*

「鉄旅日記」2017年春【近鉄に乗る日々】2日目(新大宮-大阪難波)その2-生駒、鳥居前、宝山寺、生駒山上、布施、俊徳道、JR俊徳道、河内山本、信貴山口、高安山(生駒ケーブル/奈良線/大阪線/信貴線/西信貴ケーブル)

公開日: : 最終更新日:2025/06/10 旅話, 旅話 2017年

鉄旅日記2017年3月18日・・・生駒駅、鳥居前駅、宝山寺駅、生駒山上駅、布施駅、俊徳道駅、JR俊徳道駅、河内山本駅、信貴山口駅、高安山駅(生駒ケーブル/近鉄奈良線/大阪線/信貴線/西信貴ケーブル)

8:36 鳥居前(とりいまえ)駅(生駒ケーブル 奈良県)
車窓から生駒山が目に入った時、なんて街だと思ったよ。

聖徳太子の息子、山背大兄王が蘇我入鹿の襲撃に遭い、一族と共に果てた山。

黒岩重吾さんは「斑鳩王の慟哭」で、山背大兄王の人間性に疑問を持ち、
澤木興道さんは「禅談」で、無闇な争いが他に拡がるのを恐れた、彼の美学による最期だと説く。

近鉄タウンに奥行きは見られない。
近鉄百貨店はオープン前で、どうして時間をつぶすか考える。

麓のアーケード街を歩き、右にそれて飲み屋街へ。
新旧入り混じった店が並び、悪くない風情だった。

アーケードを抜けた先は階段になっている。
生駒山への第一歩だ。
登る時間までは考えていなかった。

ここは麓のケーブル駅。
街歩きはもういいと、発車を待っている。

生駒(いこま)駅(近鉄奈良線/近鉄生駒線/近鉄けいはんな線 奈良県)にて

生駒山

9:05 宝山寺(ほうざんじ)駅(生駒ケーブル 奈良県)
生駒山の中腹に家を購入して、ケーブル線に乗って仕事に向かう。
悪くない想像だ。

見晴らしのいい場所でそんなことを想う。

駅で下りて道のりに従って歩くと、生駒聖天宝山寺への参道につながる。

遥かに見える山下から続く道だ。

参道には旅館や土産物屋が連なり、天界にもこんな場所があったかと感動した。

よちよち歩きのちっちゃな女の子と一緒に山を登ってくる爺さんの姿があり、由緒がありそうな旅館からは若い中国人女性の姿が見られた。
あの民族は本当にあらゆる場所で見かける。

聖天様を祀る宝山寺は、清廉な道場だった。

宝山寺参道




9:44 生駒山上(いこまさんじょう)駅(生駒ケーブル 奈良県)
山上へいくケーブル線は混雑していた。
駅は到着すると乗客は散っていく。
山上遊園地はまだオープン前。
なるほど。
乗客のことごとくが職員だったわけだ。

