*

「鉄旅日記」2020年弥生 最終日(速星-東京)その1‐速星、越中八尾、楡原(高山本線) 【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/05 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年3月22日・・・速星駅、越中八尾駅、楡原駅(高山本線)

2020・3・22 7:12 速星(はやほし)駅(高山本線 富山県)
薄曇りの富山市婦中。
宿泊した地点から駅前の工場煙突は見えていた。

笹倉神社にお詣りして、町角を写す。

新聞の販売所や多目的ビル。
そんな町角。


待合室にはテレビがつけられ、駅員さんは7:10から仕事を始めた。
速星駅は列車の行き違い場所として多く使われる。


7:16発、越中八尾行に乗る。

富山の山並はまだ雪を頂いている。
奥州では見られなかった冬景色。

千里に至る途中、井田川を渡る。
雄大で美しい景観をそこに見た。

7:46 越中八尾(えっちゅうやつお)駅(高山本線 富山県)
八尾に降りるのは2度目になる。

毎年9月1日から3日にかけて行われる「おわら風の盆」は、この駅に初めて降りる少し前に川上健一さんの小説「祭囃子が聞こえる」でその存在を知っていた。

あの日は夏。
ちょうど祭が始まる朝だった。
駅前まではその活気は伝わらず、ぶらぶらして酒屋でビールを買った。

八尾は坂の町と、駅の待合室に貼られていた町案内にある。
あの夏の日よりほんの少しだけ足を延ばしてみた。




最初の坂を上がる。
水路を勢いよく水が流れ、祠があり、道端の草は花を咲かせている。

八尾の町は井田川を越えた先にある。
駅からは約2kmとのこと。



そこを歩いてみたい。
風の盆を写したポスターや看板をやたら写して町を離れた。

8:42 楡原(にれはら)駅(高山本線 富山県)
昨日の車窓から驚嘆した風景は笹津を過ぎると現れる。
神通川第3ダム。


この先、猪谷で1時間待つ選択肢はなかった。

ここにはかつて古い駅舎があり、その後ろ姿に魅せられていた。
9年振りにここを通り、降りると駅舎は建て替わっていた。


そんなものだ。
だから変わらぬものを見ると心が動く。

駅前を出て、歩く。


巨大な東郷平八郎元帥碑があるお宅の庭にある。
そのお宅の脇には君が代を刻んだ碑があり、進んだ先には慰霊碑がある。

その碑が置かれているのは公園だが、町民も滅多に訪れることはないのだろう。
地表は厚いこけに覆われ、施設は朽ちていた。

神通川を渡る。
橋のこっちとムコウに何らかの隔たりを感じる。
川とは古来そういうものだ。




駅横にも小さな公園があり、池には鯉の姿がある。
そこで列車を待とうとも思ったが、高台のホームで待っている。

強い風に吹かれながら、自然が奏でる音を聞いている。

風には音がある。
葉を揺らすでもなく、鳥が飛び立つでもなく、風には音がある。

8:57発、猪谷行に乗る。

関連記事

「鉄旅日記」2018年師走 最終日(神島-鳥羽港-伊良湖岬-三河田原-豊橋-東京)その2-中之郷駅、伊勢湾フェリー乗場、道の駅伊良湖クリスタルボルト(伊勢湾フェリー) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】

鉄旅日記2018年12月24日・・・中之郷駅、伊勢湾フェリー乗場、道の駅伊良湖クリスタルボルト(伊勢

記事を読む

「鉄旅日記」2020年晩秋 初日(東京-砺波)その3 ‐氷見、雨晴、越中国分、伏木、中伏木(氷見線/万葉線)/義経岩/伏木神社 【大人の休日倶楽部パスで北陸へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。魚津、雨晴をめぐり、氷見線、万葉線、城端線、七尾線、えちぜん鉄道、福武線、北陸鉄道との再会でございます。】

