「鉄旅日記」2017年春【近鉄に乗る日々】2日目(新大宮-大阪難波)その1-近鉄奈良、新田辺、三山木、JR三山木、狛田、下狛、新祝園、祝園、学園前、学研奈良登美ヶ丘(奈良線/京都線/けいはんな線)
鉄旅日記2017年3月18日・・・近鉄奈良駅、新田辺駅、三山木駅、JR三山木駅、狛田駅、下狛駅、新祝園駅、祝園駅、学園前駅、学研奈良登美ヶ丘駅(近鉄奈良線/京都線/けいはんな線)
2017・3・19 5:45 近鉄奈良(きんてつなら)駅(近鉄奈良線 奈良県)
早朝から新大宮駅前を掃除する一団を見かけた。
街路に目をやれば吸い殻空き缶。
街が迎える朝とは、いつもこういうものか。
奈良へ。
近鉄駅が地下だったことは忘れていた。
地上へ出て、興福寺、奈良県庁へとつながる緩やかな上り坂を目にしたら、ふと突き上げてくるものがあった。
忘れていた奈良をそこに見たんだ。
あれから何度も近くを通ったけど、奈良の真髄は知らずにいる。
たった今、車窓から平城宮跡を眺めた。
何も知らずにいたのだ。
そしてもう何年も前、クリスマス・イブに近鉄奈良に降りたことを思い出した。
あの日以来だったんだ。


6:13 新田辺(しんたなべ)駅(近鉄京都線 京都府)
運動少年たちを満載に乗せた列車で西大寺方面に戻る。
4年前には、近くを走る学研都市線の京田辺駅に降りている。
街の入場門みたいな駅で、生活の匂いが希薄な一帯をほんの少しだけ歩いた。
田辺という街は、近鉄側のこっちにあった。
ごく昭和的な、小さな駅前商店街を歩いた。
きっとオレは懐かしげな顔をしていただろう。
オレが望んでいる街の在り方は、そんな大層なものじゃない。

6:24 三山木(みやまき)駅(近鉄京都線 京都府)
古墳群を見下ろす悠久を思わせる山吹山から日が昇る。
麓には橘諸兄、そして源頼政と共に打倒平家に立ち上がり、非業の死を遂げた以仁王が葬られている。
4年前に学研都市線から眺めた近鉄との並走路上に、両線が設けた隣接する駅にひとつひとつ降りていく。
アホらしいが、これがオレのやりたいこと。
時に自分でも唖然とするほどアホらしさに苛まれることがあるが、でも必ずそんな計画が組まれる。
同志社に通う学生が降りていった。
ロータリーの先にJR駅がある。
人は少なく、平凡な構造物に囲まれ、たいした感慨は沸かないが、それでも山が見える。
廃れることのない未来を想像したい。

JR三山木(じぇいあーるみやまき)駅(学研都市線 京都府)にて

6:41 狛田(こまだ)駅(近鉄京都線 京都府)
車窓から冬枯れの田野を眺めていた。
そして駅が近づくと俄にあたりは平凡な風景になる。
駅前の線路に沿った道はまるで路地のように狭く、商店や飲み屋がちんまりと並ぶ様がいじましい。
9分でJR下狛駅との間を往復する計画で、JRの線路はすぐ傍に見えている。
ただ、最初に踏み入れた道は駐車場で行き止まり。
さらに踏切にも阻まれ、本気で走る羽目になった。
また、今回利用している近鉄フリー切符は、駅員のいない駅では若干手間取る。
ぎりぎりで計画に支障は来さずに済んだ。
はじめからあの野球少年たちについていけばよかった。
彼等の背中には京都廣学館と記されていた。
今日はセンバツ開幕日でもある。

下狛(しもこま)駅(学研都市線 京都府)にて

6:52 新祝園(しんほうその)駅(近鉄京都線 京都府)/祝園(ほうその)駅(学研都市線 京都府)
手がかじかんでいる。
京都奈良は寒いよ。
霜が降りた冬枯れ田野を撮っておきたかった。
何気ない風景だが、ここは京都。
さっきの三山木のように麓で偉人が眠っていたりする。
でもそうした田園風景は駅に着くと隠れてしまう。
ここは近鉄の急行停車駅だけど、記すことが見当たらない。
JRとは駅舎がつながっている。
これでこのあたりに思い残すことは何もない。
かつて学研都市線の車窓から近鉄の線路を見送ったように、今度は西大寺に戻る車中で学研都市線を見送っている。
次の木津川台駅でも学研都市線の線路はまだ見えている。
崇神天皇の御代、このあたりは戦場になり、多くの兵士が死んだ。
その死体を放り捨てた園を意味する地名が生まれ、時代は変遷して、現在の祝園となった。
「日本書紀」にその記述がある。

7:22 学園前(がくえんまえ)駅(近鉄奈良線 奈良県)
大和西大寺で大阪方面に向かう列車に乗り換える。
ひとつ手前の菖蒲池には正直惹かれた。
池は車窓からも見える。
ここは近鉄無料特急が止まる主要駅。
それで降りてみる。
旅情は期待していない。
帝塚山というのは学力の高い学園なのだろう。
名前は知っているが、奈良にあったんだな。
駅はまさにその帝塚山学園前で、清潔かつ広々としていて、バス乗り場に目を移せば行先は様々で、どこにでも行けそうだ。
この駅の待合室は暖かくていい。

