*

「鉄旅日記」2008年初秋【秋になると北陸に行きたくなるものでございます。能登半島をはじめ、いくつもの終着駅へと行き着いたのでございます。】初日(東京-羽咋)その1-東京、大垣、米原、長浜、敦賀、鯖江、西鯖江、大聖寺、加賀温泉(東海道本線/北陸本線)

公開日: : 最終更新日:2024/05/10 旅話, 旅話 2008年

鉄旅日記2008年9月13日・・・東京駅、大垣駅、米原駅、長浜駅、敦賀駅、鯖江駅、西鯖江駅、大聖寺駅、加賀温泉駅(東海道本線/北陸本線)
2008・9・12 23:09 東京(とうきょう)駅(東海道山陽新幹線/東北新幹線/上越・長野新幹線/東海道本線/中央本線/山手線/京浜東北線/総武線快速/横須賀線/京葉線/東京メトロ丸の内線 東京都)
「ムーンライトながら」は満席。

宇都宮線が遅れているらしい。

今夜はインターンで8日間来ていた学生のお別れ会。
そんな場所にオレがいないのは珍しい。

仕方がない。
旅はすべてにおいて優先される。

前の座席に座る女性は熊のぬいぐるみを抱えている。
お友達も一緒。
彼女たちにとってはきっと特別な夜になるのだろう。

ようやく靴が足に馴染んだ。

恋人がくれた芝大明神の守り神。

有楽町駅のホームも満員。

きれいだった月が霞んだ。

2008・9・13 6:57 大垣(おおがき)駅(東海道本線/美濃赤坂支線/樽見鉄道/養老鉄道 岐阜県)
雲が重く垂れこめている。
濃尾平野はその空の下で目覚めの悪い朝を迎えた。

西の国は、東の国より秋色が濃かった。

7:41 米原(まいばら)駅(東海道新幹線/東海道本線/北陸本線/近江鉄道本線 滋賀県)
長浜行を待っている。
昨日の東京と違って涼しい朝。

このターミナル駅の風情に変化はない。
弱い雨が降り、近江鉄道はひとりの乗客を乗せることもなく発車した。

大勢の人間が通り過ぎて、騒々しい時間が定期的にやってくるが、その者たちが行ってしまえば、同じように定期的に静けさが訪れる。

北陸路へ足を踏み入れる者は少ない。

8:15 長浜(ながはま)駅(北陸本線 滋賀県)
顔を変えた長浜駅。
2年前の夏の喧騒はなく、今日は閑散としている。

大雨に打たれたあの日。
彼女に便りを送った待合室も今はない。

琵琶湖が見えて、街は濡れている。

能登川の中学生の一団が乗り込んできた。

9:49 敦賀(つるが)駅(北陸本線/小浜線 福井県)
木之元から余呉へと北陸路。
敦賀に着く頃には雨も上がり、薄日も差して蒸し暑くなってきた。

駅前は以前より小さくなったような気がする。
確かそんな感想を洩らすのは初めてじゃない。

この街での記憶はずいぶんと古いものになった。

10年以上前の恋人の故郷、港都敦賀。
街には銀河鉄道999の登場人物の像が立っている。

その後のオレにとっても大事な街になるはずだった。
でも遠い過去に置いておく街になった。

恋人のご両親に二人の結婚を許してもらおうと、敦賀駅に着いたのは16年前。
まるで冗談だ。

給水塔が残る敦賀駅の風格に、かつてとは違う価値観を見つけて、今は北陸トンネルを走行中。

11:15 鯖江(さばえ)駅(北陸本線 福井県)
西山公園にはレッサーパンダがいる。

本町通りに人は見られなかった。

福井鉄道福武線の西鯖江駅までを往復。
その背後に件の西山公園があり、目にすることはなかったが、日野川が街を東西に貫いている。

海の気配はない。
京都へとつながる鯖街道がどこかにあるはずだが。

ディズニーの軽快なメロディが流れて特急が通過していった。
鯖江駅に特急は止まらないのか。

敦賀行がやってきた時は「トトロ」のテーマ曲が流れた。

西鯖江(にしさばえ)駅(福井鉄道福武線 福井県)にて

13:01 大聖寺(だいしょうじ)駅(北陸本線 石川県)
10万石祭の最中。

詳しい話は忘れたが、大聖寺では戦国時代に激戦があり、眉目秀麗な若武者が自殺的な討死を遂げた町。

海音寺潮五郎さんの短編小説の舞台。
堀跡のような水路に囲まれた一角はそんな歴史の舞台に相応しい風情を残している。

そんな殺伐とした時代も過ぎて400年。
21世紀を生きる人類が受け継いだ町の姿として、ワルくはない。

古人が往来した町で、若者が駅を埋めている。

14:10 加賀温泉(かがおんせん)駅(北陸本線 石川県)
加賀市の中心は大聖寺。

この駅は山中温泉、山代温泉といった温泉街への玄関口。
金色の巨大な観音様があたりを睥睨している。

米原の涼しさはもはや消えて、北陸の残暑もまた厳しい。

ホームに流れている民謡が、駅一帯を長閑にも、また退廃的にも見せている。
加賀温泉慕情とでも表現すべきか。
温泉街の風情は見てみたいと思う。

このあたりじゃ空はどこも広い。

吹いている風は秋のもの。

関連記事

「鉄旅日記」2020年弥生【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】初日(東京-高山)その3‐上諏訪、塩尻、洗馬、中津川(中央本線)

