「鉄旅日記」2019年弥生Part.1 最終日(紀伊田辺-東京)その3-奈良、加茂、伊賀上野、亀山、静岡、沼津(関西本線/東海道本線) 【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】
鉄旅日記2019年3月3日・・・奈良駅、加茂駅、伊賀上野駅、亀山駅、静岡駅、沼津駅(関西本線/東海道本線)
12:22 奈良(なら)駅(関西本線/奈良線/桜井線 奈良県)
静かなる古都。
おそらく京都では、今日もいたるところに雑踏が生じていることと思うが、奈良には外国人の姿も少なく、閑散としている。
京都は世界の「Kyoto」になったが、「そうなれるよ」と奈良に持ち掛けても、おそらく手を上げなかったのだろう。
崇高なる田舎への道を選んだ奈良に、今日をはじまりとしてひかれ始めている。
滞在22分。
駅前を写してビールと昼食。


12:42 加茂(かも)駅(関西本線 京都府)
難波を出た大和路快速の終点は常にこの駅になる。
関西本線はこのまま名古屋まで通じているが、加茂~亀山間は電化されておらず、大阪奈良名古屋を結ぶ最短路線に特急の運行はない。
おそらく今後実現する見通しはなく、計画すらされていないだろう。
駅員の姿はなく、酒屋の自販機でウイスキーハイボールを購入して戻る。


学者然とした二人の紳士が姿勢を正して本を広げている。
見習いたいが、ハイボールを開ける。
13:19 伊賀上野(いがうえの)駅(関西本線/伊賀鉄道伊賀線 三重県)
行き違い4分の停車。

加茂を出て笠置、大河原、月ヶ瀬口、島ヶ原。
第一級の田舎風景が続く区間をいくぶん酔眼で眺めていた。
数日前に、伊賀鉄道の上野市駅の愛称として忍者市駅が公認され、駅舎に大書された報道を見た。
是非は言わない。
その上野城が見えた。
あの城に上がったのは2年前。
あれからまったく別の人生を歩んでいる。
測り知れない悲しみを経験したが、希望の大きさは現在が勝る。
14:17 亀山(かめやま)駅(関西本線/紀勢本線 三重県)
この駅に降りるのは何度目になるのだろうと思う。
駅を写した記憶は過去に2度ある。
つまり3度目なのだろうか。
もう少しありそうな気がする。
何もない巨大ターミナル駅だと断定した初回。
いやそんなことはない。
何もない中にもこれがあるじゃないかと感じた2回目。
いやいや、地図を見れば、ほんの少し歩けば城跡があるじゃないか。
キオスクもある。



駅前の大鳥居は能褒野神社の一の鳥居。
能褒野神社の御祭神は日本武尊とのこと。
駅からは相当離れている。
ここは東海道の宿場町。
今もこうして鉄道も走れば国道に流れはある。
次もいい旅ができる。
18:49 静岡(しずおか)駅(東海道新幹線/東海道本線 静岡県)
浜松でトイレ事情のため一本遅らせると、見送った一本に比べて格段に空いていた。
先を急ぐばかりが人生じゃない。
そもそもオレはそんな生き方をしている。
最終的に得るものは何も変わらない。
事情は知らないが9分の停車。
駅そばがあるホームを写す。

旅も終わりに差し掛かり、スマホの充電事情に悩んでいる。
オレの日常も実はこうして中毒化している。
ただひとつだけ言いたいのは、オレは単なる時間潰しとしてはスマホを使っていない。
どうせなら、今じゃ政令指定都市となった静岡の夜景でも収めておきたかったと思う。
19:49 沼津(ぬまづ)駅(東海道本線/御殿場線 静岡県)
ガランとしたホームを写す。

