*

「鉄旅日記」2019年弥生Part.1 最終日(紀伊田辺-東京)その3-奈良、加茂、伊賀上野、亀山、静岡、沼津(関西本線/東海道本線) 【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】

公開日: : 最終更新日:2025/05/10 旅話, 旅話 2019年

鉄旅日記2019年3月3日・・・奈良駅、加茂駅、伊賀上野駅、亀山駅、静岡駅、沼津駅(関西本線/東海道本線)

12:22 奈良(なら)駅(関西本線/奈良線/桜井線 奈良県)
静かなる古都。

おそらく京都では、今日もいたるところに雑踏が生じていることと思うが、奈良には外国人の姿も少なく、閑散としている。

京都は世界の「Kyoto」になったが、「そうなれるよ」と奈良に持ち掛けても、おそらく手を上げなかったのだろう。

崇高なる田舎への道を選んだ奈良に、今日をはじまりとしてひかれ始めている。

滞在22分。
駅前を写してビールと昼食。

12:42 加茂(かも)駅(関西本線 京都府)
難波を出た大和路快速の終点は常にこの駅になる。

関西本線はこのまま名古屋まで通じているが、加茂~亀山間は電化されておらず、大阪奈良名古屋を結ぶ最短路線に特急の運行はない。

おそらく今後実現する見通しはなく、計画すらされていないだろう。

駅員の姿はなく、酒屋の自販機でウイスキーハイボールを購入して戻る。

学者然とした二人の紳士が姿勢を正して本を広げている。

見習いたいが、ハイボールを開ける。

13:19 伊賀上野(いがうえの)駅(関西本線/伊賀鉄道伊賀線 三重県)
行き違い4分の停車。

加茂を出て笠置、大河原、月ヶ瀬口、島ヶ原。
第一級の田舎風景が続く区間をいくぶん酔眼で眺めていた。

数日前に、伊賀鉄道の上野市駅の愛称として忍者市駅が公認され、駅舎に大書された報道を見た。
是非は言わない。

その上野城が見えた。
あの城に上がったのは2年前。

あれからまったく別の人生を歩んでいる。

測り知れない悲しみを経験したが、希望の大きさは現在が勝る。

14:17 亀山(かめやま)駅(関西本線/紀勢本線 三重県)
この駅に降りるのは何度目になるのだろうと思う。

駅を写した記憶は過去に2度ある。
つまり3度目なのだろうか。
もう少しありそうな気がする。

何もない巨大ターミナル駅だと断定した初回。

いやそんなことはない。
何もない中にもこれがあるじゃないかと感じた2回目。

いやいや、地図を見れば、ほんの少し歩けば城跡があるじゃないか。
キオスクもある。


駅前の大鳥居は能褒野神社の一の鳥居。
能褒野神社の御祭神は日本武尊とのこと。
駅からは相当離れている。

ここは東海道の宿場町。
今もこうして鉄道も走れば国道に流れはある。

次もいい旅ができる。

18:49 静岡(しずおか)駅(東海道新幹線/東海道本線 静岡県)
浜松でトイレ事情のため一本遅らせると、見送った一本に比べて格段に空いていた。

先を急ぐばかりが人生じゃない。

そもそもオレはそんな生き方をしている。

最終的に得るものは何も変わらない。

事情は知らないが9分の停車。
駅そばがあるホームを写す。

旅も終わりに差し掛かり、スマホの充電事情に悩んでいる。
オレの日常も実はこうして中毒化している。

ただひとつだけ言いたいのは、オレは単なる時間潰しとしてはスマホを使っていない。

どうせなら、今じゃ政令指定都市となった静岡の夜景でも収めておきたかったと思う。

19:49 沼津(ぬまづ)駅(東海道本線/御殿場線 静岡県)
ガランとしたホームを写す。

上屋を支える武骨な鉄組を目にするたびに、沼津駅がたどってきた歴史を想う。

この街でも、車寅次郎は恋をした。

関連記事

「鉄旅日記」2020年盛夏 2日目(防府-肥前鹿島)その3‐阿川、小串、下関、小倉(山陰本線/鹿児島本線) 【コロナ禍の内緒旅VOl.2。宮島へ。錦帯橋へ。筑豊へ。島原へ。千綿駅へ。そして若松~戸畑の渡船。日本晴れの4日間の記録でございます。】

鉄旅日記2020年8月14日・・・阿川駅、小串駅、下関駅、小倉駅(山陰本線/鹿児島本線) 1

記事を読む

「鉄旅日記」2016年春 最終日(石巻-東京)その1-石巻、西塩釜、下馬、塩釜、岩切、利府、伊達、郡山、白河(仙石線、東北本線、利府支線) 【下北半島から東日本大震災被災地へ】