鉄旅日記2020年3月20日・・・上諏訪駅、塩尻駅、洗馬駅、中津川駅(中央本線) 10:27 上諏訪

記事を読む

「車旅日記」2003年晩秋【紀伊半島に焦がれる日々。南海道を往くのは2度目でございます。】初日(奈良-高野山-南紀白浜)走行距離204㎞ -橿原かっぱ寿司、橋本駅、九度山駅、高野山大伽藍、高野山金剛峰寺、龍神、南紀白浜

車旅日記2003年11月22日・・・橿原かっぱ寿司、橋本駅、九度山駅、高野山大伽藍、高野山金剛峰寺、

記事を読む

「鉄旅日記」2020年睦月【秋田内陸縦貫鉄道に乗りにいきました。五能線の名所も歩いた旅初めでございます。】2日目(湯沢-鷹ノ巣)その1‐湯沢、四ツ小屋、秋田、森岳(奥羽本線)

駅旅日記2020年1月12日・・・湯沢駅、四ツ小屋駅、秋田駅、森岳駅(奥羽本線) 2020・1・12

記事を読む

「車旅日記」2000年春【一年のブランクを経て、旅再開。出発場所は東京町田から、下町葛飾へと変わっております。】最終日(郡山‐茂木‐下館‐東京)郡山スターホテル、新白河駅、黒羽くらしの館、茂木駅、下館駅、みつかいどうロードパーク、葛飾金町

車旅日記2000年5月7日 2000・5・7 8:35 郡山スターホテル510号室 最後の朝がやって

記事を読む

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】2日目(紋別-釧路)走行距離367㎞その2-止別駅、緑駅、裏摩周、摩周駅、塘路駅、釧路湿原駅、細岡駅、釧路パシフィックホテル

車旅日記2004年5月2日・・・止別駅、緑駅、裏摩周、摩周駅、塘路駅、釧路湿原駅、細岡駅、釧路パシフ

記事を読む

「鉄旅日記」2019年師走【由利高原鉄道鳥海山ろく線に乗りにいきました。初冬の日本海は荒々しく、美しゅうございました。】初日(東京-酒田)その1‐金町、北千住、上野、高崎(常磐線/高崎線)

鉄旅日記2019年12月7日・・・金町駅、北千住駅、上野駅、高崎駅(常磐線/高崎線) 2019・12

記事を読む

「車旅日記」2004年春【旭川に下りて、思う存分に北の大地を走った旅の記録でございます】4日目(旭川-稚内)走行距離428㎞その3-稚内サンホテル

車旅日記2004年5月4日・・・稚内サンホテルにて 21:39 稚内サンホテル325号 素敵な部屋

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】5日目(松浦-若松)その1-松浦、有田、伊万里、唐津、筑前前原、姪浜、天神、西鉄福岡、博多(松浦鉄道/筑肥線/福岡市地下鉄空港線)

鉄旅日記2009年9月22日・・・松浦駅、有田駅、伊万里駅、唐津駅、筑前前原駅、姪浜駅、天神駅、西鉄

記事を読む

「鉄旅日記」2019年霜月【津軽鉄道、弘南鉄道に乗りにいきました。羽州街道を歩いた晩秋の旅でございます。】初日(東京-五所川原)その3‐小牛田、一ノ関、盛岡、八戸、野辺地(東北本線/IGRいわて銀河鉄道/青い森鉄道)

鉄旅日記2019年11月2日・・・小牛田駅、一ノ関駅、盛岡駅、八戸駅、野辺地駅(東北本線/IGRいわ

記事を読む

「鉄旅日記」2016年夏【じきに廃線を迎える留萌~増毛に用がありました】2日目(弘前-小樽)その2-赤井川、姫川、東森、渡島砂原、森、野田生、山越、八雲、長万部、ニセコ、小樽(函館本線/渡島砂原支線)

鉄旅日記2016年8月11日・・・赤井川駅、姫川駅、東森駅、渡島砂原駅、森駅、野田生駅、山越駅、八雲

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】最終日(三次-東京)その1‐三次、上下、府中(福塩線)

鉄旅日記2020年7月26日・・・三次駅、上下駅、府中駅(福塩線)

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その5‐備後落合、備後庄原、三次(芸備線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・備後落合駅、備後庄原駅、三次駅(芸

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その4‐宍道、加茂中、出雲横田、出雲坂根(木次線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・宍道駅、加茂中駅、出雲横田駅、出雲

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その3‐黒松、仁万、出雲市、荘原(山陰本線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・黒松駅、仁万駅、出雲市駅、荘原駅(

「鉄旅日記」2020年文月【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】3日目(萩-三次)その2‐益田、三保三隅、浜田、波子(山陰本線)

鉄旅日記2020年7月25日・・・益田駅、三保三隅駅、浜田駅、波子駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