上屋を支える武骨な鉄組を目にするたびに、沼津駅がたどってきた歴史を想う。
この街でも、車寅次郎は恋をした。
関連記事
-
-
「鉄旅日記」2018年弥生 初日(東京-会津若松)その2-土合、越後湯沢、大沢、上越国際スキー場前、越後堀之内、小出(上越線) 【青春18きっぷを握り、目指したのはまたしても会津。練馬から旅立つ最後の旅でございます。】
鉄旅日記2018年3月3日・・・土合駅、越後湯沢駅、大沢駅、上越国際スキー場前駅、越後堀之内駅、小出
-
-
「鉄旅日記」2020年盛夏 2日目(防府-肥前鹿島)その5‐筑豊直方、直方、筑前大分、城戸南蔵院前、柚須(筑豊電気鉄道/筑豊本線/篠栗線) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】
鉄旅日記2020年8月14日・・・筑豊直方駅、直方駅、筑前大分駅、城戸南蔵院前駅、柚須駅(筑豊電気
-
-
「鉄旅日記」2015年春 最終日その1(宇治-東京)-宇治、山城多賀、玉水、上狛、木津、加茂、貴生川(奈良線/関西本線/草津線) 【朝に宇治を出て、近江鉄道に乗る一日】
鉄旅日記2015年3月22日その1・・・宇治駅、山城多賀駅、玉水駅、上狛駅、木津駅、加茂駅、貴生川駅
-
-
「車旅日記」2005年初夏 最終日(新潟-長岡)走行距離246㎞ その2-青海川駅、安田駅、北条駅、長鳥駅、来迎寺駅、長岡駅、東京葛飾金町 【長岡、会津、庄内。戊辰戦争ゆかりの地を巡りたかったのだと記憶しております。】
車旅日記2005年7月18日・・・青海川駅、安田駅、北条駅、長鳥駅、来迎寺駅、長岡駅、東京葛飾金町
-
-
「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 初日(東京-焼津)その3 ‐新金谷、千頭、アプトいちしろ、長島ダム(大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線) 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】
鉄旅日記2022年3月19日・・・新金谷駅、千頭駅、アプトいちしろ駅、長島ダム駅(大井川鐡道本線/
-
-
「鉄旅日記」2008年初夏 2日目(和歌山-松阪)その1-和歌山市、和歌山、海南、西御坊、御坊、紀伊田辺、白浜(紀勢本線/紀州鉄道) 【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】
鉄旅日記2008年7月20日・・・和歌山市駅、和歌山駅、海南駅、西御坊駅、御坊駅、紀伊田辺駅、白浜駅
-
-
「鉄旅日記」2022年弥生vol.2 2日目(焼津-静岡)その1 ‐焼津、金谷、千頭、井川(東海道本線/大井川鐡道本線/大井川鐡道井川線)/焼津温泉やいづマリンパレス 【念願の大井川鐡道に乗る旅。帰りは身延線経由、武蔵野線全駅下車達成でございます。】
鉄旅日記2022年3月20日・・・焼津駅、金谷駅、千頭駅、井川駅(東海道本線/大井川鐡道本線/大井
-
-
「鉄旅日記」2018年エイプリルフール その2-猪苗代、磐梯町、安子ヶ島、磐梯熱海、郡山(磐越西線) 【8年振りに金町に帰ってまいりました。青春18きっぷはまだ3日分残っております。呼んでくれたのは会津でございました。】
鉄旅日記2018年4月1日・・・猪苗代駅、磐梯町駅、安子ヶ島駅、磐梯熱海駅、郡山駅(磐越西線) 1
-
-
「車旅日記」1998年夏 3日目(秋田-北上ー遠野)-道の駅西目、道の駅東由利、ほっとゆだ駅、北上駅、遠野徳田屋旅館 【20代最後の旅でございます。青森港から北海道上陸を目指して北へ向かったのでございますが・・・。】
車旅日記1998年8月14日 1998・8・14 7:17 7号国道‐西目(道の駅) 自由な日々、
-
-
「鉄旅日記」2009年秋 5日目(松浦-若松)その2-宇美、西戸崎、香椎、福間、赤間、折尾、若松(鹿児島本線/香椎線/筑豊本線) 【遅い夏休みをとり、長崎までの切符を買いました。】
鉄旅日記2009年9月22日・・・宇美駅、西戸崎駅、香椎駅、福間駅、赤間駅、折尾駅、若松駅(鹿児島本
