*

「鉄旅日記」2007年如月【初日天王寺、2日目奈良。宿泊地だけを決めて、心のままに移動した記録でございます。】最終日(奈良-東京)-奈良、亀山、桑名、弥冨、富士、沼津(関西本線/東海道本線)

公開日: : 最終更新日:2024/05/11 旅話, 旅話 2007年

鉄旅日記2007年2月12日・・・奈良駅、亀山駅、桑名駅、弥冨駅、富士駅、沼津駅(関西本線/東海道本線)
2007・2・12 東京葛飾金町
素っ裸で目覚めた朝。
いくら何でもこんな朝はかつてなかった。
シャワーを浴びたかどうかも定かじゃない。
そんな奈良の朝だった。

歴史的な旧奈良駅が使用されていた時代を知っている。
その旧駅舎は工事中の新駅の横に移されている。

昨夜のおでん屋での話じゃ、奈良に相応しくない駅舎が出来上がると噂されていた。
それはいつの頃だろう。

平城山あたりでは、近鉄列車はJRよりも高所を走る。
いくつか見られたJRと私鉄の差がそこにも表れていた。

木津から加茂へ。
待ち時間はなく、すぐに亀山行に乗り込む。

峡谷を進む関西本線。
駅間はとても長い。

閑散とした車内に日差しがこぼれる。
半袖姿になって目を細める。

勤王の聖地、笠置あたりは深い山で、おそらく後醍醐天皇が御座所を置かれた頃からたいして変わっていないのだろう。

由緒を持ちそうな無人駅にたんたんと止まっていく。
月ヶ瀬あたりで住宅街が現れた。
そこまでが京都府。

右手から単線の近鉄線路が近づいてくると伊賀上野。
去年の7月の記憶はまだ近い。

柘植でしばらく停車。
煙草を吸う。
一昨日の記憶は遠かった。

追憶の関駅は2駅先。
東海道関宿にオレの旅の原点がある。

懐かしい。
あの日に旅情を高めてくれたススキは季節から外れている。

亀山に往時をしのぶ。
でも時間はなかった。
駅前の大鳥居の先はどこの神社の神域だったのか。

次は名古屋行。

桑名もまた遠い街だった。
去年の7月にもたどり着けなかった。

駅前は車で通ったことがある。
でも記憶とは違っていた。
あるいはあれは桑名駅じゃなかったのかもしれない。

会津、長岡、庄内、そして桑名。
旧幕府軍として最後まで抵抗した気骨のある武士がいた街。
以前からずっと来たいと思っていた。

日露戦争で弘前師団を率いた立見尚文将軍は桑名藩の出身で、戊辰戦争では北越から会津、庄内まで転戦して、最後まで時代に対して頑強に逆らった。

古い商業ビルの中に食堂が並び、蕎麦屋に入ってビールときしめん。
7月に寄った阿下喜を終着駅に持つ三岐鉄道の始発駅、西桑名駅は健気にも独立した駅舎を持っていた。
揖斐、大垣、養老とたどる近鉄養老線もここ桑名が終点となる。

桑名には1時間ばかりいただろうか。
次の名古屋行で弥冨まで。

揖斐川、長良川を続けざまに渡り、そして木曽川。

愛知県の始点、弥冨は小さな町だった。
名鉄の一路線がここで終点を迎え、駅前には廃墟となった商店が、かつて確実にそこにあった時代を見せつけるように残っている。

2分ほど歩くと、町にはそぐわない立派な近鉄駅があった。
町は進化したのか。
それとも止まってしまったのか。
そんなことを考えながら暖かな日差しの下で次の名古屋行を待った。

やってきたのはわずかに2両を連ねたものだった。

名古屋からの豊橋行は4両編成。

蒲郡の競艇場の先に見える三河湾。
東海の景色を見直し、豊橋からは浜松行の4両編成。

弁天島に浜名湖。
遠州鉄道駅も確認した。
遠鉄は百貨店も持っていたのか。
どうやらオレは浜松をよくは知らないらしい。
浜松も今じゃ静岡に次いで政令指定都市。

その静岡に行く列車も4両編成だった。
大井川、安倍川。
馴染みの風景は次いで大都会に変わる。

浜松静岡間は約70分。
このあたりの東海道はとても長く感じる。

熱海行はすぐにきた。
清水からは富士山が覗き、何度も隠れては姿を現し、楽しませてくれる。

風光明媚な由比海岸に富士川。
いつか月が見えた橋からは富士山が見えた。

富士駅では赤富士になっていて、思わず降りる。
富士山に向かって商店街が続く様に旅の素晴らしさを感じていた。

おあつらえ向きの沼津行がやってきた。
夕食は沼津駅でとると決めていた。
ホームのおでん屋で熱燗をひっかけるんだよ。

さらに味をよく知る美味い「駅そば」。
沼津は「駅そば」発祥地とのこと。

おでん屋のオバチャンは陽気で、「今日のこの気候はおかしいね」と真面目な顔で言い、「日本人なら一度は富士山に登るべき」で、「富士山はこのあたりから見るのが一番いい」とも。
「富士宮に行ってみな。近すぎて怖いよ。」

