*

「車旅日記」1997年夏 2日目(新潟-象潟-田沢湖付近)-道の駅豊栄、道の駅加治川、道の駅朝日、道の駅鳥海、蚶満寺、道の駅西目、八津駅【男鹿半島を目指した夏。友と過ごし、旧友と再会したみちのく旅でございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/10 旅話, 旅話 1997年

車旅日記1997年8月14日

1997・8・14 4:35 7号国道‐豊栄(道の駅)
出発。
友との再会に向けて。

夜は完全に明けていない。
でも紛れもなく朝がやってきている。

これから空は一番美しい時を迎えるだろう。

5:23 7号国道‐加治川(道の駅) 408㎞
北に来ると朝が涼しい。
涼しいというよりもむしろ寒い。

道のコンビニに寄り、おにぎりを頬張り、ここでリラックスの時。
体は正常に機能している。
そして気温はだんだんと上がっていく。

まだ完全に眠りから覚めていないけど、走るにはいい時間帯だ。
緑がまぶしく空が広い。
田園地帯には薄い靄が立ち込めて、幽玄さをまとう。

さらにこれからどんな朝の景色が見られるだろう。

ここではオレと同じように歯ブラシをくわえて、眠たげに便所にやってくる男たちと出会った。

うん、おはよう。
いい朝だ。

6:10 7号国道‐朝日(道の駅) 445㎞
いい朝がきている。
いい天気だ。

路上を太陽が照らし、一瞬オレは隠れようとした。
何より太陽が一番偉大で、一番美しい時があった。

山々には重層な靄がかかっている。
この世で動き出している人間はまだまばらだろう。

人の動きとともに自然はその本来の姿を隠してしまう。
だが今オレはそれを目にしている。

車を止めないわけにはいかなかった。

7:12 7号国道‐温海(道の駅) 486㎞
ここで日本海を眺めるのは2度目になる。
海ほど見ていて飽きないものはない。

同じように2人の中年男性が石に座ってじっと眺めていた。
何か思うところがあるのだろう。
今からあの場所に戻っても、まだそうしているかもしれない。

11月にはここで彼女への土産を購入した。
この記憶を共有できる者を持たないが、いい思い出になっている。

今回はもっと先へ行く。
ずっと先に行く。
きっと気に入った場所も見つかるだろう。

さっきはライダー姿の素敵な女性を見つけた。
しばらく見惚れたよ。

8:53 7号国道‐鳥海(道の駅) 560㎞
みんなそれぞれの夏を楽しんでいる。

上半身裸で自転車にまたがった2人の外人。
さらに2人の青年。
行きつけの海岸にでも向かったのだろう。

こういう場所に来て感心するのは、みんな遠出の楽しみ方を知っていることだ。
それぞれのスタイルで、ソフトクリームをぱくついたりしている。

オレもオレだ。
なかなか見かけないスタイルでいる。

約束の場所に行けば、もう一人似たような男が待っている。
彼は今頃どこらあたりを走っているのだろう。
オレの方は約束の時間を守ることができるだろう。

日本海が素晴らしい。
田園風景も申し分ない。

太平洋側よりこっちを気に入っている。

この喜びを分かち合える者もまた持たないけれど。

9:54 蚶満寺 578㎞
ここに立ち寄れる時間ができてよかった。

旅には早起きが必要だ。
この場所をとても気に入っている。

雨の九十九島もよかったけど、やはり風景の基本は晴天のようだ。
石に座ってしばらく九十九島を眺め、心置きなくのんびりしたよ。

風景に動きはなく、時折鳥や人が参加する。
オレの後ろからこの風景を眺めていた者は、微動だにしないひとりの男の背中と一緒に九十九島を覚えているだろう。
もっともそんなヤツがいた気配はないけれど。