鉄旅日記2016年3月21日その1・・・石巻駅、西塩釜駅、下馬駅、塩釜駅、岩切駅、利府駅、伊達駅、郡

記事を読む

「鉄旅日記」2008年初夏 初日(東京-和歌山)その1-浜松、豊橋、大垣、京都、六地蔵、城陽、京終、帯解、天理、桜井(東海道本線/奈良線/桜井線) 【まほろばの路から紀州へ。紀伊半島で過ごした短い夏の記憶でございます。】

鉄旅日記2008年7月19日・・・浜松駅、豊橋駅、大垣駅、京都駅、六地蔵駅、城陽駅、京終駅、帯解駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2021年春 初日(東京-松本)その4 ‐妙高高原、黒姫、篠ノ井、姨捨(しなの鉄道北しなの線/篠ノ井線) 【週末パスで信濃へ。妙高高原駅で引き返し、松本の友人を訪ね、大糸線を旅して思い出の白馬へ。先の旅から一週間後のことでございました。】

鉄旅日記2021年4月24日・・・妙高高原駅、黒姫駅、篠ノ井駅、姨捨駅(しなの鉄道北しなの線/篠ノ

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.1 初日(東京-紀伊田辺)その2-滝原、三野瀬、尾鷲、宇久井、田並(紀勢本線) 【和歌山電鐵に乗るために、青春18きっぷで紀伊半島一周を思い立ったのでございます。】

鉄旅日記2019年3月2日・・・滝原駅、三野瀬駅、尾鷲駅、宇久井駅、田並駅(紀勢本線) 14:14

記事を読む

「鉄旅日記」2020年弥生 初日(東京-高山)その4‐多治見、坂祝、美濃太田(太多線/高山本線)【富山地方鉄道に乗りにまいりました。太多線、高山本線に乗るのも楽しみにしていたのでございます。】

鉄旅日記2020年3月20日・・・多治見駅、坂祝駅、美濃太田駅(太多線/高山本線) 14:19 多

記事を読む

2019年葉月 2日目その1-栗林公園、琴電屋島駅、屋島ケーブルカー跡、屋島寺、源平合戦屋島古戦場跡、総門跡、佐藤継信墓、長刀泉 【讃州高松への旅をSNSへの投稿より振り返ります。】

車旅日記2019年8月12日・・・栗林公園、琴電屋島駅、屋島ケーブルカー跡、屋島寺、源平合戦屋島古戦

記事を読む

「鉄旅日記」2020年文月 3日目(萩-三次)その1‐萩、玉江、東萩(山陰本線)/萩散策 【コロナ禍でございます。内緒の旅でございました。余部鉄橋へ。萩へ。霧の街へ。東京五輪延期で浮いた4連休の記録でございます。】

鉄旅日記2020年7月25日・・・萩駅、玉江駅、東萩駅(山陰本線)/萩散策 2020・7・2

記事を読む

「鉄旅日記」2013年夏 3日目(南宮崎-隼人)その2-宮崎、清武、田野、山之口、西都城、餅原、都城、京町温泉、えびの、吉松(日豊本線、吉都線) 【青春18きっぷで、鹿児島県志布志へ】

鉄旅日記2013年8月12日その2・・・宮崎駅、清武駅、田野駅、山之口駅、西都城駅、餅原駅、都城駅、

記事を読む

「鉄旅日記」2019年弥生Part.2 その2-湯本、内郷、水戸、偕楽園、下菅谷、中菅谷(常磐線/水郡線) 【青春18きっぷ常磐旅。この当時、常磐線は富岡止まりでございます。そしてこの季節、臨時駅の偕楽園駅に列車が止まります。】

鉄旅日記2019年3月10日・・・湯本駅、内郷駅、水戸駅、偕楽園駅、下菅谷駅、中菅谷駅(常磐線/水郡

記事を読む

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その3 ‐駒形、前橋大橋、高崎、本庄(両毛線/高崎線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・駒形駅、前橋大島駅、高崎駅、本庄駅(

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その2 ‐国定(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・国定駅(両毛線)/国定忠治墓(養寿寺

「鉄旅日記」2022年皐月 最終日(磐梯熱海-東京)その1 ‐磐梯熱海、新白河、小山(磐越西線/東北本線)【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月8日・・・磐梯熱海駅、新白河駅、小山駅(磐越西

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その4 ‐関都、猪苗代湖畔、上戸、磐梯熱海(磐越西線)/志田浜~上戸浜/伊東園ホテル磐梯向滝【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・関都駅、猪苗代湖畔駅、上戸駅、磐梯熱

「鉄旅日記」2022年皐月 初日(東京-磐梯熱海)その3 ‐黒磯、泉崎、白河、郡山(東北本線) 【日光線全駅乗降を果たし、猪苗代湖畔に遊び、磐梯熱海の湯につかり、国定忠治を訪ねた旅でございます。】

鉄旅日記2022年5月7日・・・黒磯駅、泉崎駅、白河駅、郡山駅(東北

→もっと見る

    PAGE TOP ↑