美祢線) 7:34&

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】初日(東京-香住)その5‐並河、園部、胡麻、下山、福知山(山陰本線)

鉄旅日記2020年7月23日・・・並河駅、園部駅、胡麻駅、下山駅、福知山駅(山陰本線) 16

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】最終日(酒田-東京)その3‐押切、帯織、長岡(信越本線)

鉄旅日記2019年12月8日・・・押切駅、帯織駅、長岡駅(信越本線) 15:35 押切(おしきり)駅

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春【下北半島から東日本大震災被災地へ】最終日(石巻-東京)その1-石巻、西塩釜、下馬、塩釜、岩切、利府、伊達、郡山、白河(仙石線、東北本線、利府支線)

鉄旅日記2016年3月21日その1・・・石巻駅、西塩釜駅、下馬駅、塩釜駅、岩切駅、利府駅、伊達駅、郡

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春【東日本大震災被災地へ】最終日(水沢-東京)その1-水沢、花巻、遠野、陸中大橋、小佐野、釜石、恋し浜、盛(東北本線、釜石線、三陸鉄道南リアス線)

鉄旅日記2016年3月6日その1・・・水沢駅、花巻駅、遠野駅、陸中大橋駅、小佐野駅、釜石駅、恋し浜駅

記事を読む

「車旅日記」1997年夏【男鹿半島を目指した夏。友と過ごし、旧友と再会したみちのく旅でございます。】初日(東京-三国峠-新潟)-町田、東福生駅、山田うどん、前橋市田口町、月夜野道路情報ターミナル、奥平温泉遊神館、越後湯沢駅、堀之内パーキング、道の駅豊栄

車旅日記1997年8月13日 1997・8・13 10:30 東京町田 出発が遅れている。 急

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【女川を目指した旅。ここには震災前の女川の姿が残されております。】初日(東京-新庄)松戸、取手、友部、上菅谷、常陸太田、高萩、いわき、郡山、福島、米沢、山形、新庄(常磐線/水郡線/水郡線常陸太田支線/磐越東線/東北本線/奥羽本線)

鉄旅日記2009年10月10日・・・松戸駅、取手駅、友部駅、上菅谷駅、常陸太田駅、高萩駅、いわき駅、

記事を読む

「車旅日記」2004年秋【瀬戸内から山陰へ。そんな旅がしたかったのでございます。】2日目(宇野-下津井-新見-津山-城崎)走行距離377㎞ その1-宇野駅、児島駅、下津井港、倉敷駅、総社駅、備中高梁駅、新見駅

車旅日記2004年11月21日・・・宇野駅、児島駅、下津井港、倉敷駅、総社駅、備中高梁駅、新見駅

記事を読む

「鉄旅日記」2006年新春【雪の降った翌日。近くのローカル線に乗りに出かけました。】-馬橋、流山、幸谷、新松戸、佐貫、竜ケ崎(常磐線/総武流山電鉄/関東鉄道竜ヶ崎線)

鉄旅日記2006年1月22日・・・馬橋駅、流山駅、幸谷駅、新松戸駅、佐貫駅、竜ケ崎駅(常磐線/総武流

記事を読む

「鉄旅日記」2018年エイプリルフール【8年振りに金町に帰ってまいりました。青春18きっぷはまだ3日分残っております。呼んでくれたのは会津でございました。】その2-猪苗代、磐梯町、安子ヶ島、磐梯熱海、郡山(磐越西線)

鉄旅日記2018年4月1日・・・猪苗代駅、磐梯町駅、安子ヶ島駅、磐梯熱海駅、郡山駅(磐越西線) 12

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年晩秋【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】初日(東京-砺波)その1 ‐金町、東京、黒部宇奈月温泉、新黒部(常磐線/北陸新幹線/富山地方鉄道本線)

鉄旅日記2020年11月21日・・・金町駅、東京駅、黒部宇奈月温泉駅

「鉄旅日記」2020年神無月【ツレと筑波山を訪ねたのでございます。関東に暮らす身にとりまして、高所に上がりますと平野の果てに浮かぶ筑波山はいつか登るべき山でございました。】-北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男体山、筑波山頂駅、宮脇駅、筑波山神社、沼田バス停、つくば駅(つくばエクスプレス/筑波山シャトル/筑波山ロープウェイ/筑波山ケーブルカー)

鉄旅日記2020年10月4日・・・北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】最終日(高松-東京)その2 ‐茶屋町、岡山、倉敷、倉敷市、水島、常盤、栄、三菱自工前(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区

鉄旅日記2020年9月22日・・・茶屋町駅、岡山駅、倉敷駅、倉敷市駅

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】最終日(高松-東京)その1 ‐高松港3番乗場、直島宮浦海の駅、宇野港、宇野駅(高松→直島宮浦フェリー/直島宮浦→宇野フェリー)

鉄旅日記2020年9月22日・・・高松港3番乗場、直島宮浦海の駅、宇

「鉄旅日記」2020年初秋【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】3日目(高松)その2 ‐金刀比羅宮、善通寺駅、高松港公園、八十場駅、白峰宮、天皇寺、磯禅師墓

車旅日記2020年9月21日・・・金刀比羅宮、善通寺駅、高松港公園、

→もっと見る

    PAGE TOP ↑