いい夜だった。
熱海行から東京行。

小田原の手前で彼女にメールを送る。
そして彼女からは今までで一番長いメールが届いた。
都内の高級ホテルでヴァカンス気分を味わっているらしい。

記録的な暖冬下の2月は、伊吹山と富士山にだけ雪を残していた。

関連記事

2018年秋【サンキューちばフリーパスでめぐる上総下総安房旅】最終日(松戸-五井-大原-安房鴨川-松戸)その2-養老渓谷、上総中野、大多喜、国吉、大原(小湊鉄道/いすみ鉄道)

鉄旅日記2018年9月23日・・・養老渓谷駅、上総中野駅、大多喜駅、国吉駅、大原駅(小湊鉄道/いすみ

記事を読む

「車旅日記」2005年春【松本から富山へ。今にして思えば、なぜこの旅を思い立ったのか思い出せないのでございます。】最終日(富山-岩瀬浜-糸魚川-松本)走行距離218㎞ その1-アパホテル富山駅前、城川原駅、岩瀬浜駅、東富山駅、中滑川駅、滑川駅、魚津駅、石田駅、電鉄黒部駅、入善駅

車旅日記2005年4月30日 2005・4・30 9:10 アパホテル富山駅前1107号室 どこ

記事を読む

「車旅日記」1996年秋【夏をあきらめきれず、秋。再び夏のルートへと向かったのでございます。】初日 (東京‐三国峠‐新潟)- 橋本、拝島、東松山、籠原駅、高崎、月夜野情報サービスセンター、猿ヶ京湖城閣、越後湯沢駅、堀之内パーキング、道の駅豊栄

車旅日記1996年11月1日 1996・11・1 12:13 東京町田 昨夜の決意は固かったけど

記事を読む

「車旅日記」2006年皐月【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】5日目(青森-八戸-気仙沼-女川-安達)その2-宮古駅、吉里吉里駅、盛駅、大船渡駅、気仙沼駅、女川駅、石巻駅、利府駅、道の駅あだち

車旅日記2006年5月6日・・・宮古駅、吉里吉里駅、盛駅、大船渡駅、気仙沼駅、女川駅、石巻駅、利府駅

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初夏【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】最終日(松阪-東京)-松阪、鳥羽、伊勢市、宇治山田、亀山、名古屋、豊橋、浜松、熱海(近鉄山田線/参宮線/紀勢本線/関西本線/東海道本線)

鉄旅日記2008年7月21日・・・松阪駅、鳥羽駅、伊勢市駅、宇治山田駅、亀山駅、名古屋駅、豊橋駅、浜

記事を読む

「鉄旅日記」2017年春【近鉄に乗る日々】最終日(JR難波-東京)その2-大曽根、勝川、春日井、中津川、上松、原野、広丘、みどり湖、相模湖、豊田(中央本線/篠ノ井線)

鉄旅日記2017年3月20日・・・大曽根駅、勝川駅、春日井駅、中津川駅、上松駅、原野駅、広丘駅、みど

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】初日(東京-桑名-阿下喜-西藤原-四日市-内部-西日野-津)その1-金町、西桑名、楚原、阿下喜、麻生田、丹生川(常磐線/三岐鉄道北勢線/三岐鉄道三岐線)

鉄旅日記2018年12月22日・・・金町駅、西桑名駅、楚原駅、阿下喜駅、麻生田駅、丹生川駅(常磐線/

記事を読む

「車旅日記」2000年夏Part.2【友を訪ねて備後福山へ。長門宇部へ。2000㎞に及ぶ長大な旅路でございました。】2日目(琵琶湖志賀-福山)桂川PA、三木SA、白鳥PA、篠坂PA、芦田川畔

車旅日記2000年8月13日・・・桂川PA、三木SA、白鳥PA、篠坂PA、芦田川畔 2000・8・1

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その4‐多治見、坂祝、美濃太田(太多線/高山本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・多治見駅、坂祝駅、美濃太田駅(太多線/高山本線) 14:19 多治

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】2日目-友人夫婦と過ごした一日

車旅日記1996年5月4日 1996年5月4日の記憶 一夜明けた。 友人夫婦はそこでしっか

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】最終日(新津-東京)その2‐会津若松、郡山富田、喜久田、郡山(磐越西線)

鉄旅日記2020年4月5日・・・会津若松駅、郡山富田駅、喜久田駅、郡山

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】最終日(新津-東京)その1‐新津、馬下、津川、喜多方(磐越西線)

鉄旅日記2020年4月5日・・・新津駅、馬下駅、津川駅、喜多方駅(磐越

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その5‐小国、坂町、新津(米坂線/羽越本線)

鉄旅日記2020年4月4日・・・小国駅、坂町駅、新津駅(米坂線/羽越本

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その4‐置賜、高畠、米沢(奥羽本線)

鉄旅日記2020年4月4日・・・置賜駅、高畠駅、米沢駅(奥羽本

「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その3‐仙台、北山、葛岡、山形(仙山線)

鉄旅日記2020年4月4日・・・仙台駅、北山駅、葛岡駅、山形駅(仙山線

→もっと見る

    PAGE TOP ↑