*

「鉄旅日記」2008年初秋 初日(東京-羽咋)その1-東京、大垣、米原、長浜、敦賀、鯖江、西鯖江、大聖寺、加賀温泉(東海道本線/北陸本線) 【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/19 旅話, 旅話 2008年

鉄旅日記2008年9月13日・・・東京駅、大垣駅、米原駅、長浜駅、敦賀駅、鯖江駅、西鯖江駅、大聖寺駅、加賀温泉駅(東海道本線/北陸本線)

2008・9・12 23:09 東京(とうきょう)駅(東海道山陽新幹線/東北新幹線/上越・長野新幹線/東海道本線/中央本線/山手線/京浜東北線/総武線快速/横須賀線/京葉線/東京メトロ丸の内線 東京都)
「ムーンライトながら」は満席。

宇都宮線が遅れているらしい。

今夜はインターンで8日間来ていた学生のお別れ会。
そんな場所にオレがいないのは珍しい。

仕方がない。
旅はすべてにおいて優先される。

前の座席に座る女性は熊のぬいぐるみを抱えている。
お友達も一緒。
彼女たちにとってはきっと特別な夜になるのだろう。

ようやく靴が足に馴染んだ。

恋人がくれた芝大明神の守り神。

有楽町駅のホームも満員。

きれいだった月が霞んだ。

2008・9・13 6:57 大垣(おおがき)駅(東海道本線/美濃赤坂支線/樽見鉄道/養老鉄道 岐阜県)
雲が重く垂れこめている。
濃尾平野はその空の下で目覚めの悪い朝を迎えた。

西の国は、東の国より秋色が濃かった。

7:41 米原(まいばら)駅(東海道新幹線/東海道本線/北陸本線/近江鉄道本線 滋賀県)
長浜行を待っている。
昨日の東京と違って涼しい朝。

このターミナル駅の風情に変化はない。
弱い雨が降り、近江鉄道はひとりの乗客を乗せることもなく発車した。

大勢の人間が通り過ぎて、騒々しい時間が定期的にやってくるが、その者たちが行ってしまえば、同じように定期的に静けさが訪れる。

北陸路へ足を踏み入れる者は少ない。

8:15 長浜(ながはま)駅(北陸本線 滋賀県)
顔を変えた長浜駅。
2年前の夏の喧騒はなく、今日は閑散としている。

大雨に打たれたあの日。
彼女に便りを送った待合室も今はない。

琵琶湖が見えて、街は濡れている。

能登川の中学生の一団が乗り込んできた。

9:49 敦賀(つるが)駅(北陸本線/小浜線 福井県)
木之元から余呉へと北陸路。
敦賀に着く頃には雨も上がり、薄日も差して蒸し暑くなってきた。

駅前は以前より小さくなったような気がする。
確かそんな感想を洩らすのは初めてじゃない。

この街での記憶はずいぶんと古いものになった。

10年以上前の恋人の故郷、港都敦賀。
街には銀河鉄道999の登場人物の像が立っている。

その後のオレにとっても大事な街になるはずだった。
でも遠い過去に置いておく街になった。

恋人のご両親に二人の結婚を許してもらおうと、敦賀駅に着いたのは16年前。
まるで冗談だ。

給水塔が残る敦賀駅の風格に、かつてとは違う価値観を見つけて、今は北陸トンネルを走行中。

11:15 鯖江(さばえ)駅(北陸本線 福井県)
西山公園にはレッサーパンダがいる。

本町通りに人は見られなかった。

福井鉄道福武線の西鯖江駅までを往復。
その背後に件の西山公園があり、目にすることはなかったが、日野川が街を東西に貫いている。

海の気配はない。
京都へとつながる鯖街道がどこかにあるはずだが。

ディズニーの軽快なメロディが流れて特急が通過していった。
鯖江駅に特急は止まらないのか。

敦賀行がやってきた時は「トトロ」のテーマ曲が流れた。

西鯖江(にしさばえ)駅(福井鉄道福武線 福井県)にて

13:01 大聖寺(だいしょうじ)駅(北陸本線 石川県)
10万石祭の最中。

詳しい話は忘れたが、大聖寺では戦国時代に激戦があり、眉目秀麗な若武者が自殺的な討死を遂げた町。

海音寺潮五郎さんの短編小説の舞台。
堀跡のような水路に囲まれた一角はそんな歴史の舞台に相応しい風情を残している。

そんな殺伐とした時代も過ぎて400年。
21世紀を生きる人類が受け継いだ町の姿として、ワルくはない。

古人が往来した町で、若者が駅を埋めている。

14:10 加賀温泉(かがおんせん)駅(北陸本線 石川県)
加賀市の中心は大聖寺。

この駅は山中温泉、山代温泉といった温泉街への玄関口。
金色の巨大な観音様があたりを睥睨している。

米原の涼しさはもはや消えて、北陸の残暑もまた厳しい。

ホームに流れている民謡が、駅一帯を長閑にも、また退廃的にも見せている。
加賀温泉慕情とでも表現すべきか。
温泉街の風情は見てみたいと思う。

このあたりじゃ空はどこも広い。

吹いている風は秋のもの。

関連記事

「鉄旅日記」2011年秋【再びみちのくひとり旅】最終日(長井-東京)-長井、荒砥、赤湯、羽前千歳、作並、東照宮、槻木、角田、福島、飯坂温泉、本宮、宇都宮、雀宮(山形鉄道/仙山線/阿武隈急行/福島交通飯坂線/東北本線)

