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「鉄旅日記」2015年春【名鉄電車2DAYフリーきっぷで行く、中京旅】初日その1(東京-岩倉)-蒲郡、三河鳥羽、吉良吉田、西尾、桜町前、新安城、知立、猿投、赤池、豊田市、新豊田(名鉄蒲郡線/名鉄西尾線/名鉄本線/名鉄三河線/名鉄豊田線)

公開日: : 最終更新日:2020/09/03 旅話 * 結婚後2015年

鉄旅日記2015年3月7日その1
2015・3・7 10:41 蒲郡(がまごおり)駅(東海道本線/名鉄蒲郡線 愛知県
青春18きっぷで、池袋、東京、沼津、静岡、浜松と乗り継ぐ。

よく眠った。
そしたらもう浜松だ。
浜名湖を始めとする遠州の風景に心を奪われ、新所原を過ぎて右手に現れる立岩の存在に初めて気付いた。
この区間では、浜名湖弁天島周辺を例外として、いつもぼおっとしていたんだろう。

鷲津を過ぎる頃に現れる浜名湖の奥江を見離さないように眺めながらそんな過去を少し恥じた。
その思いは豊橋でも去来した。
幸公園、豊橋鉄道・・・。
降りてまた歩いてみたい。

そして今、名鉄に乗り込んでいる。
蒲郡から3駅進んで言えることは、名鉄線ではまだ自動改札化は行われていないらしいということだけだ。

11:04 三河鳥羽(みかわとば)駅(名鉄蒲郡線 愛知県)
数分の停車。

とうとう三河湾に手が届く距離まで接近できた。
念願といっていい。
以前東海道本線の三河大塚駅で降りて試みてみたが、あまりに遠くて引き返したことがある。

東海道本線中で圧倒的に寝ていることが多い区間だが、好きな風景が続く区間であることもまた事実だ。
ひとつ手前まで古色蒼然とした駅が続きここでも期待したが、三河鳥羽に駅舎はなかった。

駅を離れてしばらく進むと目の前がふいに白くなり、海岸線に出たかと思いきやビニールハウスだった。

11:12 吉良吉田(きらよしだ)駅(名鉄蒲郡線/名鉄西尾線 愛知県)
「忠臣蔵」の吉良上野介義央を生んだ名族吉良氏の根拠地。
若き日の徳川家康と三河の覇権を争った事は、今まで見てきたどの家康伝でも簡単にしか触れておらず、小説の題材として適当ではないのか、詳細を知る者はごく稀だと思われる。

吉良吉田駅は終着駅だ。
蒲郡からも新安城からもここで一旦行き止まりになる。
かつてはこの先まで線路が伸び、矢作川を越えて碧南に至るルートがあった。
その線が廃止されたのは2004年の事だという。
新世紀を生き残ることができなかった鉄道地帯。
いつの時代も文化に対する慈悲が足りない。

ここ吉良吉田駅前には雑貨屋が一軒あるきりだった。
ここではもう自動改札化が実現されていた。

11:31 西尾(にしお)駅(名鉄西尾線 愛知県)
憧れを抱いていた西尾の街での印象について、今回は西尾駅の高架ホームから見渡しただけのものに留めておこうと決心して、4分後に到着した次の列車に乗って離れた。
駅前の敷地は埋まらず、お城が見えるわけでもない。

文化的な街だと聞いていたが、駅から眺めた街はありきたりなものだった。

11:44 桜町前(さくらまちまえ)駅(名鉄西尾線 愛知県)
西尾駅から急行に乗って最初の停車駅で降りたみた。気づいてみれば、敷かれているレールは単線だった。
駅前のスーパーでタバコを吸うか迷った。
喫煙所には初老のご婦人が先客としていた。
結局、タバコの箱はポケットにしまわれたままだった。
違うんだ。そのご婦人は関係ない。
仕事の電話をかけなきゃいけなかったんだ。

周辺の彩りは乏しく、自転車置き場に埋もれたような駅前で、タバコの話を持ちだしたのは、次の列車がくるまでの10分の間に何ができるかと迷ったことを言いたいがためだった。
列車は桜町前を出て、しばらくすると矢作川を渡った。

ここはまだ三河。
桜井駅に着いたが、高架からの風景の彩りはやはり乏しい。

12:08 新安城(しんあんじょう)駅(名鉄本線/名鉄西尾線 愛知県)
名鉄の大きなターミナル駅でもある新安城駅は、東海道本線を跨いだ先の街外れにある。
北口は集合住宅の1階に組み込まれ、南に駅舎はなく、改札口は地下にある。
あまり見ない構造だ。
両出口とも飲食には困らない程度の店が散見された。

