*

「鉄旅日記」2014年夏 最終日(呉-東京)-呉、広、竹原、安芸幸崎、松永、東尾道、相生、西相生、比叡山坂本、用宗、富士、沼津(呉線/山陽本線/赤穂線/湖西線/東海道本線) 【青春18きっぷで、中国ぶらぶら旅】

公開日: : 最終更新日:2025/06/04 旅話, 旅話 2014年

鉄旅日記2014年8月17日・・・呉駅、広駅、竹原駅、安芸幸崎駅、松永駅、東尾道駅、相生駅、西相生駅、比叡山坂本駅、用宗駅、富士駅、沼津駅(呉線/山陽本線/赤穂線/湖西線/東海道本線)

5:31 呉(くれ)駅(呉線 広島県)
堺川公園の説明によれば九嶺が呉の語源だという。

呉越峠に目をやり本町アーケード通りに出て駅への道を戻る。
途中右手に繁華街の入場門を見る。

ヒグラシの声が風鈴のような音で街を包んでいる。
蒸し暑い。
駅員さんはとてもきれいな女性だった。

呉越峠を見る

5:45 広(ひろ)駅(呉線 広島県)
2分の停車。
呉の街を一望する峠をトンネルで抜け次の駅へ。
振り返ってみて呉の街があの壁のムコウにあることが不思議に思えた。
町へと広がる視界は駅入口からは遮られていた。

列車は走り出す。
仁方を過ぎると安芸灘大橋の絶景が見えてきた。

6:39 竹原(たけはら)駅(呉線 広島県)
数分の停車。

安芸の小京都を謳う街。
小さな歓楽街を抜けて駅から延びるアーケード通りに出る。
一番端までは行き着けない。
停車時間9分の行動範囲は以上。
小雨がぱらついている。

列車は海を離れ、少し風景に飽いた頃、またもや瀬戸内の島々が見えてきた。

7:02 安芸幸崎(あきさいざき)駅(呉線 広島県)
数分の停車。

駅を出て角のお好み焼き屋まで歩く。
その背後には山が迫っている。
暑さを運ぶ西国の蝉の声が耳につく。
しゅわしゅわしゅわと。

忠海を過ぎて瀬戸内の絶景が続き、しまなみ海道が見えた。
安芸娘はとてもかわいらしく、野球少年たちはよく眠る。

7:54 松永(まつなが)駅(山陽本線 広島県)
糸崎で山陽本線に乗り換える。

北口には古いアーケード街が2号国道まで続いている。
白いアーケードだが空きスペースも目立ち、印象をグレーにしている。

南口は新しい。
ビジネスホテルと歓楽街が一緒になった建物や飲食店が占める一画がある。

線路を挟んで新旧を分かった町。
そう、ここは町だった。
降りてみてよかったと思う。

8:03 東尾道(ひがしおのみち)駅(山陰本線 広島県)
ひと駅戻る。

次の上りがくるまで4分しなかい。
駅を写してすぐに駆け上がった。

駅前に何もないことは車窓から分かっていたけれど、本当のところは降りてみないと分からない。
やはり特筆すべきものはない。

4分あればといつも期待するが、4分とは時に長くもあり、時に一切の情を挟む隙を与えない冷たさも持つ。

相生(あいおい)駅(山陽新幹線/山陽本線/赤穂線 兵庫県)にて

10:45 西相生(にしあいおい)駅(赤穂線 兵庫県)
尾道から140分。

途中の岡山で乗り継いだが、よく眠り、かつ風景を堪能した。
たったひとつの心残りは、去年見た天空に架かる橋に気付かなかったこと。
あれは本当に幻だったのかもしれない。
次回に思いを引き継ぎ、旅は続く。

相生はいつも通りすぎてばかりいたが、ようやく降りる時間を持てた。
駅前の様子は知っていて、知っていたまんまの何もないと表現すべき当時と同じ有り様だったが、やっとだ。

