*

「鉄旅日記」2014年春 2日目(西舞鶴-魚津)その1-西舞鶴、東舞鶴、若狭高浜、小浜、上中、十村、木ノ本、余呉、高月、永原、敦賀(舞鶴線/小浜線/北陸本線/湖西線) 【青春18きっぷで、丹後若狭から北陸、信州へ】

公開日: : 最終更新日:2025/06/06 旅話, 旅話 2014年

鉄旅日記2014年3月22日その1・・・西舞鶴駅、東舞鶴駅、若狭高浜駅、小浜駅、上中駅、十村駅、木ノ本駅、余呉駅、高月駅、永原駅、敦賀駅(舞鶴線/小浜線/北陸本線/湖西線)

2014・3・22 6:08 西舞鶴(にしまいづる)駅(舞鶴線/北近畿タンゴ鉄道宮津線 京都府)
舞鶴線、宮津線が乗り入れる日本海の要衝駅は、4番ホームと車両基地を備えた重厚な佇まい。
まるで有名絵画のように周囲の山岳風景交わっている。
これが愛すべき日本の鉄道風景。

昨夜この駅で降りる際に、シートに置き忘れられていた財布を拾い、届け出た時にここの駅長に会ったが、気の弱そうな京都弁を話す善良を絵に書いたような方だった。
今朝のオレに気づいてくれて、「昨日はどうも」と丁寧に挨拶をしてくれたよ。

朝の一番列車は次の東舞鶴行き。

6:33 東舞鶴(ひがしまいづる)駅(舞鶴線/小浜線 京都府)
関ヶ原合戦の際に戦場になった田辺城跡は、西舞鶴駅を出ると左手に見える。

軍港ロマンロードはこの東舞鶴駅の先にある。
その手前の黒いアーケード街まで歩き、引き返す。
瓦屋根が目立つ重厚な家並みにこの街が持つ歴史の深さを想う。

港には赤レンガ博物館があり、街の宣伝ポスターの顔になっていた。
昨日からやけに「ケーズデンキ」を見かける。

7:01 若狭高浜(わかさたかはま)駅(小浜線 福井県)
数分の停車。
喫煙に対してうるさくない地域に入ったようだ。

若狭入りは2度目になる。
ここは海岸からは少し離れ、27号国道を前に見るのみ。

東へ向かう人の数は少ない。
多目的に使用される駅は立派で、寒さにケータイを持つ手が震えるが、この清涼な空気は愛すべきものに違いない。

北朝鮮による拉致事件や原発銀座など、最近になってネガティブな話題を提供する線区だが、その地域の土地勘を得たくてここまでやってきたわけじゃない。

ともあれオレが暮らす東京からはとても遠いところだ。

7:42 小浜(おばま)駅(小浜線 福井県)
数分の停車。
米国のオバマ大統領就任に沸いた小浜駅前の街角には空きビルが目立つ。

長いアーケード街はグレーに沈んで雪の残る沿線に差す陽は疎らだ。
多くの学生が降り、また乗った。

次の東小浜でも2分の停車。
一か八か改札を抜けて駅を写そうかと思ったが、発車に間に合うか心もとなく諦めた。
悔いが残った。
お城のような駅の背後に、雪の薄化粧を落とせずにいる若狭の山並みが見えていた。

8:05 上中(かみなか)駅(小浜線 福井県)
数分の停車。
春先の若狭路に冬の名残は消えず、車窓から日本海はしばらく見ていない。

若狭町の上中駅には何もないと降り立ったが、ロータリーの前面に広がる自然は美しく、ケータイを向けてシャッターを押したら、そこに見えたのはとても平凡な山村の景色だった。

反対側の出口には町があり、角の菓子屋の前を車が行き交っていた。

8:21 十村(とむら)駅(小浜線 福井県)
数分の停車。
里山に日が差した。

ワンマンカーに慣れたところが、ここでは勝手が狂い、下り口は右手に変わり、一番先頭まで走ったところで構内踏切に阻まれる。
駅を写して列車に戻るが、危うく乗り遅れるところだった。

