「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その4 ‐山寺(仙山線)/立石寺山門売店/高砂屋本舗 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】
鉄旅日記2021年10月10日・・・山寺駅(仙山線)/立石寺山門売店/高砂屋本舗
12:10 立石寺山門売店
山寺駅で降りて、ホームから五大堂を見上げる。それが11:13。

そして駅前に出て、あの日と同じように再び五大堂を見上げる。

立谷川の手前でまた1枚。徐々に気持ちを高めていった。

立谷川を越えた先には旅館や土産物屋の連なりが見える。橋の上で11:19。


石段を上がる度に煩悩が消えていく修行場。途中に松尾芭蕉像を見ながら、老いも若きも導かれるように300円を払い山門をくぐる。





860年に慈覚大師円仁が開山した宝珠山立石寺。山門到着は11:26。奥之院へ上がったのは11:42。


慈覚大師円仁を祀る開山堂、納経堂を通り五大堂への道。一番の絶景とスマホを向けた。11:53。岩上の小さな納経堂が山内一の古さを誇る。


舞台造りの五大堂には落書きも見られ興を削ぎもしたが、先人がこの岩場に見た聖地を感じながら汗を拭いていた。駅から見上げた場所に立ち、里を見下ろす。11:54。



山を下る。


この山門売店でビールと玉こんにゃく。疲れが身体中を伝うが、どうということはない。

去年の金比羅さんを思い出していた。そう言えば、あの日と同じような青空。
玉こんにゃくが美味くて、もう一本を追加。
12:35 高砂屋本舗
山門を下りても、いくつかの見所で足を止めた。


仙台行は13:16。山形行も13:16。
駅でビールとも思ったが、あとで実際にそうするかもしれないが、麓の宿屋に到着すると、またしても玉こんにゃくにつられて入る。おかみさんのおすすめは芋煮。願ってもないと燗酒とあわせて注文。

里芋のお供は牛肉とお麩。お酒は一合じゃ足りず、地酒のワンカップ。

これ以上の贅沢はない。
13:12 山寺(やまでら)駅(仙山線 山形県)
この地を知っておおよそ20年。駅前に車を止めて、岩肌からせり出すように立つお堂を見上げて驚愕したかつての5月。

あの日も歩きかけたよ。でも今日はダメだ。時間がない。「いつかはきっと」と車を出した。
そして10月の今日、願が叶い修行道に足を踏み入れた。
さすがに修行道。つらく険しい石段の連続だったが、奥の院から五大堂と回り、標準的な登山時間を大幅に下回る時間で下山して、ゆとりの時間が生まれた。
東京タワーやスカイツリーなどに登るより、よほどいい。おそらく他の巡礼者も分かっていて、そうしている。願いが叶う近道がそこにあるのだと。
仙台行はまだ空いている。仙台に着くまでに、おそらく眠るだろう。
あれから8分が流れて面白山高原へ。ピクニック部隊が乗客に加わり、列車は仙山国境の長いトンネルに入っている。
【Facebookへの投稿より・・・山寺 立石寺】
芭蕉翁が「岩に染み入る~」と詠んだお寺に参りました。
石段を上がるたびに煩悩が消えていくという、ありがたい山路。
去年の金比羅さんには及びませんが、さすがに修行場でございます。
麓におりましたら芋煮とお酒。
「これでいいのだ」と羽州を後にしたのでございます。
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