*

「鉄旅日記」2009年秋【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】5日目(松浦-若松)その1-松浦、有田、伊万里、唐津、筑前前原、姪浜、天神、西鉄福岡、博多(松浦鉄道/筑肥線/福岡市地下鉄空港線)

公開日: : 最終更新日:2023/07/05 旅話, 旅話 2009年

鉄旅日記2009年9月22日・・・松浦駅、有田駅、伊万里駅、唐津駅、筑前前原駅、姪浜駅、天神駅、西鉄福岡駅、博多駅(松浦鉄道/筑肥線/福岡市地下鉄空港線)
2009・9・22 6:44 松浦(まつうら)駅(松浦鉄道 長崎県)
交通センターを兼ねた松浦駅に人の姿はなく、昨日の雨は上がらない。

志佐川が玄界灘へと出る町は小さく、商店街の灯は僅かだったが、やけにスナックの数が多かった。
場末の印象は否めない。
迷いこんだ犬がうろうろしていて、オレの姿を確認すると道を譲った。

たった一人の同乗者、関西弁のオバチャンが松浦駅での10分近くの停車を呪い、オレに声を掛けてきた。

沖合には元寇の際に、元軍によって島民ことごとくの命が絶たれた鷹島が浮かび、梶谷城址はそんな海洋民族が暴れた海域に睨みを利かせている。

松浦にて

8:43 有田(ありた)駅(佐世保線/松浦鉄道 佐賀県)
松浦海岸線はひっそりとしていた。
雨は止まない。

伊万里では行き止まりになり、列車は後ろに進むように方向を変える。
そして終点の有田へ。
有田はJR佐世保線との接続駅でもある。

松浦で声を掛けてきたオバチャンが、「ニイチャンについていけば間違いあらへん」と、階段で再び声を掛けてきた。
陽気なかわいらしいオバチャンだった。

土産でもと思っていたが、それを売る店がない。
有田焼の町で観光地然としているかと思っていたが、駅前のパチンコ屋は潰れたまま放っておかれ、角のパン屋しか開いていない。

駅前通りは小さな川を渡ると行き止まりになる。
そこで町は終わる。
酒場は見かけなかった。

ふとハンバーガーや牛丼が食べたくなったが、このあたりじゃそんなものはない。
「当たり前」と、普段東京で口にする言葉は、実は東京でしか通用しない言葉ではないのかと思う。

博多行の特急がやってきて、多くの人々が乗った。
伊万里に戻る。

9:39 伊万里(いまり)駅(筑肥線/松浦鉄道 佐賀県)
焼物鉄道で終着駅の伊万里へ。
深い入り江の先に町がある。

先に書いたとおり伊万里駅は終着駅の構造になっている。
乗換のJR筑肥線は通りを挟んで、別の駅舎から発車する。
なかなかに興味深い駅だ。

松浦鉄道が国鉄松浦線時代は、線路はこのように分断されていなかったようだ。

駅前風景の描写しかできないが、なかなかに賑やかで、歓楽街もあり、観光地らしい人通りがあった。

伊万里駅前風景

11:05 唐津(からつ)駅(筑肥線/唐津線 佐賀県)
伊万里を発車すると、肥前の田舎風景に感嘆する。
肥前長野駅の朽ち果てそうな駅舎には凄味があった。

山本で唐津線と合流するまで、圧倒されるような田舎風景が続いた。

唐津に着いて、京町、呉服町アーケードを歩き、市役所まで。
旧唐津城の肥後堀と城門が残されている。

いくつか土産物屋を覗くが、何がいいのかまとまりがつかない。
食事には早く、町を出る。

車窓から唐津城が見える。
松浦川橋梁から再び唐津城を見る。
そして列車は虹ノ松原へ。

唐津の一風景

11:57 筑前前原(ちくぜんまえばる)駅(筑肥線 福岡県)
筑肥線はここで3両を増結して博多進入の準備を整えた。

5年前のオレもここに寄って、最後の目的地、博多への進入の準備を整えた。
あの日、今日と同じように唐津街道を通って福岡空港に向かったんだ。

しばらく車窓には玄界灘が見えていたが、やがて消えて、高速道路が近づいてきて、風景は平凡になってきた。

12:25 姪浜(めいのはま)駅(筑肥線/福岡市地下鉄空港線 福岡県)
今宿を過ぎる頃、車窓には再び玄界灘が現れる。

事前購入していた長崎を始発とする2枚目の切符の終点はこの駅。
思わず降りてみる。

マンションが立ち並ぶ駅前の特徴をうまく表現できない。
都市近郊の風景といえばいいだろうか。

近くに元寇の際の防塁が残り、浜からは能古島行のフェリーが出る。

ここから最早玄界灘は見えないが、観覧車が見える。

高架を走っていたが、これより列車は地下鉄空港線になる。

13:28 天神(てんじん)駅(福岡市地下鉄空港線/福岡県)
博多入り。
地下鉄は思ったより混んではいない。

新天町で昼食。
豚骨ラーメンくらいしか思い浮かばない。

博多はやはり他の九州の街とは比較にならないくらい大きく、どこに行けばいいのか分からない。
博多駅の方角がどこなのかも分からない。

西鉄の終着駅、西鉄福岡が天神の中心だった。

西鉄福岡(にしてつふくおか)駅(西鉄本線/福岡県)にて

14:17 博多(はかた)駅(東海道・山陽・九州新幹線/鹿児島本線/篠栗線/博多南線/福岡市地下鉄空港線 福岡県)
博多口の駅舎は工事中だった。
とても残念だ。
あの懐かしい姿を記録に残したかった。