東京じゃすっかり見かけなくなった威厳に満ちた爺さんに方向を尋ねられた。
ああいう風貌と人格は、気候や風土、人情によって形成されるものだろう。

10:24 木ノ本(きのもと)駅(北陸本線 滋賀県)
敦賀で北陸本線に乗り換えて米原方面へ。
積雪の国境を越えて近江へ。

賤ヶ岳の麓、古戦場でもある宿場町、木ノ本。
ぶらぶらと歩いていると、ヤマト運輸の到着を家族総出で迎える光景に行き当たる。
何が届いたのだろう。
湖北の冷気が古い家並みの連なる景色を引き締める中、その一家族の笑顔はオレの気持ちもあたためる。

駅の地産品販売所で食料を購入。
ああいった場所の客あしらいは、たいていの場合気持ちいいものだ。

踏切の先に商店街が見える。

10:56 余呉(よご)駅(北陸本線 滋賀県)
ひと駅戻る。

ここは観光地ではないらしい。
湖畔にはオレの他に若いカップルが一組のみ。
余呉湖を挟んで眺めていたのがどうやら賤ヶ岳らしい。
駅のホームからも湖畔で眺めた風景が見渡せる。

柴田勝家との賤ヶ岳での合戦は、豊臣秀吉にとっての天下分け目の戦だった。
司馬遼太郎さんの「新史・太閤記」中、怒鳴るように配下の者たちを叱咤激励して戦死した中川瀬兵衛の話を思い出しながら静かな村を歩いた。
彼の墓までは歩けない距離じゃない。

ここで酒でも売ってないいかと思っていたが、あったかい缶コーヒーを手にしている。
近畿の冬景色の中に身を置くのは確か初めての筈だ。


11:21 高月(たかつき)駅(北陸本線 滋賀県)
再度、米原方面へ木ノ本のひとつ先の駅へ。

木ノ本と同じような駅前風景だった。
降りた4分後に下り列車が来る。
それに乗って引き返さなきゃならない。
慌ただしすぎる訪問だった。

乗り込んだ下り列車の暖かさに救われたような気持ちになる。
右手奥に見えている一際白い山並みは伊吹山脈か。
とても深い連なりだ。

11:54 永原(ながはら)駅(湖西線 滋賀県)
余呉のひとつ先の近江塩津で湖西線に乗り換えてひと駅。
西浅井の何もないところにいる。
人の気配も希薄だけど、この風情はいい。

高架駅の階段はどこかの神社の石段のように長く、また薄暗い。
人工的構造物の代表格であることは紛れもないが、長い歳月はあの階段から人臭さを消して、まるで自然の中を歩いているような気にさせる。
実際、人や鳥以外の気配を感じたような気もする。

駅前のさらさら流れる小川の先に琵琶湖がある。
ここから再び敦賀へ。


12:32 敦賀(つるが)駅(北陸本線/小浜線/湖西線 福井県)
ここの肉うどんは美味いんだ。
2年前と変わらぬ待合室では「センバツ」を流している。

賑わい、変貌を遂げつつある敦賀駅はまだ仮駅舎のままで脇に美術館のような建物ができていた。
北陸新幹線延伸のタイミングに合わせて最終形を披露するつもりなのだろう。

敦賀は、自分の意志で最初に訪れた、当時のオレにとって一番遠くの街だった。

関連記事

「鉄旅日記」2008年初秋 2日目(羽咋-福井)その1-羽咋、七尾、穴水、和倉温泉、北鉄金沢、内灘、粟ヶ崎、金沢(七尾線/のと鉄道/北陸鉄道浅野川線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】

鉄旅日記2008年9月14日・・・羽咋駅、七尾駅、穴水駅、和倉温泉駅、北鉄金沢駅、内灘駅、粟ヶ崎駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2014年秋 その1-日進、宮原、加茂宮、北大宮、大宮公園、土呂、東鷲宮、鷲宮、栗橋、古河、新古河、野木、間々田、岩舟(川越線/東北本線/両毛線) 【休日おでかけパスで、関東ローカル旅】

