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「鉄旅日記」2009年秋【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】初日(東京-新山口)その1-金町、北千住、東京、岡山、笠岡、尾道、糸崎、入野(常磐線/山手線/東海道山陽新幹線/山陽本線)

公開日: : 最終更新日:2020/09/12 旅話 * 結婚前2009年

鉄旅日記2009年9月18日
2009・9・18 4:50 金町(かなまち)駅(常磐線 東京都)
夜明け前。
星が輝く空が群青色のグラデーションを見せている。
美しい。

京成ホームにも人影があり、JRホームの待ち人の多さに驚いている。
葛飾下町もまた、新宿や渋谷のように浅い眠りを日々繰り返しているようだ。

いい気分だ。
昨日の帰り際、愛していると言えなかったけど、心に曇りはない。

5:08 北千住(きたせんじゅ)駅(常磐線/東京メトロ/東武伊勢崎線/つくばエクスプレス 東京都)
早くも計画に齟齬が生じた。
乗換時間が2分しかないことを忘れていた。
でもまだ東海道新幹線の始発には間に合う。
落ち着きを失うことはないじゃないか。

彼女が暮らす街、北千住。

今朝早く、花束を抱えた美しい女性がこの街に帰ってきたはずだ。

そう、昨日は彼女の誕生日だったんだ。

5:45 東京(とうきょう)駅(東海道・山陽新幹線/東北・秋田・山形新幹線/上越・長野新幹線/東海道本線/中央本線/総武本線/山手線/京浜東北線/横須賀線/京葉線/東京メトロ 東京都)
朝一番の「のぞみ1号」自由席に乗り込んでいる。
岡山まで。

今日は平日。
ビジネス客と旅行者が半々だ。
思わずビールを購入。

上天気。
台風の心配もいらない。

乗客が増えてきた。
東京の朝は早い。

9:32 岡山(おかやま)駅(山陽新幹線/山陽本線/赤穂線/津山線/吉備線/伯備線/宇野線/瀬戸大橋線 岡山県)
この駅を経由するのは今年3度目。
すっかり馴染みの街になった。

発着音は「桃太郎」。

「駅そば」は薄味で、オバチャンが話しかけてくる。

空は薄曇り。

10:50 笠岡(かさおか)駅(山陽本線 岡山県)
かつての県庁の町。
当時は小田県といったらしい。

明治を迎えるまでは天領。
県庁跡は代官所跡でもある。
現在は小学校の校門に転用されている立派な門がこの町のシンボル。

そして港。
笠岡港は瀬戸内海につながる狭い水路の先にある。
瀬戸内の島影はこの町からは遠い。

古い町並に歓楽街は見当たらず、県庁通りを行きつ戻りつして駅に戻る。

再び車中。
大門駅着。

「麻生がやる」。
自民党の古いポスターが何枚も貼られている。

皮肉とは見えなかったが、自民党はここでも負けたのだろう。

ここ岡山で、前回の参院選で現職の片山虎之助氏が「姫の虎退治」に遭ってから、この流れは始まった。

大きな街に入ってきた。
じきに福山に着く。

12:32 尾道(おのみち)駅(山陽本線 広島県)
ここから尾道城が見える。
あのあたりまで登れば尾道水道も見えるだろう。
映画「さびしんぼう」で見た風景だ。

かつて訪れた際も今回も、あの風景を求めて古寺巡り道を上がったけど、すぐに下りてしまった。
ひとりきりだ。
下の世界を歩こう。

レトロな商店街を歩き、尾道水道沿いを行き来して、しまなみ海道の大橋を遠くに望む。
かつてあの橋を渡った際にストーンズをかけていたことを覚えている。

女性旅行者を多く見かけるこの町を、2週間前に彼女も訪れている。
彼女はこの町に何を感じたのだろう。

造船所のある町には昭和の匂いが香る。
そんな町が好きだよ。

ここから瀬戸内に沿って。

尾道の町並



13:06 糸崎(いとざき)駅(山陽本線 広島県)
廃れてしまったかつての大鉄道駅周辺に旅行者の目を引くものはない。
駅員の姿は見当たらず、構内だけがやたらに広い。

この駅に降りてみたいと思った理由が、かつて通った際に、いくつもの線路が敷かれたその広大な駅構内の偉容に打たれたからだ。

人気のない駅前で、駅を写していたら交番の巡査に職務質問を受けた。
「なぜ?」と聞けば、駅を撮っていたからとのこと。

この駅に重要な機密でも隠されているとでもいうのか?
オレはスパイか?

不愉快な記憶だが、この町のせいじゃない。

13:57 入野(にゅうの)駅(山陽本線 広島県)
ここらあたりじゃ、まだ蝉の声が聞ける。

長大な貨物列車が通り過ぎる。

普段仕事で世話になっている代議士先生の事務所に電話をかけた。

視線の先には幅の狭い川と、灰皿の脇に座り込んでタクシー会社に電話をかける男。

向かいの幼稚園からお遊戯の歌が聞こえてくる。

鰯雲が浮かび、たまに降り注ぐ日差しは強い。

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