「鉄旅日記」2017年夏【私鉄王国で過ごす夏】3日目(姫路-十三)その1-山陽姫路、山陽網干、飾磨、大塩、高砂、山陽垂水、垂水、滝の茶屋、山陽塩屋、塩屋、山陽須磨(山陽電車本線/山陽電車網干線)
鉄旅日記2017年8月13日
5:03 山陽姫路(さんようひめじ)駅(山陽電車本線 兵庫県)
ライトアップされた姫路城は随分大きく見えた。
工事中だった駅前広場も完成して、市民が夏の夜を憩い、平和な風景が展開されていた。
路上歌手が竹原ピストルさんの「よー、そこの若いの」を歌っていた。
姫路プラザホテルは新幹線口にあり、駅からも近く、周辺に集まっている他のホテルに見劣りすることはない。
そして今朝、駅が親切に設けた長椅子で寝てるオッサンがいる。
姫路城はやっぱり大きい。
山陽姫路に到着した朝イチ列車には驚くほどの人々が乗っていた。
その列車で折り返す。
発車と共に目の前の坊主頭のオッサンがロングシートに横になった。
5:41 山陽網干(さんようあぼし)駅(山陽電車網干線 兵庫県)
有志の皆さんが駅前を掃除している。
コンビニ前の丸椅子に座ったオッサンがその光景を眺めている。
終着駅を降りて左にいくと50メートルほどで250号国道に出て、そこで駅と共に生きていく町の風景は終わる。
車窓からの播州の風情に惹かれている。
暖かい国が作った、穏やかな風情。
いくつか渡った川と家並にそれを感じた。
6:07 飾磨(しかま)駅(山陽電車本線/山陽電車網干線 兵庫県)
姫路と網干に分かれるターミナル駅。
構内の商店街の営業にはまだ早く、喫茶店と時計店の他の顔ぶれは不明だ。
駅前通りは狭く、その分歴史を感じる。
名鉄の富貴駅なんか、よく似てる。
駅横の古い大衆酒場との組み合わせは、昭和で通じる。
6:24 大塩(おおしお)駅(山陽電車本線 兵庫県)
特急停車駅。
その特急待ちで5分の停車。
海辺に出れば的形海水浴場があり、そこは兵庫県花「のじぎく」自生地だという。
「のじぎく」と聞いてもぴんとこないが、その郡生地が見つかったことは大発見だったらしい。
大塩天満宮が近い。
駅を横切る通りが広く、開放的な気分になる。
6:42 高砂(たかさご)駅(山陽電車本線 兵庫県)
ブライダル都市を謳う街。
めでたいな。
ド派手な結婚式場でもあれば格好もつくが。
大きな駅前ロータリーには何があるわけじゃないが、駅旅を重ねるオレを、ここにいることで何事かをなした気分にさせる。
かつて加古川駅から高砂線が延びていた。
そんな街ではそんな痕跡を探そうと駅前地図を見る。
たいてい何も残っていない。
ここ高砂も同じ。
発車して大河を渡る。
加古川だった。
7:16 山陽垂水(さんようたるみ)駅(山陽電車本線 兵庫県)
JR垂水駅と接している。
JRを横切ると2号国道でまた駅前風景は途切れる。
山陽電車を降りた先に町がある。
朝まだ涼しいアーケード街を歩く。
そこかしこで8月13日が始まりだした音を聞き、人の列が規則正しく駅へ向かう。
垂水(たるみ)駅(山陽本線 兵庫県)にて
垂水駅前風景
7:29 滝の茶屋(たきのちゃや)駅(山陽電車本線 兵庫県)
ここも特急停車駅。
高架改札に上がって播磨灘が見えることに驚いた。
高台の住宅街にある駅。
明石と淡路島に架かる明石海峡大橋は地域の誇りで、商店街にもその名が入っている。
商店街に参加しているのは床屋とあと1軒。
何を売る店だか分からなかったが、きれいな店だった。
7:44 山陽塩屋(さんようしおや)駅(山陽電車本線 兵庫県)
ここもJR駅と2号国道に接している。
海辺に続く曲がりくねった細い道。
仲間たちと伊豆に海水浴に行っていた20年前を思い出す。
あれから、オレの中で海辺の概念が確立された。
塩屋の道もまた味わい深い。
毘沙門天を示す石塔が立っていた。
塩屋(しおや)駅(山陽本線 兵庫県)にて
塩屋駅前風景
7:53 山陽須磨(さんようすま)駅(山陽電車本線 兵庫県)
この町を、暮らすのに理想的な町だと思い、あれから生きてきた。
海辺から住宅地へと上がる涼しげな道。
蝉が鳴いてる。
蜩が鳴いてる。
2号国道を全国からの車が走ってる。
JR駅は浜辺にある。
この駅から見えるいくつかの坂道に、生きてきた48年を想った。