大博通りは迫力がある。
あの駅前風景はスケールが大きくて好きだ。

博多南線に乗るつもりでいたけれど、なぜだか案内表示を見つけられない。
どこから出るのだろう。
まぁいい。
次回に回そう。

土産物屋を探して時間を食ってしまった。
随分購入してしまったが、送料が高いのには閉口した。

雨は止まない。

関連記事

「鉄旅日記」2016年夏【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】最終日(大館-東京)-大館、十和田南、荒屋新町、前沢、一ノ関、愛宕、国府多賀城、陸前山王、北白川、東白石、蒲須坂、片岡(花輪線/東北本線)

鉄旅日記2016年8月13日・・・大館駅、十和田南駅、荒屋新町駅、前沢駅、一ノ関駅、愛宕駅、国府多賀

記事を読む

「鉄旅日記」2012年初冬【週末パスで、甲信越途中下車旅】最終日(長野-東京)その2-小諸、岩村田、佐久平、中込、臼田、小海、野辺山、清里、大月(小海線、中央本線)

鉄旅日記2012年12月9日その2・・・小諸駅、岩村田駅、佐久平駅、中込駅、臼田駅、小海駅、野辺山駅

記事を読む

「鉄旅日記」2018年師走【伊勢のいくつもの終着駅に降りまして、神島で2018年最後の満月を眺めたのでございます。】最終日(神島-鳥羽港-伊良湖岬-三河田原-豊橋-東京)その3-三河田原、新豊橋、豊橋、東静岡、沼津(豊橋鉄道渥美線/東海道本線)

鉄旅日記2018年12月24日・・・三河田原駅、新豊橋駅、豊橋駅、東静岡駅、沼津駅(豊橋鉄道渥美線/

記事を読む

「車旅日記」2006年初夏【これが最後の車旅でございます。鈴鹿山脈を回るように、終着駅を探して走ったのでございます。】最終日(近江八幡-長浜-揖斐-岐阜)-ホテルはちまん、近江八幡駅、安土駅、彦根駅、長浜駅、垂井駅、美濃赤坂駅、揖斐駅、木知原駅

鉄旅日記2006年7月17日 2006・7・17 8:26 ホテルはちまん607号 昨日、鈴鹿山

記事を読む

「鉄旅日記」2006年如月【鉄道旅に目覚め、1泊2日で房総半島にまいりました。】初日-佐倉、成東、大網、上総一ノ宮、上総興津、安房鴨川、館山、安房勝山(常磐線/成田線/総武本線/東金線/外房線/内房線)

鉄旅日記2006年2月4日 2006・2・4 某リゾートクラブ安房勝山 よく晴れて冷たい、概ね気

記事を読む

「鉄旅日記」2017年冬【会津へ。会津へ行きたかったのでございます。】初日(東京-下今市-会津高原尾瀬口-会津若松)その2-会津荒海、会津田島、会津下郷、塔のへつり、湯野上温泉、西若松(会津鉄道)

鉄旅日記2017年12月2日・・・会津荒海駅、会津田島駅、会津下郷駅、塔のへつり駅、湯野上温泉駅、西

記事を読む

「車旅日記」2003年夏【北海道初上陸。2,300㎞を移動した5日間の記録でございます。】3日目(北見-羅臼-根室-帯広)走行距離682㎞ -北見東急イン、美幌駅、摩周湖、知床斜里駅、羅臼、根室駅、納沙布岬、釧路駅

車旅日記2003年8月15日 2003・8・15 7:37 北見東急イン1122号室 朝靄の街に

記事を読む

「鉄旅日記」2020年如月【東日本大震災で被害を受けた大船渡に泊まりにまいりました。山田線完全乗車も目指しておりましたが・・。】2日目(大船渡-釜石)その1‐大船渡、盛、綾里、唐丹(大船渡線/三陸鉄道リアス線)

鉄旅日記2020年2月23日・・・大船渡駅、盛駅、綾里駅、唐丹駅(大船渡線/三陸鉄道リアス線) 2

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】初日(東京-五所川原)その3‐小牛田、一ノ関、盛岡、八戸、野辺地(東北本線/IGRいわて銀河鉄道/青い森鉄道)

鉄旅日記2019年11月2日・・・小牛田駅、一ノ関駅、盛岡駅、八戸駅、野辺地駅(東北本線/IGRいわ

記事を読む

「鉄旅日記」2014年秋【休日おでかけパスで、関東ローカル旅】その1-日進、宮原、加茂宮、北大宮、大宮公園、土呂、東鷲宮、鷲宮、栗橋、古河、新古河、野木、間々田、岩舟(川越線/東北本線/両毛線)

鉄旅日記2014年11月3日その1・・・日進駅、宮原駅、加茂宮駅、北大宮駅、大宮公園駅、土呂駅、東鷲

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】2日目(高山-速星)その2‐中滑川、滑川、猪谷、宇奈月温泉、宇奈月、寺田(富山地方鉄道本線)

鉄旅日記2020年3月21日・・・中滑川駅、滑川駅、宇奈月温泉駅、宇奈

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】2日目(高山-速星)その1‐高山、打保、猪谷、富山、電鉄富山(高山本線)

鉄旅日記2020年3月21日・・・高山駅、打保駅、猪谷駅、富山駅、電鉄

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その6‐渚、高山(高山本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・渚駅、高山駅(高山本線) 17:5

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その5‐飛騨金山、下呂、禅昌寺、飛騨萩原、上呂(高山本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・飛騨金山駅、下呂駅、禅昌寺駅、飛騨萩

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その4‐多治見、坂祝、美濃太田(太多線/高山本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・多治見駅、坂祝駅、美濃太田駅(太多線

→もっと見る

    PAGE TOP ↑