まだオープン前の遊園地を歩く。
山頂だけあってたいして広いわけじゃない。

でも、ここはいい。
一望の下の河内平野は霞み、阿倍野ののっぽビル「あべのハルカス」が見えた。

帰りのケーブル線は空いていた。

時間があれば途中駅まで歩いて下りたかった。

生駒山頂より河内平野を望む

10:46 布施(ふせ)駅(近鉄奈良線/近鉄大阪線 大阪府)
生駒に下りて、奈良線で大阪方面に向かう。

奈良線と大阪線が交わるターミナル駅は二層構造になっていて、とても大きな駅だった。

ここは東大阪市。
繁華な街だ。
大阪らしい原色的インチキ臭さがまたいい。

この感じ、懐かしい。
大阪じゃなきゃ味わえない。

生業が掴みづらい大阪中高年が、でれっとした態度でベンチで寛いでいる。
東京じゃ見られない。
特殊な風景を形作るのは、たいていの場合人間であることが多い。

駅前アーケード街では、古内東子のこれまた懐かしいバラードを流している。

あの名曲がまるで演歌のように聞こえるコテコテ感。

圧倒されるというよりもむしろ、オレも仲間に入れてほしい。


11:10 俊徳道(しゅんとくみち)駅(近鉄大阪線 大阪府)
布施から大和八木方面に向かい1駅。
ここには布施の繁華さはない。

街とはそういうものだ。
ひとつの角を過ぎれば一変したりする。

まだ新しいJRおおさか東線の駅との間を往復してビールを開ける。

コンビニのお姉さんの対応がよかった。
愛すべき大阪人。

こうして関西弁が行き交う中に身を置いていると外国にいるような感覚になる。
ひとつの国には様々な文化が詰まっている。

少なくとも還暦まではこのままでいよう。
やっと人生が面白くなってきた。

オレが言う「大阪らしい」の根拠は定かじゃないけど、俊徳道とは大阪らしい地名だ。

JR俊徳道(じぇいあーるしゅんとくみち)駅(おおさか東線 大阪府)にて

11:36 河内山本(かわちやまもと)駅(近鉄大阪線/近鉄信貴線 大阪府)
たこ焼き、キャベツ焼き、お好み焼き。
派手な看板を掲げて街を彩っている。

縁日でもなければ、東京じゃ露天で粉物を購入して食べる文化はない。
色彩とともにこれが大阪。

駅を一周して薄暗い裏路地に目をやり、余った時間はビール。

ここから信貴山に向けて鉄路は分かれる。

信貴山でオレの脳裏に浮かぶのは戦国の悪人、松永久秀。
彼の居城が信貴山にあった。

織田信長に逆らった彼の死にざまは、爆死だったと諸書謳っている。
茶の名器を道連れにしたと記憶している。

そういう人生だった。
共感してるわけじゃない。

11:46 信貴山口(しぎさんぐち)駅(近鉄信貴線/西信貴ケーブル 大阪府)
高安山の麓。

すでに西信貴ケーブル線に乗り込んでいる。
ちいさな男の子の声が聞こえてきて顔が綻ぶ。

ここは単なる接続駅のようだ。

改札を出ると幽玄な気が漂っていたけど、石段を上がった先は単なる住宅街だった。

とても残念だが、他に記すべきものを発見できなかった。

12:10 高安山(たかやすやま)駅(西信貴ケーブル 大阪府)
こんな山の上に天智天皇は城を築こうとしたのか。

よほどに唐を恐れ、都は近江に移し、唐の軍隊が攻め寄せてきたら、山に上がってのゲリラ戦でしか対抗できないと思ったのだろう。

永久的な築城術が採られたらしい。

駆り出された民の苦しみは途方もない。

当時のことだ。
牛馬のように扱われたのだろう。

救うべきだ。
そして壬申の乱は起こった。

見事な眺望だ。
スカイツリーとどっちが上だろう。
どっちでもいいが。

駅は山の入口で、奥へはバスで上がっていくことになる。

人道もあるにはあって、惹かれた。
その道からおじさんが下りてきた。

関連記事

「鉄旅日記」2017年冬 最終日(喜多方-東京)その1-会津若松、笈川、堂島、喜多方、会津若松(磐越西線) 【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】

鉄旅日記2017年12月3日・・・会津若松駅、笈川駅、堂島駅、喜多方駅(磐越西線) 2017・12

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初秋 2日目(羽咋-福井)その1-羽咋、七尾、穴水、和倉温泉、北鉄金沢、内灘、粟ヶ崎、金沢(七尾線/のと鉄道/北陸鉄道浅野川線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】

鉄旅日記2008年9月14日・・・羽咋駅、七尾駅、穴水駅、和倉温泉駅、北鉄金沢駅、内灘駅、粟ヶ崎駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生 最終日(速星-東京)その2‐猪谷、高山、久々野、古井、美濃川合(高山本線/太多線)/今渡ダム【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

鉄旅日記2020年3月22日・・・猪谷駅、高山駅、久々野駅、古井駅、美濃川合駅(高山本線/太多線)/

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走 2日目(津-松阪-伊勢奥津-鳥羽-神島)その1-津、阿漕、松阪、家城、伊勢奥津(紀勢本線/名松線) 【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】

鉄旅日記2018年12月23日・・・津駅、阿漕駅、松阪駅、家城駅、伊勢奥津駅(紀勢本線/名松線)