鉄旅日記2011年11月6日・・・長井駅、荒砥駅、赤湯駅、羽前千歳駅、作並駅、東照宮駅、槻木駅、角田

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 2日目(下北-石巻)その1-大湊、野辺地、浅虫温泉、小湊、東青森、上北町、小川原湖、下田、八戸(大湊線、青い森鉄道) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】2日目(下北-石巻)

鉄旅日記2016年3月20日その1・・・大湊駅、野辺地駅、浅虫温泉駅、小湊駅、東青森駅、上北町駅、小

記事を読む

「鉄旅日記」2018年神無月 最終日(松本-辰野-天竜峡-岡谷-東京)その3-勝沼ぶどう郷、大月(中央本線) 【北陸へ。信州へ。友を訪ねての巡礼旅でございます】

鉄旅日記2018年10月8日・・・勝沼ぶどう郷駅、大月駅(中央本線) 17:25 勝沼ぶどう郷(か

記事を読む

「鉄旅日記」2021年師走 初日(東京-古川)その2 ‐水沢江刺、盛岡、上米内(東北新幹線/山田線)【特急乗り放題の大人の休日倶楽部パスで冬の国へ。山田線完全乗車と鳴子温泉郷を始めとした陸羽東線沿線を歩くことが目的でございました。】

鉄旅日記2021年12月4日・・・水沢江刺駅、盛岡駅、上米内駅(東北新幹線/山田線) 9:4

記事を読む

「鉄旅日記」2022年新春 最終日(三沢-東京)その2 ‐一ノ関、松山町、鹿島台、仙台(東北本線) 【巨大な土偶が貼りつく木造駅を見たくて冬の東北を旅しました。】

鉄旅日記2022年1月10日・・・一ノ関駅、松山町駅、鹿島台駅、仙台駅(東北本線) 11:5

記事を読む

「鉄旅日記」2019年長月 初日(東京-盛岡)その1-金町、水戸、上菅谷、常陸大子(常磐線/水郡線) 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月21日・・・金町駅、水戸駅、上菅谷駅、常陸大子駅(常磐線/水郡線) 2019

記事を読む

「鉄旅日記」2022年如月 最終日(常陸大子-東京)その2 ‐水戸、羽黒、稲田、福原、友部(水戸線) 【十二橋駅~潮来駅、鹿島神宮西の一之鳥居~鹿島神宮、棚倉を歩く旅。】

鉄旅日記2022年2月6日・・・水戸駅、羽黒駅、稲田駅、福原駅、友部駅(水戸線) 12:57

記事を読む

「鉄旅日記」2021年夏 初日(東京-上田)その1 ‐金町、上野、高崎、水上(常磐線/高崎線/上越線) 【4度目の緊急事態宣言前。飯山線に乗りたくて旅を思い立ちました。湯檜曽駅で夏の第一声を聞き、信越路を歩いた記録でございます。】

鉄旅日記2021年7月10日・・・金町駅、上野駅、高崎駅、水上駅(常磐線/高崎線/上越線)

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月 初日(東京-湯沢)その3‐小牛田、一ノ関、北上、柳原、江釣子(東北本線/北上線) 【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】

鉄旅日記2020年1月11日・・・小牛田駅、一ノ関駅、北上駅、柳原駅、江釣子駅(東北本線/北上線)

記事を読む

「鉄旅日記」2018年如月 最終日(直江津-東京)その1-直江津、土底浜、犀潟、虫川大杉、六日町、塩沢(信越本線/北越急行ほくほく線/上越線) 【冬の町を見たくて、週末パスを買いました。】

鉄旅日記2018年2月11日・・・直江津駅、土底浜駅、犀潟駅、虫川大杉駅、六日町駅、塩沢駅(信越本線

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2001年祇園会【京都の女性に恋をしていた頃がございました。そんなある宵宵々山の記憶でございます。】

鉄旅日記2001年7月15日 2001・7・15の記憶(京都編

「車旅日記」2001年黄金週間 最終日その2(京都-東京)-朝日村栄荘、道の駅親不知ピアパーク、道の駅能生、小千谷駅、月夜野情報サービスセンター、道の駅おかべ、葛飾金町【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月5日・・・朝日村栄荘、道の駅親不知ピアパーク、

「車旅日記」2001年黄金週間 最終日その1(京都-東京)-八坂神社石段下、志賀、道の駅河野、福岡の湯、道の駅ウェーブパークなめりかわ【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月5日・・・八坂神社石段下、志賀、道の駅河野、福

「車旅日記」2001年黄金週間 2日目その2(京都-志賀-京都)-祇園まで彼女をさらいに行ったのでございますが・・・【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月4日 大津方面に向かう161号国道は渋滞

「車旅日記」2001年黄金週間 2日目その1(京都-志賀-京都)-祇園まで彼女をさらいに行ったのでございますが・・・【目指したのは彼女が暮らす京都。この時からしばらく、向かう先は劇的なまでに西になったのでございます。】

車旅日記2001年5月4日 彼女は右手を投げ出してオレの体に置

→もっと見る

    PAGE TOP ↑