*

「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】2日目(西舞鶴-魚津)その2-南条、今庄、北鯖江、鯖江、大土呂、福井、春江、丸岡、芦原温泉、動橋、石動、小杉、越中大門、魚津(北陸本線)

公開日: : 最終更新日:2018/12/31 旅話 * 結婚後2014年

冒険家志望のあなたへ【1話】

 

鉄旅日記2014年3月22日その2
13:31 南条(なんじょう)駅(北陸本線 福井県)
駅前に商店などはなく、地図を見ると「日野川の畔に行ってみるか」と思うくらいで、他にやることが見あたらない。近くの365号国道と北陸自動車道を車が多く行き交うが、とても静かだ。

13:50 今庄(いまじょう)駅(北陸本線 福井県)
2駅戻る。
駅前通りは狭く起伏に富んでいる。駅と周囲の家並みは温泉場を思わせる。日が差して、あたたかくなった。雪国仕様の頑丈な駅には土産物屋が入っていて、今庄そばを買った。敦賀駅の「駅そば」で出しているのが今庄そばだという。さっき寄ったけど、うどんにしちゃったな。
列車に乗り込み、日本の里山暮らしが垣間見える線路を北へ向かってる。

14:21 北鯖江(きたさばえ)駅(北陸本線 福井県)
駅舎は巨大な畜舎を思わせる。理由もなく好きな造りだ。遠くに雲を貫く白峰が見える。あたりでは藤田光学という会社が大きな存在感を放っている。ただ、どこにも行くところがない。
ちょうど敦賀行きがやってくる。ひとつ手前の鯖江に戻って、次の福井行きを待つ。

鯖江(さばえ)駅(北陸本線 福井県)にて
6年振りの鯖江。あらゆる記憶が遠くなっていく。眼鏡の街だ。

15:10 大土呂(おおどろ)駅(北陸本線 福井県)
小川が流れている。線路の下を屈んで潜った先で白鳥が飛び立った。思わず「おいっ!っ」て言ったけど、一声を発して遠ざかっていった。白鳥を間近で見た最初にして、おそらく最後の機会になるだろう。その先には北陸自動車学校がある。
それにしても圧倒的な存在感を持つ駅舎だ。ペンキは剥がれ長く風雪に耐えてきた歴史の証人顔をしている。ホームからの眺めが特にいい。
ビールが買えて心から喜んでいる。風が冷たくなったけど、日差しを浴びて気分も上々。たったひとりの待ち人として今ホームにいる。
次のが来たら、ようやくオレは福井に到着する。

福井(ふくい)駅(北陸本線/越美北線/えちぜん鉄道 福井県)にて
日差しが戻ればあたたかい。2年前にこの街で恋をしたいと思った福井。駅前のだだっ広い広場に設置されたFMステーションでは何か楽しそうなことを喋っている。

16:14 春江(はるえ)駅(北陸本線 福井県)
福井のひとつ先の駅で降りる。駅を眺めていたら、赤ん坊連れの若いご婦人がシャッターを押してくれと頼んできた。とてもチャーミングな女性だった。餃子屋の赤提灯に万国旗を掲げた旅館。ほーっと思いながら磯部川に沿ってしばらく歩く。福井平野の今年の収穫に幸あれと祈る。

16:43 丸岡(まるおか)駅(北陸本線 福井県)
柴田勝豊作、日本最古の天守閣が残る丸岡城は駅から遠くてとても歩けない。駅前には二軒の酒屋が並んでいる。だから日の当たる場所でビールを飲んでいた。ここから福井空港が近く、2機が旋回する姿が青空に映えた。

17:17 芦原温泉(あわらおんせん)駅(北陸本線 福井県)
焼き芋屋の軽妙なトークが夕暮れの温泉口に響く。駅を出て、懐かしさを覚える町並みに感嘆の声を挙げ、ステキな町を歩いた。竹田川では少女が語らい、自転車を置いた少年がひとりたたずむ。もう辞めてしまわれたが、得意先の女性が芦原温泉のご出身だったことを思い出した。元気でおられるだろうか。彼女はここで育ち、ここに戻って暮らしていくことを願っていた。駅近くのささやかな賑わいの中にいて、彼女の思いに対してなるほどと思ったよ。