鉄旅日記2020年11月21日・・・氷見駅、雨晴駅、越中国分駅、伏木駅、中伏木駅(氷見線/万葉線)

記事を読む

「車旅日記」2003年夏 4日目(帯広-札幌)走行距離374㎞ -帯広東急イン、帯広緑ヶ丘公園、忠類、襟裳岬、様似駅、静内駅、恵庭中島公園、札幌東急イン 【北海道初上陸。2,300㎞を移動した5日間の記録でございます。】

車旅日記2003年8月16日・・・帯広東急イン、帯広緑ヶ丘公園、忠類、襟裳岬、様似駅、静内駅、恵庭中

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋 初日(東京-新山口)その1-金町、北千住、東京、岡山、笠岡、尾道、糸崎、入野(常磐線/山手線/東海道・山陽新幹線/山陽本線) 【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】

鉄旅日記2009年9月18日・・・金町駅、北千住駅、東京駅、岡山駅、笠岡駅、尾道駅、糸崎駅、入野駅(

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月 2日目(湯沢-鷹ノ巣)その1‐湯沢、四ツ小屋、秋田、森岳(奥羽本線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

駅旅日記2020年1月12日・・・湯沢駅、四ツ小屋駅、秋田駅、森岳駅(奥羽本線) 2020・1・1

記事を読む

「鉄旅日記」2017年冬 初日(東京-会津若松)その3-七日市、塩川、姥堂、会津若松(只見線/磐越西線)/鶴ヶ城 【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】

鉄旅日記2017年12月2日・・・七日市駅、塩川駅、姥堂駅、会津若松駅(只見線/磐越西線)/鶴ヶ城

記事を読む

「鉄旅日記」2022年弥生vol.1 初日(東京-熱海)その6 ‐谷峨、山北、足柄、沼津、熱海(御殿場線/東海道本線) 【金沢シーサイドライン、根岸線、湘南モノレール、横須賀線、大雄山線、鶴見線、南武線etc.駅旅人本領発揮の旅でございます。】

鉄旅日記2022年3月5日・・・谷峨駅、山北駅、足柄駅、山北駅、熱海駅(御殿場線/東海道本線)

記事を読む

「鉄旅日記」2014年秋 その2-富田、佐野、佐野市、大平下、新大平下、栃木、思川、新白岡、白岡、東大宮(両毛線/東北本線) 【休日おでかけパスで、関東ローカル旅】

鉄旅日記2014年11月3日その2・・・富田駅、佐野駅、佐野市駅、大平下駅、新大平下駅、栃木駅、思川

記事を読む

「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-米内沢)その5‐比立内、阿仁合、阿仁前田温泉、合川、米内沢(秋田内陸縦貫鉄道) 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】

鉄旅日記2021年4月17日・・・比立内駅、阿仁合駅、阿仁前田温泉駅、合川駅、米内沢駅(秋田内陸縦

記事を読む

「鉄旅日記」2021年秋 初日(東京-飯坂温泉)その1 ‐金町、高浜、友部、水戸、いわき(常磐線) 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月9日・・・金町駅、高浜駅、友部駅、水戸駅、いわき駅(常磐線) 202

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その2 ‐国定(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・国定駅(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その1 ‐磐梯熱海、新白河、小山(磐越西線/東北本線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・磐梯熱海駅、新白河駅、小山駅(磐越西

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その4 ‐関都、猪苗代湖畔、上戸、磐梯熱海(磐越西線)/志田浜~上戸浜/伊東園ホテル磐梯向滝【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・関都駅、猪苗代湖畔駅、上戸駅、磐梯熱

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その3 ‐黒磯、泉崎、白河、郡山(東北本線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・黒磯駅、泉崎駅、白河駅、郡山駅(東北

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その2 ‐文挟、鹿沼、鶴田、宇都宮(日光線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・文挟駅、鹿沼駅、鶴田駅、宇都宮駅(日

→もっと見る

    PAGE TOP ↑