*

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その2 ‐文挟、鹿沼、鶴田、宇都宮(日光線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

公開日: : 旅話, 旅話 2022年

鉄旅日記2022年5月7日・・・文挟駅、鹿沼駅、鶴田駅、宇都宮駅(日光線)

7:32  文挟(ふばさみ)駅(日光線 栃木県)

日光線は東京方面にしばらく東北本線に沿い、右手にグランドホテルが見えてくる頃に徐々に離れていく。

駅間は長く、途中の鹿沼で数分の停車はあったものの、3駅目の文挟まで22分。東西の改札口を抜ける。

日光杉並木が線路と平行して続き、椿は盛りを迎え、通りの先は廃屋。戦国時代は宇都宮氏、壬生氏によって争われ、江戸時代は日光例弊使街道の宿場町として栄えたとのこと。

読みかけの「天狗争乱」にも登場する例弊使街道。

京の朝廷から勅使として日光東照宮に下る公家の一行は、ゆすりたかりを常習とする厄介者として描かれている。

7:51  鹿沼(かぬま)駅(日光線 栃木県)

行き違い5分の停車。4年前にも確か同じような事情で降りている。

多くの学生が行き交う改札風景に同化して上りホームの背後に広がる竹やぶを眺める。その存在には行きにも気づいていた。

事前に眺めた地図からすると鹿沼駅から町は離れていて、東武日光線の新鹿沼駅までは歩くことを思い立てるような距離ではなかった。

次の鶴田駅まで8分の距離がある。

8:17  鶴田(つるた)駅(日光線 栃木県)

列車が着いて大勢の学生が降りてきた。宇都宮高校と刺繍されたジャージを着る者その他大勢。宇都宮からひと駅という距離的事情もあるのか駅員さんの姿がある。

小糠雨に濡れながら8:00に着いて、栃木街道までを往復。商店は見かけないが、蔵を眺め、線路脇を通ってきた。

鶴が飛来する田があったからこその地名なのだろう。あるいは現在も鶴はこの町のどこかに下りるのだろうか。かつては東武大谷線、専売公社工場ならびに富士重工業宇都宮製作所への専用線と接続していた鶴田駅。

1964年に廃線になった東武大谷線とは、東京方面への大谷石の輸送のために設けられ、東武宇都宮駅から3駅目にあたる西川田駅から伸びていた。大谷資料館には知人に連れていかれたよ。4年前にFacebookに投稿したが、まさに感動的な場所だった。

懐かしいものに出くわした気持ちになる。

まさかこうなるとは思わなかったが、遠く離れた日光線のすべての駅に降りたことになる。正確に言えば下野大沢駅には車で寄ったのだが。

6駅しかないとはいえ、駅旅もより密度を増してきたことを思い、ウグイスの声に耳を澄ます。

9:07  宇都宮(うつのみや)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/日光線/烏山線 栃木県)

この街に縁を得たのは4年前。ビジネスの話をしに2度降りた。金町から北千住に出て、東武線を乗り継いで東武宇都宮まで。

おそらくそんな話をするために宇都宮に降りることは2度とないだろう。当時の気持ちに戻ることはもはやできない。ただ、少なからずは抱えたまま現在を生きている。

駅を出て見渡せば餃子屋が目立つ。「食べていくか」と階段を下りれば、さすがにどこもまだ閉まっている。

じゃあ行きのホームで見かけた「野州そば」でもと下りてみれば、これは謎なのだが営業は11:00から。

仕方ないな。鉄道音に紛れて思わず声が出る。ビールとつまみ。黒磯までまた眠る。

ホテルズドットコム(Hotels.com)予約キャンペーン https://jp.hotels.com/

スーパーマーケット成城石井  http://www.seijoishii.com/

関連記事

「鉄旅日記」2019年長月 初日(東京-盛岡)その3-盛岡、上米内、区界(東北本線/山田線)/大正館 【三陸鉄道、八戸線に乗りにいきました。区界、吉里吉里など、駅旅の者として見過ごせない駅にも寄りましてございます。】

鉄旅日記2019年9月21日・・・盛岡駅、上米内駅、区界駅(東北本線/山田線)/大正館 17:39

記事を読む

「車旅日記」1996年黄金週間【友を訪ねて大阪へ。そして約束の地、金沢へ。夢を見ながら国道を走った日々でございます。】3日目 金沢を後にして‐その3(R8→北陸道)小矢部、富山駅、有磯海SA