18:05 動橋(いぶりはし)駅(北陸本線 石川県)
一向宗門徒の国、加賀。蓮如上人所縁の篠生寺のそばで5分早い18:00の時報が鳴る。散歩に適した町だった。寿司屋、菓子屋が典雅な灯を町に提供し、造り酒屋では新作の発表を謳っていた。夕陽を浴びてそそり立つ加賀観音が拝めた。夕暮れ時に気持ちのいい駅に降りた。

19:58 石動(いするぎ)駅(北陸本線 富山県)
途中、金沢駅で乗り継ぐ。
木曽義仲、巴御前所縁の地。「火牛の計」はここで生まれ、倶利伽羅峠に向かった信越北陸軍は、空前の大部隊を集めた平家軍にその後の滅亡につながる深刻なダメージを与えた。
駅前は光にあふれ、町が青く染まっている。結婚式場を兼ねた料亭などもあり、通りには品のいい灯がついていた。歩くのもよかったが、うれしい驚き「駅そば」があったので暖簾をくぐる。うまい天ぷらうどんだった。

20:30 小杉(こすぎ)駅(北陸本線 富山県)
国道に面した大型店舗が強烈な光を放っているが、旅館にスナック、飲み屋もあって駅前は町の対面を保っている。しかしこの光の凄いこと。「QUATTRO BOOM」か。正体が掴めない。きっと様々な商売がそこでは行われているのだろう。2年前の北陸行で小杉を通過した際にやけに賑やかな町があると思い、今回の下車に至ったわけだが、なるほどこういうことだったか。
ここは富山市内ではなく、射水市の中心地だった。

20:39 越中大門(えっちゅうだいもん)駅(北陸本線 富山県)
次の富山行きには間があり、ひと駅戻る。
駅前からは町を彩る灯はひとつも見えず、送迎車がいなくなると、駅灯だけがぽつんと残される。すぐに富山行きがやってきた。

魚津(うおづ)駅(北陸本線 富山県)にて

22:48 アパホテル魚津駅前202号
魚津駅前の空は、煌々としたマンテンホテルと、不気味なまでに照明を落としたここアパホテルに二分されている。どちらもさして背は高くない。漁師町ということもあるのか、荒っぽい身なりの人々しか見かけなかった街の灯は、行き交う人の数に比して多く、富山とはまた違う文化圏なのだと感じた。角に立つ女性の姿もあり、派手な車を乗り回す鼻で笑うべき男の所行も見かけた。
この街の少年たちが甲子園を沸かせたのはオレが物心つく前。石動球児が甲子園の土を踏んだのが小学生の頃。時代は移り、富山は高校サッカーで全国制覇の県になった。
富山駅の工事は終わっていなかった。新幹線開業は今年度末を予定している。そして北陸本線は第三セクターへと移行する。そうなったら、もうオレはこの線区に用事を見つけることはないのだろうかと野々市駅の灯を見て思った。そう、2年前に小杉駅が果たした役割を野々市の光が今回担ったわけだ。いずれにしろ敦賀駅、高岡駅、富山駅の完成形には会いにいきたい。
ここ魚津は新幹線構想から外れてしまった。

関連記事

「鉄旅日記」2014年冬【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】初日(東京-鬼怒川温泉)-下今市、新藤原、川治湯元、川治温泉、湯西川温泉、龍王峡、鬼怒川公園、新高徳、鬼怒川温泉(東武鬼怒川線/野岩鉄道)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年12月6日 2014・1

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、紀伊半島へ】初日(東京-紀伊勝浦)その1-熱田、尾頭橋、八田、四日市、亀山、一身田、津、高茶屋、松阪(東海道本線、関西本線、紀勢本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年3月8日その1 2014

