「鉄旅日記」2019年長月 最終日(宮古-東京)その3‐白石、郡山、黒磯、宇都宮(東北本線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】
鉄旅日記2019年9月23日・・・白石駅、郡山駅、黒磯駅、宇都宮駅(東北本線)
15:49 白石(しろいし)駅(東北本線 宮城県)
小牛田、仙台と乗り継ぐ。
どちらの区間も眠ってしまい、よくは覚えていない。
あるいは塩釜から白石まではいずれの駅にも降りたことがあり、普段東京を行き来している気分と大差ないことも挙げられる。
仙台空港線に乗ったのは1月。
今年も激動した。
来年もそうありたい。
安定は望みたいが、中途半端な安定なら動いている方がマシだ。
岩沼から先の上り東北本線は白石行か福島行。
これまでにも仙台で白石行が来れば、岩沼~白石間の駅に降りて次の上りを待った。
槻木、船岡、大河原、北白川、東白石。
もうすべて降りた。
白石に降りたのは8年振り。
オレにとっての新たな歴史に登場する街だが、それでも8年の歳月が経っている。
智者、賢者にして勇将の片倉小十郎の城下町。
幕末にはここ白石で仙台藩、米沢藩主導による奥羽列藩会議が開かれ、会津藩討伐を迫る新政府に対する対処策が議論された。
この動きがやがて奥羽越列藩同盟という軍事同盟に発展する。
古く由緒ある建築物が目につく街並をしばらく歩いた。
通りを歩く市民の姿はなく、駅前ではタクシー運転手が大声で話している。
穏やかな午後。




福島行の列車は現在福島盆地へと下っている。
絶景と言える風景にやがて霧がかかり車窓が曇る。
それも晴れて桑折駅に着いた。
福島盆地にもう下りきったのだ。
空に晴れ間が現れた。
恋人からは、東京は31度の晴天とのこと。
17:23 郡山(こおりやま)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/磐越東線/磐越西線/水郡線 福島県)
福島で新白河行に乗り継ぎ、13分の停車。
まるで気候帯の違う場所に放り込まれたような暖かさだ。
みちのくとは、福島盆地から先を指すようになったのかと錯覚したくなる。
三陸から東京へ。
旅の醍醐味はこんなところにもある。
18:56 黒磯(くろいそ)駅(東北本線 栃木県)
途中、新白河で乗り継ぎ黒磯行へ。
ここでさらに宇都宮行に乗り継ぎ。
夜の黒磯駅を写すのは初めてだろう。
なかなかいい眺めだ。

一般的な知名度のほどは知らないが、各駅停車で旅する者には馴染みの駅だ。
ここで必ず乗り換えが必要になる。
東海道本線における大垣に似ている。
昭和にこの街で王座交代劇が起きている。
1977年にジャイアント馬場が大木金太郎を倒しPDFとアジアヘビーの2冠王者となり、1980年にはジャンボ鶴田が「狂犬」ディック・マードックから奪われたUN王座を奪還した。
王座交代劇が2度3度起きる街というのがある。
鹿児島、秋田そして黒磯。
今じゃ黒磯にプロレス興行が行くこともない。
例えば関ヶ原合戦のように、オレにとってそれは立派な歴史だ。
19:59 宇都宮(うつのみや)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/日光線/烏山線 栃木県)
9分の滞在。
餃子の街だが、この街で餃子には縁を持たない。
去年縁を得た宇都宮在住の方を思い出していた。
新たなビジネスを立ち上げよう。
いくつかの会合を重ねた。
ここ宇都宮で。
最後にお会いしたのは出会いから4か月後の夏。
東京駅だった。
SNSでのつながりは残っている。
縁とは面白いものだ。
この旅で、オレはまたいくつもの縁を得た。
宇都宮でもひとつ王座交代劇が起きている。
1978年のPDF王座戦。
「呪術師」アブドーラ・ザ・ブッチャーが「人間風車」ビル・ロビンソンを倒して第4代王者になっている。
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