鉄旅日記2014年11月3日その1・・・日進駅、宮原駅、加茂宮駅、北大宮駅、大宮公園駅、土呂駅、東鷲

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月 初日(東京-大船渡)その5‐奇跡の一本松、陸前高田、大船渡(大船渡線)/居酒屋膳/やきとり香善 【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】

鉄旅日記2020年2月22日・・・奇跡の一本松駅、陸前高田駅、大船渡駅(大船渡線)/居酒屋膳/やきと

記事を読む

「鉄旅日記」2018年如月 最終日(直江津-東京)その1-直江津、土底浜、犀潟、虫川大杉、六日町、塩沢(信越本線/北越急行ほくほく線/上越線) 【冬の町を見たくて、週末パスを買いました。】

鉄旅日記2018年2月11日・・・直江津駅、土底浜駅、犀潟駅、虫川大杉駅、六日町駅、塩沢駅(信越本線

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走 初日(東京-酒田)その4‐矢島、前郷、金浦、酒田(由利高原鉄道鳥海山ろく線/羽越本線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

鉄旅日記2019年12月7日・・・矢島駅、前郷駅、金浦駅、酒田駅(由利高原鉄道鳥海山ろく線/羽越本線

記事を読む

「車旅日記」2000年春 2日目(新潟豊栄‐象潟)道の駅豊栄、道の駅神林、瀬波温泉龍泉、道の駅温海、立岩海底温泉、酒田南郊、象潟駅、象潟松籟館 【一年のブランクを経て、旅再開。出発場所は東京町田から、下町葛飾へと変わっております。】

車旅日記2000年5月4日 2000・5・4 8:09 7号国道-豊栄(道の駅) 路上で夜を明かす

記事を読む

「鉄旅日記」2006年晩秋 初日-掛川、尾奈(東海道本線/天竜浜名湖鉄道)/リステル浜名湖 【浜名湖へ。そして飯田線に乗って、友に会いにいったのでございます。】

鉄旅日記2006年11月3日・・・掛川駅、尾奈駅(東海道本線/天竜浜名湖鉄道)/リステル浜名湖 2

記事を読む

「鉄旅日記」2007年如月 最終日(奈良-東京)-奈良、亀山、桑名、弥冨、富士、沼津(関西本線/東海道本線) 【初日天王寺、2日目奈良。宿泊地だけを決めて、心のままに移動した記録でございます。】

鉄旅日記2007年2月12日・・・奈良駅、亀山駅、桑名駅、弥冨駅、富士駅、沼津駅(関西本線/東海道本

記事を読む

「鉄旅日記」2019年年始 最終日(一ノ関-東京)その2-本吉、柳津、前谷地、石巻、宮城野原、仙台空港(気仙沼線/石巻線/仙石線/仙台空港鉄道仙台空港線) 【雪が見たくて北へ向かいました。そして初めて仙台空港線に乗ったのでございます。】

鉄旅日記2019年1月6日・・・本吉駅、柳津駅、前谷地駅、石巻駅、宮城野原駅、仙台空港駅(気仙沼線/

記事を読む

「車旅日記」2003年晩秋・番外編【京都にて】-京都御所、宇治川公園、京都駅

車旅日記2003年11月25日・・・京都御所、宇治川公園、京都駅 2003・11・25 10:57

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年皐月 ツレと訪ねた下部温泉~富士宮~田子の浦旅でございます。初日(東京-下部温泉) ‐市川大門、下部温泉(身延線)【Facbookへの投稿より振り返ります。】

鉄旅日記2022年5月28日・・・市川大門駅、下部温泉駅(身延線)

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その3 ‐駒形、前橋大橋、高崎、本庄(両毛線/高崎線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・駒形駅、前橋大島駅、高崎駅、本庄駅(

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その2 ‐国定(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・国定駅(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その1 ‐磐梯熱海、新白河、小山(磐越西線/東北本線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・磐梯熱海駅、新白河駅、小山駅(磐越西

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その4 ‐関都、猪苗代湖畔、上戸、磐梯熱海(磐越西線)/志田浜~上戸浜/伊東園ホテル磐梯向滝【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・関都駅、猪苗代湖畔駅、上戸駅、磐梯熱

→もっと見る

    PAGE TOP ↑