記事を読む

「鉄旅日記」2014年冬【フリー切符で行く、両毛ローカル旅】最終日(桐生-東京)-間藤、足尾、通洞、神戸、水沼、大間々、相老、桐生、西桐生、新里、膳、大胡、江木、中央前橋、治良門橋、三枚橋、太田(わたらせ渓谷鐵道/上毛電鉄/東武伊勢崎線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年12月29日 2014・

記事を読む

「鉄旅日記」2014年夏【青春18きっぷで、中国ぶらぶら旅】初日(東京-津山)-尾張一宮、播磨高岡、太市、余部、播磨新宮、三日月、西栗栖、美作江見、林野、上月、津山口、津山(東海道本線、山陽本線、姫新線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年8月13日 2014・8

記事を読む

「鉄旅日記」2014年夏【青春18きっぷで、中国ぶらぶら旅】4日目(米子-呉)その1-米子、安来、来待、西出雲、弘南、温泉津、波子、浜田、石見川本(山陰本線/三江線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年8月16日その1 米子(

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】最終日(魚津-東京)その2-有間川、谷浜、名立、直江津、犀潟、二本木、今井、川中島、姨捨、信濃境、すずらんの里、富士見(北陸本線/信越本線/篠ノ井線/中央本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年3月23日その2 有間川

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】最終日(魚津-東京)その1-魚津、生地、黒部、電鉄黒部、泊、親不知、越中宮崎、糸魚川、能生、梶屋敷、浦本(北陸本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年3月23日その1 201

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春【ふらっと両毛 東武フリーパスで、両毛ローカル旅】-館林、佐野、葛生、西小泉、赤城、太田、伊勢崎、新伊勢崎、足利、足利市(東武佐野線/東武小泉線/東武桐生線/東武伊勢崎線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年4月6日 2014・4・

記事を読む

「鉄旅日記」2014年冬【まるごと日光・鬼怒川 東武フリーパスで、野州旅】最終日(鬼怒川温泉-東京)-小佐越、大桑、大谷向、下今市、西新井、大師前(東武鬼怒川線/東武大師線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年12月7日 鬼怒川温泉駅

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春【青春18きっぷで、紀伊半島へ】初日(東京-紀伊勝浦)その2-山田上口、宮川、川添、伊勢柏崎、尾鷲、新鹿、熊野市、紀伊勝浦(参宮線、紀勢本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記2014年3月8日その2 14:5

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2015年夏【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】4日目(西鉄柳川-広島)その1-西鉄柳川、西鉄久留米、西鉄甘木、甘木、基山、けやき台、原田、桂川(西鉄本線、西鉄甘木線、甘木鉄道、鹿児島本線、筑豊本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記201

「鉄旅日記」2015年夏【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】3日目(鹿児島中央-西鉄柳川)その2-隼人、日当山、鶴丸、吉松、真幸、矢岳、大畑、人吉、坂本、玉名、西鉄柳川(肥薩線、鹿児島本線、西鉄本線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記201

「鉄旅日記」2015年夏【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】3日目(鹿児島中央-西鉄柳川)その1-指宿、枕崎、入野、開聞、山川、喜入、瀬々串、慈眼寺、南鹿児島、郡元(指宿枕崎線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記201

「鉄旅日記」2015年夏【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】2日目(新南陽-鹿児島中央)その3-宇土、松橋、八代、出水、牛ノ浜、草道、鹿児島中央(鹿児島本線/肥薩おれんじ鉄道)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記201

「鉄旅日記」2015年夏【日本最南端の終着駅、枕崎までの往復旅】2日目(新南陽-鹿児島中央)その2-直方、新飯塚、彦山、豊前桝田、夜明、御井、川尻、住吉、三角(筑豊本線/後藤寺線/日田彦山線/久大本線/鹿児島本線/三角線)

冒険家志望のあなたへ【1話】   鉄旅日記201

→もっと見る

    PAGE TOP ↑