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「鉄旅日記」2020年弥生 最終日(速星-東京)その4‐藤枝、静岡、熱海、上野、北千住(東海道本線/常磐線) 【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/05 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年3月22日・・・藤枝駅、静岡駅、熱海駅、上野駅、北千住駅(東海道本線/常磐線)

18:13 藤枝(ふじえだ)駅(東海道本線 静岡県)
高山、楡原と駅舎が変わっていたが、天竜川、袋井も変わっていた。

世の無常を感じるよりも、長く旅をしている身を思う。

「にゃんぱく宣言」というACの車内吊り広告に目が止まった。
作詞・作曲さだまさしさんとある。

「忘れてくれるな
俺の頼れる飼い主は
生涯お前ただ一人」

確かに忘れてはいけない。

静岡から先に用がある身として、どこかの駅で熱海行を待たねばならない。
待つ場所として選んだのが藤枝。

会社のかつての後輩が暮らし、20年近く前にその後輩を数人で訪ねて泊まったことがある。
駅好きのオレだが、連れがいたことからあの日に寄ることはできなかった。

ただ街の印象は覚えている。
なかなかに賑やかな街だった。

当時と現在は変わらない。
南北口とも光にあふれて、立ち寄りたい店がいくつも並んでいる。




静岡県内に大きな街はいくつかあるが、静岡、浜松、熱海、沼津、清水あたりに続く存在なのだろうと感じている。

18:35 静岡(しずおか)駅(東海道新幹線/東海道本線 静岡県)
3分の停車。
乗客が多く入れ替わる。

例えば東京駅周辺はビジネスと直結している街で、近辺に暮らす人は少ないが、静岡はどうなのだろう。
目の前を行き過ぎる人々を眺めながら、そんなことを思う。

ふと外に出たくなり、荷物を置いて出る。

ホームを歩く人影はほぼなかった。

20:03 熱海(あたみ)駅(東海道新幹線/東海道本線/伊東線 静岡県)
19:52熱海着。

伊東線が出る1番線ホームには21時まで開いているNEWDAYSがある。
いつかの新幹線改札口の駅員さんが教えてくれた。

それから何度も利用したものだ。
今夜も真っ先に向かった。

だけど閉まっていた。
目を疑ってもう一度見たよ。

藤枝駅で購入したウイスキーハイボールがある。
昨日の富山駅で購入した「ぶり寿し」がある。

まぁいいだろう。
グリーン車に乗れば車内販売もある。

去年5月以来の熱海。
改札を出た風景に春夏秋冬南国を感じる稀有な街。

泊まったことはないが、恋人と歩いたことがある。
いつしかこの街も思い出深い街になった。

20:03発、小金井行に乗っている。

21:54 上野(うえの)駅(東北・北海道新幹線/上越新幹線/北陸新幹線/東北本線/山手線/京浜東北・根岸線/常磐線/高崎線/上野東京ライン/東京メトロ銀座線/東京メトロ日比谷線 東京都)
21:50着。
21:54発、土浦行。
今日14度目の乗り換え。

富山は遠い。
でも猪谷での事情が改善すればもう少し近くなる。

ただその役目はすでに北陸新幹線が果たしている。
だがその間に置き去りにされてきた街はどうなる。

禅問答は続く。

中央改札口を見下ろして、各方面への発車時刻表を眺め、上野は帰る場所ではなく、出発の場所なのだと思う。

そんな街を通って、オレの家に帰る。

22:16 北千住(きたせんじゅ)駅(常磐線/東武伊勢崎線/東京メトロ日比谷線/東京メトロ千代田線/つくばエクスプレス 東京都)
22:05着。
22:17発、我孫子行。

あいみょんが歌った北千住。
日常通過する駅だが、今日は接続に使う。

愛していた人が暮らす街。
かつては飲み歩いた街。
姪と彼氏の結婚を祝って涙した街でもある。


ここや今暮らす金町。
もう戻ることはないだろうと思いながら沿線を離れた10年前。

この連休で旅した中にもそんな町があった。
もともと何も持っていない。
そんな誰もが紡いでいく人生。

善悪是非の問題じゃない。
前を向いて、舞い戻った町で生きている。

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