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「鉄旅日記」2020年卯月【緊急事態宣言発令直前のことでございます。常磐線全線運転再開を祝して人知れず旅に出たのでございます。】初日(東京-新津)その3‐仙台、北山、葛岡、山形(仙山線)

公開日: : 旅話, 旅話 2020年

鉄旅日記2020年4月4日・・・仙台駅、北山駅、葛岡駅、山形駅(仙山線)
12:25 仙台(せんだい)駅(東北・北海道新幹線/東北本線/仙山線/仙石線/仙台市地下鉄東西線/仙台市地下鉄南北線 宮城県)
相馬、駒ヶ嶺は記憶している。
目覚めると逢隈。

朝から5本飲んでる。
眠気のピークがここにきたようだ。

阿武隈川を渡れば岩沼。

広瀬川を越えれば仙台。
12:12着。

いつもは人波に揉まれるエスカレーターも今日は穏やか。
「駅そば」の脇へと上がった。

常磐線から仙台入りしたのは初めてになる。
そんなこともあってか、今日の仙台は妙によそよそしい。

12:27発、愛子行に乗る。

12:46 北山(きたやま)駅(仙山線 宮城県)
仙台から3駅。

北山霊園の脇。
単線ホームで日差しを浴びている。

天照大神の眷属を自認する身として、この温かみは他では得がたい。
風も優しく、殺伐とした東京では持ち得なかった春を楽しむ気持ちにひたっている。

風の音、カラスの羽音。
自然と一体となってみると小さな丘に咲く花にも気づく。

初めてこの駅で降りる。



根白石踏切を上下して、上から仙台を一望しようとした。
でも道は狭く、望むようにはいかない。

12:55発、愛子行に乗る。

13:11 葛岡(くずおか)駅(仙山線 宮城県)
仙山国境に向けてだいぶ上がってきた。

ひばりの鳴き声がすると思うと、駅が発する音だった。

この坂の途中。
人は去って、商店もなく、ただ心地よく風を浴びている。



次の列車がようやく山形行。
13:20にここに着く。

はなから仙台で山形行を待ってもよかったが、愛子までの間には降りたことのない駅がいくつかある。
オレの旅とは、そうした駅にいちいち降りていくもの。

生を終えるまでの間にどれほど多くの駅に降りられるか。
アホらしくも壮大な夢へと向かう途中。

列車に揺られたら眠ってしまいそうだ。

やはり街に出る人の数は少ない。

14:21 山形(やまがた)駅(山形新幹線/奥羽本線/仙山線/左沢線 山形県)
愛子~作並間で車窓から広瀬川を見下ろすと、作並に着く前に眠りに落ちた。


目覚めたのは高瀬の手前。

Facebookに目をやると、家で過ごそうキャンペーン。
余計なお世話だ。

14:16山形着。

奥羽山脈に雪は残り、蔵王の山並もはっきりと見える。

せせらぎの音が聞こえそうな春の小川を眺めている。

うららかな春の日。
目に見えない邪悪なウイルスに怯える必要を、今ここに何らも認めない。

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