売店で汗まみれの話し好きのオッサンにちょっと苛つき、赤穂線でひと駅戻るように西相生へ。

ここにも何もなくて、言ってみれば想像通りだ。
駅前道路を50メートル分だけ往復して駅に戻り、相生で購入しておいたビールとちょっと早い昼メシ。
高架駅のホームから何の変哲もない播州の風景を見ていると雲の割れ目から日差しが漏れ、この旅での夏の様を思い返した。

改札口には風鈴が下がっていた。
再び列車は東を目指し竜野を過ぎて揖保川を渡った。

13:17 比叡山坂本(ひえいざんさかもと)駅(湖西線 滋賀県)
姫路で新快速に乗り継ぎ、京都で湖西線に乗り換える。

琵琶湖と比叡山に挟まれた傾斜地の住宅街。
ふと目を移した先に鳥居が見える。

歓楽街などはないが、京阪坂本駅やその先の比叡山へ上がるケーブル駅あたりには涼しげな構えの茶屋が見られることだろう。
そこまで行きたかったが、時間がなく途中で引き返す。
ここにはガード下のラーメン屋しかない。

明智光秀が天王山の戦場から再起を図るために向かった坂本城址は、駅前の案内にはなかった。

京都で出会ったかつての恋人はこの町の出身と聞いていた。
ここに寄ったのはそんな理由からだ。

山科まで戻り、東海道本線に乗り換える。


18:36 用宗(もちむね)駅(東海道本線 静岡県)
米原、大垣、豊橋、浜松と乗り継ぐ。

駅改良後は特徴のない高架駅になる例が東海道本線はじめ目立っている。
六合、愛野、豊田町、降りたことはないが木曽川。

用宗駅がそうなる前にと、当初予定していた安倍川駅から変更して降りることにした。

駅が改良中であることを4日前のアナウンスで聞いていた。
次の列車がくるまで11分。
駅前にそば屋の灯が見え、さらにその先に上品な灯があった。
提灯だったのかもしれない。

雨がぽつぽつきたと思ったら不意に雨粒が増してきたので駅に駆け戻る。
先に見えた上り坂の果てまで行きたかった。
さっきそこは夕焼けに神々しく照らされていたんだ。
あそこまで行けば駿河湾が望めたかもしれない。

用宗の存在を知ったのは小説「武田勝頼」による。
落日の甲斐武田家の晩年、徳川家康軍に攻められた用宗城が落城する件で登場するが、武田水軍の棟梁格も城に詰めていて奮闘の末に討死。
海将、陸で死す。

鉄道旅を始めてみて用宗の名が駅として存在することを知って以来ずっと気にしながらも後回しにしていた。
ホームのベンチでパンを頬張っている11分の間、新幹線が何度か視界を横切り、ヒグラシが鳴いていた。

19:27 富士(ふじ)駅(東海道本線/身延線 静岡県)
何度も通り過ぎた街。
降りるのは2回目になる。

今回もそうだが、街を歩いたことはない。
明かりは多いが閑散とした街だ。
車両基地は大きく、ターミナル駅でもある富士に着くと、鉄道文化の街に対する敬意が自然に湧いてくる。

19:53 沼津(ぬまづ)駅(東海道本線/御殿場線 静岡県)
この街は知っている。
駅も何度か目にしてきた筈だ。
でもさっきオレが見てきた駅に見覚えはなく、もちろん「男はつらいよ」第7作で車寅次郎が立ち寄った頃のものでもないが、白く美しい駅だった。
なんだか感動したよ。

さあ、もうこれでいい。
家に帰ろう。

関連記事

「鉄旅日記」2005年秋 2日目(名古屋-中軽井沢)-名古屋、高蔵寺、多治見、中津川、木曽平沢、塩尻、小淵沢、中込、小諸、中軽井沢(中央本線/小海線/しなの鉄道)【軽井沢で挙式する身内を祝うために、初めて鉄道で旅をいたしました。】

鉄旅日記2005年11月6日・・・名古屋駅、高蔵寺駅、多治見駅、中津川駅、木曽平沢駅、塩尻駅、小淵沢

記事を読む

「鉄旅日記」2020年盛夏 2日目(防府-肥前鹿島)その4‐企救丘、志井公園、小倉、黒崎、黒崎駅前、筑豊中間(北九州モノレール/鹿児島本線/筑豊電気鉄道) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月14日・・・企救丘駅、志井公園駅、小倉駅、黒崎駅、黒崎駅前駅、筑豊中間駅(北