この寺も賑わってきた。
もう行くとしよう。

約束の時間まであと3時間。
旅に一番相応しくないのは焦燥だから。

トイレのチップボックスには前回よりも多くのコインを入れられたはずだ。
それだけでも満足。

10:35 7号国道‐西目(道の駅) 602㎞
もうじき友に会うためのルート変更地点。
そしてそこからオレの道はさらに北へ延びる。

前回はここを最北の地として東京へ帰った。

旅はいよいよこれから。

さあ体を伸ばしておこう。

13:00 八津駅 690㎞
約束の場所に、約束の時間に着いている。

ここは再会の場所に相応しいとも言えるし、またその逆もありうる。

だいいち駅への案内表示が見当たらない。
さっきの勘が働かなければ、ここを探し出すことは不可能だっただろう。

そういうわけで彼がここを探し出せる保証はない。
それにしてもローカル線らしい駅だな。

周囲には誰もいない。
列車がやってくる気配もない。
便所はあったが使わなかったよ。

彼はやってくるだろうか。

まだ25分の猶予はあるが。

関連記事

「鉄旅日記」2020年睦月 初日(東京-湯沢)その1‐金町、北千住、上野、宇都宮、黒磯(常磐線/東北本線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

鉄旅日記2020年1月11日・・・金町駅、北千住駅、上野駅、宇都宮駅、黒磯駅(常磐線/東北本線)

記事を読む

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その1 ‐新静岡、静岡、由比、富士、芝川(東海道本線/身延線)/駿府城址 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・新静岡駅、静岡駅、由比駅、富士駅、芝川駅(東海道本線/身延線)/

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】初日(東京-大阪茨木 R246→R1→名神高速)その3-関駅、その後

車旅日記1996年5月3日 16:36 関駅 あれから2時間経ってようやくここに戻ってきた。

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】最終日 北陸より東京へ‐その3(R20)諏訪湖、韮崎、道の駅甲斐大和

車旅日記1996年5月6日 16:28 諏訪湖 松本市内を通過して塩尻峠を下りていく。 塩尻峠は

記事を読む

「鉄旅日記」2022年盛夏 最終日(大津-東京)その1 ‐大津、関ヶ原(東海道本線)/ホテルアルファーワン大津【讃州高松に時空の友を訪ねて。小海線、津山線、播但線、山陰本線の駅旅も印象深い旅でございます。】

鉄旅日記2022年8月15日・・・大津駅、関ヶ原駅(東海道本線)/ホテルアルファーワン大津

記事を読む

「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-米内沢)その2‐小牛田、瀬峰、田尻、新田(東北本線)/伊豆沼 【大人の休日倶楽部パスで東北へ。新幹線、在来線特急乗り放題でございます。続くコロナ禍ではございますが、約半年の辛抱の時を過ぎて、天候にも苛まれながら秋田内陸縦貫鉄道に乗りに行きました。】

鉄旅日記2021年4月17日・・・小牛田駅、瀬峰駅、田尻駅、新田駅(東北本線)/伊豆沼 8:

記事を読む

「鉄旅日記」2020年初秋 初日(東京-高松)その3 ‐坂本比叡山口、びわ湖浜大津、大津(京阪石山坂本線/東海道本線)/大津港 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年9月19日・・・坂本比叡山口駅、びわ湖浜大津駅、大津駅(京阪石山坂本線/東海道本

記事を読む

2018年初秋 最終日(桑名-東京)その1-桑名、養老、大垣、揖斐、垂井、美江寺、本巣、樽見(養老鉄道/東海道本線/樽見鉄道) 【JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」でめぐる東海旅】

鉄旅日記2018年9月16日・・・桑名駅、養老駅、大垣駅、揖斐駅、垂井駅、美江寺駅、本巣駅、樽見駅(

記事を読む

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その2 ‐十島、鰍沢口、甲斐住吉、国母、常永(身延線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・十島駅、鰍沢口駅、甲斐住吉駅、国母駅、常永駅(身延線) 1

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 初日(東京-下北)その2-村崎野、六原、盛岡、八戸、野辺地、下北(東北本線、IGRいわて銀河鉄道、大湊線) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】

鉄旅日記2016年3月19日その2・・・村崎野駅、六原駅、盛岡駅、八戸駅、野辺地駅、下北駅(東北本線

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    PAGE TOP ↑