7:59 学研奈良登美ヶ丘(がっけんならとみがおか)駅(近鉄けいはんな線 奈良県)
生駒で乗り換えて終着駅へ。
けいはんな線を逆方向に行けば、やがて大阪地下鉄に乗り入れ、大阪港のコスモスクエアに至る。
ここは一体どういった場所なのか。
京都府との境にニュータウン構想が持ち上がり、実現はしたが頓挫したのか。
それともこれが完成形なのか。
判断がつかない。
人は集まるにはまだ早い時間帯とも言えるが、イオンタウンはひたすら静寂の中にある。
丘の上に家々が並ぶ様が車窓から見えた。
駅からは随分離れている。

関連記事
-
-
「車旅日記」2004年夏 2日目(別府-宮崎)走行距離337㎞その2-高森駅、高千穂駅、延岡駅、日向市駅、佐土原駅、アーバンキット宮崎 【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】
車旅日記2004年8月12日・・・高森駅、高千穂駅、延岡駅、日向市駅、佐土原駅、アーバンキット宮崎
-
-
「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-松本)その2 ‐高尾、大月、塩山、甲府、日野春(中央本線) 【週末パスで信濃へ。妙高高原駅で引き返し、松本の友人を訪ね、大糸線を旅して思い出の白馬へ。先の旅から一週間後のことでございました。】
鉄旅日記2021年4月24日・・・高尾駅、大月駅、塩山駅、甲府駅、日野春駅(中央本線) 7:
-
-
「鉄旅日記」2008年初秋 初日(東京-羽咋)その1-東京、大垣、米原、長浜、敦賀、鯖江、西鯖江、大聖寺、加賀温泉(東海道本線/北陸本線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】
鉄旅日記2008年9月13日・・・東京駅、大垣駅、米原駅、長浜駅、敦賀駅、鯖江駅、西鯖江駅、大聖寺駅
-
-
「鉄旅日記」2017年冬 初日(東京-会津若松)その3-七日市、塩川、姥堂、会津若松(只見線/磐越西線)/鶴ヶ城 【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】
鉄旅日記2017年12月2日・・・七日市駅、塩川駅、姥堂駅、会津若松駅(只見線/磐越西線)/鶴ヶ城
-
-
「鉄旅日記」2017年夏 3日目(姫路-十三)その3-高速神戸、湊川神社、神戸三宮、甲陽園、夙川、西宮北口、宝塚、箕面、石橋、北千里、十三(阪急電鉄神戸高速線/神戸本線/甲陽線/今津線/宝塚本線/箕面線/千里線) 【私鉄王国で過ごす夏】
鉄旅日記2017年8月12日・・・高速神戸駅、神戸三宮駅、甲陽園駅、夙川駅、西宮北口駅、宝塚駅、箕面
-
-
「鉄旅日記」2007年皐月 3日目(福山-岡山)-福山、三原、呉、広島、三次、備後落合、東城、岡山(山陽本線/呉線/芸備線/伯備線) 【夜汽車で東京を離れ、山陰山陽へ。鉄旅最初の長旅でございました。】
鉄旅日記2007年5月5日・・・福山駅、三原駅、呉駅、広島駅、三次駅、備後落合駅、東城駅、岡山駅(山
-
-
「鉄旅日記」2014年夏 4日目(米子-呉)その1-米子、安来、来待、西出雲、弘南、温泉津、波子、浜田、石見川本(山陰本線/三江線) 【青春18きっぷで、中国ぶらぶら旅】
鉄旅日記2014年8月16日その1・・・米子駅、安来駅、来待駅、西出雲駅、弘南駅、温泉津駅、波子駅、
-
-
「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その1 ‐磐梯熱海、新白河、小山(磐越西線/東北本線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】
鉄旅日記2022年5月8日・・・磐梯熱海駅、新白河駅、小山駅(磐越西線/東北本線) 2022
-
-
「鉄旅日記」2018年神無月 2日目(越前大野-福井-米原-名古屋-松本)その1-越前大野、南今庄、敦賀、武並(越美北線/北陸本線/東海道本線/中央本線) 【北陸へ。信州へ。友を訪ねての巡礼旅でございます】
鉄旅日記2018年10月7日・・・越前大野駅、南今庄駅、敦賀駅、武並駅(越美北線/北陸本線/東海道本
-
-
「鉄旅日記」2020年初秋 最終日(高松-東京)その2 ‐茶屋町、岡山、倉敷、倉敷市、水島、常盤、栄、三菱自工前(宇野線/伯備線/水島臨海鉄道)/倉敷センター街、阿智神社、倉敷美観地区 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】
鉄旅日記2020年9月22日・・・茶屋町駅、岡山駅、倉敷駅、倉敷市駅、水島駅、常盤駅、栄駅、三菱自