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走 初日(東京-酒田)その2‐新前橋、水上、長岡(上越線) 【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】

鉄旅日記2019年12月7日・・・新前橋駅、水上駅、長岡駅(上越線) 7:24 新前橋(しんまえば

記事を読む

「車旅日記」1997年1月【空しい日々を振り払い、28年目の人生もまた旅。そんな年頭の姿でございます。】-町田、愛甲石田駅、御殿場駅、岩波駅、熱海駅、西湘パーキング、奈良北

車旅日記1997年1月4日 1997・1・4 1:01 東京町田 明かりをつけた部屋にストーンズの

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月 2日目(湯沢-鷹ノ巣)その1‐湯沢、四ツ小屋、秋田、森岳(奥羽本線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

駅旅日記2020年1月12日・・・湯沢駅、四ツ小屋駅、秋田駅、森岳駅(奥羽本線) 2020・1・1

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月 初日(東京-香住)その3‐米原、京都、梅小路京都西、丹波口、花園(東海道本線/山陰本線) 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

鉄旅日記2020年7月23日・・・米原駅、京都駅、梅小路京都西駅、丹波口駅、花園駅(東海道本線/山

記事を読む

「鉄旅日記」2006年如月 最終日-安房勝山、君津、木更津、上総亀山、蘇我(内房線/久留里線/京葉線) 【鉄道旅に目覚め、1泊2日で房総半島にまいりました。】

鉄旅日記2006年2月5日・・・安房勝山駅、君津駅、木更津駅、上総亀山駅、蘇我駅(内房線/久留里線/

記事を読む

「鉄旅日記」2011夏【みちのくひとり旅】2日目(秋田-函館)-秋田、男鹿、追分、八郎潟、北金岡、大館、浪岡、新青森、青森、中沢、郷沢、蟹田、三厩、五稜郭、函館(男鹿線/奥羽本線/津軽線/津軽海峡線/江差線)

鉄旅日記2011年8月14日・・・秋田駅、男鹿駅、追分駅、八郎潟駅、北金岡駅、大館駅、浪岡駅、新青森

記事を読む

2020年水無月【緊急事態宣言から解放された週末。石和温泉につかりにいった記憶をSNS風に綴ります。】-甲府、善光寺、酒折、石和温泉、大月(中央本線/身延)

鉄旅日記2020年6月20日~21日・・・甲府駅、善光寺駅、酒折駅、石和温泉駅、大月駅(中央本線/

記事を読む

「鉄旅日記」2018年如月 最終日(直江津-六日町-大前-東京)その2-八色、浦佐、五日町、水上、後閑、上牧、八木原(上越線) 【冬の町を見たくて、週末パスを買いました。】

鉄旅日記2018年2月11日・・・八色駅、浦佐駅、五日町駅、水上駅、後閑駅、上牧駅、八木原駅(上越線

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「車旅日記」2001年黄金週間 2日目その1(京都-志賀-京都)-祇園まで彼女をさらいに行ったのでございますが・・・【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月4日 彼女は右手を投げ出してオレの体に置

「車旅日記」2001年黄金週間 初日その4(東京-京都)-四条烏丸~祇園~桂川PAラブストーリー。【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月3日・・・四条烏丸~祇園~桂川PA 26

「車旅日記」2001年黄金週間 初日その3(東京-京都)-桂川PAから四条烏丸へ。恋焦がれた女性に会いにいく男の話でございます。【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月3日・・・桂川PA 24:58 名神自動

「車旅日記」2001年黄金週間 初日その2(東京-京都)-初狩PA、諏訪湖SA、恵那峡SA、養老SA、多賀SA【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月3日・・・初狩PA、諏訪湖SA、恵那峡SA、養

「車旅日記」2001年黄金週間 初日その1(東京-京都)-金町、高円寺駅、調布駅、日野駅、弁天島温泉天下茶屋 【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月3日・・・金町、高円寺駅、調布駅、日野駅、弁天

→もっと見る

    PAGE TOP ↑