ホントにいろんな場所にオレはいた。
隣のオバチャンが大きな声で立て続けにくしゃみをする。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2018年エイプリルフール【8年振りに金町に帰ってまいりました。青春18きっぷはまだ3日分残っております。呼んでくれたのは会津でございました。】その2-猪苗代、磐梯町、安子ヶ島、磐梯熱海、郡山(磐越西線)
鉄旅日記2018年4月1日 12:28 猪苗代(いなわしろ)駅(磐越西線 福島県) 黒磯、新白河
-
-
「車旅日記」2004年夏【九州を一周してみよう。そう思いたった、真夏の日々でございます。】2日目(別府-阿蘇-宮崎)走行距離337㎞その1-別府日名子、大分駅、菅尾駅、三重町駅、豊後竹田駅、阿蘇駅
車旅日記2004年8月12日 2004・8・12 8:27 別府日名子 別府は素敵な街だった。
-
-
「鉄旅日記」2007年如月【初日天王寺、2日目奈良。宿泊地だけを決めて、心のままに移動した記録でございます。】2日目(天王寺-和歌山港-難波-新今宮-奈良)その2-なんば、上本町、鶴橋、桃谷、寺田町、天王寺、恵美須町、新今宮、奈良(南海電鉄南海線/関西本線)
鉄旅日記2007年2月11日 堺から難波はとても近かった。 南海なんば駅は、高島屋が入る歴史
-
-
「車旅日記」2006年皐月【東京から出かける最後の車旅。関東、東北を2,265㎞走った記録でございます。】2日目(黒磯-郡山-いわき-仙台)その1-明治の森黒磯、高久駅、黒田原駅、白河駅、安積永盛駅、三春駅、船引駅、磐城常葉駅、川前駅、小川郷駅、四ツ倉駅
車旅日記2006年5月3日 2006・5・3 4:56 枝室街道‐道の駅明治の森黒磯 清々しい朝
-
-
「車旅日記」1997年夏【男鹿半島を目指した夏。友と過ごし、旧友と再会したみちのく旅でございます。】最終日(鳴子-米沢-東京)-鳴子サンハイツ、瀬見駅、羽前中山駅、萬世大路記念碑公園、栗子トンネル、松川駅、里白石駅、常陸大子駅、我孫子、東京町田
車旅日記1997年8月16日 1997・8・16 8:18 鳴子サンハイツ 拝啓 残暑お見舞い
-
-
「鉄旅日記」2019年如月【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】初日(東京-伊豆急下田-茅ヶ崎-橋本-高崎-安中)その1-金町、熱海、城ヶ崎海岸、伊豆熱川、伊豆稲取、今井浜海岸、河津(常磐線/東海道本線/伊東線/伊豆急行線)
鉄旅日記2019年2月9日 2019・2・9 4:30 金町(かなまち)駅(常磐線 東京都) 本
-
-
「鉄旅日記」2018年春【伊那谷へ。長篠へ。安曇野へ。木曽へ。青春18きっぷを握ったそんな旅でございます。】最終日(飯田-安曇野-木曽-東京)その3-日出塩、贄川、村井、上諏訪、日野春、西国分寺、新松戸(中央本線/武蔵野線)
鉄旅日記2018年4月8日 15:00 日出塩(ひでしお)駅(中央本線 長野県) 木曽の風は冷た
-
-
「鉄旅日記」2018年卯月【ときわ路パスでめぐる常陸旅でございます。】その1-取手、竜ケ崎、佐貫、岩間、赤塚、大洗、鹿島神宮(常磐線/関東鉄道竜ヶ崎線/鹿島臨海鉄道)
鉄旅日記2018年4月25日 2018・4・25 6:25 取手(とりで)駅(常磐線/関東鉄道常総
-
-
「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】4日目(旭川-稚内)走行距離428㎞その2-雄武町日の出岬、マリーンアイランド岡島、千畳岩、神威岬、クッチャロ湖、さるふつ公園、宗谷岬、稚内駅
車旅日記2004年5月4日 14:19 雄武町日の出岬 (5月1日の旭川空港より1466km)
-
-
「鉄旅日記」2006年晩秋【浜名湖へ。そして飯田線に乗って、友に会いにいったのでございます。】2日目・最終日-尾奈、新所原、豊橋、本長篠、鳥居、三河槇原、中部天竜、佐久間、大嵐、伊那小沢、天竜峡、松本(天竜浜名湖鉄道/東海道本線/飯田線/中央本線)
鉄旅日記2006年11月4日/11月5日 2006・11・5 東京葛飾金町 清々しい浜名湖畔から