ここで名鉄本線に乗り換える。

12:19 知立(ちりゅう)駅(名鉄本線/名鉄三河線 愛知県)
ここで三河線に乗り換える。
複雑な構造をした大鉄道駅だ。
高架化への改良が進行しているようで、ホーム間の移動に若干のストレスがある。

駅を降りる。
ごく狭い商圏ながら昭和人をして懐しい気持ちにさせる商店街が放射状に駅に向かっている。
ささやかだけど賑やかな駅前風景だ。
帰りにまた降りてみようか。

首都圏内でも車内吊り広告に空きを見つけることがあるが、名鉄ではどの列車もほぼ広告枠は埋まっていて感心する。

12:59 猿投(さなげ)駅(名鉄三河線 愛知県)
豊田市駅までは満員だった名鉄三河線猿投行き。
家に帰る群れなのか、豊田あるいはその先に向かう群れなのかオレには分からない。

豊田は集客を見込めそうな街に見えた。
線路と畑と住宅街がそれぞれ一直線に伸びる風景をしばらく眺めることとなった車中。
上空から眺めたとしたらアメリカあたりの大農場みたいでそこそこ壮観だろう。

猿投も豊田市内とのこと。
終着駅のあの場所に一体何があるのか。
6分の滞在で納得できる答えを見つけることが困難な駅前だった。

実は吉良吉田の場合と同じように2004年まではこの駅の先に続きがあったという。
名鉄には2004年問題があったのだろう。
初めて岐阜を訪ねた際に路面を走る岐阜市内線に感動したが、二度目ではもう市内を行き交う路面電車の姿はなかった。
あの魅力的な線が消えたのもその頃のことだろうか。

豊田線との分岐駅である梅坪まで戻る。

13:38 赤池(あかいけ)駅(名鉄豊田線/名古屋市営地下鉄鶴舞線 愛知県)
梅坪で豊田線に乗り換え、終点の赤池へ。

豊田線の沿線には「愛知池」の他に特徴あるものを見いだせず、延々と郊外風景を眺め続けていた。
海からは離れ、山も見えず、東京町田の故郷のあたりに似ていなくもないが、ピース片がいくつも欠けたパスルを見ているような気分だった。

赤池は地下鉄鶴舞線との接続駅で、地上に出た時間は仕事の電話で費やしてしまった。
「愛知銀行」のロゴが刻まれた駅舎は金融機関の建物みたいで、格調高く見えなくもない。

豊田市駅まで戻る。

新豊田(しんとよた)駅(愛知環状鉄道 愛知県)にて

14:14 豊田市(とよたし)駅(名鉄三河線/名鉄豊田線 愛知県)
この視線の先に豊田スタジアムがある。
地上に下りればスタジアムに向けてアーケードが続いている。
矢作川の河畔にスタジアムを含めた公園があるらしい。
その方角を眺めて、やけに大きな橋が見えると思ったら、どうやらそれがスタジアムで、レインボーブリッジみたいにとぐろを巻いていて、同じくレインボーブリッジのように点滅している。

これは文句のつもりではないのだが、最近はメタリック調の尖った建造物がやけに多い気がしていて、現代建築もかなり画一化された印象を受ける。
何にでも流行り廃りがあるものだが、新装された駅についても同じことが言える。
豊田スタジアムの全容を見たわけじゃないので、これ以上は言わない。

何やらお城らしきものも見えた。
宝くじ成金だか土地成金だかが建てたお城的建造物がこの国にはいくつか存在するが、車窓から見えたそのお城もどことなくチープで、大方そういった代物だろうと思わせた。

サッカーワールドカップもサザンオールスターズもやってきた街は、松坂屋や名鉄ホテルが愛知環状鉄道新豊田駅とを結ぶ歩道橋の隙間を埋めるように並んでいるが、発展途上中なのか完成形なのか判別がつかない。
工事中を表すセキュリティエリアを見かけなかったから、街としてすでに完成しているのかもしれない。

今日はJリーグの開幕戦で、臨時切符売り場が改札前に設けられていた。
豊田とはこういう街だったか。
知らなかった街、オレにとって新しい街に下りた時の気持ちは常に清々しい。

ここから三河線のもう一方の終着駅、碧南駅へ。

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