車旅日記1996年5月5日 22:15 8号国道‐小矢部 恋する女よ。 あれからオレはまだ走ってい

記事を読む

「鉄旅日記」2020年初秋 2日目(高松)その1 ‐瀬戸大橋遠景、丸亀城、少林寺、津嶋神社参道、津島ノ宮駅、詫間海軍航空隊跡、箱浦(浦嶋伝説の地)、父母ヶ浜 【時空の友を訪ねて讃州高松へ。金比羅さん、瀬戸大橋、大歩危、小歩危などを友とめぐり、義仲寺に寄り、直島に渡り、水島臨海鉄道にも乗った4日間の記録でございます。】

車旅日記2020年9月20日・・・瀬戸大橋遠景、丸亀城、少林寺、津嶋神社参道、津島ノ宮駅、詫間海軍

記事を読む

「鉄旅日記」2014年春 その2-瓜連、静、山方宿、袋田、西金、下小川、後台、常陸津田、常陸青柳、神立、高浜、牛久(水郡線/常磐線) 【ときわ路パスで、常陸ローカル旅】

鉄旅日記2014年4月27日その2・・・瓜連駅、静駅、山方宿駅、袋田駅、西金駅、下小川駅、後台駅、常

記事を読む

「鉄旅日記」2009年秋 初日(東京-新山口)その2-廿日市、広電廿日市、宮島口、広電宮島口、大竹、岩国、徳山、新山口(山陽本線/岩徳線) 【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】

鉄旅日記2009年9月18日・・・廿日市駅、広電廿日市駅、宮島口駅、広電宮島口駅、大竹駅、岩国駅、徳

記事を読む

「鉄旅日記」2019年如月 最終日(安中-東京)その1-安中、松井田、西松井田、横川、軽井沢、大屋(信越本線/しなの鉄道) 【週末パスで東京から伊豆。そして上州、信州へ。友人は言ったものでございます。何気に大層な移動距離だと。】

鉄旅日記2019年2月10日・・・安中駅、松井田駅、西松井田駅、横川駅、軽井沢駅、大屋駅(信越本線/

記事を読む

「鉄旅日記」2021年秋 最終日(飯坂温泉-東京)その2 ‐峠(奥羽本線)/力餅商店/峠の力餅売り/峠駅今昔物語 【4度目の緊急事態宣言明け。これ以降そのようなものが発令されることはございませんでした。阿武隈急行、峠駅、立石寺。お宿は飯坂温泉。秋の東北を満喫すべく常磐線に乗りました。】

鉄旅日記2021年10月10日・・・峠駅(奥羽本線)/力餅商店/峠の力餅売り/峠駅今昔物語

記事を読む

2018年初秋 最終日(桑名-東京)その2-大垣、名古屋、金城ふ頭、豊橋、磐田、焼津(東海道本線/名古屋臨海高速鉄道あおなみ線) 【JR東海&16私鉄乗り鉄☆たびきっぷ」でめぐる東海旅】

鉄旅日記2018年9月16日・・・大垣駅、名古屋駅、金城ふ頭駅、豊橋駅、磐田駅、焼津駅(東海道本線/

記事を読む

「鉄旅日記」2007年如月 初日(東京-天王寺)-東京、名古屋、大垣、米原、草津、柘植、京都、木津、京橋、天王寺(東海道新幹線/東海道本線/草津線/奈良線/学研都市線/大阪環状線) 【初日天王寺、2日目奈良。宿泊地だけを決めて、心のままに移動した記録でございます。】

鉄旅日記2007年2月10日・・・東京駅、名古屋駅、大垣駅、米原駅、草津駅、柘植駅、京都駅、木津駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 2日目(下北-石巻)その1-大湊、野辺地、浅虫温泉、小湊、東青森、上北町、小川原湖、下田、八戸(大湊線、青い森鉄道) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】2日目(下北-石巻)

鉄旅日記2016年3月20日その1・・・大湊駅、野辺地駅、浅虫温泉駅、小湊駅、東青森駅、上北町駅、小

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その2 ‐文挟、鹿沼、鶴田、宇都宮(日光線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・文挟駅、鹿沼駅、鶴田駅、宇都宮駅(日

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その1 ‐金町、上野、宇都宮(常磐線/東北本線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・金町駅、上野駅、宇都宮駅(常磐線/東

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その5 ‐東浦和、東川口、吉川、吉川美南、南流山(武蔵野線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】/江戸川堤菜の花絶景

2022年3月21日・・・東浦和駅、東川口駅、吉川駅、吉川美南駅、南

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その4 ‐西国分寺、北府中、新小平、青梅街道、北朝霞、朝霞台(武蔵野線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・西国分寺駅、北府中駅、新小平駅、青

「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 最終日(静岡-東京)その3 ‐南甲府、金手、甲府、八王子、京王八王子(身延線/中央本線)/甲府城跡 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】

鉄旅日記2022年3月21日・・・南甲府駅、金手駅、甲府駅、八王子駅

→もっと見る

    PAGE TOP ↑