記事を読む

「鉄旅日記」2021年皐月 初日-浜金谷駅、金谷港、勝浦駅(内房線/外房線)/遠見岬神社/旅館松の家 【ツレと房総に出かけました。宿泊地は勝浦でございます。房総横断鉄道に乗り、養老渓谷でも思い出深い時を過ごしたのでございます。】

鉄旅日記2021年5月22日・・・浜金谷駅、金谷港、勝浦駅(内房線/外房線)/遠見岬神社/旅館松の

記事を読む

「鉄旅日記」2020年神無月【ツレと筑波山を訪ねたのでございます。関東に暮らす身にとりまして、高所に上がりますと平野の果てに浮かぶ筑波山はいつか登るべき山でございました。】-北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男体山、筑波山頂駅、宮脇駅、筑波山神社、沼田バス停、つくば駅(つくばエクスプレス/筑波山シャトル/筑波山ロープウェイ/筑波山ケーブルカー)

鉄旅日記2020年10月4日・・・北千住駅、つつじヶ丘駅、女体山、男体山、筑波山頂駅、宮脇駅、筑波

記事を読む

「鉄旅日記」2020年卯月 最終日(新津-東京)その1‐新津、馬下、津川、喜多方(磐越西線) 【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】

鉄旅日記2020年4月5日・・・新津駅、馬下駅、津川駅、喜多方駅(磐越西線) 2020・4・5 5

記事を読む

「車旅日記」1998年夏 初日(東京-伊那-木曽)-東京町田、相模湖駅、鳥沢駅、道の駅甲斐大和、勝沼、長坂、伊那市駅、道の駅日義 木曽駒高原 【伊那、木曽から志賀高原へ。気乗りのしない旅で選んだ行き先は、初夏の信濃路でございました。】

車旅日記1998年7月18日 1998・7・18 12:48 東京町田 久しぶりに空がよく晴れてい

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初夏 初日(東京-和歌山)その1-浜松、豊橋、大垣、京都、六地蔵、城陽、京終、帯解、天理、桜井(東海道本線/奈良線/桜井線) 【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】

鉄旅日記2008年7月19日・・・浜松駅、豊橋駅、大垣駅、京都駅、六地蔵駅、城陽駅、京終駅、帯解駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2015年春 初日その2(東京-宇治)-香里園、寝屋川市、門真市、守口市、淀屋橋、天満橋、中之島、樟葉(京阪本線/京阪中之島線) 【ひらパーGo!Go!チケットで行く、京阪旅】

鉄旅日記2015年3月21日その2・・・香里園駅、寝屋川市駅、門真市駅、守口市駅、淀屋橋駅、天満橋駅

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年師走 最終日(会津宮下-東京)その3 ‐高崎、籠原、北本、北上尾(高崎線)【11年ぶりに全線運転再開を果たした只見線に乗りにいきました。】

鉄旅日記2022年12月11日・・・高崎駅、籠原駅、北本駅、北上尾駅

「鉄旅日記」2022年師走 最終日(会津宮下-東京)その2 ‐越後湯沢、水上、津久田、岩本(上越線)【11年ぶりに全線運転再開を果たした只見線に乗りにいきました。】

鉄旅日記2022年12月11日・・・越後湯沢駅、水上駅、津久田駅、岩

「鉄旅日記」2022年師走 最終日(会津宮下-東京)その1 ‐会津宮下、会津川口、只見、小出(只見線)【11年ぶりに全線運転再開を果たした只見線に乗りにいきました。】

鉄旅日記2022年12月11日・・・会津宮下駅、会津川口駅、只見駅、

「鉄旅日記」2022年師走 初日(東京-会津宮下)その3 ‐会津水沼、会津宮下(只見線)/宮下温泉ふるさと荘【11年ぶりに全線運転再開を果たした只見線に乗りにいきました。】

鉄旅日記2022年12月10日・・・会津水沼駅、会津宮下駅(只見線)

「鉄旅日記」2022年師走 初日(東京-会津宮下)その2 ‐郡山、会津若松、会津坂下、会津中川(磐越西線/只見線)【11年ぶりに全線運転再開を果たした只見線に乗りにいきました。】

鉄旅日記2022年12月10日・・・郡山駅、会津若松駅、会津坂下駅、

→もっと見る

    PAGE TOP ↑